
永世定番。ステンカラーコートの人気ブランド完全制覇
オン・オフで活躍してくれるアウターはなにかとうれしいもの。例えば容姿端麗にして楽に羽織れるステンカラーコート。なかでも信頼に足る実績十分な逸品は即手にしたい。
ステンカラーコートとは
ビジネスシーンを中心に、端正な顔立ちのステンカラーコートは長らく我々を支えてきた。その特徴は、後ろが高く前方へ向かい低い位置で折り返した襟、ラグランスリーブのゆとりのある肩周り、そして比翼仕立ての前立て。なお、“ステンカラー”はもともと和製英語で、語源としてはフランス語の“soutien(支える)”からとも、後ろが立ち上がり前に落ちているスタンドフォールカラーに起因するともいわれる。
ステンカラーコートは、似た特徴を持つことからバルマカーンコートと呼ばれることもある。バルマカーンコートはスコットランドのバルマカーンに由来し、太く短い羊の毛を使ったツイードや、ウールやコットンの織り目をきつく仕上げた綾織り生地のギャバジンで作られることが多い。双方の特徴が似通っていることから、どちらの名で呼んでもさして問題はないだろう。ただ、前述したように“ステンカラー”は和製英語。そのため海外では“ステンカラーコート”と言っても意味が通じない場合もある。
「ステンカラーコートはダサい」。それは選び方と着こなし方に難アリ
雨に強く強靭。その上シンプルなデザインも相まってビジネスシーンから全幅の信頼を寄せられるアウター。ただ、中にはカジュアルシーンにおいて物足りない、しゃれっ気がないといったイメージも。その印象を打破する選びやこなしのポイントを解説する。
定番として君臨するアイテムだけに、やはりどこかに特徴のあるアイテムを選びたい。例えばシルエット。ラグランスリーブのリラックスした袖口が特徴とされるが、さらにドロップさせたビッグシルエットなら、いつもとは違った着こなしが可能となる。定番としての安定感を利用し、鮮やかなカラーや写真のような総柄に挑戦するのも1つの手。
ここ最近の流れでいえば、オーバーシルエットのコートがやはり理想的。となれば、そのルーズさを救う、端正なアイテムを合わせたい。ニットやジャケットはその好例で、カラフルな1着であれば、ややトーンを抑えたアイテムを合わせるのがベターといえる。また、オーバーサイズのトップスに細身のボトムスを合わせ、シルエットのグラデーションを意識した着こなしであればより今っぽく見せられる。
ステンカラーの定番にして王道、そして憧れ。『マッキントッシュ』のダンケルドとは?
ステンカラーコートの代名詞として忘れてはならないのが英国の名門『マッキントッシュ』のベストセラーとして知られる「ダンケルド」。ゴム引きの生地で仕立てられた1着は特に素晴らしく、誕生した19世紀初頭の製法を今なお踏襲し作られている。表地の防水性はいうに及ばず、すべての縫い目の裏には雨の侵入を防ぐテープをセット。しかも、それらをすべての仕上げを人の手で行っているのだ。独特な肩傾斜とコンパクトなショルダー周りが特徴で、裾へ向かって広がるAラインにエレガントさが漂う。
おすすめを一挙公開。ステンカラーコートの人気ブランド15選
英国の上流階級の間で乗馬用として親しまれ、以後、軍や国営鉄道でも採用されるなど伝統と実績は群を抜くステンカラーコート。これまで数多のブランドより発表されてきた定番ではあるが、なかでも、今、大人が手にしたいラインアップをお届けする。
アイテム1
『ジェイプレス』ベーシック ステンカラーコート
『ジェイプレス』は正統派なアメリカントラッドを象徴するブランドということで、トラッドスタイルに欠かせないステンカラーコートも定番アイテムのひとつ。フライフロントなどでミニマルにまとめつつ、ブランドを象徴するフックベントなども採用している。特殊紡績の綿糸を使った生地は毛羽が出にくく、エレガントな表情をキープ。着脱式のライナーが付属しているので温度調整も簡単だ。
アイテム2
『ヘルノ』ラミナー ゴアテックス ステンカラーダウンコート
イタリアの老舗コートブランド『ヘルノ』。当然ステンカラーコートも展開しているが、特に狙い目なのは高機能な「ラミナー」シリーズの1着だ。ハイスペックな「ゴアテックス」を使った2層構造の生地を用い、防水性、防風性、耐久性に優れているのが大きなポイント。中綿入りで見た目以上の保温を確保しながら、ジャケットの上から羽織っても着膨れしないシルエットを追求している。
アイテム3
『マッキントッシュフィロソフィー』フリースボンディングツイル ティバートン
ステンカラーコートの代名詞としてすでに紹介した「ダンケルド」などの名作を展開している英国の名門アウターウェアブランドが『マッキントッシュ』。そのDNAを引き継ぐ『マッキントッシュフィロソフィー』は、現代的な機能を取り入れたコレクションで人気を集めている。このステンカラーコートには新感覚のボンディング生地を起用。ウール調の合繊生地にフリースを貼り合わせ、見た目を裏切る軽量感と上品なハリ感を両立している。
アイテム4
『バブアー』MWX1674OX ワックス バーレー
1930年代に開発された乗馬用コートの「バーレー」をベースにしつつ、着丈も身幅も大きめに設定。オーバーサイズのフォルムがいまどきなリラックス感を放っている。袖丈などは調整しているので、ルーズな印象は皆無だ。アイコンとなっているコーデュロイ製の襟を踏襲しているのもポイント。こなれ感を振りまくアクセントとして効いている。生地のワックスドコットンは防水性が高く、悪天候にも対応。
アイテム5
『MHL.』プルーフドコットンナイロンツイル コート
コットン77%×ナイロン23%の生地で軽やかに仕上げたステンカラーコート。Aラインのシルエットを採用し、上品なイメージとリラックスした印象を両立している。一見シンプルなのに袖を通すとおしゃれにキマるバランスは、さすが『MHL.(エムエイチエル)』。英国の名門ブランド『マーガレットハウエル』から派生したカジュアルブランドならではの気品も漂っている。取り外し式のダウンライナーが付属し、幅広いシーズンに対応。
アイテム6
『スティーブン・アラン』トップメルトン バルマカーンコート
アメリカンクラシックなカジュアルウェアで人気の『スティーブン・アラン』も、気の利いたステンカラーコートを展開。上質感たっぷりのメルトン生地を使っているのがいかにも同ブランドらしい。ライトウェイトのメルトン生地にフェルトフィニッシュを施してから圧力を加え、ペーパー風に仕上げているのが特徴的。見た目からは想像できないほど軽やかな着心地だ。ラグランスリーブで肩周りをすっきりさせたAラインのシルエットは美麗。外側からも内側もアクセスできるポケットを備え、使い勝手も抜群だ。
アイテム7
『ブラックレーベル クレストブリッジ』プレミアムシャイニーライトメルトンベルテッドステン
ベースは高品位なステンカラーコートだが、それだけに留まらず、Dリング付きのベルトでトレンチコートのディテールもさりげなくMIX。スーパー170sの極細原糸を使ったメルトン生地はカシミヤのような滑らかさで、美しいドレープ感も気品を振りまく。前面はセットインスリーブで背面はラグランスリーブになっているスプリットラグランスリーブを採用し、品格と動きやすさを両立しているのもポイント。ブランドを象徴するチェック柄は裏地に採用している。
アイテム8
『ティーケー タケオキクチ』テックメルトンビッグステンカラーコート
ビッグシルエットで今っぽいリラクシングなムードを表現。大きめのサイズ感だからこそ、厚手のスウェットパーカーやニットを選びたい冬でも活躍してくれる。ウールライクな生地で品格を確保しているのもポイント。フライフロントもクリーンな品位を感じさせる。ネック部分のタブを固定すればスタンドカラーコートとしても着用でき、防風性も確保できる。
アイテム9
『シップス』オルメテックス ステンカラー コート
トラッドな要素をコンテンポラリーな表現で具現化した「スタイリッシュスタンダード」をコンセプトに掲げている『シップス』。このステンカラーコートも見た目はトラッドだが、現代的な機能を取り入れてアップデートしている。もっとも特徴的なのは、イタリアのファブリックメーカー『オルメテックス』の生地。コットン100%ながら撥水機能を備える生地に、世界最薄のメンブレンを貼り付け、防水、 防風、透湿性能を与えた別注生地を使用している。着脱できるライナーは、カシミアインサレーションシステム「CASHPAD(キャシュパッド)」を採用。薄くて軽いのに真冬に対応する保温性を完備している。
アイテム10
『アダム エ ロペ』玉虫色 ボリュームスリーブ バルマカーン ロング ステンカラーコート
玉虫調のツヤ感としなやかな風合いが、クラシックな高級感を醸している1着。ロングなレングスも上品なムードを放っている。アームにボリューム感があり、袖口に長めのアジャストベルトが付属しているのが独特。袖をまくったり絞ったりして着こなすのが基本になるが、その結果、おのずとこなれた雰囲気がにじみ出る仕掛けだ。袖口のベルトをあえて垂らし、無造作感を強調する小技も有効!
アイテム11
『フォーク アンド スプーン』Wポケットバルマカンコート
毛織物の名産地として知られる尾州産のリサイクルウール生地を使ったコートシリーズのバルマカーンコート。滑らかでやさしい触感の生地で体の大部分を覆うことができ、快適性と保温性が確保できる。大きめのパッチポケットをレイアウトし、適度にカジュアルダウンしているのもポイント。適度にオーバーサイズなシルエットも、カジュアルなコーディネートと好相性だ。
アイテム12
『ナノ・ユニバース』LB.03 西川ダウン 3WAYステンカラーコート
オンからオフまでのさまざまなシーンに対応する3WAYのステンカラーコート。上質なフレンチダックの羽毛を封入した着脱可能なベストを搭載しているため、コートとベストを組み合わせての使用、それぞれ単体使いという3種類の着こなしが楽しめる。ワイド過ぎずタイト過ぎない絶妙なシルエットも着回しやすさに貢献。ストレッチ性と形態回復性を兼備するナイロン中心の生地は、天然ライクな表情で上質感たっぷりだ。
アイテム13
『ジムフレックス』ベルテッドバルマカーンコート
英国の乗馬用コートをモチーフにしたクラシックな1着。高密度に織り上げたウールフランネルはトラッドなチェック柄で、どんなコーディネートにも風格を加味してくれる。ディテールは本格仕様で、フライフロントやラグランスリーブを採用。ボリュームのあるAラインもシルエットもクラシカルだ。ワイド&ロングなフォルムだが、背面のベルトでサイズ調整が可能。コーディネートに合わせてシルエットがアレンジできる。
アイテム14
『ウーバー』レギュレーター コート
ノルウェー発のアウトドアブランドが展開するステンカラーコートは、ドレスライクな雰囲気ながら高い機能も兼備。全方位的な4WAYストレッチを備えつつ、耐水圧と透湿性に優れるラミネート加工も施した特殊な生地を使っている。また、高機能中綿のプリマロフトを採用しているため、軽量なのに保温性も抜群。ケアもイージーで使いやすいコートに仕上げた。さらに、数種類のポケットを備えているので収納性能も優秀。
アイテム15
『プラスフェニックス』ゴアテックス インフィニウム ウインドストッパー 中綿ステンカラーコート
スキーウェアブランド『フェニックス』のパフォーマンスをタウンユースに応用したブランドらしい傑作コートだ。見るからにハイスペックだとわかるコートの秘密は、左の袖先にレイアウトされたゴアテックス インフィニウムのロゴ刺繍。ハイレベルな耐水性と透湿性を併せ持っている。全体としてはミニマルなハードシェルコートといった面持ちで、コーディネートをクールに覆ってくれる。
この記事の掲載アイテム一覧(全15商品)
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『ジェイプレス』 ベーシック ステンカラーコート
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『ヘルノ』 ラミナー ゴアテックス ステンカラーダウンコート
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『マッキントッシュフィロソフィー』 フリースボンディングツイル ティバートン
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『バブアー』 MWX1674OX ワックス バーレー
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『MHL.』 プルーフドコットンナイロンツイル コート
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『スティーブン・アラン』 トップメルトン バルマカーンコート
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『ブラックレーベル クレストブリッジ』 プレミアムシャイニーライトメルトンベルテッドステン
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『ティーケー タケオキクチ』 テックメルトンビッグステンカラーコート
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『シップス』 オルメテックス ステンカラー コート
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『アダム エ ロペ』 玉虫色 ボリュームスリーブ バルマカーン ロング ステンカラーコート
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『フォーク アンド スプーン』 Wポケットバルマカンコート
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『ナノ・ユニバース』 LB.03 西川ダウン 3WAYステンカラーコート
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『ジムフレックス』 ベルテッドバルマカーンコート
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『ウーバー』 レギュレーター コート
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『プラスフェニックス』 ゴアテックス インフィニウム ウインドストッパー 中綿ステンカラーコート
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