
疑問解消。ダンガリーシャツとデニムシャツの違いとは? 今狙いたいブランドとコーデ
ダンガリーシャツならではの特徴を、デニムシャツやシャンブレーシャツとの違いを織り交ぜて解説。合わせて押さえておきたいおすすめのダンガリーシャツも紹介する。
ダンガリーシャツは、デニムシャツとここが違う
デニムシャツは経糸にインディゴ染料で先染めした糸を用い、緯糸に白の糸を用いた厚手の綾織り生地であるのに対し、ダンガリーは経糸に白糸を、緯糸に先染めの糸を使用した綾織り生地を指す。デニムと比べて淡い色合いのものが多く、シャツなどに適した薄手のものが多いのもダンガリーの特徴。また、最近ではシャンブレーよりも太めの番手の糸を使用したインディゴ染めの平織り生地や薄手のデニム生地のこともダンガリーと呼ぶようになりつつある。どのように違うのか、その特徴を掘り下げて紹介しよう。
種類1
ダンガリーシャツ
綾織りの場合は白糸が表にくる割合が大きいため、薄めの色に織り上がるのがダンガリーシャツの特徴。シャンブレーと同等の厚みでありながらシワになりにくいため、ドレスシャツからワークシャツまで幅広く使用されている。また、リネンや麻などを混紡することでざっくりとした風合いに仕上げられたアイテムも多い。
種類2
デニムシャツ
ジーンズと同じくデニム生地を使って仕立てられたもので、もっとも象徴的なアイテムがウエスタンシャツ。耐久性に優れ、生地に厚みを出しやすいのが特徴だが、シャツに仕立てる際は10オンス以下の生地厚のものが主に使用される。染めた糸が表面に出るため、着用に応じて経年変化しやすいのも特徴だ。
種類3
シャンブレーシャツ
経糸にインディゴで先染めした糸を用い、緯糸に白の糸を使用した平織りがシャンブレー。比較的番手の太い糸を使用した生地はワークシャツなどで使用され、細番手を用いた滑らかな風合いのものはドレスシャツにも使用されるというように、幅広いテイストのアイテムに活用されている。
なぜ、ダンガリーシャツなのか? 大人の装いに対するメリットを紹介
デニムシャツが激しい経年変化を見せるのに対し、ダンガリーシャツは白糸が表に出ているぶん、色落ちが比較的気になりにくいのが最大の相違点。そのため、ダンガリーシャツはクリーンな大人のコーディネートにフィットしやすい傾向にある。また他の素材と混紡されることが多いのもダンガリーの特徴で、生地の風合いを生かしたスタイリングにも活用しやすい。
オンシーズンのダンガリーシャツ。なかでも押さえたい10アイテム
風合い豊かなダンガリーシャツは春や秋のトップアウターとしてはもちろん、冬のインナーとしても最適。ここでは定番である綿100%素材のワークシャツから混紡によって風合い出しを行ったものまで、注目のアイテムを紹介したい。
アイテム1
『マックレガー』オーガニックコットンダンガリーシャツ
経糸、緯糸ともにオーガニックコットンのムラ糸を使用し、凹凸のあるヴィンテージ感溢れるダンガリーシャツ。両胸ポケットでボックスシルエットというワークシャツの定番スタイルながら、ブリティッシュアメリカンやアイビーを基調とした『マックレガー』だけあって、すっきりと大人に着こなすことができる。
アイテム2
『ジプシーアンドサンズ』ワークシャツ
定番のワークシャツの裾に大振りなユーティリティポケットを採用。織物の産地として知られる尾張一宮を拠点に素材から開発を行う『ジプシーアンドサンズ』だけあって、こちらのシャツでも経糸にインディゴ染め綿糸、緯糸にリネンを使用したオリジナルのダンガリーを使用している。
アイテム3
『トゥモローランド』コットンダンガリー ホリゾンタルカラーシャツ
ホリゾンタルカラーや前立てなしのフロントを採用した、ドレッシーな仕立てのダンガリーシャツ。洗いざらしのようなカジュアルな生地感とのバランスが絶妙で、合わせ方次第でラフにもきれいめにも着こなせる。包みボタンでミニマルに仕上げている点もポイント。
アイテム4
『コムサ・メン』カッタウェイカラー ダンガリーシャツ
あえてインディゴ染めではなく、色落ちの心配のない染料で染めたカッタウェイカラーのダンガリーシャツ。綿100%で細番手の糸を肉厚に織り上げているため、ハリ感と微光沢を備えておりジャケットスタイルからカジュアルにまで使える汎用性を備えている。
アイテム5
『ダントン』シャツ
ワークウェアメーカーを出自とする『ダントン』からは、カジュアルでこなれた印象のバンドカラーシャツをご紹介。あらゆるボトムスと合わせやすいベーシックさを持ち合わせながら、曲線を描く前合わせのパターンやバックにあしらわれたループなど、さりげなく個性を発揮できる1枚となっている。シャツでは珍しい腰ポケット付きで利便性も◎。
アイテム6
『ヴァンキッシュ』ダンガリープルオーバーシャツ
リラックスしたシルエットながらVネック状の首元のカッティングによって『ヴァンキッシュ』らしい色気をプラスしたプルオーバーシャツ。ムラ感とネップ感のあるダンガリーを素材に使用しており肌離れも良いため、Tシャツの上からはもちろん1枚での着用にもぴったり。
アイテム7
『エストネーション』ビックシルエットダンガリーシャツ
ドロップショルダーのビッグシルエットで仕立てられたダンガリーシャツは、洗い込んだときの縫製のパッカリングやドレープ感も楽しみな1着。さらりと羽織れば、リラックス感ある着こなしに仕上がる。胸ポケットに配されたパイピングもデザイン上のワンポイントとして効果的。
アイテム8
『ゲス』トラッキーデニムシャツ
全面にダイヤ柄を施したダンガリーを素材に、ショルダーヨークや胸ポケットのフラップにウエスタンシャツのディテールを盛り込んだ1枚。インパクト抜群のため、トップアウターとして着用したときはもちろん、ジャケットのインナーとして着たときもアクセントとして活躍してくれる。
アイテム9
『ラブレス』ダンガリー リブカフス シャツ
ドレープ感と光沢感が特徴的なテンセル混のダンガリーを素材に採用。袖部分にはリブを用いており、シャツとしてはもちろんライトなブルゾンとしても着こなすことが可能。袖リブにはホワイトラインを配しているため、スポーツMIXなコーディネートとも相性GOOD。
アイテム10
『カベル』×『ビショップ』別注 ダンガリーウエスタンシャツ
2018年にスタートしたジャパンブランド『カベル』に、『ビショップ』が別注。インラインではウール素材のものをダンガリー生地で軽やかにアレンジした。スナップボタンや肩の切り返しデザインなど、ウエスタンシャツの特徴がさりげなく落とし込まれている点にも注目。
アメカジ&アメトラを中心にラギッドな視点で解説
那珂川廣太