
オールブラックコーデの教科書。メンズのワンカラーコーデはこう着こなそう
黒という色が持つ魅力を最大限に引き出すことができる、オールブラックコーデ。街の洒落者を参考に、旬を押さえたスタイリングのツボを解説しましょう。
ワントーンコーデの大本命。オールブラックのコーデを極めるべし!
数あるカラーコーデの中でも、おしゃれ上級者たちからの高い支持率を獲得しているのが「オールブラックコーデ」です。ブラックという色が持っている、洗練や知性、都会的、男らしさ、モードな雰囲気といったイメージが際立つカラーコーデは、大人にとってまさに値千金。加えてここ数シーズン、ファッション業界においてブラックとワントーンコーデがトレンドとなっていた背景もあり、一躍最旬コーデのひとつとなりました。
とはいえ、「全身黒い服を着ればいい」という簡単なものではありません。黒は無彩色ながら他の色より存在感が強く、素材の質感も際立ちます。それにネイビーやブラウンのワントーンコーデのようにアイテムの濃淡でメリハリをつけにくい、という問題も。そこで本記事では、街の洒落者の着こなしを参考にしながら、かっこいいオールブラックコーデをモノにできるコツをまとめてみました。
真っ黒なだけを避けるために。オールブラックコーデ、攻略の4ポイント
オールブラックコーデを成功に導く秘訣は、全身黒一色になることによる単調見えを防ぐこと。そのためにはスタイリングにメリハリをつけることが重要になります。さまざまな方法がありますが、もっとも簡単かつ効果的な要素が、「素材」「シルエット」「柄」「アクセサリー」の4つ。これで一気にオールブラックコーデがアカ抜けるんです。
ポイント1
オールブラックに迷ったら、まずは素材感で奥行きを生み出すべし
前述したように、基本的に黒い服にはネイビーやブラウンのアイテムのような“色の濃淡”があまりありません。色落ちしたブラックデニムなどを除けば、ほぼすべてが真っ黒。つまり、色の濃淡で着こなしにメリハリをつけることが難しいわけです。そこで注目したいのが、素材そのものの質感や風合い。例えば秋冬であれば、レザーのアウターを羽織ったり、夏はリネンのTシャツを着たり、特徴的な質感の素材でメリハリをつけることが可能です。
ポイント2
単調見えを避けるなら、全身のシルエットを変えてみるのも手
オールブラックコーデを単調に見せないコツは素材以外にもあります。そのひとつが、シルエット。例えばトップスを大きめにして、パンツをスリムにしてみる。その逆パターンも、上下をゆったりさせるのだってアリ。今なら、ビッグシルエットのトップスやワイドなパンツを投入するのもおすすめです。オールブラックコーデにメリハリをつけつつ、旬度も高められるとまさに一石二鳥なテクなんです。
ポイント3
さりげない柄の採用により、オールブラックの着こなしにアイキャッチを
オールブラックコーデの単調見えを防ぐには、柄モノの投入も有効な手段です。おすすめは黒を基調にダークな色味で柄が表現されたチェックやストライプ、ドットなど。主張が強い柄だとストリート色が強くなり過ぎたり、コーデの統一感が損なわれたりするため、黒がベースになった控えめな色柄が◎です。柄モノの数も、着こなしのどこかに1点、を基本ルールにしましょう。
ポイント4
アクセサリーや小物の投入で、ポイントをメイクすべし
着こなしにアクセントをつけるなら、やはりアクセサリー。特にアクセサリーの色や質感が際立つオールブラックコーデには効果テキメンで、ネックレスやバングル、リングなどが活用できます。シルバーならクールで都会的なイメージに、ゴールドならラグジュアリーな色気を演出可能。また、黒いストールやマフラーといった巻物で首元にニュアンスをつけるのも効果的です。
季節別にピックアップ。メンズのオールブラック、サンプルコーデ16体
オールブラックコーデは、四季を問わず対応できる着こなしです。ブラックという色の特性上、冬や秋のイメージが強いですが、夏や春でもちょっとした工夫でクールなスタイリングが可能! 街の洒落者を参考に夏、春&秋、冬の3つにわけて、季節ごとの着こなしをチェックしましょう。
▼夏コーデ:真夏のオールブラックは、“肌色”とのバランスを考慮すべし
初めてオールブラックコーデに挑戦する人は、断然“夏”がおすすめです。その理由は半袖やショートパンツなどで肌の露出が多くなる半面、全身に占める服の黒の面積が減ることで、スタイリングが重く見える心配が少なくなるため。トップスとパンツの素材感や、シルエットでメリハリをつけるだけでスタイリッシュな夏コーデをモノにできます。
コーデ1
Tシャツ×短パンを大人カジュアルに格上げする着こなしの妙技
ポケットTシャツとショートパンツ、『アディダス』の「スーパースター」と全身をブラックで統一。ここで白Tだとどこか普通過ぎるイメージですが、黒を選ぶことでショートパンツとのセットアップのようにも見え、グッと大人っぽいイメージに。Tシャツはワンサイズアップのゆったりめを、ショートパンツはジャストサイズを選ぶことで、上下のメリハリが生まれている点にも注目です。
コーデ2
異なるテイストの服をブラックでまとめ上げる洗練MIXコーデ
こちらのオールブラックコーデは、ストリートな『ステューシー』のTシャツにきれいめスラックスを合わせた今どきな空気。足元には『ドクターマーチン』のオックスフォードと異なるテイストのアイテムをMIXしつつも、全身を黒でまとめることで落ち着いた雰囲気に仕上がっています。単調にならないよう、白い靴ひもとソックスで足元に変化をプラスしている点も巧みです。
コーデ3
シンプルなのに断然大人っぽく見える理由は、小物使いにあり
こちらの出で立ちは、夏のきれいめオールブラックコーデのお手本といえるもの。コットンベースのカットソーに化繊系のシャリッとしたショートパンツを合わせることで、上下の素材感によるメリハリが生まれています。足元はビットローファーの素足履きで大人っぽく。シルバーカラーのデジタルウォッチも、クールなアクセントに!
コーデ4
ベーシックなカジュアル服をモードに昇華させる、技ありコーデ
こちらのオールブラックコーデは、『アニエスベー』のロゴTに『ラングラー』のパンツを合わせ、足元は『コンバース』の「オールスター」をオン。いずれもカジュアルなアイテムながら、ジャストサイズのTシャツやフレアシルエットのパンツを選ぶことでどこかモードな薫り漂うスタイリングに仕上がっています。SS(ステンレススチール)ケース&ブレスの腕時計も、オールブラックの着こなしに映えます。
▼春&秋コーデ:トップスの素材感や細部のアレンジで、メリハリを創出
長袖のシャツやフーディ、ライトな羽織りモノなどが想定される春や秋。重く見えるのを防ぎつつメリハリをつけるには、それぞれのアイテムの素材感やシルエットの組み合わせに気を遣う必要があります。パンツの裾のロールアップや素足見せ、袖まくりといった小ワザもメリハリの演出に効果的です。
コーデ5
トレンドのビッグシルエットを、黒でスタイリッシュにまとめる
旬とはいえ、ともすればルーズに見えがちなビッグシルエットの服。その点、こちらのコーデではビッグシルエットを軸にしながらも、オールブラックコーデでスタイリッシュにまとめています。マットな風合いのブルゾン×ナイロン風のパンツでメリハリをつけていたり、足元を『ホカ オネオネ』のボリューミーなスニーカーでバランスをとったりと、随所に技が光ります。
コーデ6
ゆったりフーディ×スキニーパンツが織りなすメリハリシルエット
ワイドな袖を持つドロップショルダーのフーディに合わせたのは、ピタッとしたスキニーパンツ。そんな今っぽいシルエットに加え、上下の素材感の違いによってメリハリが生まれています。さらに足元はスニーカーではなく、ボリューム感のあるレザーのチロリアンシューズを選ぶことで全体のバランスを調整。裾から見えるインナーTや白ソックスも好アクセントに。
コーデ7
デニム・オン・デニムという上級者的黒コーデ。成功の秘訣は小ワザにあり
オールブラックコーデにはシャカシャカの化繊系のアイテムを投入する人が多いですが、こちらは上下ブラックデニム。デニム生地ならではのこなれた雰囲気が強調できるものの、一歩間違うとクドくなりがち……。しかし、シャツのボタンやステッチ、裾のロールアップでメリハリがついているため印象はすっきりとしています。足元はプレーンなサイドゴアブーツで引き締め!
コーデ8
ロックなオールブラックコーデを、今っぽくアレンジしたら
オールブラックコーデを語るとき、ロックなスタイリングは欠かせません。こちらはレザーブルゾンに細身の黒デニムという王道のスタイルながら、インナーにニットを合わせることで大人っぽいエッセンスと素材のメリハリを加味。ブルゾンもダブルではなく、薄手のゴートレザーを使用したシングルライダーズを選ぶことで武骨なイメージが程良く和らいでいます。
コーデ9
コート&パンツの素材感で、コートスタイルにアクティブなムードもオン
コートとボトムスは『テアトラ』による同生地のセットアップ風で、統一感を。また、シャリ感のあるオーバーサイジングな顔立ちはコートを主体としたシックな着こなしの中にスポーティな空気を加えています。インナーにはモックネックを選ぶことで、クリーンな空気もプラス。足元のソックスの白が、品のあるアクセントとなっています。
コーデ10
さりげないチョークストライプが、シンプルなスタイルに品をプラス
タートルネックのニットとスラックスによる、このうえなくミニマルなコーデ。それでもなお平凡感が見られないのは、タックの入ったチョークストライプ柄のパンツを選んだおかげでしょう。全体的にややゆるめのシルエットが、こなれ感を醸成。なお、足元も黒でまとめつつ、ハイボリュームなスニーカーで抜けを表現しているバランス感は真似したいところです。
▼冬コーデ:重くなりがちな冬のオールブラックは、ヒネりの利いたインナー&異素材アウターで攻略!
実はもっとも難度が上がるのは、アウターが主役になる冬。黒いコートやダウンはとにかく重く見えがちなので、素材感やシルエット、柄、アクセサリーなどでしっかりメリハリをつけることが肝要です。ただ、冬は素材や柄のバリエの幅も広がります。インナーダウンやウールのニット、チェックシャツといった存在感のあるインナーを活用するのがおすすめです。
コーデ11
上品チェスターをレザーブルゾンで着崩す非凡な着こなしテク
『ディオール オム』のチェスターフィールドになんとレザーブルゾンをイン! かっちりとしたチェスターをワイルドなライダーズで着崩すテクニックもさることながら、コートのメルトン生地とレザーが織りなすコントラストによってスタイリングにメリハリが生まれている点にも注目です。トップスが重ためな分、パンツはスキニーシルエットですっきりまとめました。
コーデ12
重厚ダウンのブラックコーデには、モックネックのロンTが効く!
ヘビーデューティなダウンを使ったオールブラックコーデの課題は、いかに見た目の重さを払拭するか。こちらのコーデでは、インナーにモックネックのカットソーを選択。ロンTで軽さを演出しつつも、モックネックで首周りにアクセントを生み出すという寸法です。パンツはワイドな黒チノを、足元は黒いスエードスニーカーで季節感と大人っぽさを底上げしています。
コーデ13
ニットベストを使った強印象レイヤードで、ロングコートを攻略
黒アウターの中でも着こなし難度が高めな、ロング丈のチェスターコート。本コーデでインナーに選んだのは、タートルネックのロンT×チルデンニットベストです。着こなしにメリハリを生むレイヤードをスキニーパンツですっきりとこなしつつ、足元はボリューム感のある『ドクターマーチン』のオックスフォードシューズで全体のバランスをとっています。
コーデ14
超人気ダウンをチェックシャツでこなした大人のアメカジコーデ
『ザ・ノース・フェイス』の定番ダウン「ヌプシジャケット」を使ったオールブラックコーデ。インナーに合わせたのは、ブラックベースのオンブレチェックシャツ。さらにネイティブ系のネックレスで首元にアクセントをつけつつ、パンツは同色の起毛素材のトラウザーズで男らしいアメカジテイストを演出しています。足元は黒のローファーで大人っぽくまとめました。
コーデ15
素材の切り替えが効いたスタジャンは、冬のオールブラックコーデの近道だ
異素材MIXによるオールブラックコーデ攻略を考えた際、冬においてはスタジャンがその有力候補に。ボディはウールメルトン、袖がレザーであつらえられた同アイテムは、スポーティなディテールも相まって単調見えを着実に回避してくれます。加えて、キャスケットやスニーカーでポイントをメイクすれば、抜かりなし!
コーデ16
ナイロン素材の光沢も、オールブラックコーデ攻略の鍵
アウターに採用したのは、裾リブを排除し、開放的に作ったフライトジャケット。見ての通りブラックカラーでも素材由来の光沢により、オールブラックの中にも奥行きが生まれています。また、ミリタリーアイテムを主役としつつ、ハットで品を添えている点にも注目。シルエット的なアクセントも期待でき、ラギッドになり過ぎるのを防いでいます。
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