
大人メンズにすすめたい。アメカジファッションのコーデ術
30代以上の大人の男性にとって、アメカジはブレないベーシック。とはいえ年相応にアップデートする必要があります。今っぽく、大人にハマるアメカジとは何かを解説します!
そもそもアメカジファッションとは
読んで字の通り、アメリカをイメージさせるのカジュアルウェア全般を指す“アメリカンカジュアル”。実はこれ、日本で生まれた造語で“ヨーロピアンカジュアル”の対義語として1960年代のアイビールック全盛期に生まれたと言われています。
アメリカの大学生たちの着こなしや、カリフォルニアのスポーツファッションにヒントを得た日本のアメカジ。大定番であるジーンズを筆頭に、チェックシャツ、ワークブーツにスウェットパーカーと主にアメリカにルーツを持つアイテムを主に用いるのが大きな特徴と言えそうです。日本では1970年代に最初のブームを迎え、今ではカジュアルスタイルの定番として不動の地位を獲得しています。
アメカジファッションを作るのに欠かせないアイテム
それでは、大人のアメカジスタイルに必要となるモノとは具体的に何でしょうか? まずおすすめしたいのは、以下で提案する7つのアイテム。アイテムの種類だけでなく、選ぶべきデザインや取り入れ方についても解説していきますので、明日からのコーデメイクの参考にしてみてください。
アイテム1
アメカジファッションといえば、やっぱりジーンズ
まず押さえておきたいのが、はくだけでアメカジテイストを演出できるうえにトップスを選ばない万能パンツ・ジーンズです。最近はワイドテーパードやバギータイプのものがトレンドではありますが、使い勝手を考えるとスリムシルエットで微テーパードのものがベスト。まずは1本リジッド(濃紺)を持っておいて、着こなしに合わせて色落ちしたモノを買い足すと良いでしょう。
アイテム2
男らしい印象を高めるチノパンも細身タイプを選ぶのが正攻法
ワークウェアにルーツを持つチノパンも、ジーンズとともに持っておきたいボトムスの1つ。シルエットに関しては、ワイドでも、スリムでも着こなしに応じて選ぶのが得策ですが、いずれもテーパードタイプをセレクトするとすっきりと見えるのでベターです。カラーは王道のベージュを筆頭にブラック、カーキあたりが高い汎用性を誇ります。何本あっても困らないので、気に入った形があれば色違いで押さえるのも良手です。なお、ちょっと今っぽく取り入れたいなら、8分丈程に裾上げしてあげると土っぽさを抑えたすっきりとした足元が完成します。
アイテム3
インナー・アウターと大活躍が見込めるスウェットパーカー
アメカジに限らず、オフの日のワードローブの定番であるパーカー。気温が曖昧な春先や秋口の時期は、アウター&インナーとフルに活用することが可能です。子供っぽさを抑えたいなら、やや肉厚でフードの立ちが良いモノを選ぶのが良いでしょう。
おすすめのデザインはレイヤードに役立つ無地&ジップアップタイプ。もちろんプルオーバーもOKですが、重ね着のしやすさではジップアップに軍配が上がります。
アイテム4
チェックシャツは若く見え過ぎないチョイスを心掛けて
チェックシャツはカジュアル着の王道である反面、おしゃれに着こなすには難易度の高いアイテム。ともすれば子供っぽく見えがちな一面もあるので、クレイジーパターンや派手なカラーリングは避けるのが吉です。ネイビー・ブラックなどシックなカラーで、かつギンガムチェックのようなコンパクトな柄ならば大人でも取り入れやすいはず。また、丈感をやや短めに設定するとすっきりと着こなせますよ。
アイテム5
カジュアルな着こなしにマッチするローテクスニーカー
旬なハイテク系モデルも決して悪くありませんが、程良く力の抜けた大人アメカジにベストマッチするのはやはりシンプルで気取らないローテク顔のスニーカー。『コンバース』に『ヴァンズ』、『アディダス』の「スタンスミス」に『プーマ』の「スエード」など名の知れたブランドやマスターピースを持っておけば、コーディネートの説得力も高まるでしょう。
アイテム6
スタイルをタフに仕上げられるワークブーツも必携
アメカジを骨太なイメージに寄せたい、というときにはスニーカーではなくブーツの力に頼りましょう。とくに入手しておきたいのは『レッド・ウィング』に代表されるワークタイプ。上で紹介したジーンズやチノと抜群に相性がいいうえに、頑強なのでヘビロテにも向いています。細かいことを気にせずガシガシ履き倒したワークブーツほど、アメカジスタイルの足元に似合うシューズはありません。
アイテム7
シルバージュエリーで定番のアメカジコーデを味付け
アクセサリーの種類は数あれど、とりわけハマりやすいのはネイティブアメリカンが作り出す味わい深いインディアンジュエリーでしょう。力強く、時に繊細なスタンプワークはきれいめのアメカジからラギッドなアメカジまで難なく馴染み、アクセントとしてだけでなく着用者のセンスと男としてのこだわりを感じさせてくれることでしょう。
おすすめは、装飾の強い太幅バングルの一点投入か、細身バングルの重ね着け。少し冒険するぐらいのほうが、ジュエリーに関してはちょうど良いのです。
アメカジコーデで気をつけたい、3つの着こなしルール
若いころはやんちゃなアメカジスタイルでも許容されましたが、30代以上ともなると相応の落ち着きも求められます。こなれて見せるために重要となる以下の3つのルールを守れば、おのずと着こなしも“大人顔”になるはずです。
ルール1
ボロボロ・ヨレヨレのアイテムばかりで固めるのは×。品のよさを意識して
確かにひと昔のアメカジは、ヴィンテージを意識したボロボロのジーンズや、ヨレヨレになるまで着込んだスウェットなどが象徴的なアイテムでした。ですが、現代の着こなしにおいてそれらを取り入れると逆に難易度の高い着こなしになってしまいます。
もちろん、ポイント的に味のあるアイテムを織り交ぜるのは問題ありません。しかし、全身をそれらでまとめてしまうと、単に“みずぼらしい大人”に見えてしまう可能性もあります。大人においてはカジュアルなファッションとはいえ清潔感を損なわないように、品質や見た目には気を使いましょう。
ルール2
派手なデザインは避けるが吉。ベーシックな1着で落ち着きを持たせましょう
原色系のコントラストの強いチェックシャツや、ロングシャツタイプ、ダメージ加工タイプなど、デザインの強すぎるワードローブも注意が必要です。80~90年代のいわゆる渋カジ(渋谷の若者たちによるアメカジスタイル)全盛期であれば派手な色柄が流行しましたが、いい歳の大人が日常着に用いるのはリスキーです。基本的には落ち着いた色みでディテールも冒険せず、シックにまとめましょう。
ルール3
ダボついたシルエットは野暮ったい。ジャスト~細身が定石です
上下ともオーバーサイズのウェアでまとめてしまうと、よっぽどおしゃれ上級者でもなければ子供っぽいイメージに。これはアメカジスタイルに限らず、大人の着こなし全般に当てはまる話です。細身、もしくはジャストくらいのサイズバランスが大人にとってはベストでしょう。ちょっとトレンドを足したければ、トップス・ボトムのどちらかを細身、もう一方を多少ゆるめに設定することでメリハリのある新鮮なフォルムを描けます。
参考にしたいアメカジファッション10コーデ
アメカジスタイルにおけるルールを覚えていただいたところで、ここからは参考にしたいスタイルを季節で分けて紹介していきます。アメカジらしいくだけ感がありつつも、大人の深みを感じさせる彼らの着こなしはまさに理想形です。
▼春夏のライトなアメカジファッション編
着こなし1
小物を効果的に使った軽快なスタイル
無彩色を基調としたサマースタイルながら、スポーツサンダルを投入しているため軽快なイメージです。また、色使いを抑えたことでインディアンジュエリーの存在感がより鮮明に浮き上がってきました。すっきりとした足元に合わせて、ノーカラーシャツを選んでいるところも好ポイントです。
着こなし2
巧みな色使いで統一感を演出
ちょっと肌寒い日は、チェックシャツの下にパーカーを挟んだスポーティな着こなしもありでしょう。このとき、パーカーはプルオーバータイプを選ぶことで見た目にもスマートに仕上がります。注目すべきは、トップスとボトムスのブルーグラデーション。統一感を出しつつも、着こなしが単調に見えるのを防いでいます。
着こなし3
ジャストサイジングできちんと感を確保
個性的なリペアジーンズを、シルエットをジャストで揃えることで巧みにこなした好例。パンツはフルレングス、シャツは第2ボタンまできっちり閉めることで、やんちゃ過ぎないきちんと感を表現しています。キャップとスニーカーの黒で印象を引き締めている点にも注目。
着こなし4
主張の強いアイテムをアクセ感覚で取り入れる
グレーのスウェットシャツにユーズド加工ジーンズを合わせたベーシックスタイル。細身に仕上げることで、足元の短靴ともバランスよく仕上がっていますね。そこに、腰に巻いたチェックシャツで色みをプラス。色の主張の強いシャツは羽織るのではなく、このように小物感覚で使うのが正解です。
着こなし5
着こなしに軽快さを生み出すロールアップがキモ
淡いカラーリングのギンガムチェックシャツで、春の陽気に似合う着こなしを形成。『グラミチ』別注のストレッチジーンズで、動きやすさにも配慮しています。『ヴァンズ』と足首のアンクレットが、淡いトーンのなかで差し色として奏功。
▼秋冬の重厚感あるアメカジファッション編
着こなし6
黒はアメカジスタイルでも鉄板の組み合わせ
モノトーンアイテムを中心にコーデメイクすることで、秋冬ながらスマートなアメカジスタイルに。足元の「オールドスクール」とアウターのコーチジャケットで、程良いストリート感とスポーツムードも組み入れています。
着こなし7
着こなしに奥行きを生み出すデニムスタイルの好例
ともすれば単調に見えがちなデニム・オン・デニムスタイルも、このように上下で色みに差を出せば抑揚を生み出せます。ワイルドになりすぎないよう、遊び心の効いたインナーでかわいげと抜け感を出せば完璧。ロールアップによる足首のチラ見せも、メリハリ出しに効果的です。
着こなし8
大人の品格をもたらすレザーアウター1点投入
パーカー&クライミングパンツ、そして足元にローテクスニーカーというアクティブなアメカジコーデに、レザーアウターで品格と男気を加味。ゆるさと締め感のバランス取りが上手です。レザーパイピングが施されたリュックも、バックスタイルからタフな空気をサポートします。
着こなし9
Aラインシルエットが見事にハマったアメカジスタイル
落ち着いたカラーリングでまとめているため、ポップなデザインのスウェットを用いても幼さは皆無。ダウンベストのボリュームに合わせて、ワイドめのチノパンをセレクトしている点も特筆ものです。丸メガネでほんのりと品の良さを落とし込むテクも真似したいポイント。
着こなし10
ボンバージャケットを主役にした冬のあったかスタイル
アメカジスタイルを現代風のサイズ感でアレンジする『ショット』でアイテムを統一。ボンバージャケットとインナーのニットで明るめの色をチョイスしつつ、ニット帽やパンツ、シューズなどを暗めな色にすることで全体のバランスが整っています。加えて、パンツの裾はダボつかないようロールアップするなどのテクニックも抜かりなし。
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