温故知新。チープシックを独断と偏見で再解釈!

1975年に発売された名著「チープ・シック―お金をかけないでシックに着こなす方法」。今にも通じるコンセプトを再解釈し、今どきのコーディネートに落とし込んでみました。

温故知新。チープシックを独断と偏見で再解釈!

今にはじまった話じゃない。“チープシック”ってこういうこと

そもそも“チープシック”とはどういうことなのか? そのきっかけとなった名著を紹介しつつ、その意味を完結に説明します!!

1975年にアメリカで刊行された「チープ・シック」は、かつて「ポパイ」や「メンズクラブ」といった雑誌でおしゃれを必死に勉強していた者にとってバイブル的な存在の名著。(私もかなり影響を受けた1冊です。)その特徴がわかりやすくまとまっているので、説明文を抜粋します。

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“…ファッションメーカーの言いなりになり、流行に振り回されることを良しとしない著者たちにとって、服装とは自分自身で選びとり、その人自身の生き方にぴったり沿ったものでなくてはならない。その視点で語られるスタイルは、ベーシックを基本とし、その大切さを踏まえたうえで、アンティークやスポーツウェア、民族衣装などを楽しみながら着こなしていくというもの。いずれにしても、服装にむだな時間とお金をかけないのがモットーだ…“

内容の詳細はさておき、ベーシックなアイテムをベースにしつつ、自分の個性や生き方を表現するというエッセンスはまったく色あせません。それどころか、“むだなお金をかけない自分らしいスタイル”=“チープシック”は、最近の潮流とも驚くほど一致。ということで、今の気分を取り入れつつ再解釈を試みます!

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“チープシック”が“バリュープライス”や“プチプラ”、“リーズナブル”、“ファストファッション” などと異なるのは、低価格だからOKではないという点。“チープ”という単語から安価で粗悪なアイテムをイメージしがちですが、そうではなく、長く使えるシンプルでベーシックなアイテムを軸にした方が、ワードローブを計画的に構築することができ、むだな浪費をする必要がなくなるので長期的に見れば割安になるという考え方がベースになっています。つまり、“チープシック”はファッションスタイルの1つというよりも、着こなしに対する哲学。だからこそ、今の時代にも通じる不変性があります。

「チープ・シック」が出版された時代と比べ、今はかなり低価格でスタンダードなアイテムが手に入るようになりました。その象徴が『ユニクロ』。自分に似合って長く着られるスタンダードであることが重要なので、“安い”=“ダメ”というわけでもないんです。ブランドを問わずシンプルで上質なアイテムを選び抜き、それをベースにしながら自分らしいテイストをミックスするのが“チープシック”。(と私は捉えています。) 無難なアイテムだけに終始するのではなく、自分らしさを融合させるという点も大切なポイントです。

かと言って、個性をはき違えた奇抜なコーディネートは問題外。さらに、トレンドを追うだけの“ファッションヴィクティム”や“おしゃれオタク”からも脱却すべきです。古くて新しい“チープシック”を実践して、本当におしゃれな人を目指しましょう!

今どきチープシックの実践術。押さえておくべき3つのポイント

名著「チープ・シック」が提案した着こなしのエッセンを踏襲しつつ、今の時代にマッチさせるためのポイントを解説します。守るべき基本はしっかり守りつつ、バランス良くアレンジするのがポイントです!!

ポイント1

基本的には無地のスタンダードなアイテムをベースにする

コーディネートの軸とすべきなのは、シンプルな王道アイテム。名門ブランドの名作はもちろん、そのうえで無地を選べば、たいていのスタイリングに着回すことができて重宝します。また、自分にぴったりのサイズをきちんと選ぶことも重要です。

ポイント2

オーセンティックではないけど『ユニクロ』に頼ってもOK

あるアイテムの代名詞となっているような名門ブランドこそ正統派ですが、今の時代ならシンプルなアイテムが豊富な『ユニクロ』に頼っても問題ありません。むしろ、現代のスタンダートといえるブランドなので、大いに活用しましょう。ただし、全身すべてのアイテムを『ユニクロ』にすると無個性になりがちなので避けるべきです。

ポイント3

自分が本当に好きなアイテムやテイストをミックスする

似合うアイテムを選ぶことも大切ですが、着ているだけでワクワクしたり、前向きな気持ちになれたりするようなアイテムを選ぶことも重要です。たとえばサッカーが大好きなら、サッカーのゲームシャツを着こなしに取り入れてもOK。もちろん、デザインは吟味すべきですが、ほかのアイテムがシンプルなら大人っぽくおしゃれにまとまりやすいはずです。

リアルスナップに学ぶ。今どきチープシックの着こなし

ポイントをしっかりと押さえ、今っぽいチープシックを実践しているコーディネート例をセレクト。参考になる組み合わせやテクニックを取り入れて、自分だけのスタイルを確立してみてください。自分の本心としっかり向き合うことで、心地良い正解が見えてきます!

現代の定番アイテムといえるスウェットパンツは『ユニクロ』。リラックス感のあるスポーツミックススタイルをベースにしつつ、ブラック中心の配色とステンカラーコートで大人っぽくまとめています。インナーとスニーカーのホワイトを効かせて軽快感や清潔感も加味。実は「チープ・シック」の中でも、スポーツウェアを取り入れることが提案されています。

ワードローブの中心を好きなカラーでまとめるというのもおすすめのテクニック。好みのブランドと『ユニクロ』をミックスしつつ、素材感やトーンの変化、白のアクセントによって無造作な表情を生み出しています。

好きなアーティストの作品をさり気なく取り入れても気分はアガるもの。ほかのアイテムをシンプルな無地のアイテムにすることで、大人な印象に仕上げています。『ユニクロ』のスウェットパンツやノーカラーコートで、今っぽいリラックス感もミックス。

シンプルなカーキのコートとスウェットで、今どきなコーディネートのベースを形成。白い名作スニーカーを合わせることで、スポーツミックステイストに仕上げています。インナーのTシャツはパームツリー柄で、何気なくリゾート調をミックスしています。

シンプルなコートとピンタック入りのイージーパンツで、大人なカジュアルスタイルを確立。そのうえでスケートテイストあふれる『バンズ』×『アレキサンダーリーチャン』のスニーカーとカラフルなソックスで着崩したバランスが巧妙です!

スタンダートに当たるのは、タートルネックのニット、デニム地のイージーパンツ、プレーントゥシューズ。すべてダークトーンの無地なので落ち着いたムードにまとまっています。そこにトレンドのMA-1を重ね、ミリタリー調をミックス。ちなみに「チープ・シック」の中でも、取り入れるべき “作業衣” としてミリタリーウェアが挙げられています。

こちらも人気のMA-1で、旬なミリタリーテイストをブレンドしたお手本。ハイネックのカットソー×ブラックのパンツという定番的なモノトーンのセットがベースなので、大人っぽいカジュアルスタイルに仕上がっています。

ヴィンテージのミリタリー系ワイドパンツで個性やトレンド感をプラスしたスタイリング。『バラクータ』のスイングトップ×グレーのタートルネックという上半身がスタンダードな面持ちなので、決して子供っぽく見えません。

こちらはミリタリーのキルティングジャケットを着用。ほかのアイテムをブラックでまとめ、大人っぽくクールに仕上げています。そして実は、すべての服がユーズドやヴィンテージ。「チープ・シック」の中でも “アンティーク” として古着の活用が推奨されています。

インナーのスウェットシャツは古着ですが、ベージュを基調にした全身の色使いや、ロング丈のラップコートによって上品にまとめています。好きなスポーツや好きなチームをさり気なくコーディネートに取り入れるのもおすすめです。

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