アップバングで男を上げろ。清潔感と精悍さが手に入るヘアスタイルの作り方

アップバングとは、アップ（上げる）とバング（前髪）を組み合わせた造語で、読んで字の如く前髪を立ち上げたヘアデザインやヘアスタイルのこと。前髪を上げて額を出すことで、男らしさや精悍さを演出すると同時に、清潔感や爽やかさもグッと高めてくれる。ゆえに、ストリートからビジネスまで幅広いテイストにハマるというわけだ。また、デザインのバリエーションも超豊富。前髪以外も立ち上げたスパイキーヘアから、前髪を立ち上げつつタイトにまとめたバーバースタイルまで、多くの派生スタイルがある。若者から我々TASCLAP世代まで、全世代から根強い人気を保ち続けているのも納得の鉄板ヘアなのだ。

アップバングといっても、ただ前髪を立ち上ておけば良いというわけではない。正しいプロセスでスタイリングすることで、きれいで持続力のあるアップバングヘアが実現する。ここでは、「ブロー」「ワックス」「スプレー」の3軸を中心に、スタイリングのコツをレクチャーしていこう。

ステップ1

まずは髪を濡らして寝グセや生えグセをリセットし、タオルでザッと水分を拭っておく。半乾き程度まで乾かしたら、ドライヤーの熱で前髪の立ち上がりをクセづけよう。前髪を持ち上げた状態で下からドライヤーの熱を当てたら、手は離さずにドライヤーを外して冷めるまで待つ。濡→乾で髪の根元を立ち上げ、温→冷で立ち上げた髪自体の動きを固定するというわけだ。

ステップ2

メリハリをつけながら全体をブローしたら、次はワックスづけ。ワックスを手に伸ばして後ろから持ち上げるように塗布しよう。前髪は最後に、手に残ったワックスで立ち上げるようにするとうまくいきやすい。ワックスをつけすぎると重みで潰れやすくなってしまうため、あくまで少量が基本。スタイリング剤は、ハードワックス以外ならジェル、グリースなどセット力の高いものがおすすめだ。

ステップ3

ヘアスタイルの形と質感が仕上がったら、最後にスプレーでキープ。立ち上がった髪はすなわち重力に逆らった状態のため、スプレーでより強固に固めてあげる必要があるのだ。スプレー時は、前髪を持ち上げて根元を狙って噴射するのがコツ。最後に、離れた位置から髪全体に振りかけてフィニッシュ。これで1日崩れないアップバングヘアが出来上がる。

アップバングと一口にいっても、長さや立ち上げ方、組み合わせるデザインなどによってバリエーションはさまざま。というわけで、現代を代表するヘアデザイン3つに組み合わせたアップバングをご紹介していこう。清潔感満点のスパイキーショートやツーブロック、大人ムード漂うパーマスタイルまで、バラエティ豊かにサンプルを揃えたのでぜひ参考に。

最もアップバングらしいアップバング、といえばスパイキーなショートスタイルだろう。前髪だけでなく髪全体をシャープに立ち上げることで、男らしさと清潔感を兼ね備えた万能ヘアが完成する。ファッションや年齢、シチュエーションを問わず、誰にでも似合うスタイルなので、とりあえず迷ったらこのヘアスタイルを目指せばOKだ。

スタイル1

アップバングの魅力である清潔感と男らしさを最大限に引き出したショートスタイル。スパイキーに束感を作りつつも、フォワード方向に毛流れをつけることで男くさすぎないカジュアル感をプラスすることが可能だ。前髪は中心を上げつつこめかみ付近を下ろすのがポイント。この絶妙な上げ具合で自然なアップバングに仕上がるのである。サイドの刈り上げで清潔感をサポートするのもテクニックの1つとして覚えておこう。

スタイル2

大人に似合うスパイキーをお探しの方はぜひこんなスタイルを。全体を立ち上げつつ細くシャープな毛束感で仕上げることで、爽やかでスポーティな雰囲気を演出できる。前髪は8：2の位置で分けながら立ち上げれば、大人っぽさがさらにアップ。スタイリングはツヤと軽やかさを兼ね備えたハードワックスで、ビシッと仕上げたい。

スタイル3

スパイキーな毛束感とアップバングでやんちゃな雰囲気に。ストリートファッションが好きな人は、こんなヘアがおすすめだ。毛束をほんのりカールさせてフォワード方向に流すことで、スパイキーヘアではなかなか出しづらかった柔らかい雰囲気を獲得できる。前髪のハネるような立ち上がりはこなれ感満点だ。

スタイル4

カットで束感を引き出した短めのアップバングショート。ポイントはこの絶妙な前髪の立ち上がり。こめかみ付近を起点に、円を描くような立ち上がりを作ることで顔の骨格補正効果やデザイン性アップも叶えてくれる。生え際部分を隠しながらアップにできるので、薄毛が気になってきた人には特にイチ押しなデザインだ。

スタイル5

頭のバランスを良く見せてくれるソフトモヒカンは、永遠の定番スタイル。サイドを短く、トップを高く仕上げた爽やかなヘアには当然アップバングが相性抜群。今どき感を醸し出すポイントは、前髪を上げつつも横に流す絶妙なアップ感。コンパクトに流すことで、横から見たときもバランスが良く、落ち着きを演出できるというわけだ。

令和の定番デザインといえば、やはりこのツーブロック。清潔感を引き出しつつ、今っぽいシルエットメイクを同時に叶える旬なヘアスタイルの代表格だ。そんな王道ヘアをさらに爽やかに男らしく彩るのがアップバング。ここからは、このショートヘアの黄金コンビネーションを果たしたスタイルをご紹介。

スタイル6

高めの位置までしっかりと刈り上げたツーブロックに、ふんわりと被るウェービーなマッシュ風デザインが洒落感満点のスタイル。ともすれば若作り感が出てしまいがちな今どきスタイルには、大人の男らしさを演出するアップバングがマッチ。センターで分けるように立ち上げることで、トレンドヘアに大人感をうまく落とし込めるだろう。

スタイル7

全体の長さを残しつつ、すっきり清潔に見せたいという人におすすめなのがこのヘアスタイル。サイドを刈り上げたツーブロックショートを七三で分けるようにアップにすれば、とことんクリーンな大人ヘアに。ミニマルな今どきのファッションにはもちろん、スーツなどのフォーマルスタイルにも違和感なし。老若男女を問わず、誰からも愛される爽やかさを目指す人はぜひ。

スタイル8

アップバングならではの男くささや精悍さを思いきり強調するなら、前髪を全開に立ち上げたこんな髪型がおすすめ。サイドをすっきりと刈り上げることで、大胆に立ち上げたスタイルもバランスの良いシルエットに仕上がる。前髪は全開とはいえ、真っ直ぐ立ち上げるのは避けるようにしよう。カール感を作って流し上げれば今っぽい雰囲気もバッチリ。

スタイル9

アップバングが映える、ベリーショートのツーブロックスタイル。子供っぽく見えがちな激短レングスのツーブロックは、前髪を上げて額を全開にし、男くささを引き出そう。さらに、髪全体を寝かせつつジェルでツヤッとスタイリングすることで、大人の男感を引き出せる。メガネやヒゲなど男っぽいパーツも相性が良いというのも特筆すべき点。

スタイル10

ビジネスにもカジュアルにも対応する、大人のセンターパートツーブロック。アップにするようにラフに分けた前髪やトップが遊び心を演出しつつ、サイドと襟足の刈り上げが大人感を生むハイブリッドなヘアだ。束感や動きを残しながら、グリースで重くしっとりと仕上げ、バーバースタイルのようなジェントル感を引き出そう。

ツンツン毛束×アップバングの男らしさやアクティブ感が苦手な人は、パーマで柔らかい雰囲気を与えたスタイルがおすすめ。外国人のクセ毛のようなニュアンスを表現するくっきりパーマから、ゆるやかな毛流れで大人っぽく見せるシークレットパーマまで、アップバングにハマるパーマスタイルをお届けしよう。

スタイル11

長めに残した髪に強めのランダムパーマを施して、おしゃれに仕上げた都会派アップバングヘア。あえてバランスを崩し、適当に仕上げたようなランダムなカール感とアップバングが絶妙な抜け感を演出する。サイド～バックを刈り上げているため長めのパーマでも清潔感抜群。こなれた大人のヘアに仕上げたい人におすすめの髪型だ。

スタイル12

ビジネスも女子ウケも洒落感もすべて叶える、ベーシックで清潔感のある髪型をお求めのかたはぜひこのスタイルにトライしてほしい。かき上げた前髪から後ろへゆるやかに流れるパーマが、大人のエレガンスさを引き出してくれるだろう。ラフに乾かしてワックスをつけるだけで簡単にスタイリングが出来上がるのもうれしいところ。

スタイル13

大人の男ならではの色気を引き出すなら、細かく強めのカール＆ウェーブが正解。ラテン系の伊達男さながらのセクシーな雰囲気を楽しめるはず。スタイリングはウェットなツヤが出るグリースやジェルで、サッとかき上げるように仕上げればOK。洗いざらしの髪のような、ラフな雰囲気がしゃれた色気を引き出すのだ。

スタイル14

前髪をすべて立ち上げて額を全開にしたソフモヒスタイルは、男らしく潔い半面、イカつくなりすぎることも。そんなときは、シルエットに丸みが出てやさしい雰囲気に仕上がるクセ毛風のゆるくラフなパーマが有効だ。前髪に立ち上がるパーマをかけているため、日々のスタイリングも楽々。

スタイル15

短く詰めたもみあげと襟足、重く残したマッシュデザイン、サラッとかき上げた前髪と、流行りの韓国風に仕上げたアップバングスタイル。この髪型の大事なポイントは、リバースにサラリと流れるニュアンスパーマ。この絶妙な毛流れのおかげで、今っぽいアーバンなスタイルに仕上がるというわけ。流し上げた前髪は、毛先にカールをつけるとより今っぽくなる。