街でよく見る黄色印。ビブラムソールがシューズメーカーから信頼されるワケ

街でよく見る黄色印。ビブラムソールがシューズメーカーから信頼されるワケ

タフなシューズの靴底で目を引く、黄色いロゴでお馴染みのビブラムソール。歴史あるこのソールが山靴やワーク靴に限らず、スニーカーなどでも引く手数多な理由を探ります。

2018.03.20
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遠藤 匠

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紺ブレもビーサンも守備範囲。雑食系服飾ライター

遠藤 匠
モノ雑誌と男性ライフスタイル誌の編集を経て、現在はフリーライターとしてメンズファッション誌、ライフスタイル誌、WEBを中心に執筆。ファッション遍歴は、渋カジから英国系テーラードを経て、再びアメカジに回帰。現在は無国籍状態に。 記事一覧を見る
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最近よく見かける黄色いマークの正体。ビブラムソールってなに?

最近よく見かける黄色いマークの正体。ビブラムソールってなに?

山渓オンラインショップ楽天市場店

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ビブラムソールといえば、登山靴やワークブーツにおいて絶対的な信頼を得ているソールブランド。果たして、なぜこれほどまでに高く評価されているのでしょうか。その理由は、ブランドの出自から読み解くことができます。創業自体は非常に古く、1937年にイタリア・ミラノで誕生。登山家で登山ギア専門店を営んでいたヴィターレ・ブラマーニ氏が、35歳で経験した山岳事故をきっかけに、ラバーソール開発に着手したことに端を発します。スイスのプンタラシカ登頂を目指した際に起きたその事故で登山隊7人中6人が亡くなり、ブラマーニ氏ただ一人が生還。当時の登山靴は革張りの靴底にスパイクのような釘を打ったソールが主流で、耐寒性が低く、非常に重かったことが事故の一因となりました。

最近よく見かける黄色いマークの正体。ビブラムソールってなに? 2枚目の画像

ZOZOTOWN

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九死に一生を得たブラマーニ氏が山岳事故を減らすために開発したのが、高性能なラバーソールでした。1937年に誕生した最初のビブラムソールは、現在「タンクソール」の名で親しまれている「カラルマート」というモデル。このラバーソールは、革底が主流だった登山靴にタイヤの製造技術を持ち込んだ革新的な製品でした。ゴムの配合や組成を計算し、耐久性やグリップ力、トラクション性能を高いレベルでもたらすその機能性の高さは、その後、生み出されていった多彩なソールにも受け継がれています。

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ビブラムソールはなぜ信頼される? その魅力を読み解く

ここでは、ビブラムソールの信頼性の高さを、改めて3つのポイントから読み解きます。年間生産量は4,000万足超の規模を誇り、パートナーブランドは1,000社以上。ソール専業ブランドとしてのその絶対的な信頼は、妥協なく追求された機能性・デザイン・品質によって得られています。

魅力1

使用環境に最適化したグリップ力と耐久性を実現

使用環境に最適化したグリップ力と耐久性を実現

Rakuten Fashion Men

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ビブラムソールが、創業当初から一貫して追及しているのがグリップ性と耐久性です。これらのスペックの高さは、コンパウンドと呼ばれるゴムの配合技術の高さに裏打ちされています。使用環境によってゴムや材料を配合する比率を最適化し、これにソールの溝の形状を組み合わせているのが特徴。これにより、個々のソールの使用状況下に適したグリップ力や耐久性を生み出しているのです。

魅力2

ソールとしての性能とデザイン性の高さを高次元で融合

ソールとしての性能とデザイン性の高さを高次元で融合

Rakuten Fashion Men

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前述のようにビブラムソールの靴底は、各ソールが想定している使用環境ごとに材料の配合比率が異なります。こうした配合は、歩行時の体重移動や力の逃し方までを部位ごとに計算した緻密な設計となっています。こうした高いスペックを担保しながら、デザイン性においても高いレベルを追い求められるのもまた、同社ならではの魅力となっています。

魅力3

徹底した検査とフィールドテストで、高い品質を約束

徹底した検査とフィールドテストで、高い品質を約束

SILVER BULLET シルバーバレット

SILVER BULLET シルバーバレット

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完成したビブラム社のソールは、自社のテストセンターで10項目以上の測定をクリアしたモノだけが製品化されます。ここでは、密度や硬度、摩耗、電気抵抗といった各項目の測定で数値的なレベルをクリアした製品であるかどうかがチェックされているのだとか。さらにそのうえで、山やスケート場といった、実際の使用環境でのフィールドテストも実施。これに合格したソールのみが品質認証を受け、市場への出荷が許されることになるのです。

アウトドアからドレスまで。ビブラムソールが体感できるシューズ10選

登山を出自とするビブラムソールは現在、ワークブーツやスニーカーはもとより、タウンユースの靴にも採用され、それぞれのシーンでも求められる機能性で快適な履き心地をもたらしてくれています。ここでは、4つのカテゴリ別にビブラムならではの性能を体感できるモデルをピックアップしました。

▼カテゴリ1:アウトドアシューズ

アイテム1

『ダナー』ダナーライト

『ダナー』ダナーライト

mischief

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登山靴に軽さと完全防水というスペックをもたらした名靴「ダナーライト」。その軽やかな履き心地と耐久性の高さを担保する役割を担っているのが、ビブラム社の“クレッターリフトソール”です。『ダナー』では「マウンテンライト」という同じく軽量な登山靴にも採用されるほど、グリップ力の高さには定評があります。土踏まずの内側と外側に設けられたラグのおかげで山を下る際も滑りにくく、 しっかりとしたトラクションを確保してくれます。

アイテム2

『メレル』モアブ3 シンセティック ゴアテックス

『メレル』モアブ3 シンセティック ゴアテックス

mischief

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ビブラム社と一歩踏み込んだ靴作りをしていることで有名なのが、アウトドアシューズブランドの『メレル』です。スピーディなハイクにも対応するこの「モアブ3」というモデルもその好例で、共同開発した“TC5プラス”と呼ばれる高グリップ力のアウトソールを搭載。歩行時の衝撃を吸収する“エアクッションシステム”との相乗効果で、不整地での歩行にも安定感をもたらしてくれます。

アイテム3

『ダナー』アクティック600

『ダナー』アクティック600

ABC-MART楽天市場店

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寒冷地でのアウトドアアクティビティにも対応できるレベルの保温性と防水性の高さを誇る、プリマロフト内蔵のマウンテンブーツ。ビブラム社が濡れた氷上で安全に歩行するために開発した“アークティックグリップ”というアウトソールを搭載しています。7インチハイト仕様なので雪深いエリアでも臆せず歩け、低温下でも確かなグリップ力が期待できます。

▼カテゴリ2:ワークブーツ

アイテム4

『ウエスコ』ジョブマスター

『ウエスコ』ジョブマスター

MiniMonkey スニーカー&ブーツ

MiniMonkey スニーカー&ブーツ

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『ホワイツ』と双璧を成すアメリカを代表するブーツメーカー『ウエスト』が手がけた、6インチハイトの看板モデル「ジョブマスター」。ワークブーツ史に残るこの名靴のタフさと快適な履き心地を担保しているのが、通称“クレープソール”と呼ばれるビブラム社の“#2021”です。つま先からヒールに向かって厚みを増していくウェッジタイプのソールで、軽さに加え、柔らかなクッション性に重きを置いて作られています。

アイテム5

『ダナー』ワークフォース

『ダナー』ワークフォース

GO ON

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前出のクレープソールとともに、ワークブーツによく採用されているのが、通称“クリスティソール”と呼ばれる“#4014 ”。そのオーセンティックな佇まいと性能の高さから、オールソール(アウトソールを丸ごと交換する修理)の際に純正のソールからこれに付け替える人も少なくありません。インサイド側のジップで脱ぎ履きのしやすさを担保したこの1足も、“#4014 ”の搭載モデルのひとつ。軽さや衝撃吸収性、オイルレジスタント性能といった本格ワークブーツの必須スペックを、すべて高いレベルで実現しています。

▼カテゴリ3:スニーカー

アイテム6

『ニューバランス』M990 NV1

『ニューバランス』M990 NV1

ABC-MART楽天市場店

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『ニューバランス』の「990」シリーズの生誕40周年を記念し、MADE IN USAで復刻された「990 V1」。お馴染みの“ENCAP(エンキャップ)”ミッドソールとともに、本作に安定感のある履き心地をもたらしているのもまた、ビブラム社のアウトソールです。1982年誕生のオリジナルと変わらないトレッドパターンが、地面をしっかりととらえてくれます。

アイテム7

『リーボック』クラブシー ビブラム

『リーボック』クラブシー ビブラム

Reebok Online Shop 楽天市場店

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いつまでも色褪せない魅力を放つ『リーボック』を代表するコートシューズ「クラブシー」に、ビブラムソール搭載モデルがお目見え。アウトソール自体はやはりビブラム社と共同開発したモノで、丈夫なラバーシートを靴底に巻く“ラップ・テック”という『リーボック』の技術を持ち込み、濡れていたり、滑りやすい路面であったりしても安心して歩けるソールに仕上げました。

アイテム8

『ザ・ノース・フェイス』シェルターニットWR

『ザ・ノース・フェイス』シェルターニットWR

Amazon.co.jp

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ワンピース構造のニットアッパーで柔らかな履き心地に仕上げつつ、短時間であれば不意の雨を寄せ付けない撥水性を確保したスリッポンスニーカー。厚底構造のアウトソールはビブラム社と共同開発したモノで、靴底の外周にレイアウトした突起によって確かなグリップ力を発揮し、推進力をサポートします。

▼カテゴリ4:ドレスシューズ

アイテム9

『ダナー』マナワ オックスフォードシューズ

『ダナー』マナワ オックスフォードシューズ

THREE WOOD 楽天市場店

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ホーウィン社謹製のエクセルクロムレザーで、流れるようなフォルムを引き立てた『ダナー』のオックスフォードシューズ。その都会的なフォルムを邪魔することなく、抜群の屈曲性と防滑性も発揮してくれるのがビブラム社の“タイガムソール”です。厚みを抑えた設計なので都会的な印象を放ち、それでいて耐油性にも優れる機能性の高さは流石のビブラム社です。

アイテム10

『リーガル』15DL-CJ 15DL-CJ外羽根 ウィングチップ

『リーガル』15DL-CJ 15DL-CJ外羽根 ウィングチップ

イバラキヤ

イバラキヤ

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ドレスシューズのジャンルにおいて、ビブラム社と共同開発したソールを採用しているのが『リーガル』です。メダリオンの穴飾りの仕上がりまで美しいこのウイングチップシューズにおいても、タッグを組んで開発した“ガムライト”というアウトソールを搭載。グッドイヤーウエルト製法でしっかりと底付けされたこのソールは、濡れたフロアや路面においても滑りにくく、高グリップのおかげで都市部における雨天時の安心感もひとしおです。

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  • 『ダナー』ダナーライト
    『ダナー』 ダナーライト
  • 『メレル』モアブ3 シンセティック ゴアテックス
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  • 『ダナー』アクティック600
    『ダナー』 アクティック600
  • 『ウエスコ』ジョブマスター
    『ウエスコ』 ジョブマスター
  • 『ダナー』ワークフォース
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  • 『ニューバランス』M990 NV1
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  • 『リーボック』クラブシー ビブラム
    『リーボック』 クラブシー ビブラム
  • 『ザ・ノース・フェイス』シェルターニットWR
    『ザ・ノース・フェイス』 シェルターニットWR
  • 『ダナー』マナワ オックスフォードシューズ
    『ダナー』 マナワ オックスフォードシューズ
  • 『リーガル』15DL-CJ 15DL-CJ外羽根 ウィングチップ
    『リーガル』 15DL-CJ 15DL-CJ外羽根 ウィングチップ

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