金子眼鏡の魅力とは? 日本の意匠を楽しめるアイウェアをピックアップ

金子眼鏡の魅力とは? 日本の意匠を楽しめるアイウェアをピックアップ

ファッションとしてのアイウェアの価値を高め、日本のモノ作りのクオリティを世界へ知らしめたと言っても過言ではない『金子眼鏡』。ここでは今一度その魅力に迫りたい。

菊地 亮

2019.07.31

金子眼鏡(KANEKO OPTICAL)
アイウェア
メガネ

日本の意匠が楽しめる。『金子眼鏡』がアツい

『金子眼鏡』は、福井県鯖江市に居を構え、眼鏡の生産から販売までを一手に行う専業メーカー。1958年に眼鏡の卸商として歩みをスタートさせ、企画、デザインを行うと同時にオリジナルアイテムの製作にも着手。

1998年には、ミラノのミドやパリのシルモといった世界的にもよく知られる眼鏡展へ参加し評価を高めると、2000年にはN.Y.ソーホーに初の直営店をオープンした。現在は、さまざまなブランドやショップとのコラボにより、シーンでの存在感をさらに高めている。

check▼福井県鯖江市は何がスゴい?

眼鏡の聖地とも称される福井県鯖江市。その名声は世界中に知れ渡っており、イタリア、中国と並び眼鏡の三大産地に数えられるほど。そのクオリティの高さは誰もが認めるところで、国内では95.3%のシェアを誇る。同地に住む6人に1人が同産業に従事しているとか。

『金子眼鏡』の魅力

鯖江を代表する眼鏡メーカー、金子眼鏡を語るうえで欠かせないのは類まれなる職人たちの技術力。そのこだわりは、プラスチック(アセテート、セルロイド)フレームの切削から仕上げのパフ研磨、蝶番などで使われるネジ一本にまでいたる。

かけた時に感じる抜群のフィッティングや美しいサイドビューなどから、改めて彼らの技術力のすごさがわかるはず。

『金子眼鏡』もうひとつの特徴は、業界内ではほぼ不可能とまでいわれてきた、生産から販売までを自社で一貫して行うサプライチェーンマネージメント。

2006年に自社一貫生産を行うためのファクトリー、バックステージを設立し、熟練職人たちが常駐しながら工程ごとにハンドメイドで作り続けている。そして、日々モノ作りを志す若者たちがそこへ集まっているのだ。

福井県鯖江市の産業の発展に寄与し、その魅力を世界へと発信している『金子眼鏡』。彼らの魅力はそのグローバリズムにとどまらず、日本のモノ作りの未来も見据えているのだ。その好例が職人シリーズ。『泰八郎謹製』や『恒眸作(こうぼう さく)』など、鯖江で何十年にもわたり眼鏡を作り続ける職人たちをフィーチャーしながら、後世へ伝統と文化の継承に着手している。

『金子眼鏡』のおすすめ紹介。狙い目はセレクトショップや人気ブランドとのコラボ眼鏡

『金子眼鏡』が業界のリーディングカンパニーであり続ける理由のひとつが、各セレクトショップやブランドと行うコラボ作品への試み。持ち前のデザイン性や企画力で、眼鏡のファッション的価値を高めた功績は大きく、なかでも特筆すべきアイテムがこちら。

コラボ1▼『金子眼鏡』×『ソフネット』

1998年、清永浩文氏によってスタートし、2002年に『ソフネット』へ改名。早くから高機能素材などに着目し日常着に落とし込んだコレクションは注目を集め、改名以降は国内外の芸術家たちとのコラボを通じ、ファッションとアートを高次元で融合。常にシーンを刺激する新たな試みは話題を呼んできたが、『金子眼鏡』とのコラボにもその礎がうかがえる。

『金子眼鏡』×『ソフネット』備長炭グラス

『ソフネット』特有の斬新なアプローチによるモノ作りは、もはやお馴染みとなったこちらの『金子眼鏡』とのコラボアイテムにもうかがえる。素材に使用されているのは、消臭効果があり湿度も調整できるとされる備長炭を練り込んだモノ。軽量な素材をしっかりと眼鏡フレームとして成形するあたりに、『金子眼鏡』の技術力の高さが見える。

べっ甲のように見えるフレームもまた備長炭を練り込んだモノ。柔らかみのあるボストンシルエットをベースとするトレンドシルエットを採用しつつ、テンプル内側には両雄のロゴをレイアウトすることでスペシャル感のある1本に昇華。

コラボ2▼『金子眼鏡』×『ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ』

『ユナイテッドアローズ』のアナザーラインとして展開される『ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ』。“精神的な美、永続的な若さ”をテーマに、新しいことに敏感で、独自のファッション感を追求する人々へ向けたコレクションを提案する。こちらのコラボレーションアイテムもまた、その根幹を端的に表現した一品。

『金子眼鏡』×『ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ』マイク

メタル素材のリムとレンズの間にセル枠を挟み込んだインナーリムを採用。異素材の組み合わせであるコンビフレームの一種だが、丸みのあるフォルムと落ち着いた色味のメタル部分がレトロな雰囲気を演出する。複雑にカーブしたクリングスやテンプル先に施された弓矢モチーフ等、ブランドのこだわりが光る逸品だ。

ブラックとシルバーのコントラストがスタイリッシュな印象の色違いモデル。華奢なつくりの黒縁なので、程よい存在感がありつつも悪目立ちしない仕上がり。

コラボ3▼『金子眼鏡』×『アーバンリサーチ』

“DESIGN YOUR LIFE STYLE”をコンセプトに、リアルな“今”をアイテムに込めながらさまざまな提案を行う『アーバンリサーチ』。ブランド名からもわかるように、世界中の各都市をリサーチし、そこから導き出された空気感やカルチャーなどをデイリーウェアから雑貨にいたるまで、多くのアイテムを通し伝えていく。その一環がこちらのコラボ。

『金子眼鏡』×『アーバンリサーチ』UR-33

メタルフレームはビジネスのイメージが強いかもしれないが、ボストンやラウンドなど丸みを帯びたタイプを選べばカジュアルな着こなしとも好相性。シルバーカラーを採用した本作は、一見オーソドックスに思われるフォルムだが、フレーム上部に施された変形がさりげないアクセントになっている。確かな技術から生まれた作品ならではの、洗練された佇まいが魅力

ラグジュアリーさがのぞくゴールドフレーム。イヤーパッドには相性のいいブラウンのべっ甲を配するなど細部にも抜け目はなく、上級感のあるサイドビューは見どころのひとつ。

『金子眼鏡』×『アーバンリサーチ』UR-15

フロントとサイドで異なる印象を与える、セルとメタルのコンビフレーム。フロントリムの磨きによる都会的な趣や、ニッケル合金のアンティークのような表情が魅力。『金子眼鏡』の伝統の製法に基づいた作りを堪能できる一本で、ドレスやカジュアルなど、さまざまなコーディネートにも抜群の相性を見せる。

ブラックのモードなイメージとは異なり、こちらはよりクラシカルな雰囲気をもたらしてくれるブラウンカラー。蝶番やブリッジ部分に見える金ネジがさり気ないアクセントに。

コラボ4▼『金子眼鏡』×『サンディニスタ』

カナダ出身のグラフィックデザイナーヴィンセント・クック氏と菊地威史氏が2000年にスタートしたファッションブランド『サンディニスタ』。“Simple+One”をコンセプトに、素材やシルエットにこだわったモノ作りを軸にしている。こちらのコラボ眼鏡もまた、自由で楽しいファッションの良さを我々に教えてくれる。

『金子眼鏡』×『サンディニスタ』クレバーグラス

金子眼鏡へ製作を依頼し、伝統製法でこだわって作られたアイテム。べっ甲模様のフロントとブラックのテンプルを組み合わせたツートーン仕様で、角度によって異なる表情が見られるのがポイント。レンズには紫外線を99.9%カットするUVプロテクト加工が施されており、デザイン、機能性共にこだわり抜かれたスペシャルな1本となっている。

同じくツートーンのデザインだが、こちらはべっ甲模様をテンプルに採用。フロントとテンプルのコントラストがより明確になっており、横からの見た時の印象が華やか。

コラボ5▼『金子眼鏡』×『ユナイテッドアローズ』

国内屈指のセレクトショップのひとつとして数えられる『ユナイテッドアローズ』。精神的な豊かさをベースに、ファッションに敏感で上質なアイテムを愛する大人の男女に向けたアイテムをラインアップする。また、日本の感性を世界へ広める意義も追求。『金子眼鏡』とのコラボレーションからは、そんな彼らのマインドが顕著に伝わってくる。

『金子眼鏡』×『ユナイテッドアローズ』オーウェンサングラス

『ユナイテッドアローズ』が別注をかけたのは、フレームとテンプルにボリュームを持たせたインパクト大な1本。肉厚なセルフレームにドットが並ぶ飾り鋲を施したデザインは目元で抜群の存在感を放つ。夏フェスなどのイベントにはもちろん、地味になりがちな普段の夏コーデでもアクセントとして重宝するアイテムだ。

ブラックやべっ甲が多いセルフレームの中で、こちらは珍しいオリーブを採用したモデル。ユニークなカラーで個性を発揮しつつも、落ち着いた中間色は肌馴染みが良く、取り入れやすい。

『金子眼鏡』を使ったメンズコーデを季節別にチェック

ファッション性も高い『金子眼鏡』のアイテムは、かけるだけで周囲に振りまく印象も変わってくる。それをスタイルに取り入れるうえで考慮したい要素が季節感。そこで、重要なファッション小物を巧みに取り入れた上級スタイラーたちを例に季節ごとのコーデを考察。

▼『金子眼鏡』を使った春夏コーデのポイント

気温の上昇とともに、スタイリングも軽装になる春夏。そこへ取り入れるなら、やはり軽快なアイテムがワル目立ちすることなくすんなりなじんでくれる。また、強い日差しをケアするサングラスも、こなれ感を誘発するマストアイテムに。

コーデ1

白のワントーンで仕上げたクリーンなスタイリング。シンプルに仕上げた分、トップスのオーバーシルエットがより際立ち、ボリューミーな足元やブラウンフレームのメガネといった小物が有効なアクセントになっている。

コーデ2

インナーにボーダーのカットソーを差し、ネイビーとホワイトの2トーンで仕上げた定番のマリンスタイル。トップのボタンのみをクローズしたシャツのこなしや、メガネ&シューズといった茶小物の採用により脱マンネリを実践。

コーデ3

ドレスとスポーツの絶妙なミックス感を演じた技ありなスタイリング。ブルーのストライプシャツはアームと身頃で切り替えた異彩アイテムを採用。キャップやスニーカーといった小物など、随所に見せた遊びにセンスが光る。

コーデ4

Tシャツにショーツと、軸となる構成は非常にシンプル。それでもなお、手抜きに見えないのは周辺の気の利いた小道具のおかげ。鮮やかなデザインのバッグやソックス、さらには薄めのサングラスにより表情豊かに仕上げている。

コーデ5

白シャツとブラックデニムで仕上げたモノトーンスタイル。簡素に見えがちなビジュアルでもなおスマートさを感じるのは、ハットやローファー、さらにはラウンド感のあるクラシカルなメガネのなせる技。

コーデ6

オープンカラーシャツにリペアジーンズを組み合わせた男気あるスタイリング。ここに白シューズとクリアブルーのカラーリングが清涼感あるサングラスを合わせて軽快さを追加。大人のバランスと感として参考にしたい。

コーデ7

Tシャツにひざ上ショーツを合わせた夏のカジュアルコーデは、ハット書けるメガネのレイヤードでシンプルになりすぎないよう味付け。足元は品のある『ニューバランス』のスニーカーでラフになりすぎず調整。

コーデ8

リラックス感のあるトップスに太めのジーンズでリラックスムードな装いに。足元はこの雰囲気そのままに『コンバース』の1足をチョイスしながらも、『金子眼鏡』のアイウェアで大人の目元をつくった。

▼『金子眼鏡』を使った秋冬コーデのポイント

レイヤードが多くなる秋冬において、その存在感に負けない一本が眼鏡には重要。骨太なセルフレームやクラシカルなタイプが筆頭候補に挙がるだろう。また、彩りに乏しい季節でもあるため、差し色として取り入れるのもひとつの手といえるだろう。

コーデ1

メガネをすんなりワンスタイルへ落とし込むなら、アザーアイテムの色を拾うのが最短ルート。こちらはシンプルにブラックで統一させたモード調のスタイリングで、モダンな雰囲気とメガネの知的さが巧妙にマッチ。

コーデ2

スエードタイプのジージャンに太めのセルフレーム、さらにはケーブル編みのセーターが牧歌的な雰囲気。そこへ白パンや白シャツを加えたことで、がぜん爽やかな見た目に仕上げた点が好感度を高めるポイントに。

コーデ3

紺ジャケに太めのミリタリーライクなベイカーパンツをプラス。そのギャップがスタイリングにこなれ感を生んでいる要因。内側にインナーダウンを潜ませ、防寒とトレンドの双方を狙った点も評価できる。

コーデ4

さまざまな織り柄をあしらったニットやワイドシルエットのタック入りスラックスで今感を演じたコーディネート。インナーにハイネックを入れ、さらに品の良さを演出している。胸元にかけたメガネもこなれた印象に。

コーデ5

全体をペールトーンでまとめたことで、冬コーデにありがちなやや重さをナチュラルに払拭。トップをロングコートやニット、メガネなどで上品に仕上げつつ、ボトムにリブパンでハズしたところに巧さを感じさせる。

コーデ6

男気あるブラックコーデは、レザー・ベロア・コットンと言った具合に素材でコントラストをつけたのが流石。メガネはあえてブラウンベースの鼈甲デザインをチョイスすることで目元を優しい印象に。

コーデ7

シンプルな着こなしはクレイジーパターンのチノパンでさり気なくアクセントを効かせるのが上級者の妙。ダウンジャケットにボリューム負けしないよう、ニット帽×メガネのレイヤードでバランス感を調整して。

コーデ8

ツイードのカバーオールに濃紺ジーンズで品の良いカジュアルコーデを実現。ネイビーベースの着こなしはシンプルになりすぎないよう、インナーにカモフラ柄ベストでアクセントを追加。メガネでやんちゃ感を押さえれば大人の着こなしに。

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