
短靴のススメ、厳選30足。そろそろ革靴を履こうじゃないか
スニーカーブームが白熱する一方で、街行く洒落者たちは短靴に再注目。スーツはもちろん、カジュアルの足元もかっちりキメるのが、わかっている大人の流儀です。
そろそろかっちりキメようぜ。今こそ短靴を履くべきだ!
ファッションシーンに吹き続けるリラックスの風潮や、政府によるスニーカー通勤の推奨などを追い風に、近年足元のカジュアル化は進む一方……。ただ、果たして大人の足元はスニーカーだけで十分なのでしょうか?
当然ながら、冠婚葬祭やビジネスにおける大事な場面では、今なおきちんとした革靴が必要不可欠。加えて実際に街をリサーチすると、ジワジワと革靴の人気が再燃しつつあることがわかります。スニーカートレンドのカウンターカルチャーとしてあえてカジュアルコーデを革靴でシメる人、熱を帯びるトラッド回帰を追い風にスニーカー感覚で革靴をヘビロテする人など。今再び、おしゃれな大人の視線が革靴に集まりつつあるのです! そして、そんな革靴の中でも特に注目を浴びているのが、ウイングチップやローファーといった“短靴”と呼ばれるシューズ群。楽ちんなスニーカーばかりがもてはやされる昨今、周囲を出し抜きたいなら、足元は革の短靴でキメてみるのはいかがでしょう?
まずは短靴の定義をはっきりとさせておきましょう。素材はレザーであることに加え、丈もまた重要なポイントに。ブーツの丈がくるぶしや足首を包み込むのに対し、丈の短い短靴は履き口がくるぶしより下にきます。
ブーツと比べて上品に見え、かつ印象も軽やか。汎用性も高く、ドレスからカジュアルまで幅広い着こなしに合わせることが可能です。なお、短靴の原型は17世紀半ばの英国でオックスフォード大学の学生たちが履き始めた甲をひもで締めるタイプの革靴、いわゆるオックスフォードシューズとされています。また、ひものないローファーも短靴の1つといえるでしょう。
短靴はハンパ丈のパンツに合わせて着こなすのが旬な法則
とはいえ、短靴さえ履いておけばそれだけでおしゃれに見える、というわけではありません。特に着こなしを今っぽく見せるために重要になるのが、パンツ丈とのバランスです。フォーマルスタイルやかっちりとしたスーツの場合は、パンツの丈はワンクッションやハーフクッションに設定するのが基本ですが、セットアップやきれいめなカジュアル、ラフなアメカジといった場合は、9分丈ほどのいわゆるハンパ丈を選ぶのが今っぽさを演出するコツ。裾からちらっと見えるソックスや素足でアクセントを効かせることができるうえ、短靴の存在感も際立ちます。
着こなし1
ツヤのある黒のダブルモンクで、濃紺セットアップを引き締める
ダブルブレストのジャケットにスリムなスラックス。ダークネイビーを基調にしたシックなコーデの足元に合わせたのは『バーウィック』のダブルモンクストラップシューズです。ブラックの短靴で全体をキリッと引き締めつつも、9分丈のパンツの裾から素足をチラ見せすることで、かっちりスタイルにこなれた抜け感を演出しています。
着こなし2
カジュアル色の強いボリューミーなUチップを、スニーカー感覚でサラッと
『バブアー』のグリーンのオイルドジャケットに黒いタートルネックニット、グレーのゆったりスラックスというトラッドを感じさせる今どきコーデ。足元は『パラブーツ』の黒い「シャンボード」で。着こなしを上質に彩る革靴ではあるものの、ぽっこりとしたフォルムと外羽根式Uチップというカジュアルなデザインのおかげで、きれいめカジュアルにピタッとハマるのです。
着こなし3
黒いプレーントゥで、大人のスタジャンスタイルを格上げ
トップスは黒い『スクーカム』のスタジャン×白のカットソー、パンツはグレーのスラックス。マフラーとパンツのチェック柄がさりげなく旬のトラッドスパイスを利かせます。こうしたコーデの場合足元はスニーカーが定石ですが、あえて『トリッカーズ』のプレーントゥを選択。スタジャンと同じ黒い短靴を合わせることで、スタイリングがグッと落ち着いた雰囲気にまとまります。
6つの種類別にピックアップ。今履きたいおすすめ短靴30足
短靴の種類は、「プレーントゥ」に「ローファー」「ウイングチップ」「Uチップ」「ストレートチップ」「モンクストラップ」の6つに大別することができます。それぞれデザインの特徴やフォーマル度を理解したうえでコーデに採り入れましょう。本パートでは、今履きたい旬の短靴30足をピックアップしました。
▼短靴1:基本中の基本。プレーントゥの短靴は、万能だ
プレーントゥとは、つま先が一枚革でできていて飾りや切り替えのない靴のこと。ひもを通すレースステイが甲の内側にあしらわれた内羽根式のプレーントゥは、タキシードにも合わせられるもっともドレッシーな靴で、レースステイが外側にあしらわれた外羽根式のプレーントゥはジャケパンやカジュアルに使うのが一般的です。こと近年はトラッドな外羽根式の人気が高め。クセのないデザインはジャケパンやセットアップといったきれいめコーデのほか、モードなスタイリング、ラフなアメカジなど幅広いコーデに合わせられる万能シューズです。
1足目
『オールデン』990
アメリカントラッドの王者格『オールデン』の代表作の1つ。馬の臀部から採れるコードバンを使用したシェルコードバン製が有名ですが、その濡れたようなツヤや深みのある味わいをもっとも堪能できるのが外羽根式プレーントゥの「990」です。木型は幅広のバリーラストで、製法は頑丈なグッドイヤーウェルト。アメトラなスーツやブレザースタイル、ラフなアメカジと相思相愛です。
2足目
『レッド・ウィング』ポストマンオックスフォード
「アイリッシュセッター」で知られる米国ブランドには、短靴の傑作も。1954年に発売された本作はUSPS(アメリカ合衆国郵便公社)に採用され、全米の郵便配達員に使用された1足。アッパーは丈夫で上品なツヤのあるシャパラルレザーで、アウトソールはクッション性に優れたラバーソール。何よりぽってりとしたボリューム感のあるフォルムは今の気分にぴったりです。
3足目
『ブッテロ』プレーントゥ
人とは違うプレーントゥが欲しい人には、イタリア・トスカーナ発の『ブッテロ』の1足を。トゥ部分は定番のオイルドスエード、羽根部分からサイドはベビーカーフ、そしてヒール部分には型押しレザーという3つの異素材を組み合わせることでモダンなイメージを醸成。モレリーノラストが生むボリューム感のあるトゥフォルムも旬を感じさせます。
4足目
『パラブーツ』アルル
日本では「シャンボード」や「ミカエル」がお馴染みの『パラブーツ』ですが、本国フランスではプレーントゥの「アルル」も高い人気を誇ります。アッパーは高い耐久性・耐水性を有するリスレザー、ソールはクッション性・耐摩耗性に優れたラバーソールと実用性も◎。シンプル顔ゆえ、スーツやジャケパンといったきれいめコーデとの相性も「シャンボード」に引けを取りません。
5足目
『サンダース』ミリタリーオフィサーシューズ
英国靴の聖地ノーザンプトンで1世紀を超える歴史を持つ名門からの1足。端正な外羽根式のプレーントゥはかつて英国軍の士官に供給されたオフィサーシューズがモチーフです。ポリッシュドカーフの豊かな光沢やグッドイヤーウェルト製法ならではの重厚感が独特のオーラを放ちます。スーツやジャケパンは言わずもがな、リジッドジーンズやチノ、軍パンと合わせるのもオツです。
▼短靴2:脱・スニーカーの第一歩に。ローファーの抜け感が、頼りになる
なまけ者、のらくら者という意味を持つローファーは、甲にひもがないためスムーズに着脱できるのが特徴です。特に有名なのが、甲部にサドルと呼ばれるパーツが付けられたコインローファーで、1960年代にアメリカを中心に大ヒットしました。他に甲にタッセルと呼ばれる革の房飾りがあしらわれたタッセルローファーも欧州の洒落者たちの間で根強い人気を誇ります。足に馴染みやすく、ひものないシンプルなローファーはドレッシーなスーツスタイルからきれいめのカジュアルまで幅広いスタイリングに合わせることが可能です。
6足目
『クロケット&ジョーンズ』キャベンディッシュ3
スタイリストやショップスタッフといったファッション玄人の間で絶大な人気を誇るのが、英国靴の老舗が擁するタッセルローファー。メインコレクションにラインアップされる本作には、フィット感に定評のある375ラストを採用。熟練職人による精巧なスキンステッチや房飾りも着こなしの上質なアクセントとして機能します。春夏シーズンなら素足履きで楽しむのも一興です。
7足目
『ジーエイチバス』ラーソン
1876年に米国で誕生したローファーのオリジンといわれる『ジーエイチバス』。アイビースタイルの定番としてブレイクし、甲のサドル部分に1セント硬貨を挟むのが学生の間で流行しました。ゆえにコインローファーとも呼ばれます。モカシン縫いと側面の革を巻いたビーフロールと呼ばれる部分が目印です。ソールの返りが良く、足に馴染みやすいマッケイ製法を採用しています。
8足目
『バーウィック』コインローファー3238
英国靴のクラシックスタイルに大人の色気をプラスした靴作りが人気の、スペインブランド。十八番のコインローファーにはフランス・デュプイ社の型押しレザーを使用しています。はっきりとしたシボは、上質な色気を醸し出します。アウトソールはグリップ力に優れたラバーのダイナイトソールで、製法は堅牢なグッドイヤーウェルト。3万円台とは思えない質を実現した高コスパ靴です。
9足目
『ドクターマーチン』エイドリアン
1960年代、英国のサブカルチャーに多大な影響を与えたルードボーイたちの着こなしといえば、ショーツに白いソックス、タッセルローファーが定番でした。そんな彼らの愛用シューズを彷彿とさせるのが、『ドクターマーチン』の「エイドリアン」です。アッパーには光沢のあるポリッシュドスムースレザーが使用され、甲には2つのタッセルがあしらわれています。履き口の面積を狭めた作りは、多様なソックスにマッチします。
10足目
『ジャラン スリウァヤ』タッセルローファー
英国で靴作りの修業を積んだ職人が立ち上げたインドネシア発のブランドは、価格以上の品質と高級感がモットー。英国の正統スタイルを踏襲したローファーの見どころは、工程の約9割を手作業で行うハンドウェルテッド・グッドイヤー製法です。グッドイヤーウェルトばりの丈夫さを実現しながら、履き心地はフレキシブル。3万円台の靴とは思えないクオリティです。
▼短靴3:足元がパッと華やかに。ウイングチップシューズでトラッドを添える
トラッド靴の代表的なデザインである、ウイングチップ。名の由来はつま先から後方にかけてデザインされた鳥の羽根を思わせるW型の飾り革にあります。また、メダリオンと呼ばれる穴飾りや飾り側の縁のギザギザ(ピンキング)が華やかな雰囲気を演出する点にも注目。全体に穴飾りがあしらわれたウイングチップは「フルブローグ」と呼ばれ、W型の飾り革の両端がバックステイまで一直線に伸びた靴は「ロングウイングチップ(アメリカンブローグ)」と呼ばれます。ウイングチップはフォーマルスタイルにはトゥーマッチになりますが、かっちりとしたスーツからデニムスタイルまで、幅広く使えます。
11足目
『リーガル シュー アンド カンパニー』オブリーク ウイングチップ
『リーガル』のアーカイブのデザインを現代的に再構築したブランドから。得意のフルブローグモデルは、耐水性に優れた国産カーフと英国製のダイナイトソールを装備。ラストは指先の空間に絶妙なゆとりを確保しつつ、土踏まず、ヒールはしっかりフィットするよう開発されたオブリークラストを採用しています。ソックスのように足が包み込まれるような履き心地を味わえる点は、さすが『リーガル』!
12足目
『チャーチ』バーウッド
岩手県の老舗靴店「菅原靴店」による『チャーチ』の別注モデル作は、定番ウイングチップをベースに穴飾りの部分にボールスタッズがちりばめられた1足。クラシックとロックなテイストが交差するウイングチップはスーツスタイルのハズしとして使ったり、ラフなジーンズとコーデしたりと、幅広い活躍が期待できます。アッパーはポリッシュドバインダーカーフ。手入れの簡単さと、悪天候への強さを獲得するブランドの定番素材です。
13足目
『トレーディングポスト』ギャレット
『トレーディングポスト』のヘリテージコレクションにラインアップされるウイングチップは、1920~30年代にかけて紳士たちが競馬の観戦時に着用したスペクテイターシューズがモチーフ。黒×白のコンビカラーは、着こなしのアクセントとして値千金です。トラッドテイストなショートノーズや丸みのあるエッグトゥも今のスタイリングにしっくりきます。
14足目
『グレンソン』アーチー
ワークブーツのようにガシガシ履けるウイングチップが欲しいなら、1866年創業の英国ブランドが作った「アーチー」が有力候補です。メタルのアイレットといい、コマンドソール風のラバーソールといい、武骨な雰囲気が満点! ダメージジーンズや軍パンなどカジュアルなパンツとの相性が抜群です。製法は英国伝統のグッドイヤーウェルトと、堅牢性にも太鼓判。
15足目
『トリッカーズ』M7306
英国のウイングチップといえば、王室御用達として知られる『トリッカーズ』のカントリーシューズ。豊富なバリエが揃いますが、汎用性にかけてはこのモデルが断トツ! なにせアッパーは黒いグレインレザーで、アウトソールは白いガムライトソール。ブラック×ホワイトのカラーマッチは、きれいめからアメカジまで合わせるスタイリングを選びません。白の替えひも付き。
▼短靴4:1人1足はマスト!? ストレートチップは男の作法だ
格式高い場に赴く大人が持っておくべき基本の短靴、それがストレートチップです。トゥの部分に1本の切り替え線が入った靴のことで、特にブラックでメダリオンがなく、かつひもを締める羽根部分が内側に縫い付けられている内羽根式のストレートチップは短靴の中でもフォーマル度がトップクラス! 冠婚葬祭のスーツスタイルやタキシードにも合わせることができる万能シューズです。ブラウンや外羽根式のモノになるとややフォーマル度は下がりますが、カジュアルな着こなしのドレス度を高めたい場合には使える1足となります。
16足目
『トレーディングポスト』T601
ドレス靴のセレクトショップは、オリジナルの評価も絶大! なかでもビジネスマンからの高い支持率を得る1足が600番台のストレートチップです。人気の理由は、特殊な撥水加工が施されたレザーアッパーのおかげで、雨の日も気兼ねなく履ける点。人間の足なりに沿った後方屈曲木型と呼ばれる独自の木型や、グリップ力に優れたダイナイトソールもポイントです。
17足目
『ジョン ローレンス サリバン』ストレートチップ
テーラードを軸にしたメンズウェアを展開する日本のデザイナーズブランドの作。ロングノーズのすらりとしたプロポーションといい、丸みを帯びたすっきりとしたトゥといい、フォーマルスーツはもちろん、モードなスタイリングにもばっちりマッチする1足に仕上がっています。アウトソールも、オール黒のカラス仕上げ。かつ縫い目が見えないヒドゥンチャネル仕様に。蹴り出しの後ろ姿も、サマになるというわけです。
18足目
『キャサリン ハムネット ロンドン』外羽根ドレスシューズ
カジュアルに履けるヒネりの利いたストレートチップが欲しいなら、英国のデザイナーズブランドの1足を。ストレートチップでは珍しい外羽根式に加え、ホワイト系のひもやハトメ、ソール周りのステッチ、キャップトゥのヒール部分のパーフォレーションなどが上品なカジュアルスパイスを利かせます。アウトソールはラバーが貼られたレザーソール。
19足目
『アレン エドモンズ』パークアヴェニュー
アメトラの正統ストレートチップといえば、『アレン エドモンズ』の「パークアヴェニュー」。歴代のアメリカ大統領がホワイトハウスへの初登庁時に履く靴として知られる永世定番は、端正な6アイレットや小ぶりなトゥキャップが特徴です。また、200以上の工程を経て作られる360度グッドイヤーウェルト製法によって安定感のあるしなやかな履き心地が実現されています。
20足目
『サントーニ』ストレートチップ
イタリア靴界で指折りの技術力を持つ『サントーニ』のストレートチップ。スクエア気味のトゥやすらりと伸びたロングノーズ、メリハリの利いたフォルムが生み出す上質な色気が持ち味です。工具のノミのように角張ったチゼルトゥや6アイレットの立体的な羽根部分もイタリア靴の美学を感じさせます。アウトソールも、内部と同じ鮮やかなオレンジカラーに。
▼短靴5:名門ブランドが勢揃い。カジュアルとフォーマルの間をゆくUチップ
野外用のスポーツシューズが起源とされているUチップは、つま先から甲の部分にあしらわれた“U”字形の切り替えが特徴です。ステッチなどで施されるこの切り替えは、補強の役割を果たすもの。Uチップシューズはそのほとんどがひもを通す部分が甲の外側に縫い付けられた外羽根式ということもありフォーマル度は低めですが、その分ドレスダウンしたスーツスタイルやジャケパン、カジュアルまで幅広いスタイリングに合わせることが可能です。ちなみにUチップの呼び名は和製英語で、欧米では「ユーイングチップ」と呼ばれます。
21足目
『レユッカス』Uチップ
イタリア在住の日本人デザイナー、村瀬由香氏が手がけるシューズブランドのUチップ。丸みを帯びたボリューミィなフォルムと高めに設定されたヒールがモダンなムードを醸成します。製作はイタリアの名門シューズメーカーの「エンツォ ボナフェ」が担当。精巧なスキンステッチや縫い目の見えないヒドゥンチャネル仕上げのアウトソールなどさすがの出来栄えです。
22足目
『オールデン』Vチップ コードバン 6617
アメトラの王道靴ブランドの代名詞というべきVチップ。基本的なデザインはUチップと同じですが、トゥの縫い目がV字型に尖っているため、この名で呼ばれるようになりました。足への負荷を軽減しつつ、歩行をサポートするモディファイドラストもこのモデルの特徴です。アッパーはホーウィン社製コードバンで、カラーはナンバー8と呼ばれるバーガンディ。
23足目
『パラブーツ』シャンボード
昨今の短靴ブームの立役者であり、『パラブーツ』の代表作である「シャンボード」。つまむようにして縫う立体的なモカシンステッチが特徴で、アウトソールには耐久性に優れ、濡れた路面でも滑りにくい独自のテックス ソールが使用されています。短靴の王道を感じさせるデザインは、ウールのスラックスからラフなジーンズまで合わせるパンツを選びません。
24足目
『エドワード グリーン』ドーバー
“キング・オブ・Uチップ”といえば、1890年にノーザンプトンで創業した『エドワード グリーン』の「ドーバー」。象徴的なディテールであるライトアングルステッチとつま先の縫い糸を隠したセンターシームは限られた職人しか縫うことができない超絶技巧です。ソールには接地面がダブル、土踏まず部分がシングルになったスペードソールが採用されています。
25足目
『オリエンタル』アラン
1957年に奈良県で設立された靴工場がプロデュースするブランドの定番Uチップは、端正な顔つきもさることながら履き心地の評価も絶大。その秘密はアメリカと英国のスタイルを融合させつつ、日本人の足型に合わせて開発された独自のラスト・808Fにあります。ラバーダブルソールに加え、グッドイヤーウェルト製法と堅牢性や実用性にも信頼を置ける1足です。
▼短靴6:ひもなしでも、十分かっちりなモンクストラップシューズ
アルプスに住むモンク(修道士)が履く靴を起源とする、モンクストラップ。ひもの代わりにレザーストラップとバックルで足のフィット感を調整する構造になっており、この金属製のバックルは足元のアクセントとしても一役買います。バックルが付いているためフォーマルシーンでの使用には疑問符がつきますが、クラシックなスーツやジャケパンスタイルとの相性はピカイチ。きれいめなカジュアルスタイルとの相性も良く、イタリアの洒落者たちに愛用されています。なお、一般的にバックルが1つのモノは「シングルモンク」、2つのモノは「ダブルモンク」と呼ばれています。
26足目
『ジョンロブ』ウィリアム
1944年に『ジョンロブ』2代目当主のウィリアム・ロブ氏が宇宙飛行士の靴をもとに考案した、ダブルモンクの元祖というべきモデルです。アッパーにはミュージアム カーフと呼ばれるフルグレインレザーを使用。レザーのダブルソール、グッドイヤーウェルト製法と頑丈さも申し分ありません。クラシックなスーツは言わずもがな、カジュアルスタイルに合わせるのもオツです。
27足目
『ヤンコ』ダブルモンクストラップ
1961年にスペインで設立された『ヤンコ』はデザインから底材・ラストの製造、販売まで自社で一貫して行う実力派。そのダブルモンクストラップは丸みを帯びたトゥフォルムとロングノーズ、そしてしなやかなブラウンのスエードアッパーが大人の色気を放ちます。製法はグッドイヤーウェルト。履き込むほどに中底のコルク材が沈み込み、フィット感が高まります。
28足目
『マグナーニ』モンクストラップ
スペイン王室御用達として知られる『マグナーニ』。定番のシングルモンクは大ぶりのバックルと立体的なチゼルトゥが独特の色気を放ちます。さらに“色の魔術師”と呼ばれるだけあって、ツヤやかな発色とアンティーク加工の仕上がりもお見事! 製法は土踏まずのフィット感が高まるオパンケ製法。サイドのアッパーに巻き上げられた底材はデザインの好アクセントに。
29足目
『三陽山長』源四郎
2001年にスタートした日本発の高級紳士靴ブランドにも、名作モンクが。「源四郎」と名付けられたダブルモンクは丸みを帯びたトゥと程良いロングノーズが特徴で、ラストには傑作と名高いR2010を採用。低めの甲と絞り込んだ土踏まず、小ぶりなヒールカップが生み出すホールド感が持ち味です。アッパーは磨くほどに光沢が増すインポートレザー。
30足目
『ジョージコックス』モンクストラップ
『ジョージコックス』の手に掛かれば、モンクストラップもパンクロックな雰囲気に変身! お馴染みの分厚いラバーソールと先端に金具があしらわれた一文字のストラップが存在感たっぷり。さらにつま先部分の切り替えにデザインされたメダリオンが上品なアクセントを効かせます。カジュアルだけでなく、あえてスーツスタイルのハズしに使うのも一興です。
この記事の掲載アイテム一覧(全26商品)
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『オールデン』 990
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『レッド・ウィング』 ポストマンオックスフォード
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『ブッテロ』 プレーントゥ
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『パラブーツ』 アルル
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『サンダース』 ミリタリーオフィサーシューズ
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『クロケット&ジョーンズ』 キャベンディッシュ3
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『ジーエイチバス』 ラーソン
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『バーウィック』 コインローファー3238
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『ジャラン スリウァヤ』 タッセルローファー
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『リーガル シュー アンド カンパニー』 オブリーク ウイングチップ
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『チャーチ』 バーウッド
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『トレーディングポスト』 ギャレット
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『グレンソン』 アーチー
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『トリッカーズ』 M7306
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『トレーディングポスト』 T601
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『ジョン ローレンス サリバン』 ストレートチップ
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『キャサリン ハムネット ロンドン』 外羽根ドレスシューズ
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『アレン エドモンズ』 パークアヴェニュー
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『サントーニ』 ストレートチップ
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『オールデン』 Vチップ コードバン 6617
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『エドワード グリーン』 ドーバー
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『ジョンロブ』 ウィリアム
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『ヤンコ』 ダブルモンクストラップ
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『マグナーニ』 モンクストラップ
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『三陽山長』 源四郎
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『ジョージコックス』 モンクストラップ
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