
人気の靴下ブランドで、足元のおしゃれをブラッシュアップ
毎朝なんとなく選んでしまいがちな靴下ですが、マンネリしがちなスタイリングのカギとして非常に効果的。おしゃれがもっと楽しくなる、おすすめブランドをご紹介します。
単なる消耗品ではない、おしゃれな靴下の選び方
簡単におしゃれになる方法として、“3つの首”すなわち3首にポイントを作るというものがあります。人間の先端部分は目が行きやすい箇所と言われており、首と、手首、足首にアクセントを置くことで着こなしの鮮度が面白いぐらいにグンと高まります。首はネックレスやタイ、腕元は腕時計などで補えますが、より上級者の装いを構築したいなら足首回りは重要です。春夏は9分丈パンツにカバーソックスなどで素足見せすることでポイントを作るのがセオリーですが、気温もグッと下がる秋冬においてはそうはいきません。そこで、靴下の出番というわけです。
“消耗品”のイメージが強い靴下というカテゴリ。ですが、実は海外には素材や製法にこだわった高級老舗ブランドも多く、目の超えた大人はそれらの逸品を大切に長く履いています。また、素材が良いためか見た目に上質さが漂うのも老舗ブランドの特徴です。
今回はそのなかから、履き心地にもこだわった6ブランド計12足をセレクト。スタイリングにおいて、縁の下の力持ちとなってくれるハイクオリティな1足を見つけてみましょう。
ルックスも履き心地も上々。おすすめしたい6つの靴下ブランド
機能性重視の老舗メーカーからスポーツ愛が生んだ異色のブランドまで、靴下ブランドのありようも実にさまざま。そのなかから今回は6つのブランドをピックアップし、それぞれのおすすめアイテムと合わせてご紹介していきます。
▼ブランド1:『ロスターソックス』
セレクトショップでの取り扱いも多いのが、こちらの『ロスターソックス』。野球をこよなく愛するデザイナーの手により、ジャパンメイドにこだわって製作されています。いまだ消耗品のイメージが強い靴下業界において、同ブランドを靴下業界の1軍=ロスター(roster)に押し上げたいとの思いを込めて立ち上げたブランドになります。アメカジやスポーツテイストを基本としたさり気なく愛らしいデザインと、日本製ならではの履き心地の良さを併せ持ち、見る人も履く人も魅了するアイテムばかりが揃います。
アイテム1
ベースボールベア
『ロスターソックス』の真骨頂は、大人も取り入れやすいレトロポップなデザインにあります。本作は、ベースボールのユニフォームをまとった熊の刺繍がワンポイント。愛くるしいデザインながら着こなしの邪魔にもなりにくいので、ハズしとして取り入れてみてはいかがでしょう。
アイテム2
STAR by X
バックプリントの星マークがワンポイントとなった1足。歩行時、足を上げたときなどにシンプルに主張してくれます。つま先に配された「LEFT」の文字など、ベーシックなデザインのなかにも同ブランドらしいさりげない遊び心が垣間見えます。
▼ブランド2:『ファルケ』
1895年創業のドイツの靴下メーカー。創業当初から機能性に特化した素材開発に力を入れており、天然繊維と化学繊維を組み合わせることで耐久性・防湿性に優れた長持ちするアイテムを生産しています。履き心地や肌触りも折り紙付き。人間工学に基づいて足の形、骨や筋肉、そして歩行時の動きまで計算して設計されており、ドイツらしい論理的で機能的な物作りを感じさせます。右左を履き間違わないように、つま先にRとLのマークが入っている親切なデザインもポイント。
アイテム1
シャドウ
肌あたりの良い柔らかなコットン素材を使用しており、適度にストレッチが効いているため歩行中ズレにくいのが特徴。フィット感も抜群で、ストレスのない履き心地です。普段使いからビジネスシーンでも活躍できる優れモノで、上質な素材感がさりげなく品格を漂わせます。
アイテム2
ラン
シックなシャドウから一転、こちらはスポーティな定番人気モデルのラン。踵からつま先部分の内側にはパイル地が使われており、肌触りがよく安心感のある履き心地が魅力。豊富なカラーバリエーションも見どころで、季節やコーデに合わせて複数枚揃えたくなるアイテムです。
▼ブランド3:『ヘルスニット』
『ヘルスニット』の歴史は古く、1900年にアメリカにて高品質なアンダーウェアを扱うメーカーとして誕生しました。肌に直接身に付けるウェアとしてスタートしたブランドだけあり、素材から縫製など丁寧に作られたアイテム群は今でも時と世代を超えて愛されています。有名どころはカットソーやサーマルTなどですが、そのノウハウを生かして作られたソックスもまた昨今人気のアイテム。今回はその中からとくに、コスパにも優れた2品をピックしてみました。
アイテム1
別注 2P ソリッドソックス
デイリー使いしやすい2足セットで、2,000円以下というお手頃な価格が魅力的。アメリカコットンを使用した生地は程良いボリューム感があり、足を包み込むような柔らかな履き心地を提供してくれます。どんなコーディネートにも取り入れられる、使い勝手抜群のアイテムです。
アイテム2
3足組 シンカーラインソックス
使い勝手のいいブラック、ネイビー、ワインの3色がセットになったこちらはカジュアルシーンにももってこい。履き口の暖かみのあるラインが、ふとした瞬間に足元を華やかかつおしゃれに仕上げてくれます。もちろんアンダーウェアブランドならではの履き心地の良さも特筆もの。
▼ブランド4:『コーギ』
『コーギ』は1892年にイギリスで創業された、王室御用達のニットブランド。イギリス・ウェールズ地方の中心的な産業であった炭鉱で働く人々に、暖かい靴下を履かせたいとの想いから創業当時より良質なロングソックスの製造を続けています。120年以上経った現在も職人による手づくりというこだわりを貫いている同ブランドのソックスは、肌触りがとても柔らかく、なめらかで軽いのが特徴です。カシミヤ、シルク、ウール、そしてコットンをぜいたくに使用したラインアップが揃います。
アイテム1
コットンリブソックス
同ブランド定番の人気モデル。職人の手作業によって作られる靴下は、なめらかな手触りと軽い履き心地から、1度履くと手放せなくなること請け合いです。シーンを問わず合わせられる普遍的で高品質なアイテムなので、プレゼントとしても喜ばれます。
アイテム2
モヘア ソリッドソックス
起毛感があり暖かいモヘア素材を使用した、柔らかさと保温性に長けた1足。素材だけでなくカラーリングもウォーミーなので、秋冬の足元にもぴったりです。ブラウンの他に、グリーンやワインなどもご用意。
▼ブランド5:『ロンドンシューメイク ザ ソックス』
伝統的な英国風の革靴を高コスパで提供しているブランド『ロンドンシューメイク』。その革靴とボトムスを繋ぐ紳士用の靴下がダークトーンになりがちなことに着目し、もっとカラーや図柄の選択肢を増やしたいとの想いからデザイン性を持たせた靴下を創作するように。同ブランドの靴下は、クラシックな柄に独自の解釈を加えた新鮮なデザインが特徴です。素材や縫製にこだわりが強く、1足1足丁寧に作り上げられた確かな品質も魅力的。
アイテム1
絵描き/ Painter
色とりどりの絵の具を連想させる鮮やかなマルチボーダーはインパクト抜群。主役級の存在感で着こなしをこなれたムードに格上げしてくれる1足です。一見革靴への合わせ方を悩んでしまうかもしれませんが、9分丈のスラックスの裾からさりげなくのぞかせてあげれば武骨な足元がパッと華やぎます。やわらかなリブ編みのフィット感もGOOD。
アイテム2
傘職人/ Craftsman
爽やかな配色が目を引く今作は、バックスタイルにデザインされたポップな傘がポイント。フロントはワントーン仕上げなので、見る角度によってがらりと異なる表情が楽しめます。コーデの差し色使いに、もってこいの1足。ちなみにこの傘、雨の日でもステッキのように傘を洒脱に持ち歩く英国紳士にちなんだモチーフとのこと。
▼ブランド6:『ウィグワム』
1905年にアメリカにて創業された靴下ブランド。創業時からアメリカ国内での製造にこだわり続け、高品質なニット製品と靴下を手掛けて100年以上の歴史を誇ります。戦時中には軍に靴下を納めていたほど、品質の高さには定評が。現在も歴史に胡坐をかかず技術革新を続けており、製造工場には最新設備を整えて世界最高水準の靴下を作り続けています。
アイテム1
サイプレス
『ウィグワム』の定番といえば。こちらのサイプレス。コットンとストレッチナイロンを使用した軽量かつ丈夫なラグソックスで、そのカジュアルな見た目と使い勝手の良さから人気を集めています。グレーはきれいめコーデにも似合うシックなルックスですが、杢調の色みがより際立ったレッドやブルーもおすすめです。
アイテム2
レイクウッド
こちらも通気性の良いコットンとストレッチナイロンの素材をMIXした生地感で、履き心地は抜群。レトロなカラーコンビによるボーダー柄は、カジュアルなスタイリングのアクセントとしてもってこいの1足です。
5つの色柄別で考える、靴下がポイントになる着こなし術
ボトムスからちらりと覗くくらいの靴下ですが、合わせ方次第で着こなしをさらにおしゃれにしてくれる可能性を秘めています。定番カラーからワンポイントとなる色や柄モノまで、タイプ別に着こなしの好例とそのメソッドをご紹介。
ケース1
ホワイトの靴下を効果的に使うなら
ダークトーンの着こなしが多いろいう方は、まずは白の靴下を揃えましょう。パンツとシューズの境に白を入れることで、重くなりがちな冬の着こなしに手軽に抜け感を作ることが可能です。より上級者の着こなしを狙うなら、裾からのぞかせたインナーや小物などで白を拾うと爽やかかつ統一感のあるスタイリングに。
ケース2
品のあるグレーソックスに、着こなしのトーンを合わせて
中間色のグレーはどんなコーディネートにも合わせやすい優秀カラー。ビジネスの印象が強い色みですが、白とグレーを基調としたワントーンの着こなしに合わせることで非常にクリーンなムードを作り上げてくれます。このテクは春夏においても有効ですが、とくに写真のような冬コーデにおいては相性の良いベージュをかけ合わせると自然な温かみを演出できます。
ケース3
淡い色みがお好きなら、ブラックでの引き締めを狙って
スーツスタイル以外ではなかなか手に取られないブラックの靴下。ですが、実はカジュアルな装いの締め役としても重宝します。写真の着こなしは、淡いベージュカラーの着こなしを黒の革靴とともに足元でピリッと締めた好例。ハットやネックレスもブラックで揃えることで、全体にまとまりを出しています。
ケース4
アーシーな着こなしのなかではビビッドカラーが効果抜群
インパクトのあるビビッドカラーは、ほかの強い色身を排除してアクセントとして取り入れるのが鉄則です。写真は、ブラック×ブラウンの落ち着いた着こなしに足元で鮮やかな赤を効かせたお手本コーデ。足元だけで、着こなしの鮮度がワンランクアップします。
ケース5
ワントーンコーデに奥行きを出す、柄の存在感
着こなしのアクセントに、柄靴下も有効です。ワントーンコーデもいまだ着こなしの主流ですが、その持ち前のシックな印象を崩さない柄選びができれば着こなしはさらにこなれて見えます。シンプルなボーダーやアーガイル柄、写真のような格子柄など定番のパターンがまさにそれ。柄を抑えた分、首元や袖口などで強めの色をさっとのぞかせるのも一興です。