インサレーションウェアとは
登山をする際の服装は、温度調整できるレイヤリング (重ね着) が基本。外側からアウターウェア、 インナーウェア 、アンダーウェアという3つのレイヤーに分けられます。そのうちの インナーウェア として用いられ、冷気を遮る役割を果たすのがインサレーションウェア。“インサレーション”は“遮断”という意味です。アイテムの種類は多彩で、広義的にはインナーダウンやフリースジャケットもその一種と言えます。
今回選んだインサレーションウェアの特徴
フリースジャケットやインナーダウンも、インサレーションウェアの一種。しかし、今回はそれ以外のアイテムに注目しました。具体的な特徴は追って説明しますが、大きな特徴は薄手でソフトな着用感なのに、保温性は抜群という点。日本の都市部の冬なら、十分に乗り切ることができるでしょう。ワードローブに1枚あると、インドアからアウトドア、街から山まで幅広いシーンで活躍してくれるので、活用しないともったいないです。
インサレーションウェアを選ぶポイントは?
アイテムのバリエーションが豊富なインサレーションウェア。今回はその中から、実用的で汎用性が高く、タウンユースできるアイテムを選んでいます。選定のポイントは下記のとおり。
ポイント1薄くて暖かい。高機能素材を採用しているかどうか
ダウン (=羽毛) の保温性はかなりのものですが、唯一の弱点があります。それは、水に弱いということ。その点、人工繊維の擬似羽毛素材は速乾性を備えていますので、雨の日などでも安心して使用できます。たとえばプリマロフトなら、ダウンの約8倍という保温性も実現。薄くて暖かいジャケットを可能にしてくれます。
ポイント2タウンユースを想定して、カラーリングはベーシックなモノを
街着として着回すことを考慮するなら、シンプルなデザインが実用的。カラーリングもベーシックな色みかつ、ワントーンがベター。キルティングのステッチが何気ない個性を加味してくれますので、余計なデザインはないほうがよいと言えます。許容できる範囲は基本的に、ロゴやアイコンのワンポイントのみ。個性は着こなしで上乗せしましょう。
ポイント3活用シーンをイメージして、デザインを選ぶ
山などでは本来、インナーとして着用するインサレーションウェアですが、タウンユースではアウターとしても活躍してくれますし、むしろそっちをメインと考えるべき。ということで、アウターらしいデザインを選ぶべきです。具体的には、シャツタイプの襟付き、スタンドカラー、首周りの防風仕様を兼ねたフード付きが本命。「あくまでもインナーとして着用する」という方は、ノーカラーのデザインでももちろんOKです。
今冬選びたいインサレーションウェア6選
高機能素材や着まわしやすいシンプルなデザインを軸に、大人におすすめのインサレーションウェアを厳選。広義的な意味合いでのインナーダウンやフリースも交えて紹介します。
アイテム1『スノーピーク』フレキシブルインサレーション フード
あらゆる方向に対してストレッチ性を持たせた、30Dポリエステルスムースニットを採用。中綿にはエアバック3Dハイパーストレッチを使うことで、従来の中綿よりも高い伸縮性やかさ高性、さらに高い弾力性を兼備。『スノーピーク』らしい高いスペックと、それを感じさせないシンプルなデザイン性がたまりません。
アイテム2『ゴールドウィン』インサレーション マウンテン ジャケット
表地には透湿性の高いパーテックスを、中綿には水濡れに強いプリマロフトを採用した『ゴールドウィン』の逸品。インサレーションウェアとしての機能はもちろん、アーバンライクな見た目なので汎用性の高さもポイントです。
アイテム3『ザ・ノース・フェイス』GTX インサレーション フーディ
中綿に3DeFX+(R)を採用した、人気ブランド『ザ・ノース・フェイス』のインサレーションウェア。同ブランらしいルックスに加え、ゴアテックスも採用というハイスペック仕様が大人心に刺さります。
アイテム4『ホグロフス』プロテウスジャケット
風をしっかりと防ぎつつ、透湿性に優れたこちらは『ホグロフス』のアイテム。ミニマルなデザインなのでインナーはもちろん冬から春にかけてのライトアウターとしても重宝するでしょう。
アイテム5『ザ・ノース・フェイス』ウインドストッパーゼファーシェルカーディガン
定番化しつつあるインナーダウンも必ずチェックしておきましょう。薄手ながらも防風性や透湿性、耐水性を備えた生地と高機能ダウンを注入したこちらはインサレーションウェアの理想ともいえる存在。以下の記事もぜひ!
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アイテム6『ロスコ』ミリタリーフリースジャケット
ミリタリーの名作をベースにした武骨なデザインのフリース。軽量かつ高い保温性を備えているのが特徴です。
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街ではこう着る! インサレーションウェアの着こなしサンプル
アウトドア感の強いインサレーションウェアですが、機能性とデザイン性を兼ね備えたアイテムが増えているため、街着としても大活躍。早速、おしゃれに取り入れている着こなしをチェックしましょう。
インサレーションウェアは、トレンドのアスレジャー風コーディネートに相性ばっちり。ソックスでビビッドなブルーを差すことで、アースカラーの野暮ったさをうまく昇華しています。
カモフラのカーゴパンツを組み合わせた、割とがっつりなミリタリースタイル。ベージュのインサレーションジャケットをチョイスして全体のトーンを明るめに合わせることで、アウトドア感を上手に軽減しています。
少しボリューム感のあるアウターには、クロップド丈のテーパードパンツが絶妙にマッチします。グレー×ブルーの寒色系の色合わせもバッチリ◎。
ブラックのインサレーションアウターを使ったシンプルコーデ。全体をモノトーンでまとめることで、スポーティなアイテムもモード感を出しつつ着こなしています。
こちらはオレンジのインサレーションジャケットを使った着こなし。デニムシャツをインして、カジュアルときちんと感をミックスしたシンプルながらも上級コーデ。下半身をブラックでまとめたバランスのとれた着こなしに。
長身を活かしたすっきりしたスタイリング。スキニーパンツと革靴を組み合わせることで、カジュアルなインサレーションウェアを一気にきれいめなタウンユースに仕上げています。
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