ずっと着続けたいニットブランド。インバーアランの魅力とは?

ずっと着続けたいニットブランド。インバーアランの魅力とは?

ニットウェアの専業ブランドとして歴史ある『インバーアラン』。セレクトショップやブランドからの別注依頼も多く、高い人気を誇る同ブランドの魅力を掘り下げます。

平 格彦

2019.10.29

インバーアラン(INVERALLAN)
トップス
ニット・セーター

『インバーアラン』って、こんなブランドです

『インバーアラン』は、約30年前にスコットランドでハンドニットメーカーとして創業しました。ブランド名にも含まれている「アランニット」は、その起源を9世紀にまでさかのぼるといわれる伝統的な衣服で、元は漁師のために作られたと言われています。

その独特の柄には意味があり、本来は着る人間の家族や職業を表すためのものでした。漁師が着るのは漁に使うロープを模した「ケーブル柄」、農民が着るのは農地を囲う石垣を表す入り組んだパターンの「トレリス柄」など。現在はそういった意味合いは失われていますが、アランニットのさまざまな柄が現在も生産され続けています。

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『インバーアラン』は、大量生産では不可能な最高品質のアイテムを集めてブランド化することから始まっています。シェットランドセーターやツイードのジャケットなど、多様なアイテムを手掛けてきましたが、とくに注目したいのはアランセーター。糸の調達から出荷まで通常で6か月もの手間暇を掛けて丁寧に仕上げられています。その魅力を深掘りしてみましょう。

『インバーアラン』の魅力1:最高級のアラン糸を厳選して独自に加工している

100年以上も英国国内で紡績されてきた伝統的なアラン糸。未脱脂だと防水性や防風性に優れていて、フィッシャーマンズセーターの一種であるアランセーターを編むのに適しています。そこから最高級の糸のみを厳選してハンドニット用に太く撚り、毎年トン単位で備蓄して品質を安定化。糸は生成りのため、独自に別注して染色しています。

『インバーアラン』の魅力2:最高のニッターが手間暇かけて丹念に編み上げる

同ブランドには約3,000人のニッターが登録され、それぞれの家庭でニットを編むのですが、高品質なアランセーターはもっとも格付けの高いAランクのニッターが手掛けます。1枚を製作するのに要する作業時間は約90時間。少なくとも2万5000ステッチは必要です。厳正なる品質検査を受け、品質保証のためにニッターのサインが付属しています。ただし、2019年現在では本国での生産は終了し、“編み”の工程は海外で行われているそう。

『インバーアラン』の魅力3:いつもの着こなしにすんなりハマる

伝統的な編み目のざっくりした骨太二ットは、トラッドなムードが強力。だからこそ、定番的ないつものコーディネートに難なく馴染みます。しかも、上質な素材感によって着こなし全体が大人っぽく格上げされる効果あり。当然ながら保温性は抜群なので、これからの寒い季節に活用しない手はありません。

秋冬の定番、チェック柄のネルシャツとも相性抜群。黒のテーパードパンツやブラウンのキャップともマッチしつつ、『インバーアラン』ならではの存在感によるセンスアップ効果も見逃せません。

オフホワイト系のプルオーバータイプは、やはり定番中の定番。最大の特徴として挙げられるアランニットならではの編み柄が際立ち、トラッドな印象によってジーンズスタイルを格上げしています。

ポロカーディガンタイプも人気の定番。リラックス感漂うリブパンツ+インナーダウンというカジュアルなスタリングも、『インバーアラン』を重ねれば大人な面持ちに変わります。

今ではもう入手できない、素材をカシミヤに置き換えた『ビームスプラス』の別注品。シンプルなボトムスを合わせることで、ニットの素材感を際立たせています。

クールにまとめた好例です。ベースは王道的なオールブラックの装いですが、そこに生成りのカーディガンを合わせ、今どきな抜け感のあるモノトーンスタイルにアレンジしています。

全身をダーク系のカラーでまとめた着こなしのなかに、明るいオフ白のケーブル編みマフラーを投入して抜け感をプラス。一目でそれと分かる『インバーアラン』の存在感ある編み地が、そのアクセント効果をさらに高めています。

ネイビーカラーのトップスに、個性的なカラーリングの『インバーアラン』のストールが華を添えている、肩の力を抜きながらもハイセンスさが光るコーディネート。他のアイテムを極力シンプルにまとめていてバランスGOOD。

ブルーのダウンベストと、グレーの『インバーアラン』のニットキャップが温かくもクールな印象を形成しています。足元にニットキャップと同じグレーを持ってくることで、コーディネート全体を引き締めました。

カーキのジャケットとブルーのデニムは失敗知らずの定番カラーコーディネート。それに水を差さず、なおかつ爽やかな印象をプラスするのはホワイトのトップス、スニーカー、そして『インバーアラン』のニットキャップです。

『インバーアラン』の魅力4:ずっと使える定番が揃う

普遍的な魅力を放つ『インバーアラン』。いずれも定番で確かなクオリティを約束してくれるニットアイテムなので、安心してコーデに取り入れられるんです!

定番モデル11A クルーネックニット

クルーネック型のアランセーターです。アイルランドのアラン諸島を発祥とする編み目が特徴的で、フィッシャーマンズセーターの一種。かつては漁に出る夫の健康と無事を祈りながら、妻が思いを込めて編み上げていました。家庭ごとに伝統の柄があったようです。

定番モデル23A ランバーカーディガン

アラン編みに関しては1Aと同様。こちらはポロカーディガン型です。インナーとしてもアウターとしても使えるボタンフライが特徴。最上質のピュアウールを使用し、25,000回以上も編み込んで完成に至ります。職人のサインが入るという徹底した品質管理も圧巻。

定番モデル34A クルーネックカーディガン

クルーネックのカーディガン型で、旬なノーカラーともいえる仕様。首周りがスッキリしているため、レイヤードによる変化が楽しみやすいデザインです。カラーはすべて『インバーアラン』が発注。ハンドメンドならではのクラフト感を湛えています。

定番モデル46A ショールカラーカーディガン

ヘチマ襟とも呼ばれるショールカラーを用いたカーディガン型。襟以外はほかの定番カーディガンと同じ仕様です。『インバーアラン』が希少なのは、登録されているニッター3,000人の中からAランクのニッターを選りすぐり、時間を掛けて丁寧に仕上げられているから。

定番モデル5ケーブルハット

ざっくりとしたケーブル編みが特徴の、使いやすいオーソドックスな形状のニットキャップ。上質なラムウール(羊毛)で作られており肌触りは柔らか。前面にさりげなく配された、『インバーアラン』のロゴをシンプルにプリントしたタグがワンポイントになっています。

定番モデル6リブスカーフ

上記で紹介したニットキャップと同じくラムウールを使用し、こちらはリブ編みで仕上げられたマフラー。ローゲージで編み上げられていて、暖かな中にも程良くリラックスムードを感じさせる作りになっています。全長180cm、幅22cmとサイズは大きめなので、首の周りにボリュームを出したいときに最適。

出版社を経て独立。「Men’s JOKER」と「RUDO」は創刊から休刊までほぼ毎号で執筆。さらに「MEN’S CLUB」「GQ」「GOETHE」など、60以上のメディアに関わってきた。横断的、俯瞰的に着こなしを分析するのが得意。そんな視点を活かし、「着こなし工学」としての体系化を試みている。
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