
オタクに見せない。ネルシャツで作るおしゃれコーデのハウツー
着心地が良くて気軽に着回せるネルシャツは、おしゃれに着こなせると本当に便利。野暮ったさを払拭するための簡単コーデテクから、おすすめ品までを一気にご紹介します!
ネルシャツは汎用性が高い定番アイテム。でも……
アメカジの定番であるネルシャツは、どんなコーデにもマッチしてくれる汎用性の高いアイテム。加えて、最近ではクラシックなテイストが見直されていたり、アメカジ系の古着が人気を集めていたりと、ますます注目を浴びています。この機会にお気に入りの1枚を確保して、大いに活用してみるのがおすすめです。
そもそもネルシャツとは、フランネルという生地で作られたシャツのこと。フランネルを略して「ネル」という呼び名が付けられているのです。フランネルについて簡単に説明すると、ソフトで軽い起毛感のある生地のこと。肌触りが良く保温性が高いので、パジャマや肌着などに使われています。寝具にも使われるほど快適な生地なので、いったんその着心地を知ってしまうとネルシャツが手放せなくなっても不思議ではありません。
ネルシャツは色・柄やデザインが実に多種多様に揃います。その中で、もっとも定番といえるのがヴィンテージ調のチェック柄。ジーンズやチノパンを合わせるだけでアメカジ系の王道コーディネートが完成します。その一方、ヴィンテージテイストだからこそ野暮ったさも感じられ、一歩間違えるとオタクっぽく映ってしまうこともあるので注意が必要といえます。とはいえ、アイテム選びとコーデのちょっとしたポイントさえ押さえておけば、おしゃれに着こなすのは決して難しくありません。以下で詳しく解説しますので、参考にしつつネルシャツを思いきり着回しましょう!
これで失敗なし。ネルシャツ選びで意識したい3つの重要ポイント
古着調のチェックがネルシャツの定番柄。さらに、フランネル生地特有の起毛感もヴィンテージテイストを強調しています。それが野暮ったい印象につながってしまわないように意識しながらアイテムを選ぶことが大切。ここに挙げる具体的なポイントを参考にして選んでみてください!
ポイント1
色数が少ないアメトラ調の定番柄で、落ち着いた印象に
ネルシャツの定番柄は、ヴィンテージ感があるアメカジ調のマドラスチェックやオンブレチェックです。ただし、野暮ったく見えにくいのはアメトラ調の上品なチェック柄。具体的には、タータンチェックやギンガムチェックを選ぶのがおすすめです。また、色数が少ないほど落ち着いたムードに、そしてダークなほど品良く映ります。つまり、アメトラ調で色数が少ないダークな定番柄を選ぶのがおすすめです。
ポイント2
迷ったときは、落ち着きのあるモノトーン配色をチョイス
チェック柄のテイストや印象がよくわからなかったり、同じ柄でも色選びで迷ったりした際は、モノトーン系かそれに近い色使いを選ぶのがおすすめです。モノトーン基調なら落ち着きがあり、合わせるアイテムを選ばないからです。モノトーンのネルシャツが着回せるようになってから、他の色を使ったネルシャツに挑戦するという順序が難易度の点から理に適っています。
ポイント3
オーバーサイズを選んで旬なリラックス感を出すのが今どき
原則として、シルエットはスリムな方がモダンに見えます。ただし、あまりにタイトなネルシャツだと体型が露わになったり、無難過ぎる印象になったりする懸念があります。そこで最近のおすすめは、ちょっと余裕のあるシルエット。リラックス感のあるオーバーサイズを意識すると今っぽい雰囲気に仕上がり、こなれた印象にもつながります。ただし、着丈が長過ぎるとダラしなく見えがちなので、丈はノーマルのままで身幅だけが広めに取られたワイドシルエットがイチ押しです。
コーデはどうすればいい? 着こなしをあか抜けて見せる、4つのテクニック
ネルシャツ選びのポイントさえ間違わなければ、おしゃれに着こなすのも簡単です。あか抜けたコーディネートを築くためのテクニックを4つご提案しますので、以下を参考にしつつネルシャツを今っぽく着こなしてみましょう。
▼テクニック1:大人っぽく上品に着こなしたいなら、スラックスを合わせるのが有効
ネルシャツにはジーンズやチノパンツを合わせるのが王道です。だからこそ、他のパンツを合わせるだけでちょっと新鮮。着こなしの“脱・無難”が簡単に叶います。なかでも、上品さが持ち味のスラックスを合わせると、コーディネート全体がクラスアップできて大人っぽくまとまるので、ぜひ活用してみるのがおすすめです。
コーデ1
ダークトーンのスラックスで引き締めた基本形
このお手本コーデは、ダークトーンのスラックスを選んで品良く仕上げているのがポイントです。全体的にスリムなシルエットで統一し、スマートな体型を強調しているのも特徴的。品良くスタイリッシュにまとまっています。
コーデ2
スラックス+タックインでさらに品格アップ
ネルシャツにスラックスを合わせるだけでなく、シャツの裾をパンツにタックインすることで一層上品に仕上げた好例。シャツを少しフワッとさせるように意識すると無造作感が出て、今っぽい印象になるのでぜひ実践してみてください。タータンチェックの1種であるブラックウォッチ柄のネルシャツも落ち着いた印象に貢献。
▼テクニック2:旬なワイドシルエットは、上半身を分断してスマートに見せる
アイテム選びのポイントで解説した通り、ワイドなシルエットのネルシャツを選んでリラックス感を演出すると今っぽく仕上がります。ただし、サイズが大きいということはシャツの面積も大きくなり、上半身が大きく映ることにもなりかねません。着こなす際には、フロントからインナーを覗かせるようにして、ネルシャツを分断してあげるとシャツの存在感が緩和できるのでおすすめ。ぜひ試してみてください!
コーデ1
ボタンを留めずに羽織る着こなしでも痩せ見え効果が
シャツの大きさを緩和するには、フロントを全開にしてシャツの面積を分割するのが効果的。着膨れした印象を難なく回避できます。このコーディネートではさらに、インナーとパンツをダークトーンでまとめてさりげなくシェイプアップ。全身をシックなカラーリングで仕上げているのも、大人な印象が漂う要因となっています。
コーデ2
ネルシャツの裾を開いてビッグなサイズ感を緩和
このストリートテイストのコーディネートでは、ネルシャツの裾を開いて白いインナーを覗かせ、チェック柄の面積を分断。シャツの大きなサイズ感が見事に緩和しています。ネルシャツ、ジーンズ、キャップをブルー系で揃えて統一感を出し、ラフ過ぎないバランスに仕上げているのもポイントです。
▼テクニック3:モダンにブラッシュアップするなら、白スニーカーをセレクト
ネルシャツは基本的にアメカジテイスト。それゆえ、その対局にあるモダンなムードを加味することで、新鮮かつスタイリッシュなコーディネートに導くことができます。ここでぜひ活用したいのが、白いスニーカー。クリーンでモダンなシューズを使って足元から洗練させましょう!
コーデ1
シンプルな装いをクリーンな足元で鮮度アップ
ヴィンテージテイストを感じさせるチェック柄のネルシャツをチョイスしていますが、真っ白なスニーカーを合わせることでコーディネートをしっかりモダナイズ。ブラックのイージーパンツでクールな印象を高めているのも高ポイントです。
コーデ2
ストリート風のコーディネートもモダナイズ可能
ストリートライクなコーディネートはラフに映りがちですが、白いスニーカーを合わせることでクリーンかつモダンなイメージに昇華。落ち着きのあるダークトーンを中心にしたスタイリングですが、足元のホワイトが軽快な印象を加味しています。
▼テクニック4:ネルシャツのチェック柄をインナーから効かせ、コーデのアクセントに
チェック柄のネルシャツはそれ自体に存在感があり、挿し柄やアクセントとしても最適。無地のコートやアウターを重ねつつ、中から適度にネルシャツを覗かせるようなイメージで着こなすとバランス良く仕上がります。
コーデ1
上品なアウターのカジュアルダウンに効果を発揮
チェスターコートにジーンズを合わせた大人なカジュアルスタイルの味付けとしてチェック柄のネルシャツをイン。コーディネートに適度な抜け感、軽快感、カジュアル感が加わり、こなれたムードが高まっています。
コーデ2
ネルシャツの柄でアウターとパンツを馴染ませた好例
オレンジのミリタリースモックにオリーブのコンバットパンツを合わせた旬なミリタリー調コーディネート。馴染ませるのが難しそうカラーリングですが、両アイテムに近い色を使ったチェック柄のネルシャツがつなぎ役として活躍しています。当然ながら、ネルシャツが適度なアクセントとしても機能。
スタイリッシュに着こなしやすい。おすすめのネルシャツ15選
最後に、おすすめのネルシャツを一気にピックアップ! さまざまなタイプをピックアップしていますので、普段のコーディネートと相性が良さそうな色や柄、デザインを選んでみてください。カラバリもチェックしつつ、迷ったらモノトーン系から活用してみましょう。
アイテム1
『サウスウィック』シャギーツイル ブラックウォッチ ボタンダウンシャツ
『サウスウィック』は1929年にアメリカのマサチューセッツ州で誕生したテーラリングファクトリー。アメリカントラッドなスタイルのアイテムなどを展開してきました。2022年からはメイド・イン・USAをキープしつつリスタート。このシャギーツイルを使ったネルシャツもアメリカ製で高品質です。トラッドなタータンチェックの中でもダークトーンのブラックウォッチ柄が落ち着いたムード。ボタンダウンカラーがアメトラ感を強調しています。
アイテム2
『ビッグマック』×『フリークス ストア』ヘビーネルシャツ
ネルシャツの名門の1つ『ビッグマック』は、アメリカにある老舗デパートのストアブランドとして生まれました。そんなブランドのヴィンテージ品をデザインソースにした別注品がこちら。ルーズなシルエットで今日的なバランスにアップデートしつつ、裾の両脇にシームポケットを設けて利便性を高め、シャツジャケットとしても着こなせるようにアレンジしています。カラバリはグリーン、モスグリーン、ブラウンの3種類。
アイテム3
『ビッグマイク』ヘビーフランネルシャツ
『ビッグマイク』もネルシャツの名門に数えられる存在。『ビッグマック』や『ビッグヤンク』とともに”スリービッグ”と呼ばれ、1950年代のアメリカでワークウェア業界をけん引していました。『ビッグマイク』はいったん生産を終了していましたが、日本企画で復活。肉厚な生地やヘビーデューティな仕様を取り入れたネルシャツは、古き良きアメリカを感じさせる出来栄えです。色柄の種類は4タイプ。ベージュ基調の大柄なギンガムチェックがもっともマイルドで大人顔です。
アイテム4
『アラスカン』チェックネルワークシャツ
『アラスカン』は1895年にニューヨークで創業したシャツブランド。アラスカのような極寒地帯でも通用するフランネル製の防寒シャツをメインに生産していました。1980年代の古着ブームではネルシャツが人気に。この1枚は『ジャーナル スタンダード レリューム』とのコラボ品で、人気だったネルシャツをアップデートしてリラクシングなシルエットを取り入れています。胸ポケットのフラップを省き、シンプルで着回しやすい面持ちにカスタムしているのもポイント。
アイテム5
『キングコール』オーバーサイズ バッファローチェックシャツ
1950~70年代にアメリカで人気を博し、今でもヴィンテージブランドとして支持されている『キングコール』。伝統的な仕様を重視しつつ今日の要素も取り入れ、最近になってリブランディングを果たしました。このバッファローチェックのネルシャツは、ワイドな身幅のサイズ感が今どき。ヴィンテージ品の風合いやディテールを研究し、インドで糸から染めて再現しています。
アイテム6
『スティーブン・アラン』コットンセルロース オンブレ レギュラーカラー ボックスシャツ ルーズ
ネルシャツの定番柄であるオンブレチェックはカジュアルな印象になりがちですが、グレー基調のこんな柄なら落ち着いたニュアンスです。『スティーブン・アラン』らしいリラックス感のあるサイズバランスも絶妙。とろみのあるオリジナルのネル生地は落ち感があり、リュクスな雰囲気も醸しています。生地感がソフトなので、裾をフワッさせながらタックインする今っぽい着こなしとも好相性。
アイテム7
『エストネーション』ヘビーネルチェックシャツ
モノトーン基調のシンプルなチェック柄なら、どこかモダンで大人なコーディネートにも取り入れやすくなります。この1着もまさにそんなモノトーン系。コットン100%のヘビーネル生地を使用しつつ、ゆったり羽織れるビッグサイズで着回しやすく仕上げています。カラバリは全3色で、シックなブラックのほ他に精悍なライトインディゴブルー、少しカラフルなマスタードも展開。
アイテム8
『ワイルドライフテーラー』ヘビーネル オーバーサイズ チェック シャツ
バッファローチェックは前出のレッド系だけでなくブルー系も定番。このシャツのように、コントラストを抑えつつダークにまとめたブルー系なら上品に着こなせます。1970年代のビッグサイズなネルシャツをモチーフにしつつ、『ワイルドライフテーラー』らしくドレスアイテムとの相性も考慮したフォルムにモディファイ。ドレスシャツを手掛ける工場での縫製、落ち着きあるウッドボタンなども、さりげなく品格を高めています。
アイテム9
『センスオブプレイス』チェックダブルポケットネルシャツ
毎年『センスオブプレイス』でリリースしているネルシャツですが、今回もバージョンアップしています。トレンド柄のビッグチェックを取り入れているのが大きなポイント。ウインドウペンチェックがシンプルで大人向きです。柄のバリエーションとして、クラシックなガンクラブチェックも展開しています。ルーズなシルエットを採用しているので、シャツとして着るだけでなくライトアウターとして羽織ることも可能。
アイテム10
『ビームス プラス』シャギー グレンチェック ボタンダウン シャツ
グレーをベースにしたグレンチェックもクラシックで上品。ネルシャツとは思えないほど品格があり、タイドアップなども似合う柄です。この1枚は、1960年代のアメリカ製ボタンダウンシャツがベース。シルエットも適度にスリムで品がある印象です。その一方、生地感はネルシャツらしさ全開。コットン100%の太めな糸を2本撚って織ったざっくり感のあるネル生地に、シャギー起毛を施して温かみある風合いに仕上げています。
アイテム11
『エカル』ジャーニープットオンチェックシャツ
アメリカントラッド調のクラシックなネルシャツをイメージしたチェック柄がアイキャッチ。旬なオーバーシルエットを取り入れつつ、シャツというよりもアウターをメインにした作りになっています。ウエストの両サイドにはポケットを設置。左胸のポケットは立体的で小物が入れやすい構造です。素材はポリエステル×レーヨン×ポリウレタンで、ソフトな風合いとストレッチ性を備えています。
アイテム12
『ゲバコ』バンドカラー ネルチェックシャツ
ネルシャツの襟型はボタンダウンカラーやレギュラーカラーが定番ですが、最近はバンドカラーも増えています。この1枚もまさにバンドカラー。前立てが短めで、裾がラウンドしたヴィンテージ調のデザインも特徴です。手掛けたのは1960年代にベルギーで生まれた老舗ワークウェアブランド『ゲバコ』。2021年に現代風のアレンジを加えて生まれ変わった注目株です。胸ポケットの左下には、ハンマーループをイメージした象徴的ディテールもセット。
アイテム13
『ドレステリア』クラシカルオーガニックネルシャツ
カジュアルな柄モノよりも大人なコーディネートが作りやすい無地のネルシャツも狙い目。ドレスシャツに近い品位とフランネル生地の快適性を兼備し、幅広いシーンで使えます。この1枚はトルコ産のオーガニックコットンを100%使用。キメの細かい起毛加工を表裏両面に施し、ソフトタッチに仕上げています。ナチュラルストレッチも効いていて、シルエットがスリムでも動きやすい着心地。
アイテム14
『ナノ・ユニバース』起毛コットンビッグネルシャツ
こちらは無地&バンドカラーで個性的にアレンジ。ネルシャツらしからぬシンプルな佇まいで、大人っぽいコーディネートが簡単に築けます。その反面、ネルシャツならではの起毛感があってウォーム感たっぷり。カジュアルなスタイルにも難なくマッチし、印象をブラッシュアップしてくれます。温かみと新鮮味を兼備するテラコッタだけでなく、落ち着きのあるスミクロ、ダークネイビー、ベージュもセレクト可能。
アイテム15
『エディフィス』スタンディング ネルシャツ
こちらも無地のネルシャツ。襟型が独創的で、高さのあるスタンドカラーを採用しています。襟を立てるとさりげなくエレガント。起毛感のあるネル生地の触感がマイルドで心地良く、襟が首に触れても気になりません。また、襟を折って寝かせるとテーラードカラーのような表情に。着こなしのアレンジが楽しめる逸品です。カラバリはブルー、ブラック、ピンク、ナチュラルの4色展開。
この記事の掲載アイテム一覧(全15商品)
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『サウスウィック』 シャギーツイル ブラックウォッチ ボタンダウンシャツ
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『ビッグマック』×『フリークス ストア』 別注 ヘビーネルシャツ
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『ビッグマイク』 ヘビーフランネルシャツ
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『アラスカン』 チェックネルワークシャツ
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『キングコール』 オーバーサイズ バッファローチェックシャツ
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『スティーブン・アラン』 コットンセルロース オンブレ レギュラーカラー ボックスシャツ ルーズ
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『エストネーション』 ヘビーネルチェックシャツ
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『ワイルドライフテーラー』 ヘビーネル オーバーサイズ チェック シャツ
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『センスオブプレイス』 チェックダブルポケットネルシャツ
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『ビームス プラス』 シャギー グレンチェック ボタンダウン シャツ
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『エカル』 ジャーニープットオンチェックシャツ
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『ゲバコ』 バンドカラー ネルチェックシャツ
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『ドレステリア』 クラシカルオーガニックネルシャツ
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『ナノ・ユニバース』 起毛コットンビッグネルシャツ
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『エディフィス』 スタンディング ネルシャツ
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