懐かしのテイストが復活。90年代ファッションの作り方

懐かしのテイストが復活。90年代ファッションの作り方

90年代リバイバルファッションの波が継続中。そのまま取り入れるのではなく、現代的にアレンジするのがポイントです。キーアイテムや今季らしい着こなしをご紹介!

平 格彦

2018.07.14

90年代ファッション

心踊る懐かしいデザイン。90年代リバイバルの人気が止まらない!

歴史は繰り返し、時代はめぐるというのはファッションにも当てはまる法則。ここ数シーズンに渡り、現在1990年代のファッションが再注目されています。とくに90年代のストリートテイストが人気の模様。その時代に青春を過ごした大人は懐かしくて胸が躍り、その時代にはファッションに関心がなかった人やまだ生まれてなかった人には新鮮に映っているようです。

時代&年齢にマッチしたアレンジが必須です

1990年代のストリートファッションが再注目されているからといって、当時をそのまま再現するのはナンセンス。身に着ける側もファッションも進化していますので、年齢や時流に合わせてアップデートする必要があります。一見難しそうに感じますが、ポイントさえ押さえれば取り入れるのは難しくありません。若者のファッションがおおいに盛り上がったあの時代を、おしゃれに体現してみましょう!

4つのキーワード別に提案。大人流90年代ファッションの取り入れ方

ここからは、90年代のストリートテイストを今っぽく取り入れる具体的な方法を紹介。キーワードとともに狙い目のアイテムや着こなし術を解説しますので、臆せずチャレンジしてみてください!

▼キーワード1:ビッグシルエットトップス

90年代のストリートシーンでは、ダボっとしたシルエットのアウターやトップスが流行っていました。シルエットが今よりも洗練されていなかったという側面もありますが、スケーター系、ヒップホップ系、グランジ系などの人気スタイルは、総じてルーズなシルエットが特徴。そんなムードを取り入れたビッグシルエットが、最近の主流ともいえるほど人気を集めています。

とはいえ、ただルーズであれば良いというわけではないのが現代流。肩がドロップしながらも、丈はジャスト~短めのややコンパクトなシルエットが肝要です。また、だらしなく見えないようクリーンなムードを作るのもポイント。こちらの着こなしでは、大きく肩が落ちたチェックシャツを用いながら、白カットソーやワイドスラックスなどで清潔感のある装いへと導いています。秋冬のアウターの場合も同様。一概に、大きいモノを羽織れば良い、と言うわけではないのです。

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TASCLAP編集部

1着目『ナンバーナイン』×『ステュディオス』別注ハイカウントツイルオーバーMA-1

90年代後半にスタートした『ナンバーナイン』は今でも根強い人気を誇っています。このMA-1は『ステュディオス』の別注で生まれた限定アイテム。90年代を象徴するアウターを、さらなるオーバーサイズ化でアップデートしています。リブを取り払うことでシンプルにアレンジし、気軽にはおれるようにも配慮。中綿のない1枚仕立てのため、晩夏の体温調節や秋口のアウターとしても活躍します。

2着目『コンバーストーキョー』 ビッグシルエット半袖ジャージ

90年代のスポーツススタイルの一翼を担っていたハーフジップトップス。当時はパネルで色を切り替えた派手柄のモノが『多く見られましたが、こちらも現代的にオールブラックでアップデートを図っています。同色でプリントされたブランドネームと、首後ろの星型スタッズがポイントです。モードさをキープするべく、ワントーンかモノトーンに落とし込むと良いでしょう。

3着目『ヴォートメイクニュークローズ』VOTE TRACK JACKET

2013年にデビューした、古き良き時代のアメカジに根差した服つくりを行うブランド。創業当時から当時斬新だったオーバーサイズシルエットのアイテムを多数打ち出しており、まさにトレンドの先駆けとも言える存在です。こちらのトラックジャケットのポイントは、サイジングもさることながらそのカラーリング。鮮やかな色みをヴィンテージライクなウォッシャーナイロンに載せることで、古着のスポーツウェアをそのまま現代に蘇らせたような独特な風合いに仕上がっています。

▼キーワード2:インパクトロゴトップス

インパクトのあるロゴも90年代のファッションを象徴する要素です。ヴィンテージのスウェットシャツなどに見られたカレッジロゴ、スポーツブランドなどのビッグロゴ、スケーター系ブランドが得意としていたスリーブロゴなどがその代表格。当時のような派手なデザインや主張あるカラーリングを避けるだけで、大人っぽくて今っぽいイメージが演出できます。

ロゴプリントが入ったトップスはそれだけでインパクト抜群。そのため、トータルの着こなしは少々落ち着いた印象に落とし込むことが大人のストリートスタイルを構築する近道になります。アクセントを加えるとすれば、小物。すっかり夏アイテムとして定着しいたサングラスやガチャベルトなどで、さりげなく差別化を図りましょう。

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ai sato

1着目『ハーバード』クラシックロゴ ベリタス スウェット

比較的シンプルにアレンジしたカレッジロゴが大人なニュアンス。エリートを育成するアメリカ最古の高等教育機関であるハーバード大学がモチーフなので、知的なムードも漂っています。350年以上も使用されてきたエンブレムの“veritas (ベリタス)”という文字は“真理”という意味で、大学の校訓として使用されています。着こなしのワンポイントとしても重宝。

2着目『チャンピオン』デカロゴフードスウェット

スポーツブランドのビッグロゴも90年代を想起させるデザインです。このスウェットパーカーも左胸の“C”がかなり大ぶりで存在感がありますが、ボディと同じブラック基調でクールに仕上がっています。『チャンピオン』らしいヘビーウェイトの生地で、秋口から冬まで重宝します。

3着目『ヴォート メイク ニュークローズ』ビースティボーイズ ロングスリーブ

オーバーサイズに引き続き、ロゴもこのブランドの得意とするところ。いわゆる袖ロゴがインパクト大なこちらは、1990年代にも人気を博した音楽ユニット、ビースティボーイズをモチーフとしています。オールドなモチーフを現代的にブラッシュアップする手腕において、『ヴォート メイク ニュークローズ』の右に出るものはありません。

▼キーワード3:ワイドシルエットパンツ

機動性を重視し、ダボっとしたパンツのダンサースタイルが流行したのも90年代。ジーンズの腰ばきも、そんな潮流の象徴でした。その当時のワイドなシルエットを取り入れたパンツも、今シーズン注目度を高めています。テーパードシルエットで取り入れても構いませんが、ドカンと落ちるワイドストレートだとさらに新鮮です。子供っぽく見せないためには、カラーや素材、裾丈などで上品な要素を取り入れるのが正解。迷ったら、9分丈のワイドスラックスなどがおすすめです。

当時のダンサー系やヒップホップ系スタイルは全身をルーズなシルエットで統一していましたが、今どきはコントラストをつけるのが基本。ワイドシルエット初心者なら、下半身をワイドに、上半身をタイトに調整すると今っぽく仕上がります。慣れてきたら写真のコーデにように少しずつトップスもワイドに移行して、よりトレンド色の強い着こなしを作り上げましょう。

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平 格彦

1本目『リー フォー アダム エ ロペ』セルビッジワイドデニム

ワイドシルエットのジーンズというところは90年代そのもの。今作では『リー』との別注らしく左綾織りのデニム素材を用いることで、粗野になり過ぎない光沢を生み出しています。フロントポケットもスラックス然としたスラントポケットを採用することで、あくまでクリーンな印象に。バックの“LAZY S”入りポケットも実はステッチのみで、実は玉縁仕様のポケット……、というのもユニークです。

2本目『マーカ』DOUBLE PLEATED CHINO

フランス軍のミリタリーパンツをデザインベースとしているだけあり、タックを2つ効かせた大振ぶりなシルエットが持ち味。その一方で裾を9分丈のダブル仕立てにしつつ強くテーパードを効かせているため、いたってモダンな印象に帰結しています。繊維間にシリコンの粒子を潜り込ませるコールドマーセライズ加工により適度なハリがあるのも、クリーンに見える要因です。

3本目『マイセルフアバハウス』2タックアンクルテーパードワイドパンツ

上記と同じ2タックでも、レーヨンを混紡したポリエステル素材により涼しげなムードに仕上がっているワイドトラウザー。見た目は軽快ですが、タック部分を見てもわかるようにダブル組織による美しいドレープが期待できます。ハイバックに加えゆるやかなテーパードシルエットにより、タックインで合わせてもすっきりしたフォルムを作ってくれること請け合いです。

▼キーワード4:サイドラインパンツ

3本線が入った『アディダス』のトラックパンツやジャージパンツは、90年代のヒップホップ系やダンサー系スタイルで定番アイテムとして着用されていました。さらに最近は、スポーツMIXの要素としてもサイドライン入りのパンツが人気を集めています。デザインや素材で今風にアレンジされたタイプも充実しているため、早めに1本確保しておくのが得策です。

サイドライン入りのパンツはスポーティな印象が強いので、1本でも十分に90年代のストリート感が演出できます。そこで、上品なトップスを合わせて大人っぽく仕上げるが定石。ストリートスタイルでガチガチにキメる時にはジャージーやアノラックなどと合わせるのも良いでしょうが、大人が着こなすならトータルのバランスが大切です。襟付きのシャツを合わせてみたり、モノトーンでまとめてみたり……、自分なりの作法を見つけましょう。

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1本目『ディッキーズ』×『サニーレーベル』別注サイドラインパンツ

ワイドパンツとサイドラインパンツの掛け合わせ、というトレンド感を強く打ち出したこんな1本にも注目。『ディッキーズ』らしくハリのあるチノ素材に、マルチカラーのテープを載せることでポイントを作っています。パンツ自体にも1タック入っているため、シルエットもいたって今風です。写真のようにあえてフルレングスではいてもすっきり収まるのは、側章の繊細な柄ゆえ。

2本目『アレッジ』サイド ライン スラックス

サイドラインパンツははきたいけれど、ストリートになりすぎるのもちょっと……、と言う方におすすめしたいのがこちら。品の良いウールスラックスに、潔く1本ラインを通しています。程良くテーパードが効いているためあくまでモダンに、きれいめにはきこなせます。これにスウェットトップスなどを合わせて、ドレスダウンしたストリートMIXスタイルを楽しむのも面白そうです。

3本目『ファクトタム』エフォートレスダブルクロストラックパンツ

従来のトラックパンツはブラックやネイビーなどのダークトーンがスタンダード。だからこそ、今季らしいアースカラーを選ぶと鮮度がアップします。この1本はキャメルカラーがベース。リュクスなベロア調の生地でサイドラインを描きつつ、タック入りのワイドシルエットでトレンド感も高めています。しかもソフトなジャージー生地で、着用感はストレスフリー。

出版社を経て独立。「Men’s JOKER」と「RUDO」は創刊から休刊までほぼ毎号で執筆。さらに「MEN’S CLUB」「GQ」「GOETHE」など、60以上のメディアに関わってきた。横断的、俯瞰的に着こなしを分析するのが得意。そんな視点を活かし、「着こなし工学」としての体系化を試みている。
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