メガネ選びのプロに聞く。本当に似合う1本の見つけ方
あなたは自信を持って自分のメガネ姿が似合っているといえますか? なんとなく似合うと思う……という方が多いのでは。あなたの魅力をもっと引き出すメガネ選びを紹介!
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なんかイマイチ……。自分のメガネ姿に満足していますか?
今かけているメガネは本当に似合っていると思いますか? 自分のメガネ姿に満足していますか? どこか納得のいかない方は、ちょっとメガネ選びの意識を変えてみましょう。ちょっとした意識がけや、選び方を変えるだけでグッとアカ抜けて、印象が変わる。そんな目からウロコなメガネの話を紹介していきます!
教えてくれたのは:眼鏡スタイリスト藤 裕美(とう ひろみ)さん
メガネ店で働きながらメガネ作りを学び、個展を開催。その後ドイツに渡り、メガネブランドの『フロスト』に勤務。帰国後、2009年からメガネ専門スタイリストとして活躍している。著書に『めがねを買いに』(WAVE出版) 。新刊『あなたの眼鏡はここが間違っている 人生にもビジネスにも効く眼鏡の見つけ方教えます』(講談社)好評発売中。公式HP「眼鏡予報」
メガネ選びで印象が変わるって本当?
メガネは選び方、かけ方1つで印象が変わるもの。これまで自分には似合わないと思っていたメガネも、実は似合うかも。そこで眼鏡スタイリストの藤さんがさまざまなメガネをセレクトして、TASCLAP編集部の髪型や顔のタイプが異なる二人をモデルに実践してくれました。
モデル1
さっぱりした薄顔代表。「メガネは何本か所有しているが、レーシックの施術以来、使うことがなくなりました。最近はファッション的にも、メガネをかける気分でもなく……」
パターン1
「今までブラウン系のメガネは、自分には似合わないと思っていました。ただこのメガネはまったく違和感がなく、印象が明るい気がします」
こちらのメガネは、かなり細めのリム、ライトなブラウンで肌に馴染みやすい点がポイント。
▽Item
『ライツ ジャーマニー』OVAL Col.196
パターン2
「これはいろいろ試した中で一番のお気に入り。丸いラウンド型のフレームは難しそうで、自分にも似合わないと思っていましたが、サイズやモノ選び次第で変わりますね」
この『フート』ならではの絶妙なシェイプ、マットな鏡面仕上げは、あまり人を選ばず、知的な印象を演出します。
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『フート』ALAIN Col.BS
パターン3
「個人的には無難な印象ですが、テンプルのデザインが特徴的でした」
リムと同じセルフレームが、テンプルの中央でメタルに切り替わる珍しいデザインで、細かいディテールよりもわかりやすく雰囲気が変わってきますね。
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『ユウイチ トヤマ』UFO-044 Col.03
パターン4
「中学以来、久々にメタルフレームをかけましたが、当時とは全然、印象が違いました」
こちらはカッチリ、シャープにイメチェンできる1本。スーツにも相性が良く、ビジネスユースにも頼りになりそう。しかも非常に軽くてかけ心地も快適です。
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『アイシー!ベルリン』Dr.kauermann Col.Gun-Metal
モデル2
続いては、ヒゲありのモデルが実践。「普段は自宅でのみ、コスパ重視で選んだメガネを使用しています。ただ今回、藤さんがセレクトしたメガネを試着して、よりよいメガネ選びをしたいと思いました」
パターン1
「メガネ単体での印象は、これが一番、抵抗がありました。まず自分では手にしないなと……。ただ試着した中で、一番しっくりきました」
マットなグリーン×メタルテンプルのデザインがおしゃれで品良し。ジャケットスタイルにもハマる1本です。
▽Item
『アクティビスト アイウェア』CLEMENCEAU Col.3
パターン2
「極太のフレームが好きなので気になっていました」
こちらは『アクティビスト』独自のスプリットテンプルも独創的なデザインで、メガネでキャラが作れそう。雰囲気はクラシカルだけど模倣的じゃないのがいいですね。またメガネに負けない、しっかりセットしたヘアスタイルにも相性が良さそうです。
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『アクティビスト アイウェア』LIVINGSTONE Col.01
パターン3
「逆にこれはメガネ単体で見たときに、一番引かれたモデルでした」
形としてはサーモントなんですが、トップリムがメタルとセルのコンビになっている個性的なデザイン。ただクラシカルな雰囲気にまとめていて、さりげなく個性が演出できる1本ですね。
▽Item
『バートン ペレイラ』 FLYNN Col.MCH/AMG
パターン4
「これは何の違和感もなく、着こなしも選ばない印象があって毎日かけたいと思いました」
テンプルのデザイン、グラデーションカラーも気張りすぎてなく、さりげなく個性的で、知的な印象もありますよね。
▽Item
『ライツ ジャーマニー』KANTE Col.201
眼鏡スタイリスト 藤 裕美さん流「メガネ選び10箇条」
「こんなのオレに似合うんだ!」と、編集部の2人は感心しきりでしたが、では藤さんはどのようにしてメガネ選びをしているのでしょう? そんな藤さんがメガネと接するうえで、日頃から考えている10箇条を教えてくれました。ぜひ参考にしてみましょう。
その1
メガネアンテナを立てる
まずは日頃からメガネアンテナを立ててみましょう。はじめは友人や同僚、街を歩いている人、芸能人や海外のミュージシャンなど……。「あ、この人こんなメガネかけてるんだ」、とチェックするだけでかまいません。すると徐々に、「こういうメガネが流行っている」、「こんなメガネをかけた人はすてき」、「この人のメガネ、似合ってないような……」など、自然と感じるようになります。そしてこうした感覚はお店でメガネを選ぶ際も、とても役立つようになります。
その2
過去のメガネを振り返る
もし過去にメガネを買ったことがある人は、そのメガネを改めて眺めてみることをおすすめします。まずはそのメガネが好きか? 嫌いか? また好きなメガネや似合うものはどういった傾向があるのか? すると自分好みのメガネが整理できて、次の買い物もしやすくなります。また嫌いだったり失敗したという場合も、その理由を振り返ることが大事。同じ失敗を繰り返さずに済みます。
その3
いつかけるか? どんな印象になりたいか? を考える
デイリーに使うメインの1本。コンタクトレンズとの併用。イメージチェンジ。ファッションとして。モテたいから……などなど、メガネに対するニーズをしっかり考えることも重要です。たとえば登山にはドレスシューズを履いて行かないでしょう? メガネも同じでいつかけるか? どう見せたいか? でベストなメガネ選びも変わってくるものです。
その4
お店を選ぶ
たとえばイタリアンを食べたいと思ったとき、ファミレス、街のパスタ店、高級レストランなど、いろんな選択肢があります。そしてお店によって受けられるサービス、料理もまったく違います。メガネ選びもこれに似ています。安価な量販店、街のメガネ店、大手チェーン店、デパートのメガネ売場、セレクトショップと、メガネを売っている店は大きく分けてもこれだけあります。まずはいろいろタイプが異なるお店に入って下見をし、自分がどんなものが欲しくてどんなお店に行けばいいかを決めましょう。
その5
高級なものを知ることが大事
あまりメガネを知らない方は、まずは必ず高価な商品を見てください。もしメガネにあまりお金をかけたくないと思っていても、すぐれた作りや美しいデザインのメガネを知るだけで得しますよ。最低でも4、5万円のメガネを見てみてください。高いものはやはり美しい。この美しさを知ることで目が養われ、価格帯が違ってもコスパの善し悪しが判断できるようになります。
Ph:Jean-Francois Rey (ジャン・フランソア・ レイ)
その6
積極的に店員と話をする
メガネの知識も使い慣れてもない人が、数百本以上ある中から、感覚だけで自分に合うベストなメガネを選ぶのは至難の業。藁の中から針を探すようなものです。似合う似合わないはもちろん、同じように見えてなんで値段が違うのか? といったことも気軽に聞いてみるべき。いろいろな話の中で、自分では思ってもみなかった1本に出会えるかもしれません。知識も増えて、自然と勉強にもなりますよ。
その7
頭を柔らかくしよう
たとえばメガネは気になるんだけど、自分のメガネ姿に自信がない……、と考えている人も多いと思います。ただ「これはダメ、あれはダメ」と思い込んでしまうのはNGです。かけてみると想像していた印象とは全然違う、なんてことは多々あります。また探しているメガネが決まっていても、すぐ決める前に、印象ががらりと変わるメガネを試してみることもおすすめです。
▼定番の黒ぶちメガネでも、リムの太さや仕上げの削り方が違えば印象が変わる!
ベーシックな黒ぶちメガネ。レンズシェイプが同じでも、リムの太さ、仕上げの削り方などが違うだけで、かけたときの印象も違ってきます。黒ぶちという括りで選ぶのではなく、以下のような作りにも注目してじっくりチェックしてみましょう。
フレームの中央がクリアなデザイン
『ライツ ジャーマニー』の1本で、実はフレームの中央がクリアになっているデザイン。ふとしたときに、一般的な黒ぶちメガネにはない軽快な雰囲気を演出してくれます。
▽Item
『ライツ ジャーマニー』AMSEL Col.97
コントラストのあるレンズシェイプと智の仕上げ
レンズシェイプは天地広めの丸みのあるデザインですが、智の部分はスクエアなカッティング。クラシカルな雰囲気がありながら、シャープでモダンな印象も備えます。
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『ライツ ジャーマニー』ESCHE Col.17 ECO
印象に柔らかみのある黒セル
グレーがかったデザインで、カッチリとしたブラックフレームに柔らかみが生まれています。すると比較的、誰にでも似合いやすくなります。
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『ライツ ジャーマニー』TAUBER Col.134
ブリッジの形状も注目してみて
ウェリントン、ボストンなどシェイプは同じでも、ブリッジの形状が変わると印象にも変化が出てきます。
こちらはキーホールブリッジ。その名のとおり、鍵の穴のような形をしているブリッジです。クラシカルな雰囲気があり、表情に立体的な印象が加わりやすい形です。
ベーシックなブリッジですが、細身なのですっきりした印象があります。
▼定番のスクエアでもレンズの天地幅は30mm以上のモノを選ぶ
最近の傾向では、レンズシェイプの天地幅が広いデザインがトレンドになっています。たとえば定番のスクエアを選ぶ際も、目安として30㎜以上のモノを選ぶと、よりおしゃれに見えますよ。
また天地幅の広いタイプは、黒目がレンズの中心から上に位置するのがベスト。中心に黒目がくると、上部に変な空きができて、間抜けな印象になってしまいます。
▼さりげない色使いはセンス度UP
黒やブラウン、シルバーばかりでなく、さりげない色使いも意識してみましょう。これも簡単におしゃれな印象が高まるポイントです。
リムにマットなグレーを使ったコンビフレーム。主張しすぎず、都会的でモダンな雰囲気が感じられます。
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『アクティビスト アイウェア』WABASH Col.04
表面はブラック、裏面はブラウンの2層フレーム。フロントはベーシックですが、サイドからブラウンがさりげなくのぞき、メガネでおしゃれな雰囲気を補える1本です。
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『フロスト』CUTTER Col.03
シェイプの上部からテンプルはブラウン、ヨロイやブリッジから下にかけてはグリーンにグラデーションしていくカラー。『ロバート・マーク』らしい独創的なデザインです。
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『ロバート・マーク』832 Col.260
▼モテメガネはネタ持ちフレームで!
モテメガネとはトレンドやカッコイイ云々ではなく、メガネをきっかけに異性から話しかけられる、珍しいネタがあるものだと思います。そんなモテメガネの一例をご紹介します。
こちらの『アクティビスト』のメガネは、かけているときは普通ですが、メガネを拭くふりをしてはずすと、今まで見たことのない2本に分かれた耳当てが! 「何それ?」と、いい会話のきっかけになるかも。
こちらはリムがウッド(木)でできているフレーム。テンプルはメタルでスタイリッシュな雰囲気もありながら、一般的なセルやメタルにはないナチュラルな温かみを備えます。
その8
自分らしいモノ選びをしよう
男性はプロダクトとしてのかっこよさで選ぶ傾向があります。ただメガネは顔のど真ん中で、1㎜1度で印象が変わるもの。有名人がかけていたから、ブランドのネームバリューで選ぶよりも、しっかり自分に似合うかどうかも判断すべきです。またメガネが主張しすぎて、メガネにかけられないことも注意。どんなにトレンドでもキャラクターに合わないと、カッコ悪いものです。たとえば上質な定番服が多い人は、メガネも上質な定番に。メガネもほかのアイテムと同じような考え方で選んでみてください。
その9
鏡チェックは念入りに
メガネ選びで失敗している人の多くには、共通点があります。それは、鏡をよく見ていないこと。そこで試着、購入前にはこんなチェックをしてみましょう。
▼目とフレームのバランスをチェック!
メガネ選びを成功に導く第一歩は、目とフレームのバランスです。同じメガネでもこのバランス次第で似合う、似合わないが変わってきます。まず天地幅が狭いものは、黒目がレンズの中心にくる位置でかけましょう。メガネが下すぎたり、上すぎたりするとアンバランスです。
こちらは天地幅が広いタイプ。スクエアフレームのトレンドで述べたように、黒目は中心よりも上に位置するのがベストバランスです。
▼顔幅とフレームのバランスをチェック!
もう1つバランスで重要なのが、レンズの横幅に対しての目の位置です。基本はレンズの横幅の真ん中に黒目がくるのがベスト。外側が余りすぎているのはアンバランスです。これはフィッティグではなくサイズ選びの問題で、洋服でいうS、M、Lという感覚で、ベストなサイズ、バランスのものを選びましょう。
▼真正面、斜め45度、上からなどどう見えるかチェック
さらに真正面だけでなく、斜め45度や上からの見え方など、いろんな角度から鏡を見て、気に入るかどうかをチェックしてみましょう。
▽Item
『バートン ペレイラ』WALLACH Col.MBT
▼洋服や帽子の着脱をして印象をチェック
また日頃、愛用している洋服や帽子などとも合わせて、違和感なくかけられるかをチェック。そして最終的には携帯で写真を撮り、改めて客観的に見てみることもおすすめです。
その10
未来の自分を想像する
メガネはひとたびかけるだけで、その人の印象を変えてしまいます。そこでメガネ選びの際は、ぜひ未来の自分を想像してみてください。このメガネを買った後、どんな洋服を合わせたいか? 年齢を重ねるうえで憧れの男性像に近づいていけるか? このメガネをかけて、自分の気持ちがどう変化するか? などを推察することも重要です。また持ち物として愛せるか? という点も男性にとっては気に掛けた方がいいかもしれませんね。
ちなみに藤さんは昨年末刊行した著作、「あなたの眼鏡選びはここが間違っている」をtwitterで紹介した際、非常に多くの反響がありました。
「失敗しないメガネ選びはユーザーが少しでいいから、メガネや目の知識を持つしかないと思う。それはメガネだけではなく、食べ物も洋服など、ほかのものを買うときも一緒。 値段には意味あるし、すべてのブランド、お店が品質がいいものを提供するわけでは、悲しいことだがない。だからこそ、知ってもらいたい最低限のことを書きました」。
なんとなくメガネを選んでいたり、漠然とした似合う・似合わないにヤキモキしている人って少なくないはず。そんな方こそ、ぜひこの10箇条を試してみては。
藤 裕美著『あなたの眼鏡はここが間違っている 人生にもビジネスにも効く眼鏡の見つけ方教えます』
眼鏡スタイリスト藤 裕美氏の著書第2弾は、“ビジネスパーソンのためのメガネ選び”がテーマ。メガネのかけ方、選び方1つで、見た目が変わるだけではなく、自分に自信が持てたり、仕事へのモチベーションが上がったり、また周りから信頼されたり、評価されたり。人生が変わると言っても過言ではないのです。長年に渡って培ったノウハウで、“人生を変えるメガネ”選びをレクチャーします。/定価:本体1,500円(税別)講談社
問い合わせ先
■ライツ ジャーマニー(LDJロジスティックス)/045-564-9494
■フート(リュネット・ジュラ 表参道ヒルズ)/03-3401-3858
■ユウイチ トヤマ(アトリエサンク)/03-6407-0990
■アイシー!ベルリン(アイシー!ベルリン ジャパン)/03-6804-2064
■アクティビスト アイウェア(アクティヴィスト アイウエア )/japan@activisteyewear.com
■バートン ペレイラ(サンライズ)/ 03-6427-2983
■フロスト(ソウ)/ frost-jp@sow-eyewear.co.jp
撮影/Yuri Yasuda
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