どんなときも頼りになる。グレーのコート万能説

どんなときも頼りになる。グレーのコート万能説

どのアイテムともマッチする色はいつの時代も重宝する。代表的なのはグレーだろう。パーカーなどでその威力は実証済みだが、コートにおいても同様。試す価値は大いにある。

菊地 亮

2019.11.26

アウター
コート
冬の着こなし・コーデ

グレーのコートが1着あると万能なワケ

グレーは、長らくメンズウェアの定番カラーとして君臨してきた。どれだけ我々にとって身近な色かは、ビジネスの場やスポーツシーンなどを思い浮かべてもらえるとよくわかる。

鮮やかな色のアイテムを落ち着かせ、濃淡によって印象の変化を生み出し、そして個性的な柄を自然となじませてくれる。それは真冬のアウターへも当てはまるが、とりわけコートはシックな印象を生むだけでなく、思い切った柄モノを手にしても悪目立ちすることがない。しかも、合わせられるアイテムは自由自在。まさに無双状態のアイテムを、購入しない手はない。

グレーのコートを選ぶ際、意識したい3つのポイント

ひとえにグレーのコートといっても、その種類は実に多彩。どんなコートを? トーンは? フォルムは? 丈感は? など、選びのポイントについて気になるはず。ここでは、その目安となるいろいろを提案してみたい。

ポイント1チェスター&ステンカラーがファーストチョイス

モッズコートやダッフルコートといったアイテムも捨てがたいが、カジュアルさが先行しがち。大人の威厳を保つなら、凛々しさを醸し出すチェスターコートやステンカラーコートがおすすめだ。

グレーのチェスターコート7選&こなれ感あるコーディネート

グレーのチェスターコート7選&こなれ感あるコーディネート

袖を通せば瞬時に大人の香り。そんなアウターとしてチェスターコートはいい仕事をしてくれる。とりわけグレーの1着は汎用性がすこぶる高い。それをここで実証したい。

菊地 亮

ポイント2ライトなグレーを選んで着こなしに軽やかさを

グレーは大人に似合うシックな色。それには誰も異論はないだろう。ただ、濃度の違いによって印象は大きく左右されるので意識はしておこう。シックにダークトーンを狙うのもいいが、冬なら重たさを回避する明るめグレーのほうが印象アップにつながるはずだ。

ポイント3長過ぎない丈感がオールマイティーに使える

オーバーサイズのトレンドが最近ではより顕著になってきた。コートでも身幅にゆとりを持たせ、ひざをゆうに超えるロング丈のコートが浸透しているが、着回すことを考えるなら過度なトレンドへの傾倒を避けるべき。ウエスト下から膝上の間で収まる丈感が時代やシーンに左右されず着こなすカギだ。

シーン毎にグレーコートの汎用性を実証

確かに定番色ではあるけれど、はたして本当に万能なのかと不安視する人も少なからずいるかもしれない。そこで、ビジネスシーン、休日のきれいめコーデ&カジュアルコーデと、シーンやテイストごとに着こなしを紹介しながら検証してみたい。

▼シーン1:ベーシックなグレーのコートならビジネスシーンで活躍

グレーはビジネスシーンのメインカラーでもある。アウターに同色を選び統一感を狙うのも常とう手段で、相性の心配もいらない。しかも、グレーコートは品良く見えるため、ビジネスの場でもうってつけのアイテムといえるだろう。

コーデ1スーツの誠実さを生かしつつ程良くカジュアルダウン

ベースはダークグレーのスーツだが、アウターにライトグレーのチェスターコートを選んだことで印象が軽快に。ジャケットの内側には中綿のベストやタートルネックを合わせ、スーツ特有の凛々しさを損なわずにバランス良くカジュアルダウン。

コーデ2ショート丈コートの採用で全体を軽やかに演出

スーツとアウターのカラートーンを合わせ、全体にまとまりを作ったビジネススタイル。シックな配色ながら、重たさを感じないのはコートにショート丈を選んでいるため。間に挟んだストールやトートバッグにブルー系をチョイスし、変化をつけた点もうまい。

コーデ3随所に取り入れたさりげない抜け感がハイセンスのポイント

襟元を正しながらも奇をてらわずにおしゃれさを醸し出すカギはさりげない抜け感。そこで、ウインドウペンのスーツを軸に、Vゾーンはドットタイ、足元は肉厚ソールの武骨な革靴を選んでいる。そんな遊び心の頻発もプレーンなチェスターコートの懐の深さゆえ。

▼シーン2:たとえ休日だろうと大人としての体裁は保てる

休日は息を抜きたいけれど、大人ならば街を歩く際にダラッとした印象を振りまくのは極力避けたい。そこで、グレーコートが効果を発揮する。端正な顔立ちの1着なら、インナーをタイドアップにしても、ニットでリラックスさせても難なくフォローしてくれる。

コーデ1上下のテイストギャップをつなぐコートの演出

トップスは生真面目なタイドアップも、ボトムスはスポーティなリブパンツを合わせた。相反する上下のテンションをワンスタイルでバランス良く表現するための妙手としてコートとカーディガンを採用。タイドアップの緊張を解きほぐし、ボトムスのラフさを引き締めている。

コーデ2モードなスタイルにもたらしたライトな空気

全体をモノトーンでまとめたモードスタイル。淡いグレーのチェスターコートと、クリーンな印象を与えるタートルネックにより、ソリッドな雰囲気を中和させた。足元にブーツを取り入れ、裾をクシュっとさせながらブーツインすることで男らしさも加味。

コーデ3鮮やか色とのマッチアップでおいしいこといろいろ

冬のスタイリングは落ち着きのある素朴なカラーに傾倒しがち。そのため全体がやや重たくなる傾向にある。そこでインナーに発色の良いワインレッドのニット、さらに同色のバッグを採用。グレーコートで配色をコントロールしているため、すんなり落とし込めている。

▼シーン3:思い切ったカジュアルスタイルをしっかりケア

休日は自由を満喫したいとは誰もが思うところ。だからと言って羽目をハズし過ぎるのは大人としていただけない。ゆえに、コーデにおいても大人っぽい雰囲気をどこかに盛り込みたい。そこで、落ち着いた印象のグレーコートが我々を大いに助けてくれる。

コーデ1カジュアルさをグレーコートで瞬時に引き締める

インナーは中綿ベスト、ボトムスはジーンズ、そして足元はローテクスニーカー。一見スポーツカジュアルなアイテム選びでも、それをワンランク上に高めたのがグレーコート。ウインドウペン柄のクラシックな1着ならより上級に。

コーデ2ミニマルなコーディネートのいいアクセント役にも

ベースはニットとジーンズのすこぶるシンプルな着こなし。ただ、グレーコートを羽織っただけで保温性を高めるだけでなく見栄えもグッと上品に。大きめなシルエットとスタイリッシュなボトムスとの気の利いたメリハリも脱・普通のいいアクセントになっている。

コーデ3モノトーンの着こなしで大人ストリートを完結

インナーのパーカーや、キャップ、スニーカーに見られる小物使いによりストリート風味に。ともすればキッズ風になりそうだがモノトーンベースに構築したことでグッと大人っぽい印象に。その急先鋒としてグレーコートが大きな役割を担っている。

今シーズン狙い目のグレーコート5選

大人に味方する冬アウターということで、ブランドやショップからさまざまなグレーコートがリリースされている。中でも見栄えだけでなくしっかり保温性やトレンド感も加味したおすすめのアイテムをここで厳選した。

アイテム1『ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ』ダブルフェイス メルトン スタンドカラー コート

高さのある襟が特徴的なスタンドカラーコート。程良くゆとりのあるサイズ感で今季らしいムードで着用可能だ。生地にはダブルフェイスのメルトンを採用。品良く落ち着いた面持ちでオン・オフ活躍必至だ。

アイテム2『マッキントッシュ フィロソフィー』メルトン ステンカラーコート

装飾を省いたミニマルなデザインに、すっきりとしたIラインシルエットで洗練された雰囲気を放つ『マッキントッシュフィロソフィー』のステンカラーコート。上質なメルトンを採用しており高い保温性と滑らかな質感も自慢だ。脇下にベンチレーションを配した同ブランドらしいディテールも見逃せない。

アイテム3『エストネーション』ウールビーバーチェスターコート

使用している生地は、イタリアの名門生地メーカー、コロンボ社の最上級ウールビーバー。密度の高さが特徴のひとつで優れた防寒性を備えている。しかも、ウエスト位置を高めに設定し、そこに程良く絞りを利かせたことにより男性的かつスマートな自分を演出可能。手を入れやすい箱ポケットにするなど、細部にもこだわった1着。

アイテム4『シップス』メルトン ロング チェスターコート

オーストラリアの上質なハミルトン ラムズウールを使用した本アイテムは、適度なハリ感と柔らかさを併せ持つ『シップス』渾身の1着。ふんわりとした襟も秀逸で、仕立ての良さがうかがえる。脇下のベンチレーション、力ボタン等、機能性へのこだわりも十分。

アイテム5『J.プレス』ウールカシミヤ ステンカラーコート

同ブランドの定番といえるステンカラーコートをベースに、襟のディテールを小さく、胴回りにゆとりを持たせ、今季らしくアップデート。シンプルかつ細身のシルエットでスタイリッシュに着られる。

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地方の出版社にて編集を経験した後、独立。フリーのエディター・ライターとしてメンズファッションを中心に、スポーツ、グルメ、音楽など幅広い分野で活動。現在は、生まれ故郷である岩手県、そして東北の魅力を発信すべく東奔西走中。
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