今秋の注目株。コーチジャケットの推しブランド&コーデ

今秋の注目株。コーチジャケットの推しブランド&コーデ

90年代ファッションやスケートカルチャーへの関心から、コーチジャケットが注目の的に。シンプルで着回し自在な万能アウターのおすすめブランドと着こなし方を総ざらい。

菊地 亮

2017.10.26

コーチジャケット
着こなし・コーディネート
秋の着こなし・コーディネート

旬のストリートスタイルにもうってつけ。人気のコーチジャケット

コーチジャケットは、もともとアメリカンフットボールのコーチたちが着ていたライトアウターだったが、ヒップホップアーティストたちの間で取り入れられ、ファッションシーンへと浸透。“コーチジャケット”という呼び名はその際についたとされている。生地はほとんどがナイロン製。シンプルなデザインで取り入れやすく、襟付きや袖口が絞られているといったディテールもおしゃれ。それらが都市生活にちょうど良くハマり、昨年から継続して人気を集めている。

アクティブな大人に。コーチジャケットをプッシュする3つの理由

コーチジャケットが大人を引きつける要因は何か。昨今、アクティブな休日を過ごす大人たちが増えた背景もあるだろう。そこで、改めてコーチジャケットがいまだ人気を得ている要因を、さまざまな目線から解明したい。

理由1軽い、ラク、便利。大人が喜ぶ要素を満たす利便性

適度な機能性が備わっているコーチジャケット。持ち運びに便利な軽さ、シャリ感のあるナイロンと柔らかな裏地による2枚仕立てがもたらす適度な暖かさも利点だ。裾のドローコードでフィット感の調整も可能。海や山へ出かける際に、セカンドアウターとして持ち歩くにも便利で、子供たちと過ごす休日にももってこいの使いやすさが備わっている。

理由2シンプルだからこそどんなスタイルにも溶け込む

スポーツが出自ということもあり、基本的には実用性に特化していて、装飾やデザインを施さないシンプルなアイテムが多い。カラーも、例外を除いては1色で構成されることが多く、落ち着いた色が中心だ。そのため、昨今定着したスポーツMIXを表現する有効な手段として、大人たちも取り入れやすい。

理由3ストリートカルチャーとの深い結びつき

西海岸ギャングスタ・ラップブームをけん引した伝説的グループといえば「N.W.A」。コーチジャケットを着ながらカメラの前に立つ彼らが、ストリートカルチャーと結びつけた張本人といっていい。以降、サーフやスケートなどでも浸透。そんなサブカルとの結びつきも大人には響くはず。

秋冬に狙うべきコーチジャケット5選

コーチジャケットは、ストリートで成熟してきたアウター故にどこか子供っぽさが見え隠れする。ただ、「上質な素材感」「シックな色み」「モダンなデザイン」という、3点の選ぶポイントさえ押さえておけば、歳を重ねた今でも袖を通せる。

同ブランドではおなじみの、ポリエステルトロピカル素材を採用。一般的なナイロン製のアイテムとは一線を画すマットな質感が大人びた印象だ。軽やかな素材は着心地もライトで、レイヤードしてもゴワつきはなし。シャツ感覚で着られるので大人でも受け入れやすい。

使用しているのはミリタリーナイロンのナイロン66。通常のそれと比べ、耐熱性や耐油性、耐摩耗性に優れた生地だ。そこへ、ブランドお得意の加工をプラス。特殊な形状のストーンを使い、水と一緒に長時間ゆっくり回していくことで、生地自体のコシを抜きながらまるで着古したような風合いに。柔らかく着やすいのがうれしい。

アイテム3『A.P.C.』

むだな装飾を省いたミニマルなルックスや、袖を通してわかる美しいパターンにブランドらしさをのぞかせる。ポリエステル素材だが、光沢を抑えたマットな質感だけに見た目は実に大人っぽい。フロントデザインは往年のそれを踏襲したスナップボタン式で、ゴム付きの袖口や裾のドローコードでフィット感もいい。

『リーボッククラシック』は、歴代の名作スニーカーを中心とした同社のカジュアルウェアライン。同作は日本を代表する『N.ハリウッド』と手を組み、仕上げたモノ。表裏2枚の生地をつなぎ合わせたダンボールニットを使用し、リフレクターテープをオン。切り替えデザインのアクセントが効いたモードなお顔が印象的。

かすかな光沢を放つコットン生地により作られた『フィンガリン』のコーチジャケットは、ストリート気質なアイテムでありながらも見た目は上品な仕上がり。裏地には滑らかな肌触りのキュプラ生地を配しているため腕通りがスムーズで、着用感もいい。脇下に入れているカラフルなリフレクターも気が利いた好ディテール。

コーチジャケットの着こなしをおさらい。ポイントはこの3つ

若い頃に着たアイテムとどう向き合うか。その命題はコーチジャケットにも当てはまる。昔を思い出しながら着るのもいいが、トレンドを加味しながら着こなすのがおすすめだ。理想のスタイルをかなえる3つのポイントを取り上げる。

ポイント1セットアップ風に合わせ、これまでのイメージを変える

ここ数年、コーディネートのトレンドとして定着してきたセットアップ。スタイリングの手間も省けると、大人たちが率先して手を伸ばしている。それ専用のアイテムを購入するのが手っ取り早いが、たとえば、トップと同色のボトムスと合わせ、セットアップ風に着こなすのもいい。コーチジャケットへ応用すれば小僧感とはおさらばだ。

落ち着いたブラウンのコーチジャケットで、季節感と大人っぽさを手中に。インナーはフード付きのパーカーを選びスポーツMIXを演じつつ、セットアップ風に合わせながら落ち着きのある趣に仕上げている。随所に差し込んだ黒小物の引き締めも効果的。

アウターの色を拾いパンツにもネイビーを採用。クールな色で足並みを揃え、センタークリースがしっかりと入ったスラックスを選ぶことで、スーツのようなりりしいたたずまいを表現している。それらを街着へと仕向けるインナーや足元のカジュアル感も注目したい。

上下を黒で統一したモードテイストあふれる着こなしにより、アウターがコーチジャケットであることをつい忘れてしまう。しかも足元はパテントのドレス靴だからシャープさが余計際立った印象。その分、ニットで彩りをプラスしている点も見逃せない。

ポイント2柔らかニットでソリッドな表情をやわらげる

ナイロンを中心に、ここ最近では艶っぽいレザーやヌバック、コーデュロイなどなど、さまざまな生地を使用したアイテムが目につくようになってきたコーチジャケット。そこで推したいのは、インナーにアウターの印象と異なる素材を採用し、コーディネートに奥行きを作る方法。この時期ならニットのようなやさしいアイテムが適任。

黒のコーチジャケットはとがった印象をどういなすかがカギ。とりわけインナーの選択は大切だが、こちらではワッフル編みのニットを採用した。しかも、色はワル目立ちしない深みのある赤にウエストからチラッとホワイトも。この色みの緩急、ぜひ参考にしたい。

カーゴパンツでがぜん男らしさが増したコーデ。それでもミリタリー特有の粗野感が表に出ないのは、トップの上品な組み合わせによるもの。テーラード風のコーチジャケットのインナーへタートルニットを投入し、きれいめに寄せ巧妙にバランスを取っている。

コーチジャケットにジョガーパンツと聞けば、街とは一線を画すスポーティーな装いを想像する。しかし、全体を潔く黒のワントーンでまとめ、カシミヤをブレンドした上品なハイネックニットを取り入れたことで一気にモダン化。今どきなスポーツMIXに。

ポイント3大人ストリートへの昇格を可能にするスラックスの採用

スポーティーな分どこかでバランスを取るのが、子供っぽくならないコーチジャケットの着こなしを演じるコツ。シンプルかつイージーな方法としてスラックスの採用をおすすめしたい。容姿端麗なアイテムを取り入れることで大人っぽい雰囲気になる。さらに、足元へ革靴を合わせて上下でメリハリをつけることで大人も率先して着られる。

スポーティーなコーチジャケットも、オリーブカラーを選ぶことでこんなにもシックに。漂いそうなラギッド感をインナーのマイルドなニットでいなした点が巧み。ボトムスには細身のキレイなスラックスを採用、足元の革靴との相乗効果でがぜん大人っぽい印象に。

ご覧のように全体はゆったり目なシルエット。一見、野暮ったくなりそうな合わせだが、落ち着いたカラーパレットで構成しモダンな印象に仕上げている。しかも、ボトムスはテーパードを強めに効かせたスラックス。足元は艶っぽいスリッポンにして上級感を漂わせた。

コーチジャケットはトレンドカラーのベージュをチョイス。白Tシャツとのトップスコンビは、落ち着きがちな秋スタイルに軽快な印象をもたらしてくれる。その反面、パンツはスリムテーパードシルエットのスラックス。足元の革靴とともにいい引き締め役となっている。

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