どんなときも頼りになる。グレーのコート万能説

どんなときも頼りになる。グレーのコート万能説

どのアイテムともマッチする色はいつの時代も重宝する。代表的なのはグレーだろう。パーカーなどでその威力は実証済みだが、コートにおいても同様。試す価値は大いにある。

菊地 亮

2017.12.06

チェスターコート
ステンカラーコート

グレーのコートが1着あると万能なワケ

グレーは、長らくメンズウェアの定番カラーとして君臨してきた。どれだけ我々にとって身近な色かは、ビジネスの場やスポーツシーンなどを思い浮かべてもらえるとよくわかる。

鮮やかな色のアイテムを落ち着かせ、濃淡によって印象の変化を生み出し、そして個性的な柄を自然となじませてくれる。それは真冬のアウターへも当てはまるが、とりわけコートはシックな印象を生むだけでなく、思い切った柄モノを手にしても悪目立ちすることがない。しかも、合わせられるアイテムは自由自在。まさに無双状態のアイテムを、購入しない手はない。

グレーのコートのなかでおすすめはこのタイプ

ひとえにグレーのコートといっても、その種類は実に多彩。どんなコートを? トーンは? フォルムは? 丈感は? など、選びのポイントについて気になるはず。ここでは、その目安となるいろいろを提案してみたい。

チェスター&ステンカラーがファーストチョイス

ひとえにグレーコートといってもその種類はとにかく豊富。モッズコートやダッフルコートといったアイテムも捨てがたいが、カジュアルさが先行しがち。大人の威厳を保つなら、凛々しさを醸し出すチェスターコートやステンカラーコートがおすすめだ。

ライトなグレーを選んで着こなしに軽やかさを

グレーは大人に似合うシックな色。それには誰も異論はないだろう。ただ、濃度の違いによって印象は大きく左右されるので意識はしておこう。シックにダークトーンを狙うのもいいが、冬なら重たさを回避する明るめグレーのほうが印象アップにつながるはずだ。

長過ぎない丈感がオールマイティーに使える

オーバーサイズのトレンドが最近ではより顕著になってきた。コートでも身幅にゆとりを持たせ、ひざをゆうに超えるロング丈のコートが浸透しているが、着回すことを考えるなら過度なトレンドへの傾倒を避けるべき。ウエスト下から膝上の間で収まる丈感が時代やシーンに左右されず着こなすカギだ。

シーン毎にグレーコートの汎用性を実証

確かに定番色ではあるけれど、はたして本当に万能なのかと不安視する人も少なからずいるかもしれない。そこで、ビジネスシーン、休日のキレイめコーデ&カジュアルコーデと、シーンやテイストごとに着こなしを紹介しながら検証してみたい。

▼シーン1:ベーシックなグレーのコートならビジネスシーンで活躍

グレーはビジネスシーンのメインカラーでもある。アウターに同色を選び統一感を狙うのも常とう手段で、相性の心配もいらない。しかも、グレーコートは品良く見えるため、ビジネスの場でもうってつけのアイテムといえるだろう。

スーツの誠実さを生かしつつ程よくカジュアルダウン

ベースはダークグレーのスーツだが、アウターにライトグレーのチェスターコートを選んだことで印象が軽快に。ジャケットの内側には中綿のベストやタートルネックを合わせ、スーツ特有の凛々しさを損なわずにバランス良くカジュアルダウン。

ショート丈コートの採用で全体を軽やかに演出

スーツとアウターのカラートーンを合わせ、全体にまとまりを作ったビジネススタイル。シックな配色ながら、重たさを感じないのはコートにショート丈を選んでいるため。間に挟んだストールやトートバッグにブルー系をチョイスし、変化をつけた点もうまい。

随所に取り入れたさりげない抜け感がハイセンスのキモ

襟元を正しながらも奇をてらわずにオシャレさを醸し出すカギはさりげない抜け感。そこで、ウインドウペンのスーツを軸に、Vゾーンはドットタイ、足元は肉厚ソールの武骨な革靴を選んでいる。そんな遊び心の頻発もプレーンなチェスターコートの懐の深さゆえ。

▼シーン2:たとえ休日だろうと大人としての体裁は保てる

休日は息を抜きたいけれど、大人ならば街を歩く際にダラっとした印象を振りまくのは極力避けたい。そこで、グレーコートが効果を発揮する。端正な顔立ちの1着なら、インナーをタイドアップにしても、ニットでリラックスさせても難なくフォローしてくれる。

上下のテイストギャップをつなぐコートの演出

トップスは生真面目なタイドアップも、ボトムスはスポーティーなリブパンツを合わせた。相反する上下のテンションをワンスタイルでバランス良く表現するための妙手としてコートとカーディガンを採用。タイドアップの緊張を解きほぐし、ボトムスのラフさを引き締めている。

モードなスタイルにもたらしたライトな空気

全体をモノトーンでまとめたモードスタイル。淡いグレーのチェスターコートと、クリーンな印象を与えるタートルネックにより、ソリッドな雰囲気を中和させた。足元にブーツを取り入れ、裾をクシュっとさせながらブーツインすることで男らしさも加味。

鮮やか色とのマッチアップでおいしいこといろいろ

冬のスタイリングは落ち着きのある素朴なカラーに傾倒しがち。そのため全体がやや重たくなる傾向にある。そこでインナーに発色の良いワインレッドのニットを採用。グレーコートで外連味をコントロールしているためすんなり落とし込めている。

▼シーン3:思い切ったカジュアルスタイルをしっかりケア

休日は自由を満喫したいとは誰もが思うところ。だからと言って羽目をハズし過ぎるのは大人としていただけない。故に、コーデにおいても大人っぽい雰囲気をどこかに盛り込みたい。そこで、落ち着いた印象のグレーコートが我々を大いに助けてくれる。

カジュアルさをグレーコートで瞬時に引き締める

インナーは中綿ベスト、ボトムスはジーンズ、そして足元はローテクスニーカー。一見スポーツカジュアルなアイテム選びでも、それをワンランク上に高めたのがグレーコート。ウインドウペン柄のクラシックな1着ならより上級に。

ミニマルなコーディネートのいいアクセント役にも

ベースはニットとデニムのすこぶるシンプルな着こなし。ただ、グレーコートを羽織っただけで保温性を高めるだけでなく見栄えもグッと上品に。大きめなシルエットとスタイリッシュなボトムスとの気の利いたメリハリも脱・普通のいいアクセントになっている。

モノトーンの着こなしで大人ストリートを完結

インナーのパーカーや、キャップ、スニーカーに見られる小物使いによりストリート風味に。ともすればキッズ風になりそうだがモノトーンベースに構築したことでグッと大人っぽい印象に。その急先鋒としてグレーコートが大きな役割を担っている。

今シーズン狙い目のグレーコート5選

大人に味方する冬アウターということで、ブランドやショップからさまざまなグレーコートがリリースされている。中でも見栄えだけでなくしっかり保温性やトレンド感も加味したおすすめのアイテムをここで厳選した。

2014年、フランスに誕生した新進気鋭。世界中の厳選された素材をもとに、古典的なメンズウェアへ新たな定義を付与し提案するコレクションが大きな注目を集めている。そんなマインドはこのコートからも。千鳥格子柄をモチーフにしたグレンチェックは気品に満ちたトラッドな趣。小物で遊べる深いVネックもポイント。

マッキントッシュフィロソフィーのステンカラーコートは、通常のアイテムとは異なりショート丈で軽快な着心地。ボタンは生地の色に合わせた染ボタンを使用し、全体的にステッチレスで作っているためすっきりとしたビジュアルだ。素材は2枚の生地を重ね織りし、接結糸でつなぎ合わせたWフェイス仕立て。そのため保温性も十分。

使用している生地は、イタリアの名門生地メーカー、コロンボ社の最上級ウールビーバー。密度の高さが特徴のひとつで優れた防寒性を備えている。しかも、ウエスト位置を高めに設定し、そこに程よく絞りを利かせたことにより男性的かつスマートな自分を演出可能。手を入れやすい箱ポケットにするなど、細部にもこだわった1着。

ビッグラペルや杢調の独特な表情がクラシカルな印象ながら、全体のシルエットは縦を意識させたスタイリッシュな仕上がり。さりげなくモダンクラシックを表現するあたりにフランスを代表するブランドの矜持がうかがえる。ウールに麻をブレンドした生地は、程よい温もりとやさしい空気を作りながら凛々しさを漂わせるハリ感も生む。

ブランドの冬の定番になりつつあるチェスターコート。肩パッドや芯地を取り除いたスポルヴェリーノ型を採用し軽やかに着ることができる。素材にはイタリアを代表する服地メーカー、カノニコ社のものを使用。スーパー120’sを原料にしたサキソニーと、透湿防水素材のバンクスを張り合わせているためオールマイティーに着られる。

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