
ワイドデニムパンツを攻略! おすすめのブランド&着こなし方集
今注目のボトムスは、なんといってもワイド。なかでもワイドデニムパンツが新鮮です。男性が取り入れる際の選び方や着こなし方、おすすめアイテムを徹底的に紹介します。
ワイドシルエットの流れはジーンズにも波及!
昨今の一大トレンドボトムスとして、メンズ&レディースの両シーンで隆盛を極めているワイドパンツ。その流れはすでにジーンズにも波及しており、ゆったりとした旬顔なジーンズが各ブランドから続々と発信されています。今っぽい着こなしに仕上げるキーアイテムとなるので、1本は確実に押さえましょう。
知っておきたい。ワイドデニムパンツを選ぶ際のポイント
トレンドアイテムとしてマストハブなワイドデニムパンツ。ですが、おしゃれに着用するためにはいくつかチェックしておきたい要素があります。そのポイントを詳しく指南していきましょう。
ポイント1
“ダボダボ”すぎるモデルは避け、良い塩梅のバランス感のモノをチョイスして
リラックスしたワイドシルエットは魅力的ですが、度を超えたダボダボのシルエットは子供っぽく見えてしまうので厳禁。“程良くゆるめ”のワイドパンツであることが大事なので、考えなしにオーバーサイズをはかないように注意しましょう。写真のように、今どきの人気ブランドが展開するモデルなら、ちょうど良いバランス感のものが多いです。
ポイント2
リジッド~ミディアムウォッシュ程度が大人にハマる
色味も見ておきたいポイントの1つです。スマートなリジットカラーがおすすめですが、ダークウォッシュやミディアムウォッシュ程度のやりすぎない加工感であれば、大人のカジュアルスタイルとマッチしてくれます。極端なハードウォッシュは少し難度が高いのでワイドデニムパンツ初心者は避けたほうが無難です。
ポイント3
ペイントや刺繍、プリントのないモノをセレクトして
ワイドデニムパンツはそのシルエット自体に十分なインパクトがあります。そのため、プリントや刺繍などが入った装飾的なモデルだと少しアクが強すぎることも! あくまでシンプルなデザインを選ぶようにすることが、こなれた雰囲気を醸し出すための重要ポイントです。
今選びたいブランドはコレ。ワイドデニムブランド13選
シルエット・デザインともに見事ツボを押さえた、TASCLAP世代の装いにハマるワイドデニムブランド13点をレコメンド。どれも着こなしをグッと今っぽく見せてくれるキーアイテムです!
ブランド1
『リーバイス』
1990年代のバギーパンツからインスパイアされた、ルーズなシルエットがウリ。ガシッとした程良い厚みのデニム生地も当時を彷彿とさせます。ストリートトレンドが引き続き人気の今季においては、頼れる日常着となってくれるのは確実です。木材パルプを原料とする、環境に優しい素材のテンセルをコットンにブレンドした、エシカルな仕立ても特筆すべき点でしょう。
ブランド2
『ベドウィン アンド ザ ハートブレイカーズ』
米国西海岸のサーファーやスケーターをイメージして製作したモデル。腰回りにゆとりを持たせた幅太の形状ですが、膝より下をゆるやかに絞っているためすっきりとした見栄えです。また、キリッとしたブラックカラーゆえに、大人っぽい着こなしにも難なくマッチ。くるぶし丈のモデルなのでソックス見せコーデもOKです。
ブランド3
『サニースポーツ』
タテ糸に青みの強いインディゴ糸、ヨコ糸にグレーのネップ糸を使用した、ニュアンス豊かな岡山産の10オンス生地。しかも、縫製は高知のソーイング工場が手掛けるなど、MADE IN JAPANの矜恃が色濃く宿った1本となっています。足元がもたつかないよう、レングスはやや短めの設定に。
ブランド4
『ミスターオリーブ』
リラックス感と品良さが共存した、スラックスタイプのワイドジーンズ。Gジャンとのセットアップで男っぽく合わせるもよし、テーラードとの組み合わせで上品に仕上げるもよしと、オールラウンドに使いこなせます。加えて、同素材のベルトが付属するのもうれしいポイント。デニム生地は中厚仕様で、春夏秋冬フルシーズン活用できます。
ブランド5
『トローヴ』
ポリエステル100%の特殊なデニムファブリックのため色落ちしにくく、常にリジッド特有のシック&クリーンな状態を楽しめます。そのうえストレッチ性にも長けており、はき心地はコンフォートそのもの。ボタンはリッチな本水牛製と、ディテール1つにしても妥協ありません。
ブランド6
『GDC』
アウトドア&スポーツシーンでお馴染みの高耐久素材、コーデュラをデニム生地に織り込んでおり、そのタフさは指折り。ヘビロテにも難なく対応してくれます。フォルムは汎用性の高いルーズテーパードで、きれいめからカジュアルまでテイストを選びません。90’sヨーロッパのストリート感を意識した、低めのポケットがさり気ないアクセント。
ブランド7
『キャルオーライン』
モデル名の通り、“バレル(=樽)”のように膨らんだ立体的シルエット。サイドシームを前に入り込むように縫うことで、テーパードしたような雰囲気を描き出しているのもキモです。背後にはクラシカルなシンチバックベルトをセッティングし、後ろ姿にも存在感を与えています。ワーク感強めの1本ですので、男っぽい装いに取り入れるのが正攻法といえるでしょう。
ブランド8
『サイベーシックス』
アメリカンコットンの中でも特に良質とされる、サンホアキン綿を惜しみなく使ったリジッドセルビッチデニム。柔らかでありながらしっかりしたハリ・コシを有しているうえ、エイジングの表情も抜群です。背面に大型ガゼットが設けた、バックシャンなデザインもGOOD。シンプルながらこだわりがギュッと詰まったアイテムです。
ブランド9
『ビームス』
奇をてらわないベーシックな作りで、ワイドデニムビギナーにはうってつけ! 濃いめのインディゴボディー×ホワイトステッチのコンビネーションはまさに王道ですね。ウエスト&腿にはたっぷりと余裕を持たせており、着用感は締め付け知らず。対照的に膝下は少し絞っていて、美脚効果にも期待できます。
ブランド10
『ブルーワーク』
『トゥモローランド』のオリジナルレーベルより登場。生地から縫製まで、すべての工程を日本国内にて行った1本ゆえ、クオリティの高さはお墨付きです。ワイドなカタチで旬に訴求する一方、赤耳・月桂樹ボタン・隠しリベット・裾のチェーンステッチなど古き良き意匠にもアプローチしていて、ツウな大人にも刺さります。ヴィンテージさながらの縦落ちを楽しめる、広島産のコットンデニム生地も高評価。
ブランド11
『アダムエロペ』
薬擦りやブラスト、グラインダーによる加工で、リアルなヤレ感を追求。バイオストーンによるウォッシュ加工でフィニッシュし、最初からしなやかな風合いを描き出しているのも◎。そしてなんと言っても目を引くのが、ウエストの素材切り替えでしょう。スラックス用の生地を組み合わせてドレス感をほのかに落とし込んでいます。
ブランド12
『シップス エニィ』×『サンセ サンセ』
スタイリストの梶 雄太氏が指揮をとる注目の新鋭ブランドに『シップス エニィ』がスペシャル別注。型から作り上げた完全オリジナルモデルとなっています。ミリタリーテイストなデニムカーゴですが、テーパードや9分丈といったトレンド感ある仕様を織り交ぜているため、面持ちは都会的。岡山産ファブリックならではの、味のある生地感でも魅了します。
ブランド13
『ユナイテッドアローズ』
地球環境に悪影響を与えないオーガニックコットンを原料とした、サステナブルなデニムファブリック。もちろん、『ユナイテッドアローズ』が手掛けるだけあって単なるエコアイテムではありません。バイオウォッシュ&ブリーチによるコクのあるユーズド感、日本製の質実剛健な生産背景など、大人のファッションアイテムとしても申し分ない出来栄えです。
3つのコーデ術を解説。ワイドデニムパンツを旬に着こなすヒント
旬なワイドデニムパンツですが、着こなし方を間違ってしまっては台無し! ここからは、センス良く装うために3つのコーデ術を解説していきます。さっそく、取り入れてみてください。
着こなしのコツ1
品の良いアイテムと合わせてスマートに装う
抜け感の色濃いアイテムであるがゆえに、コーディネートが幼く見えてしまう可能性も秘めているワイドジーンズ。しかし、テーラードジャケットやニットといった上品顔なトップスと組み合わせることでその懸念は即座に払拭できます。
ワイドジーンズ&白カットソーのシンプルなアメカジスタイルに、テーラードジャケットで品格をプラス。“抜き”と“締め”が共存する好バランスなコーデが完成しました。足元はスニーカーを選択して、イメージを軽やかに!
ゆるいジーンズ&スニーカーで気負わないムードを描き出しつつも、白シャツとステンカラーコートで大人っぽさは隙なくキープ! 白や青などベーシックカラーのアイテムを主に用いることで、トレンドカラーのオリーブを際立たせているのもカギです。
ダークグリーンのケーブルニットと濃紺デニムのコンビネーション。落ち着いたカラーリングでまとめて、シックなカジュアルスタイルを形成しています。重くなりすぎないよう、白スニーカーでさりげなくトーンアップを図りました。
着こなしのコツ2
ワイド×ワイドでリラックス感たっぷりに
ボトムスだけでなく、トップスもワイドシルエットのアイテムをピックアップすれば、リラックス感に拍車が掛かります。注意点としては子供っぽく見えないようにトップスはシンプルなデザインを選ぶこと。ここさえ気をつけておけば、高感度な装いを実践できます。
デニム×スウェットのカジュアルなコンビなのに都会的に見えるのは、上下ともにモノトーンカラーで揃えたおかげ。単調に見えないよう、発色の効いたガチャベルトやフラッグチェック柄のスリッポンをアイキャッチに据えました。
ショート丈のGジャンとワイドデニムパンツによるデニム・オン・デニム。中から顔を覗かせるワイドシルエットのカットソー&スウェットが絶妙なアクセントとなっています。色味のメリハリもしっかりとついており、街映えするコーデです。
オーバー30世代にとって定番中の定番スタイルであるアメカジも、シルエットをワイドに変えるだけで鮮度がグッと増すという好例。大人っぽいカジュアルコーデに仕上げるため、全体的に色味を抑えている点も高評価です。
着こなしのコツ3
流行テクニックのタックインで旬度を底上げ
今季のトレンドアイテムであるワイドジーンズと、流行テクであるタックインを同時に取り入れれば、コーデの旬度は倍増! トップスをインするのはもちろん、インナーの裾のみを入れるのもアリ。裾を入れるだけでも、着こなしのイメージは激変します。
プレーンな無地ニット&ワイドジーンズのミニマルな着こなしも、裾をタックインすれば今っぽさが大幅に向上! ビビッドなカラーベルトをスパイスとして駆使し、緩急を出しているのも見どころ。細部まで計算された着こなしです。
デニムパンツを中心にブルー系のアイテムで呼応させ、着こなしに統一感を形成。シャンブレーシャツをインして、ベルトをコーデポイントとして機能させているのも技ありです。足元はワークブーツをセレクトして男らしく!
上下ともワイドシルエットのアイテムをもってきていますが、タックイン&ワントーンカラーによってシャープに見せることに成功。無駄な小物使いやレイヤードをせず、潔い着こなしに徹したことで洗練されたスタイリングに仕上がりました。
TASCLAPでの執筆本数NO.1ライター
山崎 サトシKEYWORD関連キーワード