
今季もカナダグースのダウンが手放せない。大人メンズに支持される名アウターとこの先も
メンズのダウンジャケット人気をけん引してきた『カナダグース』。ここの1着は、一生モノと呼べる品質を備えた“本物”です。プレミアムダウンの真価を深掘りして解説!
どんなにトレンドが移り変わろうとも、『カナダグース』のダウンジャケットは不変だ
プレミアムダウンの代名詞としてトレンドの火付け役となり、絶対的な人気を獲得した『カナダグース』。プレミアムダウンの人気も一段落した今だからこそ、その本来の価値に目を向けるべきときではないでしょうか。というのも、そもそも同社のダウンがプレミアムという称号を得たのは、単純に製品自体の質が高いからに他なりません。温かさと快適さ、そしてデザイン性の高さを純粋に追求した結果としてそこに辿り着いた……と考えると、そもそもがトレンドとは別のステージに立っているブランドなのです。
実際、本国カナダでは親が愛用していた『カナダグース』のダウンが子に受け継がれることで、2世代にわたって着続けられるケースもあるのだとか。同社のダウンが耐久性に優れ、性能的にも親が子に安心してすすめられるクオリティであることを物語るエピソードといえるでしょう。つまりトレンド云々とは関係なく、一生モノの相棒になってくれる本物のダウンを探すなら『カナダグース』を選べば間違いないということ。このスタンスこそが、同社のダウンとの正しい付き合い方といえるわけです。
60年以上にわたる誠実なモノ作り。『カナダグース』の生い立ちとは
『カナダグース』というブランド自体が創業したのは、1957年のこと。当初はスノーモービル用ウェアを主力商品として手掛けていましたが、1970年代にダウンの製造に注力し始めたことがターニングポイントになります。「エクスペディションパーカー」や「スノーマントラ」といった極寒地での使用に耐えうるダウンを開発し、カナダ出身の多くの冒険家や登山家のエクスペディション(探検)をサポートする実績を築き上げていきました。その中には、カナダ人初のエベレスト登頂を成し遂げた登山家のローリー・スクレスレット氏も名を連ねており、現在も「グースピープル」と銘打って気鋭の冒険家たちのエクスペディションをサポート。そのフィードバックを受けることで、製品開発力に磨きをかけています。
また、同社のダウンは、映画業界とも密接な関わりがあり、寒冷地で撮影を行う製作スタッフの公式ジャケットとして愛用されてきた実績があることでも有名。2003年公開の『X-MEN 2』や2015年公開の『007 スペクター』といった多くの大作で、俳優や監督、スタッフが撮影中の寒さから身を守るために『カナダグース』を着用してきました。ハリウッド映画の製作においては雪上など厳しい環境下で長時間に及ぶ撮影を行い、俳優やスタッフが低体温症になることも珍しくありません。こうした状況下では、北極探検にも耐えうるスペックを備えた同社のダウンが心強い存在となるのです。
『カナダグース』のダウンウェアを支える、細部へのこだわりと品質管理
『カナダグース』の高性能なダウンジャケットは、MADE IN CANADAにこだわりを持ち、徹底した品質管理から成り立つ生産体制によって実現しています。グローバルブランドへと成長を遂げた現在も、13にも及ぶすべての製造工程はいまだ職人による手仕事。精密な裁断、縫製技術は創業時から研ぎ澄まされ、受け継がれてきたクラフトマンシップを体現しています。
品質に対するこだわりから、衛生処理を施したカナダ産のダウンだけを厳選して使っていることも変わらないことのひとつ。また、倫理的な観点からサプライヤーに対する厳格な透明性基準を設定しており、鶏肉産業の副産物であること、ライブプラッキング(生きた鳥から羽毛をむしり取る方法)や強制給餌された鳥から調達したものでないことを証明したダウンしか使用していません。
2019年から取り組んできたサステナブル。『カナダグース』の信条とは
前述の厳格な透明性基準を設けたダウンの供給方法もその一環ですが、同社は2019年からサステナビリティへの取り組みを本格化。事業活動のカーボンニュートラル化をはじめ、いくつかの目標を掲げています。その1つが「リクレイムファー(再生ファー)」という取り組み。同社が現在使用しているのは北米産の野生コヨーテファーで、虐待や不当な危害を受けていない動物から調達するというコミットメントに基づいて供給されています。同社ではこのファーを新しく調達するのではなく、すでにあるファーを再生して使い続ける体制に移行することを発表。2022年までにファーの購入をストップし、「リクレイムファー」をサプライチェーンに組み込もうとしています。
まずは定番を網羅。『カナダグース』初心者にもおすすめしたい3つの名品
ダウン自体の型数が豊富なことで知られる『カナダグース』ですが、迷ったときは定番を選べば間違いなし! ここでは日本において不動の人気を誇る「ジャスパーパーカー」を筆頭に、代名詞となっている3型のモデルをご紹介します。
定番1
ジャスパーパーカー
本国で1番人気の定番「シャトーパーカー」を日本規格に落とし込んだのが、「ジャスパーパーカー」というモデル。2012年のデビュー時から日本人の体型に映えるサイジングが評判を呼び、『カナダグース』がブレイクするきっかけとなったモデルとして知られています。細身のシルエットと長過ぎない着丈が特徴で、ジャケットの裾を隠しつつ、丸みを帯びたショルダーラインがジャケットの肩線をもたつきなく包んでくれることから、オン・オフ兼用での人気も高い一着となっています。フリースを内貼りしたハンドウォーマーを備え、寒冷地のデイリー使いに適した防寒性(マイナス15~マイナス25度の環境下でも活動できるレベル4)を実現しています。
着脱可能なコヨーテファーは、代表的なディテールのひとつ。ビジネスシーンで着用する際は、取り外してすっきりとした外観で着こなすケースも多いようです。フードは後部のストラップでフィット感の調節が可能。短く縮めれば風でバタつかず、すっきりとした見栄えを叶えてくれます。フロントファスナーには、耐久性の高さに定評のあるYKK製“2WAYロッキングファスナー”を採用。細部にわたって質実剛健に作り込まれています。
定番2
マクミランパーカー
ショート丈タイプにおいて絶大な人気を誇るのが、「マクミランパーカー」というモデルです。丸みを持たせ、後裾を長めに設計したシャツジャケット風のヘムラインが特徴的。ボディとアームのキルティングステッチが、程良いアウトドアテイストを付与しています。なお、3方向(フードの開き具合、横方向、縦方向)に調節可能なトンネルフードを採用しており、シルエット変化を楽しむことも。マイナス10~マイナス20度の寒さに耐えうるレベル3の防寒性を担保しているため、冷え込む季節の都会はもちろん、雪国への旅行においても頼り甲斐は十分です。
リブニット仕立ての袖口で、冷たい風や冷気をシャットアウト。外側に2か所あるポケットはフリースライニングで保温力を高めた設計で、内側にはファスナー付きのセキュリティポケットも用意。車のリモコンキーなど、なくすと困る小物の収納に重宝します。
定番3
チリワックボマー
本国でロングセラーを誇るミリタリー路線の定番モデルといえば「チリワックボマー」。左腕にペンスロットやジップポケットを備えたフライトジャケット型で、ストームフラップ付きの前立て、エルボーパッチ、フラップポケットといったタフさみなぎるディテールが満載です。防寒レベルの規格は、前出の「マクミランパーカー」と同等のレベル3(マイナス10~マイナス20度の寒さに耐えうる防寒性)を実現。
左袖のユーティリティポケットや面ファスナーによるフィット感調節が可能な袖口は、ミリタリーテイストの演出にも貢献。毛足の長いコヨーテファーは、他モデルと同様に着脱が可能です。
ジャケットもベストも! 『カナダグース』のダウンウェアおすすめ10選
ここからは今シーズンの新作モデルのほか、選択肢に入れておきたい要注目モデルをご紹介。いずれも前出の3型に負けず劣らずのクオリティを誇る名品が揃い踏みしています。
アイテム1
オズボーンパーカー
プレミアムラインとして立ち上げられた「ブラックレーベル」の新作「オズボーンパーカー」は、柔らかな肌触りで上質感のあるエンデュラリュクス素材をボディに採用。フードを横切る特徴的なストライプはリフレクター仕様となっており、暗所での視認性を確保してくれます。摩耗しやすい部位は強靭なコーデュラ生地で補強し、タフさへの配慮も抜かりなし。ちなみに「ブラックレーベル」に位置付けられるダウンのロゴワッペンの配色は、お馴染みの赤ではなく“ブラックディスク”と呼ばれるモノクロ仕様になっています。
アイテム2
エバレット パッファー
「オズボーンパーカー」と同じエンデュラリュクス素材で上質感を担保しつつ、フードを排することで使い勝手に優れるブルゾン型に落とし込んだのが本作です。内側にバックパックのように背負えるストラップが付いており、気温が上がった際などは肩から提げて運びが可能になっています。左袖に“ブラックディスク”が鎮座することからわかるように、本作も「ブラックレーベル」の新作となります。
アイテム3
クロフトン パッファー
軽量コンパクト派も納得のパッカブル性能と羽根のような軽さを誇る今期の新作が、「クロフトン パッファー」です。ボディには、“フェザーライトリップストップ”という超軽量リサイクル素材を採用。そのうえで空気を含みやすいように設計したダウンパックを組み合わせることで、重量を感じさせない独特の着用感を生み出しています。小さくたためるパッカブル仕様ですが、マイナス25度の寒さに対応できるレベル4の防寒性能を実現。
アイテム4
ガーソンベスト
同社のダウンベストにおける看板モデル「ガーソンベスト」に、ウッドランドカモ柄がお目見え。クラシカルなキルティングとスナップボタン付きのストームフラップが特徴的なボディは、5度~マイナス5度の寒さに耐えうるレベル1の防寒性を有する一方、コートやジャケットの下にレイヤードすることも想定した絶妙なボリューム感に仕上がっています。ジャケットからカモ柄をチラ見せし、重ね着巧者を印象付けることも。
アイテム5
ハイブリッジジャケット
アクティブなシーンでの着用を想定して設計されたのが、インナーダウンとしても人気が高い「ハイブリッジジャケット」です。ボリュームを抑えた設計ながら、体の部位別の体温差を考慮した“サーマルマッピングテクノロジー”を駆使し、適材適所の保温力を享受できるように作り込まれています。ひじ周りはストレッチ素材で切り替えることで可動域を確保。
アイテム6
シタデルパーカー
『カナダグース』がかつて、南極のマクマード調査ステーションで働く研究者たちの要望を元に開発した名作「エクスペディションパーカー」。同モデルを、現代的なスタイルに落とし込んだのが本作です。小柄な体型でもちょうど良いバランスで着られるフュージョンフィットを軸に、スリムな印象で着られるミドルレングスに仕上げています。セレクトショップでの取り扱いが多いモデルながら、マイナス15度まで耐えられる本格派の防寒性能を実現。
アイテム7
ラングフォード
人気モデルの「ジャスパーパーカー」に近い、オーセンティックなスタイルを踏襲した「ラングフォード」。しかし、ヒップが隠れる長めの着丈で保温力をグッと向上させています。内側のドローコードでウエストのフィット感を高めれば裾からの冷気の侵入が防げるうえ、マイナス25度まで対応できるレベル4の防寒性能がいかんなく発揮。2WAYファスナーのボトム側を開けば裾周りの可動域を確保でき、通気も促せます。
アイテム8
ウィンダムパーカー
ミドルレングスとブルゾン丈の中間的な着丈と、ボリュームを抑えた細身シルエットを持ち味とする「ウィンダムパーカー」。ボトムの太さを選ばないモデルとして、日本においても高い人気を誇ります。身頃の両脇にある縦長ポケットは、中から内ポケットに直接アクセスできる設計なのが特徴。凍えるように寒い日は、フロントを開ける必要なしで内ポケのモノを取り出せるこの機能のありがたさが身に染みます。
アイテム9
クロフトンベスト
パッカブル仕様の「クロフトン パッファー」を、腕を動かしやすいベストに落とし込んだのが本作。保温性能はマイナス5度まで対応可能なレベル1で、自転車クルーズやランニングといったアクティブなシーンでの使用にも適しています。スタンドカラーの首が当たる部分にはトリコット素材のチンガードが施されており、上までジップアップした際もストレスなく着用可能。
アイテム10
ロッジ フーディー
荷物を最小限かつコンパクトに収める必要があるバックカントリーアクティビティでの使用を想定し、内ポケットの中に本体をたたんで収納できる設計を採用。パックパックの中でかさ張らず、仮眠を取る際はトラベルピローとしても使えるようになっています。雨風の侵入を防ぐ2WAYファスナー付きストームフラップを備え、内側と外側合わせて6つあるすべてのポケットにファスナーを採用するなど、機能面においても一切の妥協はありません。
カジュアルもビズももってこい。『カナダグース』が冬の着こなしを完成させる
『カナダグース』のダウンウェアが愛されている理由のひとつが、その守備範囲の広さ。どんな着こなしの上から羽織っても、たちまちコーデを完成させてくれる汎用性の高さが売りです。ダウンとしての本格スペックを備えているがゆえの男らしさを放つ一方、アウトドア畑のそれとは趣を異にする都会的な空気も魅力。良い意味でのニュートラルさを備えたその佇まいは、アメカジやストリートスタイルはもとより、ビズスタイルにもすんなり順応して冬の装いを見栄え良く仕上げてくれます。表地のメイン素材である“アークティックテック”という高機能素材のマットな仕上がりも、万能さに一役買っています。
着こなし1
スーツ姿にタフさとボリュームを付与し、頼り甲斐ある男性像を構築
『カナダグース』のダウンは例えばN-3Bを思わせるミドル丈であっても、ヘビーデューティな印象に傾き過ぎない絶妙なさじ加減。そのためご覧の通り、スーツスタイルにもすんなり馴染んで精悍さと程良いタフさを付与してくれます。過度なデザインに頼ることなく、機能的なディテールのみを盛り込んだ軸足のしっかりとしたスタイルは、スリーピースによるトラッドなスーツ姿にもよく映えてお互いを引き立てます。
着こなし2
ゆるめのストリートスタイルも、ダウンベスト1枚で説得力のある冬コーデに
スウェットアイテムをセットアップ感覚で着こなしたストリートスタイルに、『カナダグース』のダウンベストをオン。本格スペックのダウンゆえの存在感が、男らしさの底上げに一役買ってくれます。デザイン自体の主張が控えめゆえ、北極点を描いたロゴワッペンのアクセント効果がなおのこと際立ち、絵になる着こなしへと導く効果も。パーカーとスウェットパンツを脇役として、無地に徹したことも勝因でしょう。
着こなし3
上質を極めたダウンゆえ、“きれカジ”の引き立て役としても功奏
きれいめなカジュアル、いわゆる“きれカジ”にも違和感なく羽織れることは、この着こなしで一目瞭然。充填されたホワイトダックダウンはもとより、着脱可能なコヨーテファーもその上質さゆえに毛並みも良く、ボーダーニットにホワイトジーンズというクリーンなスタイルを品良く見せる効果も期待できます。
『カナダグース』と長く付き合うために。必要なのは除湿とブラッシング
『カナダグース』のダウンジャケットを“一生モノ”として長く着るためには、着用しないときのメンテにも気を配りたいところ。ほこりや汗、油脂などの汚れは生地を劣化させる原因になりうるため、なるべくきれいな状態で収納するのが理想です。しかし、頻繁にクリーニングに出してしまうと、ポケットや前立て、襟などの生地が白くはげる“白化”という状態に陥る恐れがあります。こうしたダメージを減らすために、クリーニングに出すのは1シーズン1回に留めておくのが賢明といわれています。そのうえで、羽毛にとっても表地にとっても天敵である汚れと湿気を溜め込まないようにメンテをしてあげるのが理想です。
なお、汚れに関しては、スーツやコート同じように丁寧なブラッシングによりほこりや皮脂などを取り除くことが可能。また、着用後のダウンは汗の湿気を含んでいるので、そのままタンスに突っ込むとカビや異臭の原因になってしまいます。しまう前に陰干しして湿気を飛ばしてあげるだけで十分、湿気対策ができますよ。ちなみに、タンスにしまうときは、型崩れしないよう幅広のハンガーに掛け、前後に余裕のある場所に縦方向に吊るすのがベターです。
この記事の掲載アイテム一覧(全10商品)
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『カナダグース』 オズボーンパーカー
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『カナダグース』 エバレット パッファー
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『カナダグース』 クロフトン パッファー
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『カナダグース』 ガーソンベスト
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『カナダグース』 ハイブリッジジャケット
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『カナダグース』 シタデルパーカー
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『カナダグース』 ラングフォード
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『カナダグース』 ウィンダムパーカー
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『カナダグース』 クロフトンベスト
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『カナダグース』 ロッジ フーディー
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