
大人メンズにハマるモード系ファッションとは。好バランスなコーデ攻略法
根強い人気があるモード系ファッションですが、そもそも「モード系」って何でしょう? その考察から、参考にしたい大人のコーデ見本、取り入れたいアイテムまで解説!
よく耳にするモード系ファッションって、そもそも何? その定義ついて解説
そもそも「モード(MODE)」とは、フランス語で「流行」を意味する言葉です。ファッションの分野では本来、コレクションブランドがランウェイなどで発信した「最先端の前衛的なスタイル」を指します。ただし、今となってはその定義がかなり曖昧になっているのが現状です。
さらに「系」がついた「モード系」となると、定義は一層不明瞭になってきます。本来的な意味では「トレンドを取り入れたコレクションブランドのようなスタイル」を指すはずですが、奇抜なデザインや独創的なコーディネートなどを指す場合も。ただし、日本に限っては「モード系」がガラパゴス化していて、ある程度の共通認識があると考えられます。
コレクションブランドがこぞってストリート調のスタイルを提案した場合、それがモードになります。モードは流行なので常に変化するもの。ただし、日本の「モード系」には定着したスタイルもあります。それは、1980年代に『コム・デ・ギャルソン』と『ヨウジヤマモト』が提案したいわゆる「黒の衝撃」と呼ばれるスタイルです。ブラックを軸にしつつ、オーバーサイズなシルエット、変形させたフォルム、アシンメトリーなデザイン、独特な加工や装飾などを取り入れているのが特徴的。日本発のモードを象徴するスタイルであり、インパクトも大きかったので、モード系スタイルの基盤として根付いたのではないでしょうか。
「モード」と「モード系」は異なるものですが、混同して使われている場面も少なくありません。そんな現状もあり、「モード系」を明確に定義するのは難しいというのが本音です。本記事では、最先端のトレンドを取り入れたスタイルから80年代テイストの黒を軸としたスタイルまでを包括し、「コレクションブランドが提案しそうなスタイル」と大まかに定義して話を進めましょう。
メンズコーデをモード系にスタイルアップ! 参考にしたい3つの着こなしテクニック
考えなしに実践すると、悪目立ちしてしまう危険性をはらんでいるモード系スタイル。その半面、シンプルにまとめ過ぎるとモードな雰囲気がなくなってしまいます。そこで、着こなす際に意識しておきたいテクニックを3つ厳選してご紹介。この中からひとつでも実践すれば、おしゃれなモード系ファッションが完成します! 奇抜になり過ぎないように注意して、大人っぽくまとめられたら完璧です。
テクニック1
モノトーンカラーのアイテムを積極的に取り入れる
ブラックを中心とするモノトーンカラーはモード系スタイルを象徴する色。手軽に、かつ大人っぽくモード感を出せるので、初心者はまずこのルールに則るのが最善策です。すべてのアイテムを無理やりモノトーンだけで統一する必要はありませんが、まずはブラックやホワイトを軸にしてコーディネートを築くようにしてみてください。また、ポイント的に色を挿すのは問題ありませんが、むしろバランスが悪くなることもあるので、モノトーンのみのほうが簡単にまとまります。
テクニック2
程良くヒネったディテールがモード感を加速する
コート、ジャケット、ジーンズ、ブーツといったワードローブの定番アイテムも、どこかに遊びの要素が入っているとモードっぽい表情が生まれます。例えば写真のトップスは、メッシュ加工が特徴的。インパクトのあるディテールですが、他のデザインがシンプルなのでそこまで奇抜な印象はありません。とはいえ、80~90年代のモードスタイルを連想させる加工なので、モード系のムードが一気に高まります。
テクニック3
メリハリを意識したスタイリングを心掛ける
両極端な要素をMIXすると、個性が生まれてモード系のテイストが漂い始めます。わかりやすい例でいえば、シルエットのメリハリ。リラックス感のあるオーバーサイズのアウターに、ストイックなまでにスキニーなパンツを組み合わせると、お互いのシルエットが際立って非凡な印象が生まれます。シルエットに限らず、正反対の要素や意外性のある要素を組み合わせてコーディネートに取り入れてみましょう。
百聞は一見に如かず。洒落者から学ぶ、モード系ファッションの着こなし10選
街には、大人っぽいモード系ファッションをうまく体現しているファッショニスタがたくさんいます。まずは彼らの着こなしを参考にして、コーディネートを組んでみてはいかがでしょう? どこか落ち着きがあって真似しやすいお手本をピックアップしましたので、着こなしのポイントをチェックしてみてください!
コーデ1
モード系が無理なく叶う黒のワントーンスタイル
誰でも実践できるモード系コーディネートのお手本です。アイテム自体は比較的シンプルなタイプばかりですが、すべてをブラックで統一してモードな雰囲気を打ち出しています。さらに、質感の変化もポイント。ニット、カットソー地、レザー、ストライプ柄のファブリックと、同じ黒でも生地感の異なるアイテムを組み合わせることで表情を生み出し、こなれたムードに仕上げています。ワイドなシルエットのパンツでトレンド感も追加。
コーデ2
遊び心のある足元を効かせて個性をプラス!
同じくブラックのワントーンスタイルがベースですが、アーティスティックなペイント柄のレザーシューズをエッジィなスパイスとして利かせ、独創的なムードをプラス。黒のウェア類と白のシューズがお互いを引き立てています。シューズのアッパーはホワイトですが、ソールがブラックなので他の同色アイテムとさりげなくリンクし、調和させているのもポイント。コーディネートに組み込むのが難しい総柄の靴を大人っぽく取り入れたお手本です。
コーデ3
シルエットのコントラストでモード系のムードを演出
先程解説したように、シルエットやボリューム感でメリハリをつけるだけでモードな印象は生み出せます。このコーディネートも、シルエットのメリハリだけでモード系のムードを演出。ビッグシルエットとスリーブのボリュームでルーズ感を表現したスタジャンと、センタークリース入りの細身なデニムスラックスとのシルエット格差によってハイエンドなムードをさりげなく醸しています。上半身は膨張色で、下半身は収縮色と、色味の持つ効果も巧妙に活用し、実際よりメリハリがあるように見せたテクニックも見事!
コーデ4
異なるテイストをMIXして独創的な装いに
テイストの異なるアイテムでメリハリをつけ、個性を生み出したコーディネート。ドレスな白シャツに武骨なライダースジャケット&ブーツを合わせつつ、スウェットパンツで抜け感も加味しています。シャツを全開にすることで、少しルーズな雰囲気やワイルドな印象を演出しているのもポイント。モノトーンの色使いもモード系のイメージ作りに貢献しています。
コーデ5
色のメリハリで個性を生み出したバイカラーコーデ
カラーリングによるメリハリも、モード系のムードを打ち出すのに効果的。このお手本では、ホワイト×パープルのカラーブロックによってハイエンドな印象を生み出しています。単色のアイテムを組み合わせてカラーパレットを築くのが基本テクニックですが、ここで選んでいるニットはアイテム自体が2色使い。下半分のブルー系カラーをパンツと接続することで、独特なカラーブロックを形成しています。トップスの一部とパンツが一体化して脚長効果まで発揮。どんな色使いにすべきか迷うくらいなら、バイカラー仕様のトップスを選び、その色使いに沿って全身をコーディネートしましょう。
コーデ6
爽やかなカラーを主役にしてポップなモード系に
コーディネートの軸を定番ではないカラーにすることで、モード系の独創性が演出可能。特にメンズファッションはダークトーンで落ち着かせることが多いので、明るいトーンをメインにするだけで新鮮味が生まれます。このコーディネートもまさにそんな好例で、ライトなブルーが軸。サックブルーのセットアップにターコイズブルーのスウェットシャツを組み込んで、爽やかなコーディネートを築いています。ラフなイメージになりすぎないように、足元をレザーシューズで引き締めているのもモード系のイメージ作りに貢献。
コーデ7
フォーマルなアイテムを着崩して新鮮味を醸出した装い
品格あるフォーマルなアイテムほど、着崩すことで意外性が生まれます。その意外性こそ個性となり、モード系のムードを演出するのにうってつけです。このコーディネートは、フォーマルな印象のベストをロングシャツで着崩しているのがキモ。独特な丈感を生かしたレイヤードが独創的です。ただし、ベースはシンプルなアイテムばかりなので、全体としては大人っぽい落ち着きが感じられる仕上がりに。
コーデ8
テーラードジャケットをインナーでカジュアルダウン
こちらもフォーマルなアイテムを着崩したお手本。ダークネイビーのテーラードジャケットはかなりフォーマルな雰囲気ですが、オーバーサイズにすることでリラックス感を加味しています。もともとアンコン仕立てなのでカジュアルダウンしやすいジャケットですが、オーバーオールで着崩したコーディネートはかなり新鮮です。ジャケットとオーバーオールがダークトーンなので、ホワイトのTシャツ&スニーカーで軽快感を加味したバランスも秀逸。全体としてはクールでエッジィなモード系スタイルにまとまっています。
コーデ9
個性的パンツでエッジ感をプラスしたワントーンコーデ
こちらもワントーンスタイルですが、モード系スタイルを象徴するブラックで統一。Tシャツにテーラードジャケットを重ねつつ、独創的なパンツで個性をプラスしています。生地をレイヤードしたラップパンツでハイエンドなイメージを創出しつつ、足元は革靴で引き締めたバランスも絶妙。サングラスやヘアバンドといった小物までおしゃれで、本人の個性ともマッチしています。
コーデ10
開放的なリゾートシャツを引き締めた着こなしが新鮮
正反対のファクターがブレンドできれば、意外性や個性が自然と生まれます。例えば、リゾート調のアイテムを上品に着こなすと、モード系のテイストがおのずと創出。このお手本では、リゾート感が強いバティック柄のオープンカラーシャツをセレクトしつつ、スラックス風のイージーパンツを合わせて大人っぽく落ち着かせています。リゾートテイストをキープしつつ、適度な重厚感を与えてくれるレザー製のグルカサンダルを合わせた手腕にも脱帽。足先まで意外性や新鮮味を感じさせます。
アイテム選びの参考に。モード系スタイルに取り入れたいアイテム10選
すぐには理解しづらいかもしれないモード系ファッションですが、トレンドを踏まえつつ、黒やモノトーンを使ってクールにまとめ、独創的なディテールで個性もプラスできれば完璧。最後は、そのために有効なアイテムをピックアップしてご紹介します!
アイテム1
オーバーサイズのテーラードジャケット
フォーマルなアイテムを着崩すとモード系のムードが生まれますが、それをアイテム単体で実現できるのがオーバーサイズのテーラードジャケットです。デザインがテーラードジャケットなのでフォーマルな印象ですが、サイズ感が大きめなのでリラクシングなカジュアル感も。そのバランスが新鮮で、モード系のニュアンスが漂います。
アイテム2
レイヤードも楽しめるロングコート
どんなに個性的なコーディネートでも、上品なロングコートを羽織れば大人っぽいバランスにまとまります。ただし、すべてを隠してしまっては意味がありません。そこで、サイドにスリットが入っているこんなコートが便利。スリットを開けることで、インナーやパンツの個性をさりげなく主張することができるからです。しかも、このコートは袖が着脱可能。袖のレイヤードも楽しむこともできます。オーバーサイズの設定で、ユニセックスで使える逸品です。
アイテム3
さりげなくリュクスな個性が光るシャツ
品格をキープしながらモード系の独創性を演出するには、個性的なデザインのシャツを活用するのが得策。シャツ自体が上品なので品位を確保でき、個性的ディテールで独創性がプラスできるからです。このオープンカラーシャツは、胸周りの刺繍が個性的。3種類の糸と4種類の技法を駆使して群馬県桐生市の職人が丁寧に仕上げた刺繍には上質感があり、ラグジュアリーなムードを醸しています。吸水速乾性の高い特殊形状の加工糸を使ったポリエステルウェザー生地は、ケアがイージーで実用性もハイレベル。
アイテム4
リメイク感のある唯一無二のトップス
他にはないオンリーワンなアイテムは、独創的でクリエイティブなイメージ。コーディネートに取り入れると、個性的なムードを演出できます。もっとも取り入れやすいのはトップス類。カスタム感のあるTシャツなどは唯一無二な存在感が強力なので、活用しない手はありません。例えばこの1枚は、デザインの異なるプリントTシャツを解体して再構築したようなデザイン。リメイクしたような切り替えが斬新で、ヒネりや遊びを感じさせる出来栄えです。
アイテム5
デコレーション入りのワイドパンツ
今っぽいリラックス感をパンツで演出するには、ワイドなシルエットを選ぶのが最善策。シンプルなワイドパンツでもかなり新鮮ですが、モード系のイメージを強調するなら装飾的なディテールが採用されたタイプを選びましょう。このパンツは側章がデコラティブ。太さの異なる刺繍のラインが、クラシックかつエレガントなアクセントとして映えています。シルエットはワイドで太もも付近のワタリも広く、かなりリラクシングなフォルム。ドライな触感でストレッチも利いたジャージ生地が快適です。
アイテム6
スリムなフォルムのカラースラックス
どこかフォーマルな雰囲気は残しつつも、着崩した印象をパンツで打ち出したいなら、カラーに意外性のあるスラックスが狙い目。ブラック、グレー、ネイビーが定番のスラックスだからこそ、グリーン、レッド、ホワイトなどの色を選ぶだけで個性的なイメージが広がります。シルエットで品格を確保するには、テーパード型やスリムフィットが効果的。上品だけど個性的な下半身が完成します。このアイテムは、裾のスリットファスナーでシルエットのアレンジが可能。防シワ加工を施しているため、ケアを気にせずヘビーローテーションできます。
アイテム7
おしゃれ上級者の定番、サルエルパンツ
シルエットが独創的なサルエルパンツを着たことはありますか? サルエルパンツとは、股上がかなり深くて余裕があり、裾は狭く絞られた形状が特徴のパンツです。モード系スタイルの上級者にとっては定番なパンツですが、一般には浸透していないので個性的ともいえるアイテム。着こなす難易度は高そうですが、トップスをシンプルにまとめれば大人っぽい印象にまとまります。このアイテムのようにシルエット以外はシンプルなアイテムを選べば、奇抜すぎないコーディネートに仕上げるのも簡単です。
アイテム8
足元を引き締めるショートブーツ
トップスかパンツで個性をアピールしつつ、足元はカチッとした印象でまとめると大人のモード系スタイルが出来上がります。そうはいっても正統派のドレスシューズでは硬すぎるので、スタイリッシュなショートブーツがイチ押し。パッと見はシンプルでソールに少しボリュームがあるくらいのヒネりが入ったデザインなら、モード系コーディネートの引き締め役として適任です。この1足はビブラムソールを用いたサイドゴアブーツで、クッション性や実用性も抜群。
アイテム9
高感度な足元を演出する厚底サンダル
暖かい季節などではブーツを暑いと感じるでしょう。そんなときはボリュームソールのサンダルが狙い目です。これまで厚底のサンダルは女性から支持されていましたが、最近は男性向けも増加。まだまだ一般的な人気を獲得するにはいたっていないからこそ、ファッション感度の高さをさりげなくアピールできます。白いソックスなどを合わせて品良く履きこなすのが定番ですが、素足で履いてコーディネートに抜け感をプラスするのもおすすめです。
アイテム10
ユニセックスな印象のショルダーバッグ
コーディネートに個性的なアイテムを使うモード系だからこそ、バッグは落ち着きのあるタイプを選ぶのがおすすめ。ただし、男性用のバッグはどうしてもビジネスライクになりがちなので、ユニセックスなタイプや女性用を流用するとモード系スタイルにハマります。幸い、モード界ではジェンダーレスが当たり前。フェミニンな要素やマイルドな雰囲気のユニセックスなレザーバッグが増えているので、そんなタイプを合わせてみましょう。このバッグのような、丸みを帯びた巾着タイプのショルダーバッグは象徴的です。
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