アルネ・ヤコブセンの家具なら部屋も即こなれる

アルネ・ヤコブセンの家具なら部屋も即こなれる

北欧家具は今でも不動の人気だが、アルネ・ヤコブセンの作品はまた別格。機能性を重視した中で生み出された、むだのない逸品が部屋に一点あるだけで印象も変わる。

菊地 亮

2015.05.31

アルネ ヤコブセン(ARNE JACOBSEN)
ブランドまとめ

デンマークが生んだ偉大なる建築家が遺した、崇高なインテリアの数々

20世紀のデザインの世界においてもっとも大きな影響を与えたひとりであり、北欧デザインの礎を築いたともいわれる“デンマークデザインの父”。彼が作り上げた多彩な家具は、そのどれもが「美しいものではなく、必要とされているものを作る」という崇高な理念のもとに成り立っている。

彼が着手した建造物の延長で生み出された、多彩な名作チェア

前述したように彼は建築家である。ゆえに、これまで多様な建築物をデザインしてきた。非対称の屋根などテラスハウスに新たな概念をもたらしたスーホルム集合住宅、SASロイヤルホテル(現ラディソンブルーロイヤルホテル)、遺作となるデンマーク国立銀行はその好例。そこへ配置する家具として、さまざまな名作が作られた。

セブンチェア

彼の建築物における代表作のひとつが、先にも述べた1950年代後期のSASロイヤルホテル。そして、設計とともにプロジェクトの一環としてチェアも作り出した。そのひとつがこのセブンチェア。彼の作ったチェアの中でもっともよく知られ、これまでに累計500万本以上販売したメガヒットアイテムとして今も注目されている。

エッグチェア

1958年に製作されたこちらは、彼のデザインスタイルを表した典型的なアイテム。その名が示すように、まるで卵のようなサイドビューと座り心地を考え抜いた有機的なラウンドフォルムが独特。ホテルでの使用を念頭に製作されたこともあり、左右から覆い隠すような形がプライベート空間を確保している印象を受ける。

スワンチェア

セブンチェアらとともに設計され、第2回国際家具コンペティションにおいても上位入賞を果たした逸品。緩やかに外側へ開いたひじかけなどがまるで白鳥のように見えることからついたアイテム名で、直線部分がまったくないため、製作に高度な技術が必要。ややせり上がった座面も含め、極上のフィッティングも提供する。

チェアだけじゃない! 知る人ぞ知るアルネ・ヤコブセンのテーブル

建造物やチェアに目がいきがちだが、アルネ・ヤコブセンはほかにも様々なインテリアを作り出している。そのひとつがテーブル。チェア同様、自身がデザインした建築物内での使用を視野に入れたものから、長い歴史と伝統を誇り、デンマークを代表する工房のフリッツ・ハンセン社との共作ものなど、多彩なアイテムが揃う。

スワンテーブル

そのアイテム名からも推察される通り、こちらは上記のチェアと同時期に製作されたスタイリッシュなラウンドテーブル。SASロイヤルホテル(現ラディソンブルーロイヤルホテル)内に設置するため製作され、当時はスワンチェアと同様の空間にコーディネートされた。ウッドと鉄のミックス感も心地よく、安定感も抜群。

手掛けた作品の中でも無類のモデル数を誇るウォールクロック

トータルデザインを標榜し、細部にも神経を研ぎ澄ました完璧主義者の彼の仕事っぷりはあまりにも有名。こちらのウォールクロックコレクションを見ればそれも一目瞭然だろう。その大きなポイントといえるのが、主張を控えた空間をいかすデザイン性。視認性を追求し、むだを削ぎ落とした時計は今もなお静かに時を刻んでいる。

ステーション

1948年に発表された同作は、機能美を追求した普遍的デザインが魅力。ベーシックなフォントを使った数字のインデックスは遠くからでも時間を確認でき、どこへでも持ち運びができるのもポイントだ。部屋での使用はもちろん、その使いやすさから多くの人が行き交う駅構内でも採用。それがモデル名の由来にもなっている。

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