
時代を経ても色褪せない。コンバース ジャックパーセルの魅力を再確認
「ジャックパーセル」といえば、「オールスター」に並ぶ『コンバース』の代表作。時代が変わっても色褪せないエバーグリーンな1足が持つ魅力を読み解いていきましょう。
20世紀の名作『コンバース』の「ジャックパーセル」が愛される理由
ローテクシューズの傑作として名高い「ジャックパーセル」は、1935年に誕生。カナダのバドミントンプレイヤーであるジャック・パーセル氏が開発に携わり、同氏の名前がそのままプロダクトネームとなりました。なお、今ではスニーカー業界において当たり前となっているシグネチャーモデル(著名人の名を冠したモデルのこと)の先駆けとしても知られています。後述の“ヒゲ”や“スマイル”といった象徴的な仕様、そしてスタイルを選ばないシンプルデザインで世界中から支持を獲得し、現在も不動の定番として君臨しています。
ちなみに、1935年の誕生当初はスポルディング社が「ジャックパーセル」を販売していました。その後、1950年代にスポルディング社からB.F.グッドリッチ社に販売が移行し、1972年に『コンバース』がB.F.グッドリッチ社を買収。以後、『コンバース』が販売を手掛けるようになります。
見慣れた“ヒゲ”、昔はなかった!? 「ジャックパーセル」の意外と知らないうんちく
ジャックパーセルのアイコニックなディテールのひとつが、ヒールラベルにあしらわれた“ヒゲ”と呼ばれる独自のマーク。三角形が並ぶデザインがまるでヒゲのように見えることから、この愛称が付けられました。今ではお馴染みの意匠ですが実は最初からあったものではなく、1960年代のモデルから見られるようになります。そのデポスチャー ファンデーションザインの由来となっているのは、「ポスチャー ファンデーション」と呼ばれるインソールシステム。土踏まずの内側を硬く高めに、外側を柔らかく低めに設計することで正しい姿勢を保ちやすくするというもので、同システムの構造を図案化したものが“ヒゲ”と呼ばれるこのマークなんです。
「ジャックパーセル」の3つの特徴を深掘り!
ジェームス・ディーン氏やカート・コバーン氏といった、名だたるスーパースターたちに偏愛されたことで知られる「ジャックパーセル」。ここからは、さらにその魅力を深掘りしていきましょう。同アイテムを語るうえで欠かせない、3つの特徴を見ていきましょう。
特徴1
トゥにあしらわれた“スマイル”
“ヒゲ”に並ぶ「ジャックパーセル」のアイコンである“スマイル”。これはトゥに配されている1本ラインのことで、正面からだとまるで口角を上げているように見えることからこう呼ばれています。かつてのモデルはもう少しラインが長く、笑っているような雰囲気がより強かったのですが、現行モデルはラインがやや短めになりました。“スマイル”出生に関してはさまざまな説がありますが、単純なデザインアクセントであるという説が有力。
特徴2
快適な履き心地を実現するアウトソール&インソール
発売70周年の節目となる2005年に、一度大幅なスペックリニューアルを遂げている「ジャックパーセル」。持ち味の素朴なルックスはそのままに、よりコンフォート性が向上されました。非常に細かい波状の切れ込みが入ったウエーブスリットソールや、取り外し可能でクッション性も高いカップインソールなど、特にアウトソール&インソールの機能性が大幅にアップしています。
特徴3
豊富に展開されるバリエーション
そして、定番モデルならではの豊富なバリエーションも魅力的な要素! カラバリが充実しているのはもちろん、素材・仕様をアレンジした派生モデルも数多く登場しており、選びがいがあります。しかも、一部の素材を除いて基本的にはプライスがリーズナブル。デザイン違いでいくつか「ジャックパーセル」を“セット買い”する人も多いんです。
「ジャックパーセル」と「オールスター」との違いもチェック!
1935年に誕生した「ジャックパーセル」と、1917年に産声をあげた「オールスター」。一見すると似た風貌の両者ですが、前者は“ヒゲ”や“スマイル”、後者はタンロゴやソールのサイドラインなど、各々が独自の仕様を装備しています。ただ、シンプルかつ完成されたデザインは共通項なので、どちらも多彩なシーンで活躍してくれること請け合いです。機能面で大きな違いとなるのはインソール。「ジャックパーセル」のほうが分厚いインソールのため、履き心地が楽に感じる人が多いかもしれません。また、「オールスター」は一部モデルを除きインソールの脱着ができないので、その点もご注意を。形は「オールスター」がやや縦長で、「ジャックパーセル」は少し丸みの強い印象です。
「ジャックパーセル」で人気のカラーは、やっぱり黒と白
先に述べた通り、ジャックパーセルは豊富なカラーバリエーションが持ち味。そのなかでも特に人気の色をここで見ていきましょう。どれも合わせやすいカラーですから、どんなスタイルとも親和性良好です!
人気カラー1
ホワイト
クリーンかつミニマルな印象を振りまくホワイトは、まず押さえておきたい鉄板カラー。ブラックの“スマイル”やトゥに入ったブルーの“ヒゲ”が、プレーンなデザインの中でほんのりとしたアクセントとなっています。丈夫なキャンバス生地ですから、ヘビロテだって余裕!
人気カラー2
ブラック
ホワイトと対をなすベーシックカラーであるブラック。まっさらな白アッパーと比較して、汚れやシミが目立ちにくいというところが美点です。キャップトゥやフォクシングテープの部分が白となっているので、メリハリ感も兼備。
人気カラー3
ブラックモノクローム
こちらのカラバリはシューレースやソール、トゥ、ハトメまですべてをブラックカラーで統一。クールで都会的なイメージに仕上がっています。モードな着こなしでキメたいとき、あるいは足元で着こなしを引き締めたいときなどに活躍してくれますよ。
実はいろいろあるんです。押さえておきたい「ジャックパーセル」の種類
充実のカラバリに加えて、実に多種多様な派生モデルが揃うのもうれしい「ジャックパーセル」。名作ならではの安定感と、周囲との差別化……その両方を欲張るなら、以下で紹介するバリエーションモデルも視野に入れてみてはいかがでしょう。上質なレザー製や高機能モデル、ポップな柄モノなど、注目作を一挙にピックしました!
アイテム1
ジャックパーセル US チェック
アメリカンヴィンテージテイストを追求した「USオリジネーター」シリーズの1足。ウォッシュド加工のチェックアッパーや光沢感を強く出したテープ&ハトメ、衝撃吸収性に富む高密度ウレタンフォーム×ラバースポンジの中敷きなど、随所にこだわりが反映されています。大人コーデの良きスパイスとして躍動してくれそうな逸品です。
アイテム2
ジャックパーセル US 83カモ
こちらも「USオリジネーター」シリーズのモデルで、『コンバース』の人気アーカイブ柄のひとつである“83カモ”をウォッシュドキャンバスにプリント。ほんのりとミリタリーテイストの漂うルックスにつき、男っぽい着こなしとハマってくれそうです。上品なスタイルのハズしとして使うのも大いにアリ!
アイテム3
ジャックパーセル サイドゴアHI RH
サイドゴア×ハイカットでブーツ風に仕上げた「ジャックパーセル」。丸ひも仕様となったシューレースも、ブーツライクな雰囲気を盛り上げます。さらに、中敷きには軽量性・安定性・反発性・通気性に長ける多重構造のカップインソール「リアクト HD」を抜擢。履き心地はコンフォートそのものです。
アイテム4
ジャックパーセル エコニール
環境と社会に配慮した素材を使用する、サステナブルなシリーズ「イーシーラボ」から登場。アッパーには漁網や古いファブリックなどのナイロン廃棄物を原料とする「エコニール」という素材が用いられています。ただエシカルなだけでなく、耐久性に優れるという特性を併せ持っているのも同素材のポイント。カラーは鮮やかなオレンジを纏い、着こなしのトーンアップに最適です。
アイテム5
ジャックパーセル オリーブグリーンレザー
表地に起用されているのは「オリーブグリーンレザー」。これはオリーブの落ち葉エキスでなめされたスペイン産のオーガニックタンニンレザーで、美しい光沢と瑞々しい風合いを有しています。端正なルックスなので、きれいめのスタイルと組み合わせるのが◎。もちろん、エイジングの表情も抜群です!
アイテム6
ジャックパーセル ゴアテックス RH
その名の通りゴアテックス素材をラミネートした作りで、防水透湿性に特化。表地のキャンバス自体にも撥水加工が施されており、水の浸入を許しません。雨の日やアウトドアでもガンガン履けるのは頼もしい限りですね。ヒールにはゴアテックスのタグが付属し、ちょっとしたデザインアクセントとなっています。インソールは「リアクトHD」で、快適性も指折り。
アイテム7
ジャックパーセル レザー サイドゴア RH
シューレースやアイレットを省き、サイドゴアを追加したスリッポンタイプ。ストイックなデザインにすることで、レザーアッパーの持つ上質な生地感を引き立てています。加えて、インソールの「リアクトHD」によって心地良い着用感も担保。まさしく才色兼備な1足となっています。対照的なオールブラックもカラバリで用意。
コーディネートの参考に。「ジャックパーセル」のおしゃれなはきこなしサンプル
最後は、「ジャックパーセル」を偏愛するファッショニスタたちの着こなしにフィーチャーしていきます。さまざまなスタイルと馴染む完成されたデザインだからこそ、使い道はまさしく千差万別! センスフルな着こなしテクニックをぜひ盗み取ってください。
着こなし1
コートスタイルに白スニーカーで軽快さをプラス
膝丈のステンカラーコートを主役にチョイス。となればブーツや革靴でとことん大人っぽくまとめるのが正攻法ですが、白を纏った「ジャックパーセル」なら軽快さを加味できます。しかも、シンプルなデザインのスニーカーゆえに、コート系アウター最大の利点である品の良さを損ないません。
着こなし2
本格ミリタリーコーデを「ジャックパーセル」でハズす
スウェーデン軍のジャケットにロシア軍のパンツを合わせた、男気満点なミリタリースタイル。ただし、足元にカジュアルな「ジャックパーセル」を持ってくることによって、ガチ過ぎないこなれた着こなしに帰結させています。おしゃれ上級者の間では、こういった“ハズし使い”も人気なんです。
着こなし3
ワイドパンツとなら抜け感たっぷりに!
ゆるっとした白のワイドパンツに同色のジャックパーセルをセットし、リラックスしたムードをメイク。上のバンドカラーシャツもボトムスと同様にオーバーサイズを選べば、一層抜け感が強まります。同時に、ホワイト×ネイビーの鉄板カラーコンビネーションによって、爽やかさにもアプローチ!
着こなし4
大胆な総柄の「ジャックパーセル」でキャラ出し!
白シャツ×黒チノというベーシックなスタイルが基盤。それが奏功し、発色豊かなダウンジャケットが効果的に引き立っています。なおかつ、足元に持ってきたレオパード柄の「ジャックパーセル」もアイキャッチとしてしっかりと存在感を発揮! プレーンなアイテムとお目立ちアイテムを好バランスで共存させた理想的なカジュアルコーデです。
着こなし5
ライダースの骨太さをローテクスニーカーで緩和
タフなイメージを醸し出す『ルイスレザー』のダブルライダースをメインアイテムに選択。それでいて骨太過ぎない仕上がりなのは、大人感あるスラックスや軽やかな「ジャックパーセル」など、他のアイテムで上手くアク抜きをしているからです。野暮ったさのないすっきりとしたサイズバランスも好印象!
着こなし6
色味をバラせば緩急のあるモノトーンコーデが完成
一歩間違えると単調に映ってしまうモノトーンスタイル。しかし、この着こなしはブラック・グレー・ホワイトを全体に散りばめてコーディネートしているため、ちゃんと抑揚感のある出で立ちになっています。なかでも足元に抜擢した白の「ジャックパーセル」は、モノトーンの弱点である重々しさを払拭するためのキーアイテムとして機能!
この記事の掲載アイテム一覧(全10商品)
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『コンバース』 ジャックパーセル ホワイト
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『コンバース』 ジャックパーセル ブラック
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『コンバース』 ジャックパーセル ブラックモノクローム
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『コンバース』 ジャックパーセル US チェック
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『コンバース』 ジャックパーセル US 83カモ
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『コンバース』 ジャックパーセル サイドゴア HI RH
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『コンバース』 ジャックパーセル エコニール
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『コンバース』 ジャックパーセル オリーブグリーンレザー
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『コンバース』 ジャックパーセル ゴアテックス RH
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『コンバース』 ジャックパーセル レザー サイドゴア RH
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