基本形からアレンジまで。スリーピーススーツの粋な着こなし方

基本形からアレンジまで。スリーピーススーツの粋な着こなし方

“クラシック回帰”がキーワードの昨今、英国の正統着であるスリーピースに再注目。かっちりした印象の強いアイテムですが、そのコーデの幅は意外にも広かったりします。

池田 やすゆき

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2018.03.29

着回さないともったいない。スリーピーススーツはもっと自由に楽しめる

スーツと聞くとジャケットとパンツのセットというイメージだと思います。しかしスーツの本場であるイギリスでは、ここに共地のベストがついたスリーピースが正式。ベストを省いたのは実用主義で効率重視のアメリカ人だといわれています。そんなスリーピーススーツはタイドアップしてフォーマルに着るものと相場が決まっていますが、時代の流れを受けてそのルールも柔軟に変化を遂げており、今ではもっと自由にスリーピースを楽しむ人々が増えています。

着回さないともったいない。スリーピーススーツはもっと自由に楽しめる

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時にはタイをはずして首元に抜け感を演出してみたり、またあるときはシャツをカットソーに変えてみたり、さらにはローファーの素足履きやスニーカーとの合わせなど……。現代においてはクラシックな印象の強いアイテムだからといってかしこまる必要もなく、むしろその懐の深さを利用した遊びの効いた着こなしも人気です。

少し肌寒い日もベストを1枚挟むだけでコートがいらないこともあるなど、実は通年で着られる利便性がウリのスリーピーススーツ。その汎用性の高さを、着こなしを例に挙げて確認していきましょう。

基本スタイルから、着崩しまで。スリーピーススーツの粋な着こなし

オフィスでスリーピースを着る際はタイドアップが必須、というのも過去の話。肩の力が抜けたビジネスカジュアルスタイルが一般的になりつつある今、前述の通りその着こなしの幅も広がりを見せています。ここでは、5つのスタイリングを例に順を追って見ていきましょう。

着こなし1

まずは基本。格式の高さで魅せるベースのスタイルを押さえる

まずは基本。格式の高さで魅せるベースのスタイルを押さえる

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柄モノのスリーピーススーツは、柄が占める面積が広いため見た目にくどくなりがち。スリーピーススーツとは本来、スーツのなかでももっともクラシックかつ正統なものです。そのため、最初はシックでドレッシーな無地を選ぶべきでしょう。その格式の高さに合わせて、黒の革靴にポケットチーフをオン。ドレススタイルの道は、まず王道ありきです。はじめから着崩す前に、この基本スタイルをモノにしておきましょう。

着こなし2

Vゾーンが狭いので派手柄のタイも許されます

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上のスタイリングでシックでドレッシーなモノを選ぶべき、と書きましたが、そのぶんタイは主張の強いモノを選んでもOKなのがスリーピーススーツならではのメリットです。それというのもスリーピースはベストを着るためVゾーンが狭く、派手なタイの色柄の露出範囲が小さくなるから。カラフルなタイでも、ワンポイントの小粋なアクセサリーのように映えるんです。

着こなし3

タブカラーやピンホールカラーのシャツも似合います

タブカラーやピンホールカラーのシャツも似合います

WEAR

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襟羽根をキュッとタイトに仕上げるタブカラーやピンホールカラーのドレスシャツも、ツーピースよりスリーピースのほうが好相性。これは上に続き、ベストを着ているためVゾーンが狭いことに起因しています。加えてこれらのシャツ同様、スリーピーススーツもまた英国のフォーマルシーンを想定して考案されたもの。起源を同じにするもの同士がしっくりと来るのは、当然のことかもしれません。

着こなし4

ドレスダウンへの第1歩、まずはネクタイを外してみましょう

ドレスダウンへの第1歩、まずはネクタイを外してみましょう

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スリーピーススーツは必ずしもドレス&フォーマルに着る必要はありません。そのためにはやはり社会性を表すネクタイを外すところから始めてみましょう。カッタウェイカラーなど、ノータイでも襟羽根の開かないシャツを合わせたり、タイを外してスカーフを巻いたりしてもいいですね。

着こなし5

アクティブなアイテムを足しても、シックにまとまるのが利点です

アクティブなアイテムを足しても、シックにまとまるのが利点です

WEAR

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シャツの変わりにカットソーにするというのもスリーピーススーツの着崩しには有効です。ツーピースにTシャツ、その上にベストをレイヤードすることで、あくまできっちり感を残しつつも大胆な抜け感を装えます。足元はローファーなどでドレス感を調整しても良いでしょうが、スニーカーならより軽快&アクティブに春らしくスリーピーススーツが着こなせます。

いい大人の象徴。傑作スリーピーススーツ厳選カタログ

今年はとくにスリーピーススーツがいろいろなブランドからリリースされています。基本の英国ムードを尊重しつつ各ブランドのテイストを巧みに落とし込んだアイテムたちは、どれも一生に1度は袖を通してみたい極上の仕上がりです。

アイテム1

『ポール・スミス』

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『ポール・スミス』のSOHOモデルは、コレクションの中でもとくにクラシックなレギュラーフィットモデル。絞りがゆるやかで英国らしい自然なシェイプが魅力的です。ハーフ毛芯仕立てで、日本人の体型に合わせた袖の前肩縫製は軽快な着心地を実現。シワになりにくく回復もしやすいうえ、撥水性も備えた2WAYナチュラルストレッチ素材は、ストレスなく長く付き合うにふさわしい機能性の高さを有しています。ベストは別売り。

アイテム2

『タケオキクチ』

『タケオキクチ』

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純正の日本製アパレルであることを示す「J∞QUALITY」を取得したジャケット、ベストパンツのスリーピースセットアップ。モダナイズされたブリテッシュモデルは、立体的なパターンや芯地で胸部分のボリュームアップが図られた男らしい仕上がりです。ジャケットは肩幅を少し狭くし、パットを少し薄くすることで洗練されたスタイリッシュな印象に。時代に左右されない、質実剛健なスタンダードモデルとなっています。ベストパンツは別売り。

アイテム3

『ブラックレーベル・クレストブリッジ』

『ブラックレーベル・クレストブリッジ』

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イタリアの老舗生地メーカー、REDA社の別注素材を用い、日本は青山の工場で縫製した高品質な仕上がりの1着。スーパー150'sの極細番手高級ウールは、シルクのような光沢と滑らかな肌触りが特徴です。ブランドのアイコン的存在でもあるクレストブリッジチェックを身返し端のパイピングやスラックスのマーベルトに採用しており、着用時に気分を高めてくれるのもポイントですね。

アイテム4

『ザ・スーツカンパニー』

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ジャケットに通常より高い位置から絞りをかけることで、よりスタイリッシュでモダンな装いへと昇華させた逸品。ポリエステル糸の混率を高めに設定した耐久性に優れるマイクロパターンのヘリンボーン織りは、無地に近い感覚で使えるためコーディネートしやすいのも特徴です。ジャケットには、長時間の着用でも型崩れしにくい「EASY CARE」加工が施されているためメンテナンスも簡単です。

アイテム5

『ガブリエレ・パジーニ』

『ガブリエレ・パジーニ』

luccicare

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モデナの怪人、ガブリエレ・パジーニ氏が『ラルディーニ』の技術力を用いて立ち上げたブランドが、この同名の『ガブリエレ・パジーニ』。同ブランドのスリーピーススーツは、ダブルのショールカラーベストをセットしたクラシックな装いです。ガブリエル氏本人ならきっと素肌にベストを着たスリーピーススタイルを披露してくれるはずですが、我々は『ガブリエレ・パジーニ』らしいファブリック使いを生かすべくシンプルに徹しましょう。

池田 やすゆき

ビジネススタイルからアウトドアまで幅広く執筆

池田 やすゆき
「FINEBOYS」編集部を30歳で独立。以後フリーのファッションエディター&ライターとして「MEN’S EX」「LEON」「GQ」「AERA STYLE MAGAZINE」など各メンズ誌・WEB版のほか、企業広告、オウンドメディアにて執筆。BBQインストラクター、第二種電気工事士など資格多数。目下の目標は危険物取扱者乙種4級取得。
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