
タイメックスはカジュアル時計の永世定番。その現在を人気モデルとともに深掘り
アメリカの国民的時計ブランド『タイメックス』。永世定番モデルを数多くラインアップし、カジュアルウォッチの雄として君臨する同ブランドを徹底解剖していきます。
創設から150年以上。ますます幅を広げ続ける『タイメックス』から目が離せない
着ける人を選ばないシンプルなルックス、そして気軽に買えるロープライス。万人に愛されてきた『タイメックス』は、まさにカジュアルウォッチの王様といえるブランドです。その代名詞である超定番「キャンパー」「ウィークエンダー」はいうまでもなく、残念ながら廃盤となりますが“世界一売れたスポーツモデル”「アイアンマン」の存在は誰も認める傑作でしょう。また、近年復刻されるや大ブームとなった往年の名作「Q タイメックス」、アウトドアにぴったりな「エクスペディション」など、実用性や話題性にもこと欠かず、絶えずカジュアル時計の中心に君臨しているのが『タイメックス』なのです。
ここ日本でも人気は絶大で、シンプルな3針モデルが欲しい人が真っ先に候補に挙げるのが『タイメックス』が誇るシンプルモデルの数々。特に“世界で3人に1人は持っている”といわれるほどのメガヒットミリタリーウォッチ「キャンパー」は、『ビームス』や『エンジニアドガーメンツ』など、有名セレクトショップやアパレルブランドと数多くのコラボ商品を生み出しています。特に『シュプリーム』とコラボしたデジタルモデルは、プレミア価格で取り引きされるという人気ぶりです。『タイメックス』は単なるカジュアル時計ではなく、フォッションウォッチという側面も持っているのです。
歴史・開発力・デザイン。3つの軸で捉える『タイメックス』のこと
170年近くの歴史を持つ『タイメックス』。長年にわたって多くの人を魅了してきた理由を3つの観点から検証します。
タイメックスの軸1
アメリカの歴史に寄り添いつつ成長を続けてきた『タイメックス』
アメリカの国民的時計ブランド『タイメックス』。そのはじまりは1854年、アメリカのコネチカット州に誕生したウォーターベリー クロック カンパニーにあります。創業当時の大ヒット作は1896年に登場した「ヤンキー」。1ドルというキャッチーな価格で発売されるやいなや、20年で4,000万本もの売り上げを達成したのです。当時『タイメックス』の名はまだありませんが、19世紀からすでに米国の国民的なモデルを生産していたことがわかります。
そして、1931年には世界初のキャラクターウォッチともいえる「ミッキーマウスウォッチ」で一世を風靡。遡って1910年代には、米軍に腕時計型のミリタリーウォッチを提供。その後1960年代にはベトナム戦争時に米軍に供給したディスポーザブル ウォッチが「キャンパー」として大ヒットを果たしました。また、“世界一売れたスポーツウォッチ”「アイアンマン」は米国大統領ビル・クリントン氏も愛用するなど、『タイメックス』はアメリカの歴史と歩んできたといっても過言ではない名門なのです。
タイメックスの軸2
お手頃なだけじゃない。ユーザーのことが考えられた『タイメックス』の開発力
近年の技術的トピックは「アイアンマン」から1992年に登場した全面発光文字盤「インディグロナイトライト」でしょう。この機構は、通常の腕時計が針やインデックスに発光塗料を塗布しポイントで光らせるのに対し、文字盤全面が発光することで非常に高い視認性を実現しています。加えて美的にも優れ、時計界に大きな功績を残しました。「キャンパー」にもいえますが、実用性とルックスの良さが共存しているのも『タイメックス』の特徴です。
タイメックスの軸3
カルチャーとも密接だからこそ。相手を限定しない柔軟な取り組み
前述したようにミッキーマウスとコラボしキャラクターウォッチを史上初めて発売したことからも、『タイメックス』はカルチャーと非常に親和性の高いブランドとして知られています。ファッション界との密接な関係も先に述べた通りで、名だたるアパレルブランドやセレクトショップとコラボし、趣向を凝らしたアイテムをリリースしてきました。また、コカ・コーラなどメジャーな企業や名作ゲーム『パックマン』とのコラボなど、まさに相手に垣根なし。常に驚きと興奮を与えてくれる存在となっています。
新定番を生み出し続ける『タイメックス』。今特に注目すべきはこの2モデル
これまで『タイメックス』の魅力を包括的にご紹介してきましたが、ここではそんな人気ブランドにおいて今ホットな2モデルにフィーチャーします!
▼モデル1:2019年の発売から圧倒的セールスを記録している「Qタイメックス」
初代「Q タイメックス」の誕生は、時計の仕組みが機械式からクォーツ式へ移行していた1979年。最初のモデルは電磁テンプ式という、聞き慣れない駆動方式を採用していることで話題を集めました。この電磁テンプ式を簡単に解説すると、従来はゼンマイを使って動かしたテンプと呼ばれるパーツを、バッテリーの電力で動かしているハイブリット方式。そんな「Q タイメックス」ですが、2019年にアメリカ本国で復刻するや(復刻版はクォーツ式)、話題沸騰で即完売し、ここ日本でも2020年にオンラインでの抽選販売が開始されるとわずか30分で完売という記録を残しています。
「Q タイメックス」が爆発的な人気を博した理由の1つとして、今の時代において人気が高まっているレトロデザインをそのまま忠実に復刻したことが挙げられます。ヴィンテージに特有のドーム型風防、アルマイト加工が施された回転ベゼル、裏蓋の電池交換用のハッチ、そして大小のコマを複雑に連携させたレトロな折り込みブレスレットなど、そのディテールは往年の名作を生き生きと甦らせ、同時に今でも新鮮な感動を与えてくれます。
ちなみに
クォーツに限らない、自動巻きモデルも好評
「Q タイメックス」の“Q”は、オリジナル登場当時先進のテクノロジーだったクォーツ(Quartz)のイニシャルからとったもの。しかし、復刻版「Q タイメックス」には、昔ながらの機械式モデルも存在します。サイズはクォーツ式モデルより2mmアップしたものの、そのデザイン的な特徴をほぼ踏襲しています。シースルーの裏蓋から、ムーブメントを眺めることも可能でより大人のユーザーに好まれるルックスとなっています。
ちなみに
“チプカシ”派もグッとくる液晶モデルも復刻
80年代、もっとも未来的な時計として人気を博した液晶アナログウォッチも復刻を果たしました。それが「Qタイメックス リイシュー デジタル エルシーエー」です。デュアルタイム、ストップウォッチなど、デジタルならではの機能性はもちろん、アナログ針をデジタルで表示するなど、レトロフューチャー感いっぱいの仕様も魅力です。
▼モデル2:「アイアンマン」に続く、デジタルウォッチの定番「アトランティス100」
1986年に誕生し、復刻モデルを含め『タイメックス』のスポーツウォッチの象徴し人気を博してきた「アイアンマン」。生産終了となるそんな名品に替わるモデルとして注目されているのが「アトランティス100」です。復刻版の登場こそ「アイアンマン」より遅かったものの、この「アトランティス100」のオリジナルは1984年に誕生した歴史あるシリーズなのです。
『タイメックス』におけるスポーツウォッチの座を担うこととなるこの「アトランティス」は、スプリットタイムの測定や100m防水など、「アイアンマン」に劣らないスポーツ機能のほか、デュアルタイムやアラームなど多くの機能を搭載しています。また、すでに有名セレクトショップ&ブランドからさまざまなコラボが発表されるなど、ファッションウォッチとしても見逃せない存在です。
大定番から新顔まで。『タイメックス』で今押さえたい10の名品
定番から話題のニューフェイスまで、『タイメックス』で今チェックすべき10本のモデルをセレクト。1本1本じっくりご紹介していきましょう。
1本目
オリジナル キャンパー TW2P88400
ベトナム戦争で兵士に支給された「ディスポーザブル ウォッチ」を1980年代民間向けに発売したのが「キャンパー」。そのモデルのルックスを忠実に再現し復刻したのがこの「オリジナルキャンパー」です。この復刻モデルは80年代当時には機械式ムーブを搭載していたところ、現在はクォーツムーブに切り替わっています。しかし、ドーム型のプラスチック風防やケースの形状、視認線抜群のアラビアインデックスは初登場時のままです。
2本目
MK1 メカニカル キャンパー TW2U69000
往年の傑作を現代風に甦らせた「アーカイブコレクション」から、中身はベトナム戦争当時の「ディスポーザブル ウォッチ」により近い、手巻き式ムーブメントを搭載したモデルが登場しました。ベトナム戦争当時は電池で駆動するクォーツ時計は存在しておらず、兵士には手巻き式が支給されていたのです。こちらのモデルはケースをサテンとポリッシュで磨き分けるなどより高級感のある仕様に。中身にもこだわる人は、チェックすべき1本です。
3本目
ウィークエンダー セントラルパーク T2N747
創業地アメリカ・コネチカットが真鍮加工産業のメッカだったことから、ケースにクロームメッキを施した真鍮を採用した、シンプルなミリタリーテイストの「ウィークエンダー」。このモデルは編み目にゆとりを持たせたNATOストラップを採用することで、よりカジュアルな印象を醸し出しています。独自の文字盤全面発光インディグロナイトライトシステムも搭載しており、日常での使い勝手も抜群です。
4本目
エクスペディション ガラティン ソーラー TW4B14500
アウトドアユースで活躍する「エクスペディション」。存在感のあるベゼル(無回転)が特徴的なこのモデルは、晴天下なら約5時間でフル充電できるソーラー発電仕様となっています。満充電した時計は、まったく日に当てない状態でも約2か月駆動し続けます。ファブリックのNATOストラップはミリタリーテイスト満点で、フォッション的にもアクセントに。また、小型シンプルなモデルが多い『タイメックス』にあってケース径45mmとかなり大型なこのモデル。存在感重視の人にもおすすめです。
5本目
モダン イージーリーダー T2N338
『タイメックス』の看板モデルでもあった大型インデックスが特徴の、「ビッグイージーリーダー」をモダンにアップデートしたモデル。3本の針しか持たず極めてシンプルなこちらのモデルは、まさに着ける人やシチュエーションを選ばない『タイメックス』ならではの万能モデルといえます。ケースは真鍮、インディグロナイトライトシステムなど、ブランドらしいディテールも健在です。
6本目
Q タイメックス TW2T80700
『タイメックス』近年の大ヒット作といえば、こちらの「Q タイメックス」でしょう。こちらは通称ペプシカラーと呼ばれるカラーパレットを持ち、すでにこの記事でお伝えしたように昨年復刻版が出た際は30分で売り切れたという伝説を持つモデルです。ドーム型風防や多連ブレスレットなどレトロな魅力たっぷりですが、デイデイトを搭載し、防水も5気圧と日常生活でも便利に使える機能性を備えています。
7本目
Q タイメックス メカニカル
自動巻きムーブメントを搭載した「Q タイメックス」。そのムーブメントは日本のミヨタ社製で、シースルーの裏蓋からはその動きを堪能することが可能です。ベゼルのカラーは『ロレックス』の「GMTマスター」シリーズでも馴染み深い青黒の通称“バットマン”で、時計玄人のみならず人気の高いカラーパレットです。
8本目
Qタイメックス Reissue DIGITAL LCA
1980年代の人気を博したアナデジモデルが「Q タイメックス」として復刻。オリジナルは、まだインディグロナイトライト発表前のモデルのため、この復刻も極小のLED電球で文字盤を照射する仕様にするなど、オリジナルへの忠実さを第一に作られています。とはいえ液晶モジュールは3層式の新しいテクノロジーが使われており、現代の技術と過去のデザイン性が高次元で融合している逸品です。
9本目
アトランティス 100 フォレストサービス
『タイメックス』のスポーツモデルを代表する存在になった「アトランティス 100」。こちらは、温暖化や森林火災に対処するアメリカ農務省林野部をはじめとするフォレストサービスをオマージュしたモデルです。インディグロナイトライトを搭載し、クロノグラフ、アラーム、デュアルタイムなど日常使いに便利な機能も満載。100m防水も心強い仕様といえます。
10本目
『タイメックス』×『ビームス』オリジナル キャンパー
文字盤をスケルトン仕様にし、クォーツムーブメントが見渡せる『ビームス』とのコラボモデル。硬派でシンプルさを極めた「キャンパー」ですが、斬新なアイデアによって非常に都会的なテイストを醸し出すことに成功! 装いのアクセントとして活躍してくれること間違いなしです。また、パッケージもオリジナル。プレゼントとしても最適です。
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『タイメックス』 オリジナル キャンパー TW2P88400
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『タイメックス』 MK1 メカニカル キャンパー TW2U69000
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『タイメックス』 ウィークエンダー セントラルパーク T2N747
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『タイメックス』 エクスペディション ガラティン ソーラー TW4B14500
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『タイメックス』 モダン イージーリーダー T2N338
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『タイメックス』 Q タイメックス TW2T80700
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『タイメックス』 Q タイメックス メカニカル
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『タイメックス』 Qタイメックス Reissue DIGITAL LCA
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『タイメックス』 アトランティス 100 フォレストサービス
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