
スウェット迷子なら押さえたい、人気15ブランドと選び方のポイント
スウェットは定番中の定番アイテムですが、それだけに選択肢が多く、選ぶ際に頭を悩ませがち。そこで、真っ先に押さえておきたい15ブランドを厳選してご紹介します。
長く着られるスウェットを。本気で探す大人には、この15ブランドを
カジュアルウェアの代名詞的な存在といえるスウェットですが、実は100年におよぶ長い歴史があります。そのため、さまざまなブランドがスウェットを作っていて、製法やディテールにもそれぞれのこだわりがあるものです。ここでは、長年スウェットを作り続ける老舗ブランドから、品質とデザインが高く評価されているドメスティックブランドまで、選んで後悔なしの逸品をご紹介しましょう。
ブランド1
『チャンピオン』
スウェットを語るうえで外せないブランド『チャンピオン』。創業は1919年で、ニット製品の製造から始まり、軍隊や大学にトレーニングウェアとしてスウェットシャツを供給してきました。そんな『チャンピオン』が1934年に開発したのが、“キング・オブ・スウェット”と称されるリバースウィーブ。生地を横向きに使用することで縦縮みを防ぎ、サイドにリブを配して横縮みを軽減しつつ動きやすさを確保するという工夫がなされています。この画期的なスウェットは世の中を席巻し、現在に至るまで大定番として愛されています。また、基本的な作りを踏襲しながらも時代に合わせたシルエットにアップデートされており、現代的に着こなすことができます。
ブランド2
『ループウィラー』
「世界一、正統なスウェットを作りたい」。そんな理想のもと、1999年に日本で設立されたブランドが『ループウィラー』です。同ブランドはかつてアメリカでスウェットの製造に使われていた旧式の吊り編み機を稼働させ、ヴィンテージと同じ方法でスウェットを編み上げることに成功。1時間に1メートルというゆっくりしたスピードで編むことで、フワフワで心地良い肌触りの生地を実現しています。また、襟の前後につけられた通称“両V”と呼ばれるガゼットなど、ヴィンテージのディテールを踏襲しているのも魅力。昔ながらの製法を用いていますが、フィット感は現代的に洗練されており、スタイリッシュに着られます。
ブランド3
『キャンバー』
長く愛用できるスウェットを探しているなら、『キャンバー』も選択肢に入るでしょう。1948年にアメリカで創業したブランドで、Tシャツやスウェットを作る工場としてスタートしました。特徴はなんといってもその武骨な作り。こちらのスウェットは12オンスというヘビーウェイトで肉厚な生地を使っており、少々のことではヘタらないタフさを誇ります。しかも、生地の製造から縫製、細かなパーツの生産まですべてMADE IN USAというのもアメリカンプロダクト好きには魅力的。他とは一線を画す骨太なスウェットは、コーディネートに男っぽさを加えてくれるはずです。
ブランド4
『レミ レリーフ』
2007年に日本で設立された『レミ レリーフ』は、裁断・縫製・染色・加工を行える自社工場を備えており、それを駆使したハイクオリティなカジュアルウェアで人気となっています。スウェットも高い評価を受けるアイテムの1つで、素材と加工にこだわった唯一無二の逸品となっています。特徴的なのは、“直接染料”という昔ながらの染料を使った染色方法。これにより、ヴィンテージと同様の自然な色合いと味わい深い色落ちが生まれます。生地にダメージを与えてしまいますが、それもまた味わいを深める要因であり、着込むごとに経年変化でこなれてきて、体に心地良くフィットします。
ブランド5
『フィルメランジェ』
2007年にスタートしたジャパンブランド『フィルメランジェ』は、原料から糸、生地、縫製まで、徹底して自社開発にこだわっており、最高峰のカットソーを生み出し続けています。「ROLF」と名付けられたこちらのスウェットはコットン100%。表糸には上質なオーガニック種の海島綿、裏糸には厳選されたオーガニックコットンを使用することで、高級感たっぷりに仕上げています。また、素材を生かすために昔ながらの吊り編み機を使って生地を編み上げており、サイドに縫い目のない丸胴タイプ。そのため縫い目が体に当たらず着心地が良く、丈夫で長持ちするのも魅力です。
ブランド6
『ラッセルアスレチック』
『ラッセルアスレチック』は、1902年にアメリカで創業した老舗アスレチックウェアメーカーです。1920年代に世界で初めてスウェットを開発したという歴史的事実からもわかるように、そのクオリティは広く認められています。『ラッセルアスレチック』のスウェットの魅力は、一言でいえばベーシック。アメリカブランドらしいシンプルかつ王道的なザ・スウェットというべきデザインと作りが魅力です。合わせる服を選ばないので、アメカジスタイルをはじめ、さまざまなスタイルにフィット。クオリティの高さに対してリーズナブルで長持ちするのもうれしいところです。
ブランド7
『ヘルスニット』
1900年にアメリカのテネシー州で、アンダーウェアメーカーとして産声をあげた『ヘルスニット』。着心地に優れたヘンリーネックTシャツでよく知られていますが、そのノウハウを駆使してスウェットも手掛けています。こちらは40~50年代に使われていたアメリカ製の編み機「TOMPSON」で編み立てられており、繊細な裏毛が快適な着用感をもたらします。また、長めにセットされた袖口や裾のリブ、大きめの両Vガゼットといったディテールを取り入れることで、ヴィンテージ感漂う仕上がりになっています。サイズ感は大きすぎないゆったりめのシルエットで、幅広い着こなしにフィットします。
ブランド8
『フルーツオブザルーム』
フルーツをデザインしたロゴで有名な『フルーツオブザルーム』は、Tシャツのボディメーカーとして広く知られています。160年以上の長い歴史を持っており、MADE IN USAで作られるスウェットにも定評があります。こちらのモデルは、コットン100%で11オンスという肉厚なヘビーウェイト生地を使用。通常のスウェットよりもさらにアメリカらしい重厚感のある作りが魅力となっています。他にも肌触りの良い裏面のパイル地や、ゆったりとしたサイズ感など見どころが満載です。
ブランド9
『トゥームーン』
ネイティブアメリカンのものづくりにインスパイアされた日本のブランド『トゥームーン』は、ヴィンテージの糸や編み方を徹底的に研究し、独自の製法とディテールを採用した上質なスウェットを作り続けています。写真のモデルはリミテッドエディションで、旧式の吊り編み機を使って丸胴タイプで仕上げられています。また、前後に入った両Vのガゼットに加え、脇下にもガゼットを配することで動きやすくシャープなシルエットを実現。縫い目を平らに仕上げることで着心地をアップするフラットシーマによる縫製もヴィンテージ感を高めています。
ブランド10
『ベルバシーン』
『ベルバシーン』は、1932年にアメリカ・オハイオ州で設立されたスポーツウェアブランド。昔ながらの製法を受け継いで復刻させたMADE IN USAのTシャツやスウェットが人気です。写真のアイテムは、通常よりも薄手の8オンスの生地を使用しているため、着心地が軽やかなうえ、幅広いシーズンで着回せます。また、脇の下に余裕を持たせたフリーダムスリーブというヴィンテージ由来のディテールにより、腕や肩周りの動きやすさを確保しているのもポイント。少し長めの着丈やタイトなシルエットにより、シャープなスタイリングを構築できます。
ブランド11
『ディッキーズ』
1920年代にスタートし、今や世界中で愛され続けるアメリカのワークウェアブランド『ディッキーズ』。最早知らない人はいないのでは、というほどに定番となっている同ブランドですが、こちらのスウェットも見逃せません。ワークウェアブランドという背景があるだけに、動きやすさやタフさ、品質の高さは折り紙付き。しかもご覧の通りシンプルで着やすいので、なぜここまで『ディッキーズ』が支持されているかは納得できることでしょう。ちなみにこちらのアイテムは、良質なコットンを100%使用したヘビーウェイト生地を使用。丈夫ながらもやわらかい肌触りは、一度着るとやみつきです。
ブランド12
『マーカウェア』
デザイナー・石川俊介氏が2005年に設立したマーカウェアは、MADE IN JAPANにこだわったハイエンドなウェアを提案。シンプルなデザインながらも、素材や縫製、加工などにこだわりが詰まっています。こちらのスウェットは、表糸、中糸、裏糸にオーガニックコットンを先染めした糸を使用。それを和歌山県にあるカネキチ工業の吊り編み機で編み上げて生地を作っています。あえて縫い代を重ねてフラットシーマで縫製することによって生地の端をめくれ上がらせたデザインも特徴的。着心地が向上すると同時に、着こなしのアクセントにもなっています。
ブランド13
『エヌハリウッド』
尾花大輔氏が2002年に立ち上げた『エヌハリウッド』。ヴィンテージにも造詣の深い尾花氏ならではの素材やディテールを追求したウェアが魅力です。こちらはミリタリーアイテムに注目し、タウンユースへと再構築させた「テスト プロダクト エクスチェンジ サービス」の中からの1枚。米海軍の航空母艦で作業を行っている派手な色合いの衣装で身を包む甲板作業員、通称“レインボーギャング”と呼ばれる彼らのユニフォームからインスパイアされています。デイリーに着やすいように、落ち着いたシンプルなデザインで仕上げられたスウェットは着心地も良く、持っていて損はありません。
ブランド14
『ステューシー』
1980年にアメリカ西海岸でスタートした『ステューシー』。その人気はストリートシーンにとどまらず、今や世界中で広く愛されているブランドです。今回紹介する1枚は、『ステューシー』が得意とするモダンクラシックなデザインのスウェット。アイコンのストックロゴを胸元とバックに配置した、シンプルながらキャッチーさも光るアイテムとなっています。しかも裏起毛になったコットンポリエステル素材を使用しているため、ロングシーズン活躍すること間違いなし。デザイン、実用性、ともに抜群のこちらは秋冬の着こなしで特に重宝するはずです。
ブランド15
『ユナイテッドアスレ』
日本のボディメーカーとして確かなクオリティを提供し続ける『ユナイテッドアスレ』。シンプルでこだわりが詰まったアイテム群は、ファッションシーンからも注目されています。無地を中心としたアパレルを得意とし、シルエットや着心地、丈夫さへの注力の仕方は半端ではありません。しかも価格もお手頃でカラーバリエーションも豊富。色違いで購入し、毎日着たくなります。こちらのスウェットは10.0オンスの厚手でタフな作りが魅力的。おまけに吸水性・伸縮性に長けた裏パイル地を採用した、着心地抜群な1枚です。普段使いとしてももちろんですが、ルームウェアとしても活躍するでしょう。
長く愛用できるスウェットの選び方をおさらい。“好み”以外で重視したいポイントは?
数々のスウェットを紹介してきましたが、ご自身でリサーチするうえではアイテム選びのポイントも押さえたいもの。いざ探そうとすると好みだけが先行しがちですが、そうした好み以外に、大人としてどのような点に注視すべきなのか。そのヒントを解説します。
ポイント1:適切なシルエットを選ぶ
スウェットはシンプルなデザインだけにシルエットがとても重要になってきます。元来のスウェットは身幅が広く、ゆったりとしたシルエットが基本でしたが、現代的に着こなすならやはりややタイトめなシルエットがベター。そのほうがインナーとして着たときもダブつきません。ただし、トレンドを取り入れるならオーバーサイズのゆったりシルエットのスウェットを選ぶのもありです。その場合は1枚でも着られる見栄えの良いモノを選びましょう。
ポイント2:カラーリングや柄も重要
スウェットシャツはTシャツと同様、カラーバリエーションが豊富なうえにプリントで個性を主張することができます。しかし、あまりに攻めすぎたカラーリングやド派手なプリントが配されたモノは着回しが利きにくいので最初は避けたほうが良いでしょう。杢グレーやブラック、ホワイトなどの定番カラーであれば合わせる服を選ばないので安心です。一方、着こなしにアクセントを加え、遊び心を演出したいなら、存在感のあるスウェットを選ぶのもありです。
ポイント3:生地の質もチェックしたい
ひと口にスウェットといっても、ブランドによって生地の質はさまざま。ヴィンテージっぽい分厚くラフな生地もあれば、繊細でなめらかな生地もあります。前者ならアメカジっぽいカジュアルな着こなしにフィットするでしょうし、後者ならジャケットスタイルなどきれいめな大人の着こなしに似合うでしょう。また、肌触りや伸縮性なども好みによって分かれるところなので、しっかり吟味することをおすすめします。

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