大人の必需品。オックスフォードシャツの着こなし方と注目ブランド

大人の必需品。オックスフォードシャツの着こなし方と注目ブランド

オーセンティックなアイテムこそ奥が深いのがメンズファッション。男の定番服であるオックスフォードシャツも、その特徴と選び方を知っておけばより品良く着こなせます。

平 格彦

2020.03.31

トップス
シャツ
オックスフォードシャツ
春の着こなし・コーデ
秋の着こなし・コーデ
定番・名作

知っているつもりの、オックスフォードシャツのこと

オックスフォードシャツとは、オックスフォードクロスで作ったシャツのこと。そして、オックスフォードクロスとは生地の名前です。最近はオックス生地などと略して呼ばれることもあります。19世紀にスコットランドの紡績会社が、オックスフォード、ハーバード、ケンブリッジ、エールという名門大学の名前をつけてシャツ地を売り出したのが起源。その中のオックスフォード生地が現在、主流として残っているのです。

オックスフォード生地とは、2本かそれ以上の糸を引き揃え、タテヨコ同数の糸を打ち込んだ平織り(斜子織り)の生地です。厚手で丈夫なのでシワになりにくく、織り目に少し隙間を設けているため通気性が高めで比較的ソフトな触感になっています。織り目(織目、綾目)が目立ち、立体的な表情であることも特徴です。

比較的カジュアルな印象で、同じくややカジュアルなボタンダウンカラー(ポロカラー)のシャツに使用されるのが定番。オックスフォード生地のボタンダウンシャツはアメトラ(アメリカントラッドスタイル)を象徴するアイテムとして広まり、今でもそのイメージが強固です。つまり、上品なカジュアルスタイルの定番品として定着しているということ。正統派のアイテムだからこそ、モダンな要素を意識したアイテム選びや着こなしで個性を加味するのもおすすめです。

オーソドックスだからこそ、ポイントを押さえよう

オックスフォードシャツはオーセンティック。正統派だからこそ、きちんとポイントを押さえてアイテムを選ぶことで、持ち前の魅力とモダンな要素を同時に取り入れることができます。主なポイントを3つに絞って解説します。

ポイント1着丈は一石二鳥のジャスト、シルエットは大人っぽいスリムで

ジャケットの着用を前提としたタイプやビジネス向きのシャツは、動いてもパンツに入れたシャツの裾が出ないように着丈は長め。裾を出して着ると不格好です。また、ショート丈でモダンにアレンジされたタイプは若作りしている印象になりかねませんし、裾をタックインするアレンジもできません。お尻が半分くらい隠れる丈感を目安に、シャツの裾を出しても入れてもサマになるレングスを選びましょう。

ポイント2押さえておくべきは汎用性が高い白、ブルー、ペールカラー

オックスフォードシャツはホワイトが王道。さらに、サックスブルーも定番です。着回しやすいという意味ではネイビーもおすすめですが、今っぽいトレンドカラーはペールトーンです。春っぽさを強調できるのは淡いピンクやイエロー、大人っぽさも表現したいなら明るいグレーやベージュが狙い目でしょう。ただし、淡いカラーは汗ジミが目立ちやすいので、自分は汗かきだという人はホワイトとネイビーがおすすめです。

ポイント3こなれた印象を作り出すボタンダウン仕様を基本に

オックスフォードシャツはオックスフォード生地を使ったシャツのことですが、襟型はボタンダウンが主流です。また、生みの親である『ブルックスブラザーズ』が“ボタンダウンカラー”のことを“ポロカラー”と呼んでいるように、襟先をボタンで留める仕様はポロ競技のユニフォームが発想元。つまり、ボタンダウンカラーはもともと、スポーティでカジュアルな仕様なのです。今となってはあまりにも広まり過ぎてスポーティなムードは薄れていますが、こなれた抜け感を感じさせる意匠であることは確実。オックスフォード生地でボタンダウンカラーのシャツこそ、上品過ぎずラフ過ぎない着こなし作りに最適です。

おしゃれな大人に見る、オックスフォードシャツの着こなしサンプル

アイテム選びの次は、実際に着こなす際のポイントを実例とともに紹介します。さまざまなスタイルに対応し、大人なカジュアルスタイルには欠かせない定番のシャツだからこそ、自分らしい着こなしを確立して周囲と差をつけましょう!

着こなし1カジュアルなジャケットスタイルのインナーに最適

堅過ぎずカジュアル過ぎないのがオックスフォードシャツの魅力。したがって、同じようなテイストのコーディネート作りに適しています。その筆頭がカジュアルなジャケットスタイル。セットアップスタイルも含め、オフ向きのテーラードジャケットのインナーとしてオックスフォードシャツは最適です。例えば、ネイビーのジャケットにダークなインディゴジーンズを合わせ、インナーにサックスブルーのオックスフォードシャツを合わせれば、ブルー基調の爽やかで品のあるジャケットスタイルが完成します。

着こなし2スウェットを重ねつつ小技を駆使して、こなれたレイヤードに

襟先をボタンで固定しているため、インナーとして使っても襟がもたつかないのがボタンダウンカラーの特徴。ジャケットなどのアウターだけでなく、ニットやスウェットなどを重ねた際もその長所は発揮されます。さらに、その基本をあえて崩すことができるのも大きな魅力。襟先のボタンを外すことで無造作な印象を最大限に高めることも可能なのです。スウェットシャツとのレイヤードを構築すれば、ややカジュアルな大人の装いが完成。ここでは、ワイドパンツを合わせて旬度をさらに高めています。

着こなし3オックスフォードシャツなら1枚でもサマになる

サックスブルーのオックスフォードシャツを選びつつ、チノパンツとスニーカーをライトグレーで揃え、全体的に明るいトーンの春っぽいスタイリングに。セレクトしたアイテムはすべてベーシックですが、シャツにシワもなくジャストなサイズ感に気を遣っているのでモダンな印象に仕上がっています。さらに、袖をまくることでさりげなくこなれ感も演出。右手のバングル、ブレスレット、リングというアクセ使いで嫌味なく個性を加味しているのもおしゃれなイメージ作りに一役買ってくれます。

着こなし4シャツをクリーンなアウターとした使った好サンプル

丈感がジャストなオックスフォードシャツを選べば、ボタンを全開にしてアウター感覚で羽織っても大人っぽいバランスに仕上がります。ここでは、白いシャツを起点にして、ホワイト×ブラックのバイカラーでまとめているのがポイント。ドレスライクになり過ぎるとかえって野暮ったい印象になりますが、シャツのこなれた印象やジーンズのラフな表情によって適度な抜け感が生まれ、無造作であか抜けたカジュアルスタイルにまとまっています。こちらのコーデのように、サングラスを使って男っぽい個性をプラスしても良いでしょう。

1万円以下で厳選。注目ブランドのオックスフォードシャツ

着こなしのポイントが把握できた後は、今季のための1枚を。ベーシックなアイテムだからこそ、産地、着心地、ワンポイントにこだわるなど、自分なりの基準を持って選ぶのも乙なものです。

ブランド1『ブルックスブラザーズ レッド フリース』

トラディショナルなスタイルにモダンなテイストをMIXしたコレクションを展開する『ブルックスブラザーズ レッド フリース』からの1枚。希少なスーピマコットンを使用した生地は、柔らかさと耐久性を兼ね備えた上質な仕上がりです。ボタンダウンシャツの元祖が手掛けるだけに、襟元の美しいロールはもちろん健在!

ブランド2『グリーンレーベル リラクシング』

オーガニックコットンを使用したやさしい風合いのボタンダウンシャツ。特殊加工によって生地に適度な伸縮性を持たせることで、より快適な着心地を実現しています。ホワイト、コバルトブルー、ライラックなどの淡いカラバリは、さわやかなこれからの季節にぴったりです。

ブランド3『ワークトリップ アウトフィッツ』

人気セレクトショップ『グリーンレーベル リラクシング』が手掛ける『ワークトリップ アウトフィッツ』は、デイリーなビジネスウェアを展開する注目レーベルです。光沢感のあるロイヤルオックスフォード生地を採用したベーシックなアイテムながら、アンダー6,000円というコスパの高さが魅力。スリムフィットのため、スマートに着られるのもおすすめのポイントです。

ブランド4『オークランド』

ポケットにあしらわれた赤糸のステッチがデザインのさりげないアクセントに。難しいと思われるピンクも、ペールトーンを選べば品良くまとまりますね。この他にも、イエロー、グリーンといった春らしいカラーが揃います。

ブランド5『アーバンリサーチ ロッソ』

厚手ながらもストレッチ性があり、もたつきを感じさせない生地感が特徴。肩や身幅に程良いゆとりを持たせた今どきなルックスながら、正統派のムードも損なわない絶妙なバランスを実現しています。9色・5サイズという豊富なバリエーション展開で、好みに応じた選択が可能です。

ブランド6『ソンタク』

こちらの1枚は、有名ブランドのアイテム生産を多数請け負うシャツメーカーが手掛けるブランド『ソンタク』のもの。縦と横で番手の異なる糸を使用したしっかりと厚手の生地に、ウォッシュをかけて柔らかな風合いを加味しています。日本製というのもうれしいポイント。

ブランド7『ベースコントロール』

カジュアルな中にもどこかクールなムードが欲しいなら、グレーという選択もおすすめ。しっかりとした質感のオックスフォード生地はストレッチ性も備えているので動きやすい着用感を実現。ややスリムなシルエットと適度にスマートな小襟によってモダンな印象に仕上げています。左胸のロゴ刺繍が、ほんのりアメリカントラッドなムードも演出。

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大中 志摩

出版社を経て独立。「Men’s JOKER」と「RUDO」は創刊から休刊までほぼ毎号で執筆。さらに「MEN’S CLUB」「GQ」「GOETHE」など、60以上のメディアに関わってきた。横断的、俯瞰的に着こなしを分析するのが得意。そんな視点を活かし、「着こなし工学」としての体系化を試みている。
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