
セイコープロスペックスはカジュアルウォッチの最適解。主要モデルを完全網羅
質実剛健で頼れる腕時計の筆頭である『セイコー プロスペックス』。しかし、いざ選ぶとなると種類豊富ゆえに悩みがち。最新作を含め、主要モデルを一気にご紹介します!
機能美に満ちた機能派時計の殿堂。『セイコー プロスペックス』とは
『グランドセイコー』や『セイコー アストロン』『セイコー5』など、魅力的なブランドを揃えるウォッチメーカー「セイコー」。なかでも優れた機能性と耐久性を備える『セイコー プロスペックス』は、その名の通りアウトドアや各種スポーツに対応する“プロ仕様のスペック“を誇るブランドです。
TASCLAPでも何度も取り上げてきた定番時計の筆頭的存在でもありますが、特に近年はヴィンテージ感を意識した話題作が続々とリリースされていることもあり、注目度がさらに上昇中なんです。
“プロスペック”だからといってアクティブなシーンにしか使えないかといえば、もちろんそんなことはありません。防水性の高さや衝撃に強いタフさは、タウンユースでも確かな安心感を与えてくれるもの。ファッション目線から見ても優秀で、機能美に満ちた男らしいルックスは、カジュアル化が進む昨今のトレンドにおいても存在感を発揮してくれること間違いなしです。
軸にあるのは、あくまでも腕時計としてのベーシックなスタイルです。そこに個性を感じさせる気の利いたデザインを加味していることが人気の理由。両者のバランスが優れているからこそ、色々なシーンや着こなしに映えてくれるんです。
そんな『セイコー プロスペックス』ですが、その出自は1965年に発売された国産初のダイバーズウォッチまで遡ります。そこから枝葉を伸ばし、現在では“陸・海・空”に通ずるさまざまなモデルが登場しており、取り分け直近ではスプリングドライブを搭載したラグジュアリー路線の「ルクスライン」が登場したことが話題に。また、ここ数年では過去の名作にインスパイアされたリバイバルモデルも数多く登場しており、「セイコー」ファンのみならず腕時計好きたちから一目置かれる存在に。まさに今、旬なブランドであるといえるでしょう。
プロユースから日常使いまで。『セイコー プロスペックス』の主要ラインを網羅
ここからは、実際にどんなモデルがあるのか、その気になるラインアップをご紹介。プロダイバーから支持される「マリーンマスター プロフェッショナル」、セイコー初のスポーツウォッチ「ローレル アルピニスト」をルーツに持つ「アルピニスト」など、腕時計好きの心をくすぐる名品が揃い踏みです。
▼ライン1:『セイコー』の技術開発の粋が詰まった「マリーンマスター プロフェッショナル」
プロユースの高機能を最も体感できるラインといえるのが、300~1,000mの飽和潜水防水を実現したダイバーズウォッチ群「マリーンマスター プロフェッショナル」です。飽和潜水とは深海へ潜るための潜水方法で、ダイバーは急激な水圧の変化に対応するため、ヘリウムガスを用いた特殊なタンクの中で一定時間を過ごします。その際、腕時計の内部にもヘリウムガスが入り込みますが、地上に戻ると膨張するため内側からの破損の原因に。そのため一般的な飽和潜水時計はガスを排出するエスケープバルブを備えますが、「マリーンマスター」はそもそもガスが入り込む余地がない超気密性を実現することで解決してしまったのです。これが、世界中のプロ潜水士から支持されている大きな理由。また、比較的ケースがスマートになるという副次効果もあるため、防水性能の高さの割に腕馴染みが良いのも特徴なんです。
1本目
マリーンマスター プロフェッショナル SBDX014
強靱さを高める外胴プロテクターや裏蓋のないチタン製ワンピースケースなど、さまざまな技術を盛り込むことで1,000mの飽和潜水用防水を実現。その特徴的な見た目から“ツナ缶”という愛称で親しまれており、その形は1975年に登場したオリジナルモデルからほとんど変わっていません。まさに「セイコー」が50年にわたって培ってきた技術開発の集大成といえるモデルです。
2本目
マリーンマスター プロフェッショナル SBBN031
“ツナ缶”はカラーバリエーションも豊富にリリースされ続けてきたモデルですが、ベーシックで比較的プライスもお手頃なモデルがこちら。ステンレススチールケースにメタルバンド、ブラックダイヤル&ベゼルという定番のカラーリングに、300m飽和潜水用防水、ムーブメントはクォーツという利便性も備えた組み合わせ。初めてのダイバーズウォッチとして選ぶなら、あらゆるシーン、あらゆる着こなしに似合うこんな1本がおすすめです。
3本目
マリーンマスター プロフェッショナル SBEX011
セイコーダイバーズウォッチを語るうえで重要なモデルはいくつもありますが、これもその1つ。1968年に登場したメカニカルダイバーズのデザインを忠実に復刻した1本です。裏蓋のないワンピースケースに当時としては世界最高水準の10振動ムーブメントを収めたそのモデルは、植村直己氏がエベレスト登頂に携行し、その信頼性を大いに知らしめたものでした。写真の復刻モデルは世界限定1,100本。
4本目
マリーンマスター プロフェッショナル SBDX043
セイコー140周年を記念して限定3,000本で販売されたこちらは、日本の自然の美しさにインスパイアされたダイヤルカラーが魅力。西表島に広がる新緑の情景をイメージしたグリーンをベースに、ゴールドカラーの秒針が原生林に差し込む朝日を彷彿とさせます。ベゼルにはジルコニアセラミックスを採用しており、高級感もひとしおです。
▼ライン2:日常にも映える良作揃い。「ダイバースキューバ」の勢いが止まらない!
「え? またダイバーズ?」と疑問に思いましたか? そうなんです。実はラインアップの中でも棲み分けがされていて、「ダイバースキューバ」は空気潜水用防水のダイバーズウォッチという位置づけ。防水性能は200mと実用的なスペックなので、日常生活にも馴染むスタンダードなサイズ感が魅力です。比較的手に取りやすいシリーズではありますが、昨今の復刻ラッシュをきっかけにミドル~ハイプライスの限定モデルが登場するなど、実はシリーズとしての格も上昇中。今、最も注目すべきセイコーダイバーズの1つです。
5本目
ダイバースキューバ SBDC101
現在の『セイコー プロスペックス』を代表するモデルであり、2020年の登場以来大人気となっているのが「SBDC101」です。国産初のダイバーズとして名高い1965年のメカニカルダイバーズウォッチを現代的に解釈したデザインを採用。直線基調のケース形状にヴィンテージ感漂うバーンデックスの組み合わせが特徴となっています。真に長く愛用できる1本を狙っているなら、まず間違いないモデルであるといえるでしょう。
6本目
ダイバースキューバ SBDX039
1965年に登場した初代メカニカルダイバーズウォッチのスタイルを色濃く反映しているのが、セイコーダイバーズ55周年を記念した限定モデル「SBDX039」です。この絶妙なヴィンテージ感を生み出しているのは、ピラミッドパターンのストラップに細身のベゼル、太いインデックスを併せた独特のバランスです。現代版である「SBDC101」と対比してみると、その違いがよくわかります。こちらは1,700本の数量限定で、ケース素材には世界最高レベルの耐食性能を持つエバーブリリアントスチール、上位ムーブメントの「8L35」を採用した特別バージョンです。
7本目
ダイバースキューバ SBDX047
ベースとなるのは、1970年に登場した2世代目のセイコーダイバー。丸みを帯びたぼってりとしたケースが亀の甲羅に見えることから、“タートル”の愛称でも親しまれているモデルです。こちらは「SBDC101」同様に、その当時のモデルを現代的に再解釈した復刻モデル。DNAを色濃く受け継いだスタイルには、腕時計ファンならずとも食指が動くことでしょう。
8本目
ダイバースキューバ SBDY109
『セイコー プロスペックス』は、オンライン ショップ限定モデルの種類が豊富なのも魅力。“タートル”よりも一回り小さいサイズとした“ミニタートル”を、涼しげなアイス柄のダイヤルで表現したこちらもその中の1本です。小さいといってもケース径は42mmあり、厚みもあることから存在感はしっかり。手頃な価格ながら自動巻きムーブメントであることも特筆すべき点で、機械式時計の入門機としても最適です。
▼ライン3:外胴モデルをファッションに昇華。「ストリートシリーズ」が着こなしに効く
セイコーダイバーズは、海外で人気となったモデルが逆輸入的に日本で流行するというのが実は多いカテゴリでもあります。「ストリートシリーズ」もその流れを汲んでいて、日本に先駆けて2018年に海外でローンチ。その後、2020年に満を持して日本上陸となりました。従来のシリーズと大きく違うのは、機能性はそのままに、ファッション性を高めているところ。直近では世界的にトレンドとなっているサファリルックと、東京のスタイルをMIXした“アーバンサファリ”がテーマとなっています。
9本目
ストリートシリーズ SBDY059
セイコーダイバーズの代表的デザインである外胴プロテクター構造のダイバーズウォッチを大胆にカーキカラーで統一。自動巻きの3針カレンダーモデルで、ケース径は43.2mm。本格ダイバーズと比べてコンパクトになっているところが、ストリート向けらしい1本です。服の着こなしも同じサファリカラーを選べば、簡単に統一感のある洒脱なコーデが作れます。
10本目
ストリートシリーズ SBEQ009
外胴プロテクターの構造は踏襲しつつ、デジタルな要素を取り入れたソーラーモデルもラインアップされています。フルオートカレンダーにアラーム、ストップウォッチ、ローカルタイム表示など、デジタルならではの多機能を詰め込み、より利便性をアップ。左側のプッシュボタンの赤色がアクセントになり、より武骨な印象に仕上がっています。
▼ライン4:クラシック顔に酔いしれる。登山者向けに作られた「アルピニスト」
ここまではダイバーズウォッチがベースとなっているモデルを中心にご紹介してきましたが、『セイコー』のスポーツモデル全体の歴史に目を向けてみると1959年に誕生した「ローレル アルピニスト」に行き着きます。アウトドアシーンに耐えるタフな腕時計として開発された同モデルの面影は、現在もそのクラシックな佇まいを残しながら、トレッキングや登山向きのクラシカルスポーツウォッチとして現代に受け継がれています。シンプルな3針スポーツウォッチのスタイルは、カジュアル時計の基本といえるもの。その中で歴史に裏打ちされた個性ある1本を探しているなら、「アルピニスト」がうってつけです。
11本目
アルピニスト SBDC145
前述のモデルを現代的なデザインに落とし込んだモデルがこちらです。ベースとなるのは、もちろん1959年の「ローレル アルピニスト」。38mm径のコンパクトなケースに、くさび形のインデックス、『セイコー』お得意のドーフィン針の組み合わせが生み出す特徴的なデザインが魅力です。20気圧防水に約60時間のパワーリザーブなど、機能面がしっかりしているのもスポーツウォッチならでは。
12本目
アルピニスト SBDC091
トレッキングや登山向けのモデルである「アルピニスト」を象徴するのがこの「SBDC091」。一見シンプルな見た目ですが、実はダイヤル外周のインナーベゼルには東西南北が表示されており、太陽の位置を基に方位を割り出す簡易的な方位計としても活用することができるのです。その他、自動巻きムーブメントは約70時間のパワーリザーブを誇るなど実用性も十分!
▼ライン5:フィールドワークに適した実用時計「フィールドマスター」
登山時にふさわしいのが「アルピニスト」だとすれば、アウトドアレジャーやサバイバル、さらに日常といった陸上におけるあらゆるシーンで活躍してくれるのが「フィールドマスター」です。歴史あるダイバーズウォッチに由来する頑丈さと、防水性の高さ。そしてシンプルで視認性の高いダイヤル。決して多機能ではありませんが、腕時計としての基本スペックの高さがあるからこそ、過酷なフィールドでも安心して身に着けられるのです。
13本目
フィールドマスター SBDY099
2021年に登場した「SBDY099」は、いわばフィールド仕様の“タートル”です。適度に存在感のあるケース径42.4mm×厚さ11.7mmのケースに、20気圧防水、傷に強いサファイアガラスの風防を採用。ミリタリー感漂うオリーブカラーのデザインとともに、タフな印象を高めています。ダイバーズウォッチであれば数字が記されるベゼル部分が方位になっているのも特徴的です。
14本目
フィールドマスター SBEP011
異彩を放つのが、クリエイティブ・コンサルティングファーム「LOWERCASE(ロウワーケース)」代表の梶原由景氏が監修したデジタルソーラーモデル「SBEP011」です。外胴プロテクター付きのタフなケースにデジタルならではの多機能を詰め込んだ本格的なスポーツウォッチですが、スポーティかつポップな見た目も魅力。ストリートファッションにも溶け込むようなデザインを採用しているのは、数ある『セイコー プロスペックス』のモデルの中でも稀な存在です。
▼ライン6:走りのプロにも“プロスペックス”を。必要不可欠な機能を網羅した「スーパーランナーズ」
「セイコー」といえば、スポーツの世界にとってもなくてはならない存在。特に陸上競技との結びつきが強く、世界陸上や東京マラソンといった大会のオフィシャルタイムキーパーも務めます。そんな「セイコー」のランナー向けランニングウォッチですが、実は『セイコー プロスペックス』に属しているんです。なかでも「スーパーランナーズ」はランナーに不可欠な機能を搭載したデジタルウォッチで、初心者から上級者にまで愛されるシリーズです。
15本目
スーパーランナーズ ソーラー SBEF047
リアルランナーの声を反映してブラッシュアップを重ねた結果、歴代モデル最薄のケース厚8.52mmを実現したソーラーモデル。1/100秒まで計測できるストップウォッチに、最大300のラップメモリー、タイマー機能など、基本的な機能を漏らさず搭載。高機能よりも軽さやコンパクトさを優先したい、という人にはベストな選択肢となってくれます。
16本目
スーパーランナーズ スマートラップ SBEH005
「スマートラップ」とは、マラソン大会コースに敷設されたマットに連動して自動でラップを取ることができる機能のこと。手動でボタンを押す手間や、そもそもの取り忘れから開放されることで、ランナーはより走りに集中することができるというわけ。よりシリアスなランナーであればこの「SBEH005」がおすすめです。
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『セイコー プロスペックス』 マリーンマスター プロフェッショナル SBDX014
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『セイコー プロスペックス』 マリーンマスター プロフェッショナル SBBN031
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『セイコー プロスペックス』 マリーンマスター プロフェッショナル SBEX011
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『セイコー プロスペックス』 マリーンマスター プロフェッショナル SBDX043
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『セイコー プロスペックス』 ダイバースキューバ SBDC101
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『セイコー プロスペックス』 ダイバースキューバ SBDX039
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『セイコー プロスペックス』 ダイバースキューバ SBDX047
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『セイコー プロスペックス』 ダイバースキューバ SBDY109
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『セイコー プロスペックス』 ストリートシリーズ SBDY059
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『セイコー プロスペックス』 ストリートシリーズ SBEQ009
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『セイコー プロスペックス』 アルピニスト SBDC145
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『セイコー プロスペックス』 アルピニスト SBDC091
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『セイコー プロスペックス』 フィールドマスター SBDY099
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『セイコー プロスペックス』 フィールドマスター SBEP011
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『セイコー プロスペックス』 スーパーランナーズ ソーラー SBEF047
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『セイコー プロスペックス』 スーパーランナーズ スマートラップ SBEH005
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