
ビジネスカジュアルとは? 社会人なら知っておきたいコーデの基本とアイテム選び
オフィスのドレスコードが多様化し、ビジネスカジュアルの勢力が拡大しています。しかしどう着こなせばいいのでしょうか? アイテムの選び方、コーデの基本を解説します!
よく耳にする“ビジネスカジュアル”って、どういうこと?
ビジネススタイルの多様化に伴い、ここ数年、服装規定を見直す会社がますます増えてきました。それに伴い、よく見聞きするようになった“ビジネスカジュアル”という言葉。ですが、それがどんな着こなしのことを指すのか、よくわからないという方も少なくないでしょう。
それもそのはず、実はビジネスカジュアルの定義には確固たる正解がないのです。もちろん大前提は、「上下揃いのスーツによる正統派スタイルよりもくだけた着こなし」なのですが、ではTシャツ+ショートパンツのようなスタイルもありなのかというと、決してそうではありません。TASCLAPでは、次に紹介する“ある基準”を満たしていることが必須だと考えます。
ビジネスカジュアルの基準は、“取引先への訪問”や“来客の対応”ができるかどうか
職種、企業、職場によってドレスコードはさまざまですが、ビジネスカジュアルはあくまで “仕事のための服装” という観点でコーディネートすべきです。わかりやすく言うなら、社外の人と会うのに相応しい服装かどうか、というのがひとつの基準となります。
最も大切なのは、相手に不快感を与えないこと。それらを踏まえ、ビジネスカジュアルスタイルを構築するにあたっては以下の3つのポイントを意識しましょう。そうすればおのずと、仕事着として最適なスタイルが定まってくるはずです。
■ポイント1:襟付きのアイテムを着るのが基本
■ポイント2:選ぶアイテムはシンプルなデザインを徹底すべし
■ポイント3:清潔感をしっかりキープする
ビジネスカジュアルで使うアイテムの “カジュアル度” を知っておこう
仕事に相応しい品格を演出するためには、身に着けるアイテムがどのくらいカジュアルなのかを知っておく必要があります。ビジネスカジュアルの主要なアイテムを “カジュアル度” という観点から解説しますので、しっかりインプットしておきましょう。
アイテム1
「シャツ」のカジュアル度
シャツのカジュアル度を大まかにまとめると、「ドレスシャツ < カジュアルシャツ < ビズポロ < ポロシャツ」となります。ドレスシャツとは、スーツに合わせるようなワイシャツのこと。カジュアルシャツは、オックスフォード生地やシャンブレー生地といった少しラフな表情のシャツを指します。
そしてビズポロはビジネス向きのポロシャツの通称。襟の土台となる帯状のパーツ(=台襟)が付いたポロシャツのことで、首元の印象はシャツに近いのです。一方、台襟を使っていなければ通常のポロシャツ。ややスポーティな印象で、ビジネス向きトップスの中では最もカジュアルです。
アイテム2
「パンツ」のカジュアル度
パンツのカジュアル度は「スラックス < チノパン < クロップドパンツ < ジーンズ」となります。スーツのパンツに近いセンタークリース入りのスラックスが最も上品。クリースもタックも入っていないスラックスは比較的カジュアルな印象になります。
また、チノパンは生地のキメが細かくてツヤがあるほど上品。最近はクロップド丈のパンツも増えていますが、スラックスでもチノパンでも丈が短めならカジュアル感が高まります。ジーンズでもOKという職場も増えていますが、フルレングスのパンツの中では最もカジュアルだと認識しておくべきでしょう。
アイテム3
「シューズ」のカジュアル度
靴のカジュアル度は「レースアップシューズ < ローファー < レザースニーカー」。レースアップシューズの中でもカジュアルの度合いが細かく分かれ、「内羽根 < 外羽根」となります。さらに、つま先の穴飾りなどの装飾的な要素は少ないほど品位が高くなります。
ローファーは革靴の中ではカジュアルなアイテム。スーツには合わせないのが原則ですが、ビジネスカジュアルには適しています。またビジネススタイルにスニーカーを合わせるなら、シンプルで上質なレザー製を選ぶのが基本です。光沢あるスムースレザーが最も上品で、ツヤのないスエードなどはカジュアルな印象になるので覚えておきましょう。
難しいなと感じたら、ビジネスカジュアルのアイテムをオーダーする、という方法も
クールビズ用のジャケットを探すなかで、素材は良いのに柄が好みじゃない……、デザインは完璧なのにサイズが合わない……と、もどかしい気持ちになることがあるかもしれません。そんなときには、思い切ってジャケットをオーダーメイドする、という手段もあります。オーダーと聞くと格調高いイメージが付きまといますが、昨今ではカジュアルプライスで試せるブランドも多数。サイズ合わせはもちろん、選べる生地の種類やデザインも豊富なので、一度試してみてはいかがでしょう。
ジャケットとネクタイの「あり・なし」で分かれる、4パターンの着こなしをチェック!
ビジネスカジュアルの着こなしは大きく分類すると、ジャケットとネクタイの「あり」と「なし」をそれぞれ組み合わせた4つに分けられます。その4パターンについて、実例を挙げながらコーディネート法を解説。各コーデのカジュアル度合いを、★マークの数によって5段階で表示していますので、そちらも参考にしてください。
▼ビジネスカジュアル1:「ジャケットあり・ネクタイあり」の着こなし
ビジネスカジュアルの中で最も上品なのがジャケットを着用したタイドアップのスタイル。上半身にはしっかり品格があるため、パンツ選びでカジュアル感を調整するのがセオリーです。
コーデ1
モノトーンで引き締めたクールなジャケパンスタイル【カジュアル度:★☆☆☆☆】
ネクタイとスラックスをブラックにすることでクールな印象に。シューズ以外はモノトーンで揃えてシックに仕上げています。ジャケットは明るいグレーに見えますが、実はグレンチェック。トレンドのトラッドテイストも感じさせる洒脱な装いです。
コーデ2
レジメンタイを軸にしたトラッド感あふれるVゾーン【カジュアル度:★★☆☆☆】
イエロー系のレジメンタルストライプがアイキャッチ。ほかのアイテムをシンプルにすることでネクタイが引き立っています。ネイビーのジャケットとベージュのチノパンを合わせ、足元にはローファーを採用することで、今どきなアメトラテイストを振りまくコーディネートに。
コーデ3
ジーンズでカジュアルダウンしたバランス感が絶妙【カジュアル度:★★★☆☆】
上半身はしっかりドレッシーなコーディネートですが、適度に色落ちしたブルージーンズで一気にカジュアルダウン。裾をロールアップすることで、こなれた雰囲気を高めています。ジーンズのカジュアル感にマッチさせるため、ややボリュームのある靴を合わせているのも見逃せないテクニック。
コーデ4
ホワイトジーンズを合わせてクリーンに着崩した好例【カジュアル度:★★★☆☆】
同じジーンズでも、ホワイトジーンズで着崩すと清潔感を演出することができます。ジャケットにジーンズを合わせるのに慣れていないなら、白いジーンズから試してみると使いやすいはずです。このお手本では、ジャケットと靴をブラックで揃えて引き締めつつ、ブルーのシャツにブラウンのネクタイを合わせ、こなれたムードを加味しています。
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▼ビジネスカジュアル2:「ジャケットあり・ネクタイなし」の着こなし
ジャケパンスタイルをただノータイにするだけで簡単にカジュアルダウンが可能……そう思いがちですが、これを“ただネクタイを外しただけ”に見せないためにはちょっとしたテクニックが必要です。巧妙な4パターンをテンプレートにして活用しましょう!
コーデ1
襟の立体感とポケットチーフで寂しい印象を払拭!【カジュアル度:★★☆☆☆】
ノータイの襟元は寂しく見えたり貧相に映ったりしがちですが、そう見えないのはシャツの襟が美しいカーブを描いて立体的な首元に仕上がっているから。さらに、ジャケットの胸ポケットにチーフを挿すことで華やかなアクセントもプラスしています。定番的なアイテムでも細部にまで気遣えば、こなれた印象が生み出せるというお手本です。
コーデ2
タートルネックニットで着崩す装いもおすすめ【カジュアル度:★★★☆☆】
ジャケットのインナーは襟付きが基本ですが、上品なハイゲージのニットアイテムならビジネスシーンに相応しい品格をキープできます。なかでもタートルネックのニットは、ジャケットスタイルをこなれて見せられるのでおすすめ。ここではブラウン系のアイテムを中心にコーディネートを築き、ウォームビズのようなムードにまとめています。
コーデ3
インナーをビズポロにしてさり気なくカジュアルダウン【カジュアル度:★★★★☆】
シャツではなくポロシャツをインナーに選ぶとジャケパンスタイルが自然に着崩せます。ここではビズポロを選んで大人な品格をキープ。ジャケットとインナーを同系色にすることでクールな上半身を築いています。そのうえでチーフをパフドスタイルで挿して華やかなアクセントを追加。クロップド丈のパンツも適度なカジュアル感を醸しています。
コーデ4
カジュアルなセットアップ+カットソーが新定番【カジュアル度:★★★★☆】
もはやビジカジスタイルの主流ともいえるのが、カジュアルなセットアップにカットソーやTシャツを合わせるコーディネートです。上下に統一感があると大人っぽく見えますし、着心地は見た目以上にリラクシング。さらに、誰でもおしゃれに着こなしやすいというメリットもあります。このお手本の足元はスリッポンですが、スニーカーにするとさらにカジュアルな雰囲気に。
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▼ビジネスカジュアル3:「ジャケットなし・ネクタイあり」の着こなし
ジャケットを着用しないビジネスカジュアルはクールビズ調のムード。カーディガンなどの軽めの羽織りモノを使いながら、温度調整しやすいコーディネートにまとめると実用性が高まります。
コーデ1
ベストを活用することでドレスな着崩しも簡単【カジュアル度:★★★☆☆】
品格と軽快感が同居しているベストは、タイドアップスタイルの着崩しに重宝するアイテム。ジャケットを着るときと同じような感覚でVゾーンを築くことができます。このコーディネートではスリッポンタイプのシューズで足元も適度にカジュアルダウン。
コーデ2
ジャケット代わりのカーディガンでカジュアルに味付け【カジュアル度:★★★☆☆】
ニュージーランド産の上質なオタゴウールを使用したカーディガンは毛羽立ちが少なく上品な質感。そんな1着をジャケット代わりに使用し、さりげなくカジュアルダウンを果たした着こなしです。細身の黒いチノパンで下半身を引き締めているのもポイント。
コーデ3
長袖シャツをシンプルに着こなしつつ、こなれ感も醸成【カジュアル度:★★★☆☆】
ジャケットを使わずネクタイを着用するスタイルの定番は、この手本のようなシンプルなコーディネートです。スーツスタイルのジャケットを脱いだだけのようにも見えますが、実はチノパンなので少しカジュアル。さらに、ボタンダウンシャツの杢感あるシャンブレー生地、ニットタイの素朴な風合い、メッシュベルトの立体感といったディテールでもさりげなく着崩して、こなれた雰囲気たっぷりに仕上げています。
コーデ4
半袖シャツとニットタイでクールビズを上品に構築【カジュアル度:★★★★☆】
半袖のシャツはだらしない印象になりがちですが、ネクタイを締めることで品格を確保。堅苦しくなり過ぎないようにニット生地のネクタイを選んでいるのが巧妙です。実はベルトもカジュアルなレザーメッシュ素材のものを選び、小物類のカジュアル度を統一しています。
▼ビジネスカジュアル4:「ジャケットなし・ネクタイなし」の着こなし
ジャケットもネクタイも使用しないスタイリングはかなりくだけた印象になりそうですが、シンプルなアイテムを選びつつ定番的なカラーリングでまとめれば問題なし。品位あるビジネススタイルに仕上がります。
コーデ1
ドレスシャツ+スラックスでビジネス対応の雰囲気を確保【カジュアル度:★★★☆☆】
正統派のドレスシャツにクロップド丈のスラックスを合わせることで、バランスの取れたビジネスカジュアルのベースが完成。バッグ、ベルト、時計、革靴、メガネをすべてブラウンで統一し、カジュアルダウンしながらスタイリッシュに仕上げたテクニックには脱帽です。
コーデ2
シャツ+ニットで落ち着きを生み出した好サンプル【カジュアル度:★★★★☆】
ワイシャツにハイゲージのニットを合わせた上半身がドレスライクで上品。スマートなシルエットのスラックスもエレガントな印象です。レースアップの革靴も品格を感じさせますが、足首を露わにすることで軽快感を加味しています。
コーデ3
白いパンツで爽やかさを優先したポロシャツスタイル【カジュアル度:★★★★☆】
クールビズの大定番となっているトップスが、いわゆるビズポロ。台襟付きの仕様によって首元が立体的に映り、シャツに近い品格を感じさせるポロシャツです。上品なパンツを合わせればクールビズスタイルがすぐに完成。このお手本では、白いチノパンを選んで爽快にまとめています。上下のネイビー×ホワイトという配色で爽やかさを強調しているのもポイント。ジャケットを用意しておけば、より幅広いシーンに対応可能ですよ。
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コーデ4
ネイビー×グレーの色使いによってビジネス感をアップ!【カジュアル度:★★★★★】
ビジネススタイルの基本カラーはネイビー&グレー。その配色を用いているからこそ、ポロシャツ、クロップドパンツ、スリッポン型スエードスニーカーというカジュアル度の高いアイテム同士を合わせた着こなしも、落ち着いた印象にまとまっています。
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