
シャツはこの13種類を覚えよう。生地&襟型別に特徴と着用シーンを解説
オン・オフともに欠かせないアイテムであり、メンズのワードローブに必須のシャツ。生地と襟型にフィーチャーし、それぞれの種類について特徴と着こなし例をご紹介します。
シャツ選びにおいてこれが重要。「生地」と「襟型」の種類に着目しよう
シャツを購入する際、みなさんはどこを重視していますか? ほとんどの人は色や柄で選んでいるかもしれませんが、実は生地や襟型こそが印象を大きく左右する重要な要素。ただ、そうはいっても種類がいろいろありすぎて、それぞれどんな特徴があるのか、どんな印象を与えるものなのかわからない……という人も多いかと思います。本記事ではシャツの代表的な生地と襟型にスポットを当て、それぞれの特徴などを詳しく解説。知っておけば必ずや購入時、スタイリング時のヒントになるはずです。
ドレスからカジュアルまで。代表的なシャツの「生地」7種類
昔ほどビジネスとカジュアルの明確な線引きはなくなったものの、シャツは生地によってドレッシーな度合いが異なります。ここでは上品な風合いが特徴のブロードからラフな表情が魅力のデニムまで、代表的な7種類のシャツ生地をピックアップ。ドレッシー度の高い生地から順番にご紹介していくので、それぞれのコーデ例とともにチェックしてみてください。
▼シャツの種類1:ドレスシャツの代表的生地である「ブロード」
英国ではポプリンと呼ばれているブロードは、表面に繊細な横畝のある平織り生地。なめらかな肌触りで上品な光沢感があり、使用する糸が細くなるほど光沢感が増してシルキーな肌触りになります。また、見た目もシンプルなため、冠婚葬祭などのフォーマルなシーンにも最適な生地といえるでしょう。
着用イメージ
コーデに品を添えるブロードの美しい光沢感に注目
ブロードのシャツが適しているのは、やっぱりビジネスシーンでしょう。とりわけタイドアップスタイルとの相性が良く、Vゾーンを品良く彩ってくれます。ここでピックアップしたのは、クラシックなスリーピースを軸にした品格漂うビジネススタイル。スーツとネクタイのつなぎ役的なアイテムではあるものの、ブロードならではのなめらかで光沢感ある風合いが、着こなしを品良く格上げしてくれます。
▼シャツの種類2:さまざまな織り柄があり、さりげないおしゃれが楽しめる「ドビー」
ドビーとはドビー織機で織り出された生地のことで、さまざまな織り柄の模様があるのが特徴。ストライプやドットといったシンプルなものから、小柄な幾何学模様や花柄といった遊び心あるものまで、模様のバリエーションは豊かです。主張は控えめで光沢感が美しいことから、主にスーツスタイルに取り入れられています。
着用イメージ
ドビー織りのシャツで立体的で奥行きあるVゾーンに
織り模様があるものの、無地感覚で取り入れられるドビー生地は、スーツスタイルとの相性が抜群です。この着こなしは、ストライプのドビー生地のシャツをセレクト。ネクタイも同様に控えめなストライプなのですっきりとした印象を与えますが、さりげなく主張する織り模様によってVゾーンを印象的に演出します。
▼シャツの種類3:クラシカルで上品な印象を与える「ヘリンボーン」
英語で”ニシンの骨”という意味があるヘリンボーンは、織り柄がそれに似ていることから名付けられました。ちなみに和名は杉綾(すぎあや)織り。右上がりと右下がりの織りが交互に並び、V字が続いたような見た目になっています。また、綾が織りなす光沢の美しさが、独特な高級感を生み出してくれるところも魅力。
着用イメージ
シャツ1枚でも存在感を放つヘリンボーンシャツが主役
ヘリンボーンもタイドアップに適していますが、ここでは暖かい季節に参考になるシャツスタイルをご紹介。さりげなく主張する織り柄と光沢感が、シンプルな着こなしに動きと存在感を持たせてくれます。ボトムスは同系色のネイビーのスラックスを合わせ、ベルトやシューズなどの小物はブラックで統一。端正な着こなしを引き締めつつ、きちんとした印象を高めています。
▼シャツの種類4:シワになりにくい機能性も備えた「ツイル」
ツイルとは表面に斜めの畝が現れる綾織物の総称。柔らかくて肌触りが良く、光沢感もあることから、フォーマルかつドレッシーな着こなしと相性抜群です。さらに畝があることでシワになりにくく、1日着用していてもきちんとした印象をキープできるのも高ポイント。1枚持っていると、さまざまなシーンで重宝するはずです。
着用イメージ
ツイル生地の光沢感を生かしたパーティスタイル
結婚式や2次会などのフォーマルなシーンとも相性の良いツイルのシャツ。こちらはネクタイをボウタイに変えて、パーティ対応の着こなし例です。スーツはベーシックなライトグレーの無地ですが、ツイルならではの光沢感とボウタイが相まって華やかな雰囲気を演出。小物はすべてブラックでまとめて、フォーマルな印象を高めるのがおすすめです。
▼シャツの種類5:オン・オフともに活躍する「オックスフォード」
オックスフォード生地は縦糸と横糸を2本ずつ引き揃えた平織物で、主にボタンダウンシャツに使われています。ブロードに比べると織りの組織が粗くざっくりとした風合いで、かつハリがあって厚めの生地なのでカジュアルスタイルやビジカジスタイル向き。通常のオックスフォードよりも細い糸を使って織り上げられたものはピンポイントオックスフォード、さらに細い糸のものはロイヤルオックスフォードになります。糸が細くなるほどフォーマル度がアップします。
着用イメージ
オックスフォードシャツできれいめストリートスタイルを構築
オックスフォード生地のシャツといえばアメトラスタイルですが、ここではストリートに取り入れた着こなしをセレクト。オーバーサイズの今どきシルエットながら、ボタンをすべて留めることできちんとしたムードを醸し出しています。センスの光るアイテム選びに加え、洗練度を高めるカラーリングにも注目を。
▼シャツの種類6:独特な霜降り感がこなれたムードを醸し出す「シャンブレー」
シャンブレーは、縦糸に色糸、横糸に白糸もしくは縦糸と別色を使って平織りした織物。両方の糸が均等に表面に現れることで、独特な霜降りの風合いに仕上がり、こなれた雰囲気を演出してくれます。シャンブレーはコットン素材が基本となっており、それによるツヤ感が楽しめるのも特徴。パステルカラーが多く、主に春夏のシャツに採用されています。
着用イメージ
大胆なシルエットバランスでシャンブレーシャツの存在感をUP
シャンブレーシャツをビジネススタイルで取り入れている洒落者もいますが、基本的にはカジュアル向きです。こちらの着こなしは、コンパクトなサイズ感のシャンブレーシャツが主役。大胆なシルエットのパンツを合わせることで、今っぽいムードを醸し出しています。ブルーとホワイトの軽やかな配色で構成したところも見逃せません。
▼シャツの種類7:経年変化も楽しめるタフな表情が魅力の「デニム」
デニムは縦糸に色糸、横糸に白糸を使って綾織りした織物のこと。シャンブレーよりも厚手で耐久性があり、ジーンズ同様に着込むことで味わい深い風合いへと変化していきます。ちなみにダンガリーもデニムの一種ですが、こちらは縦糸に白糸、横糸に色糸で構成。デニムよりも糸が細く、薄手に仕上げられていることが多いです。
着用イメージ
デニムのラフさとパンツのきちんと感のMIX具合がおしゃれ
デニムシャツというとワイルドで男っぽい着こなしをイメージしますが、意外とクリース入りのパンツとの相性も◎。しかもワンウォッシュ&バンドカラーのモデルをセレクトしているので、シンプルな合わせながらこなれ感満点です。ブルーとブラウンの大人っぽいカラーリングも技アリ。
印象を大きく左右するシャツの「襟型」、6つの種類
シャツの顔ともいえる襟は、最も印象を左右する重要なパーツであり、襟型によって着用シーンが変わります。定番中の定番であるレギュラーカラーはオン・オフともに活躍するオールラウンドプレイヤー。一般的にセミワイドカラーとホリゾンタルカラー、クレリックはビジネス、ボタンダウンとバンドカラーはカジュアルに取り入れられることが多いです。
▼シャツの種類8:シャツの定番襟型である「レギュラーカラー」
レギュラーカラーは襟足の長さや開きが標準的で、ドレスシャツ・カジュアルシャツともに多く見られる襟型です。長さや開きは時代によって多少変化し、カジュアルシャツはすっきりとした印象を与える短めが最近の主流。とはいえ、トレンドに左右されない襟型なので、大人なら1枚は持っておきたいところです。
着用イメージ
レギュラーカラーの魅力を生かした王道スーツスタイル
オンにもオフにも対応する襟型ですが、ここではビジネスシーンで取り入れたコーデ例をご紹介します。白のレギュラーカラーシャツに合わせたのは、チャコールグレーの無地スーツ。オーソドックスな着こなしですが、レギュラーカラーの持つ真面目な印象が見事に生かされています。ネクタイは柔らかな雰囲気を醸し出す暖色系をチョイス。
▼シャツの種類9:使い勝手が良く、近年人気が高い「セミワイドカラー」
レギュラーカラーと並んで人気があり、襟羽の開きが90度前後のもの指すセミワイドカラー。ちなみに100~120度ほど開いたものはワイドカラーと呼ばれています。襟羽の開きが大きいことですっきりとした印象を与えることができ、最近主流の細めに結んだネクタイとも好マッチ。
着用イメージ
Vゾーンを美しく見せるワイドカラーシャツでさらなる好印象を
セミワイドカラーシャツも、タイドアップのスーツスタイルとの相性が抜群。ネクタイもシャツもストライプですが、同系色&ピッチに変化をつけているので、うるさく見えることなくバランス良く仕上がっています。スーツもネイビーをセレクトし、知的かつ爽やかな雰囲気を倍増。幅広い世代に好印象を与えられるコーディネートです。
▼シャツの種類10:襟の開きが広くてすっきり見える「ホリゾンタルカラー」
ホリゾンタルカラーは襟羽がほぼ水平の180度に開いているのが特徴。ノータイでも襟の収まりが良く、すっきりとした印象を与えられることから、特にクールビズシーズンに人気の襟型です。第一ボタンを外して着用すると、爽やかさをさらに高められますよ。ちなみによく似たデザインにカッタウェイがありますが、こちらは襟がさらに開いた190度程度になっています。
着用イメージ
ホリゾンタルカラーの襟元の美しさが際立つシンプルコーデ
ホリゾンタルカラーの魅力を生かすなら、シャツを主役にしたクールビズスタイルがおすすめ。ネイビーのストライプならノータイ&ノージャケットでも、着こなしに適度な存在感を持たせられます。ボトムスは爽やかさをよりアップするべくライトベージュを。ベルトやシューズはブラウンをチョイスして、洒落感をプラス。
▼シャツの種類11:洗練された着こなしに導く「クレリックカラー」
クレリックシャツとは、襟とカフスに共地の白無地を採用したシャツのこと。身頃は色付きの無地やストライプに仕上げられていることが多く、他のシャツとは一線を画す洗練された雰囲気を醸し出せます。ホリゾンタルカラー同様、ノータイでもサマになることから、クールビズスタイルでも支持されているデザインです。
着用イメージ
クレリックシャツでクールビズスタイルをおしゃれに昇華
クールビズシーズンを意識して、ノータイのシャツスタイルに。身頃がブルー系のストライプなので、襟・カフスの白と相まって爽やかで清潔感ある印象を与えられます。ボトムスはオーソドックスなグレーのスラックスが好相性。クレリックシャツの存在感も引き立つので、シンプルなのにおしゃれが叶う着こなしです。
▼シャツの種類12:コンパクトで美しい襟元を構築できる「ボタンダウン」
ボタンダウンとは、襟先を身頃に施されているボタンで留める襟型。イギリスのポロ競技のユニフォームが起源となっており、それをヒントに『ブルックスブラザーズ』の創始者が考案したのが始まりといわれています。ノータイでも襟の形をきれいに保つことができ、清潔感やきちんとした印象を与えることができるのも◎。
着用イメージ
上品さと武骨さのバランス感が絶妙な着こなし
ボタンダウンシャツは、クールビズスタイルで支持されていますが、もちろんカジュアルスタイルでも人気の襟型です。この着こなしのボタンダウンシャツはコンパクトな襟元に対し、ボディは今どきのオーバーサイズというのがポイント。クリーンな白をチョイスしているので、ミリタリーパンツとの合わせも武骨になりすぎず、爽やかな印象に仕上がっています。
▼シャツの種類13:こなれ感ときちんと感を両立できる人気の「バンドカラー」
バンドカラーはスタンドカラーの一種で、ネックラインに帯状の布を付けた襟型を指します。普通のシャツのような襟がないのでラフでこなれた印象を与え、それでいてシャツのクリーンな雰囲気も両立できるところが魅力。数年前から注目され、今ではバンドカラーはおしゃれシャツの代名詞にもなっています。
着用イメージ
バンドカラーシャツで王道スタイルをおしゃれに格上げ
シャツ×ジーンズというお馴染みスタイルも、バンドカラーシャツだと一気にこなれた印象に。ややゆったりとしたサイズ感に合わせて、ジーンズはクリース入りのゆったりめというのもポイントです。バンドカラーシャツの色とリンクした白スニーカーで、洗練度を高めているのもお見事。

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