
バンドカラーシャツを着こなすために。知っておきたいコーデ術とおすすめ10枚
シャツを気軽に楽しむならば、襟元に解放感のあるアイテムが良い。とくればバンドカラーシャツはまさに適役といえる。コーデを成功に導くコツと今選ぶべきアイテムを解説。
大人の新定番。バンドカラーシャツを手に入れよう
バンドカラーシャツは、折り返した襟羽根を取り除き、身頃と襟をつなぐ台襟を残したシャツのこと。ほぼ同義として使われるスタンドカラーシャツをイメージするとわかりやすいだろう。その起源は思いのほか古く、1300年代とされている。当時のシャツは、襟とカフスが着脱できる仕様となっており、帰宅後に双方を外して家でくつろぐのが一般的なスタイルだったとか。そんな背景を聞けば漂う開放感も大いに納得。抜け感のある姿に誰もが親近感を抱くに違いない。
襟付きシャツは1枚でキリッと見せられる気品がある。大人たちにとっては頼もしい限りだが、普段着るなら下手にかしこまらない方がむしろ好都合。その点、胸元にリラックス感のあるバンドカラーシャツは手に取りやすいアイテムといえるだろう。上襟を排除して得た自由は、軽い羽織りモノとして、または衣紋抜き気味に着るなど、着こなしの幅も広げてくれる。
おしゃれに着こなすには? バンドカラーシャツのコーデ術
“いつも”とは異なり、大いにリラックスしながら着られるバンドカラーシャツ。とはいえ、果たしてどこまで抜いて良いかはつかみかねる部分もあるだろう。その微妙なさじ加減を、洒落者たちのコーディネートから学びたい。
コーデ1
いつものアイテムをディテールのアレンジで新鮮に
最小限のコーディネートでもしゃれた雰囲気を演出できるという好例。白シャツの両胸のビッグポケットやバンドカラーでさりげなく“抜け”を感じさせ、カーゴパンツも9分丈の1本を選び軽快さをプラス。トップを甘く、腰下を辛めに仕上げた上下のギャップも良い感じ。
コーデ2
同系色でセットアップ風に着こなす
同系色のアイテムを選びながらセットアップ風に合わせた、今を意識した着こなし。軽やかな旬のベージュを採用したことにより、上下ともビッグシルエットながら重さは微塵も感じさせない。その軽妙な空気感に適度な緊張を添える黒小物もバランス良し。
コーデ3
軽快さと品の良さを色味で演出
バンドカラーシャツのカジュアルな雰囲気とトロピカルなカラーカーディガンがベストマッチ。相乗効果によりすこぶる爽やかな趣に仕上がっている。そこへ、ダークトーンのたっぷりシルエットのボトムスを取り入れ、適度に落ち着かせた点も技あり!
コーデ4
色味はベーシック。されど抜け感を加えて今らしく
トップスは黒カーディガンと白シャツ。ボトムスはとろみのあるグレーパンツ。簡素な合わせながら、トップスはバンドカラーを選択し、ボトムスには全面にチェック柄を配置。足元はスニーカーと、随所にほどほどの抜け感を加えたことでこなれた印象に昇華。
コーデ5
胸元で洒落感をプラスした上級者コーデ
シャツとボトムスのシンプルな合わせを、ビッグシルエットを選びながら今っぽく料理。バンドカラーシャツの開放的な胸元を有効活用し、ハイカラーのカットソーを合わせる遊びも披露した。ざっくり羽織ったコートも大人っぽさをグッと引き立てる。
コーデ6
サイズ感と同系色で大人のカジュアルスタイルに
オーバーサイズのバンドカラーシャツを選ぶことで、今っぽいリラックス感を演出。スラックスもワイドにしてゆったり感を強調している。その半面、シャツとパンツを同系色にして統一感を生み出し、大人っぽさも醸成。シャツのボタンを上まで留め、品良く着こなしているのもポイントだ。
コーデ7
大きめなバンドカラーシャツをアウターとして活用
シルエットに余裕があるバンドカラーシャツは、ライトなアウターとしても重宝。首周りがすっきりしていてインナーを選ばず、気兼ねなくはおることができる。このお手本はTシャツにジーンズを合わせたラフなコーディネートがベースだが、ダークなシャツを重ねることで落ち着かせることに成功。
バンドカラーシャツのおすすめブランド10選
程良い抜け感が大人にうれしいバンドカラーシャツも、今ではしっかりシーンに根付いた様子。それは、多くのブランドがコレクションに取り入れていることからもわかる。なかでも大人が手に取りたい名門から注目の気鋭まで、おすすめのブランドを厳選してご紹介。
ブランド1
『トーマスメイソン』
正確に言えば、『トーマスメイソン』はイギリスの高級シャツ生地ブランド。品質を確保できる目安として覚えておきたい。このシャツは『ビームスライツ』製で、ハリとコシのある高密度なブロード生地を採用。ドレスシャツが得意な工房の技術を取り入れ、リラックス感のあるボックス型のシルエットに仕立てられている。
ブランド2
『アイクベーハー』
『ポロ ラルフローレン』のOEMを請け負っていたことで知られるブランド。『ギットマンブラザーズ』などとともにアメリカンシャツの代名詞として揺るぎない地位を築いている。この1枚は『シップス』による別注品で、高品質なギザコットンを使った高密度なタイプライター生地を起用。『アイクベーハー』の縫製技術を生かして上品に仕上げている。シルエットはリラクシングだ。
ブランド3
『マニュアルアルファベット』
シャツをベースとするメーカーから生まれたブランド。「時代の流れにあった、最適なバランスの探求」をコンセプトに掲げていて、このシャツもルーズなシルエットで今っぽいリラックス感を演出している。その一方、コットン100%のツイーディーな生地やハウンドトゥース柄はクラシックな佇まい。
ブランド4
『マッキントッシュ ロンドン』
英国のアウターブランド『マッキントッシュ』のメインラインとしてスタートしたのが『マッキントッシュ ロンドン』。英国トラッドをベースとしたオーセンティックなアイテムをトータルで提案している。こちらもその1つで、1920年代アメリカの上流階級が着ていたようなシャツが着想元。コットン×リネンの光沢ある生地が華やかだ。シアー感が今どきな雰囲気も放っている。
ブランド5
『スティーブン・アラン』
『スティーブン・アラン』はシャツの専業ブランドではないが、シンプルな中にトレンド感を取り入れたデザインはシャツでも健在。今っぽいリラクシングなシルエットは、アウターとして羽織るのにも適している。生地はしなやかなオックスフォードクロスで、大人っぽい表情。
ブランド6
『MHL.』
こちらも、シンプルに見えて適度なリラックス感を取り入れたバランスがお見事。『MHL.(エムエイチエル)』らしいバンドカラーシャツだ。大きめの胸ポケットと太めの前立てがさりげないアクセントとして効いていて、ドレスシャツとは異なるカジュアルなムードを加味。ミリタリーライクなオリーブの色味も絶妙だ。
ブランド7
『カトー』
デニム製のアイテムに定評があるブランドは、デニムシャツの出来栄えも抜群だ。このバンドカラーシャツは、5.6オンスというかなりライトデニムで、光沢感が上品。ライトアウターとしても使えるようにビッグシルエットを採用しつつ、さらにサイドシームポケットも設けられている。
アイテム8
『アタッチメント』
ディテールをそぎ落としたミニマルなデザインで人気の『アタッチメント』は、バンドカラーシャツもシンプル。フライフロントでボタンが見えない作りになっている。胸ポケットは大きめだが、内側にレイアウトして存在感を低減。オーバーサイズな設定とドルマンスリーブによってリラックス感もプラスしている。
ブランド9
『ソレイアード』
品があるが上品すぎないバンドカラーシャツは、総柄との相性もぴったり。とはいえカジュアルになりすぎるのもNGゆえ、高級感あるテキスタイルを使ったシャツが理想だ。その点、南仏プロヴァンスの老舗テキスタイルブランド『ソレイアード』ならぴったり。高級感とリゾート感を兼備する総柄の逸品が見つかる。
アイテム10
『シップス エニィ』
今や多くのセレクトショップがオリジナルブランドでバンドカラーシャツを展開している。コストパフォーマンスに優れるアイテムが多いので、バンドカラーシャツをとりあえず取り入れてみたい人にもおすすめだ。特にこのアイテムは、2枚セットになっていてお得。コットン100%のシャツとリネン100%のシャツが一度に揃い、使い分ければ一年中バンドカラーシャツが着こなせる。

ウェア・コーデ
大人の必需品。オックスフォードシャツの着こなし方と注目ブランド
オーセンティックなアイテムこそ奥が深いのがメンズファッション。男の定番服であるオックスフォードシャツも、その特徴と選び方を知っておけばより品良く着こなせます。
平 格彦
2022.03.14

ウェア・コーデ
ボタンダウンシャツを大人コーデの味方に。オン・オフ別に見る選び方と着こなし術
ビジネスからカジュアルまで幅広く活躍するボタンダウンシャツにフォーカス。メンズのワードローブに必須のこのアイテムについて、選び方やコーデ術を詳しく解説します!
近間 恭子
2022.05.13

ウェア・コーデ
プルオーバーシャツで品良くリラックス。今の気分にハマる10選とコーデ術
シャツ本来の清潔感がありつつラフに袖を通せる。プルオーバーシャツは、洒落者はもちろん、ものぐさな大人にとってもありがたいアイテム。今ならこんな10枚がおすすめだ。
菊地 亮
2021.04.17

ウェア・コーデ
押さえておきたい定番柄。ストライプシャツのコーデをおしゃれに見せる方法
定番柄でありながらトレンドとしても注目を浴びるストライプ。シャツで取り入れれば、大人っぽいのに爽やかで個性的なムードが演出可能です。コーデのポイントを徹底解説!
平 格彦
2022.03.31

ウェア・コーデ
ロングシャツが新鮮。着こなしとおすすめの10枚
今やビッグシルエットが最先端。シャツも御多分に漏れずで丈が長めに。するとどうだろう。途端にどこか新鮮な趣に。なかでも推しの1着をコーディネートとともにご紹介!
菊地 亮
2020.09.23

ウェア・コーデ
シャツを使った重ね着でコーデ格上げ。おしゃれに着こなす6つの方法とは
シャツは季節を問わず活躍するアイテムですが、その万能性を最大限に生かすには重ね着をマスターするのが1番。手軽におしゃれに装えるコーデメイク術をご紹介します。
近間 恭子
2022.02.17

ウェア・コーデ
大人のシャツコーデ23選。人気のデザイン&季節別に見るおしゃれな着こなしテク
シャツは定番中の定番アイテムだけに、コーディネートがマンネリ気味……という人も多いのでは? そんな悩みを解消すべく、大人流のおしゃれなシャツの着こなしをご紹介。
近間 恭子
2022.04.05

ウェア・コーデ
“立ち襟”の粋を知る。スタンドカラーシャツの着こなし方とおすすめ12枚
シャツ特有のクリーンさと同時に、程良い抜け感をもたらしてくれるスタンドカラー。春や初夏、秋のおしゃれ着はもとより、大人の休日ウェアとして主役を張ってくれます。
遠藤 匠
2022.04.18
この記事の掲載アイテム一覧(全10商品)
画像をタップクリックするとアイテム詳細が表示されます
-
『トーマスメイソン』 ブロード バンドカラーシャツ
-
『アイクベーハー』 GIZA タイプライター ストライプ バンドカラーシャツ
-
『マニュアルアルファベット』 C.TWEED LOOSE FIT B/C SHIRTS
-
『マッキントッシュ ロンドン メン』 綿麻ストライプバンドカラーシャツ
-
『スティーブン・アラン』 SUP/OX BAND COLLAR SHIRT-LOOSE/シャツ
-
『MHL.』 G/D BC SHT/シャツ
-
『カトー』 オーバーサイズ バンドカラー デニム シャツ
-
『アタッチメント』 コットンシルクタイプライター バンドカラーシャツ
-
『ソレイアード』 コットンプリント バンドカラーシャツ
-
『シップス エニィ』 2枚パック バンドカラー シャツ 22SS
掲載アイテムをもっと見る(-2商品)