
高温多湿でもリネンパンツなら快適だ。メンズコーデにハマる12の推しアイテム
大人らしい印象を保ちつつ、装いに清涼感をもたらすリネンパンツ。その爽快な着心地は、蒸し暑くなる春夏に真価を発揮! リラックスムードと快適さを享受できますよ。
サラッと快適、見た目も爽やか。汗ばむ季節はリネンパンツが頼りになります
ジメッと蒸し暑くなる季節は、パンツの高温多湿対策が不可欠になります。手っ取り早くハーフパンツに頼るのも手ですが、状況によっては良い年の大人が都会のど真ん中ではくには力を抜き過ぎな印象になることも……。そんなとき、頼りになるのがリネンパンツです。清涼感と品の良さを持ち合わせた服地ゆえ、大人らしさを保ちながら、しっかり涼しさを享受することが可能。そんな日本の春夏シーズンにうれしい一挙両得を狙えるパンツなのです。
パンツでリネンを取り入れると何が良い? 素材の特徴を解説
リネンの素材特性の中でも特筆すべきは、その通気性と吸湿性の高さです。繊維自体は、中が空洞になっているため空気が非常に通りやすく、熱伝導率も高いため、体が発する熱や湿気を逃して爽やかな着心地を保ってくれます。また、コットンの4倍に及ぶ吸水性があるのも特徴。そこに通気性能がもたらす速乾性との相乗効果によって、汗を素早く吸収してベタつきを防ぐ効果も期待できます。また、ルックスの面では、繊維表面を覆うペクチンという物質によってほんのり光沢を帯びている一方、服地にした際に独特のムラ感が浮かぶ素材ゆえ、コットンやウールにはないリラックス感や抜け感を着こなしにもたらしてくれるんです。
抜け感作りにリネンパンツが効く。程良くリラクシングな大人のコーデ見本
ポロシャツや半袖シャツといった夏の定番ワードローブにリラックス感を付与でき、ビジカジにも爽やかさをプラスできるのもリネンパンツの強み。“ならでは”の演出効果を、コーデサンプルでご紹介します。
コーデ1
チノパンとは違うユルさを生かし、脱コンサバなポロシャツ姿に誘導
こちらは、『ラコステ』のポロシャツを主役にした王道コーデ。普通にチノパンを合わせてしまうとコンサバな印象に傾きがちなところを、柔らかなドレープを描くリネンパンツの導入により力の抜けた大人カジュアルに落とし込めています。ビッグサイズのポロシャツに対し、シェフパンツ型のリネンパンツを合わせたシルエットメイクも、リラックス感の底上げに寄与。
コーデ2
クセが強めの柄シャツをいなして、街映えするリゾートスタイルに
総柄オープンカラーシャツが放つお目立ち感も、上品かつリラックスムード漂うトラウザーズ型リネンパンツで中和することが可能に。パンツは太めを選ぶことで、リネン特有の軽やかな生地感をより強く印象づけられます。シャツはタックインし、パンツのレングスを気持ち短めに設定している点も軽快かつ品良くまとめるポイントに。
コーデ3
ダブルジャケットの重さを軽減し、爽やかさ漲るビジカジに
夏には重そうなイメージのあるダブルブレストのジャケットですが、ブルーのリネンスラックスで清涼感を注入すれば、抜け感満点のテーラードスタイルに。インナーはTシャツでもシャツでもなく、パンツの配色を拾ったパネルボーダーのボートネックという選択も爽やかさの獲得に貢献しています。
一枚岩ではないリネン素材。その種類やメーカーにも注目
リネンの素材感や特性は、生産国によって微妙な違いがあります。例えば、寝具や衣類に広く使われているアイリッシュリネンはアイルランド産の亜麻を原料としており、糸自体の番手によって特性は変わります。摩擦に強いものもあるため、衣類だけでなくバッグにもよく使われています。また、アイルランド北部は亜麻の栽培に適した土地として知られ、古くからリネンメーカーやその紡績工場が多数存在しました。その中には、良質な長繊維だけを贅沢に使った一級品のアイリッシュリネンとして名高い「ハードマンズリネン」のように、生地としてブランド化されているものも珍しくありません。
リネンパンツの見た目にこだわるなら、混紡素材もチェックすべし
リネンという生地は、ものによってはガサつきがあったり、特徴的でもあるシワ感が気になったりするケースもあるでしょう。こうしたデメリットを解消し、光沢や通気性といった長所を享受しやすいのが他の素材との混紡素材です。例えば、シワになりやすいというデメリットは、ナイロン混によって軽減することが可能。また、光沢が増すシルク混であれば上品さが底上げされ、きれいめな着こなしとの親和性を高められます。
洒落感を演出可能。人気ブランドのリネンパンツ、おすすめ12本
リネンパンツのデザインはかつてないほど多様化し、定番のスラックスや5ポケットパンツに限らず、ワイドパンツやシェフパンツといった旬のパンツにもリネン仕立ての選択肢が増えてきました。いつもの自分のスタイルを変えずに取り入れられる12本の秀作をご紹介します!
1足目
『ジャーナル スタンダード レリューム』リネンシェフパンツ
膝下を程良く絞ったシルエットで人気を博すオリジナルシェフパンツが、リネン仕立てでお目見え。生地自体はコットンを混紡しているため、シワになりやすいというリネンの弱点も解消されています。それでいて、生地表面にランダムな節が浮かぶリネン特有の涼しげな風合いもしっかり印象づけられます。
2足目
『ビームスプラス』2プリーツ リネン トラウザーズ
2プリーツのクラシカルなトラウザーズを今どきのワイドシルエットにアレンジしつつ、レングスは裾のもたつきなしではける8分丈に設定。ゆとりを持たせた腰周りから裾に向かってきれいな落ち感が生まれ、後染めリネンの味わい深い表情もそこによく映えます。生地自体はざっくりと編み立てており、リネン特有のネップ感が際立つのも後染めならではの魅力。
3足目
『マーカ』サイド アジャスター トラウザーズ シルク リネン ツイル
リネンの経糸とシルクの緯糸を編み立てたツイルの採用で、肌離れの良さと美しいドレープ感を追い求めた一本。シルエットは腰周りからストンと落ちる極太のワイドテーパードが特徴で、両サイドの腰アジャスターを絞り込むことで雰囲気のあるプリーツを作り出すことが可能です。
4足目
『フリークスストア』リネンレーヨン 刺繍デザイン キューバパンツ
キューバシャツを彷彿とさせる同色の刺繍を、サイドラインのように施したイージーパンツ。リネンとレーヨンの混紡によって肌あたりをしなやかに仕上げたツイル生地は、こちらのグリーンに加え、カラバリのブラウンの発色も鮮やかです。共地のキューバシャツとのセットアップ使いにも対応。
5足目
『シップス エニィ』ハイブリッド リネン テーパード パンツ
本作で特筆すべきは、リネンとクールマックス(ポリエステル)を組み合わせたオリジナルのハイブリッドリネンを採用していること。リネン特有のネップ感を楽しめる一方で、速乾性やストレッチ性といった機能性がもたらす快適さも享受できます。パンツ自体は程良いゆとりを持たせたテーパードトラウザーズ型で、ドローコード付きゆえベルトレスで着こなすことも可能です。
6足目
『センスオブプレイス』リネンレーヨンカーゴパンツ
分厚いバックサテンのカーゴパンツは、夏は厳しい……。という方のお悩みを解消してくれるのが、サラッとしたはき心地がたまらないリネンレーヨン仕立ての本作です。シルエットは骨太過ぎないストレートシルエットで、裾のドローコードを絞って足元にたまりを作れば印象変化も楽しめます。カーゴポケット位置が高めゆえ、脚長効果が期待できるのも高ポイント。
7足目
『ブリリア 1949』×『ブリッラ ベル イル グスト』別注イスキア
ナポリのパンツ専業ブランド、その定番トラウザーズの「イスキア」に対し、『ビームス』のドレスカジュアルレーベルが別注をかけたのが本作。ドライタッチのリネンを採用しつつ、ウエスト内側の見えない場所にドローコードを追加することで、イージーパンツ感覚ではける作りとなっています。シルエット自体はインラインモデルよりワタリと裾幅にゆとりを持たせ、リラックスしたはき心地に仕上げています。
8足目
『オムニゴッド』リネンツイル PWイージーパンツ
「PWイージーパンツ」とは、1930年代のアメリカ軍のワークパンツを元ネタに採用し、9分丈のイージーパンツにアレンジした『オムニゴッド』の人気アイテム。今期は、そのリネン仕立てがお目見えしています。コットンのツイルとはまた違う奥行きのある綾目が特徴的で、生地自体も軽量ゆえに裾周りがキュッと細くなるバルーンシルエットもよく映えます。
9足目
『アボンシェル』コットン リネン グルカ パンツ
『アボンシェル』は、ファッションインフルエンサーの高田朋佳氏が監修する『エディフィス』のプライベートレーベル。映画『太陽がいっぱい』をイメージソースとするカプセルコレクションということで、ミリタリー出自のグルカパンツも清々しいコットンリネン仕立てでリゾート感溢れる仕上がりに。シルエットもドレス解釈によるスリムテーパードに落とし込まれており、シャツやポロシャツ、サマーニットといったきれいめトップスとも好相性です。
10足目
『アルファ インダストリーズ』コットンリネン イージーベイカーパンツ
リネンとコットンを混紡したアイボリーカラーのベイカーパンツなら、サマーカジュアルの良き相棒になってくれること請け合い。ウエストは腰ゴム入りのイージー仕様にしたうえで、ワイドなシルエットと絞り込んですっきりさせた裾との緩急をつけたシルエットを構築。もたつかない裾周りは、サンダルコーデの相棒としても適役です。
11足目
『トゥモローランド』リネン ワイドシルエットプリーツパンツ
塩縮加工によって凹凸感を強調したリネンを採用しているため、肌に触れる表面積が少なく、汗ばむ季節もさらりと爽やかな着心地に。ワタリも裾幅も太めに仕上げたワイドシルエットで、股上も深い設計ゆえにタックインした際の存在感もひとしおです。レングスはジャストレングスか気持ち短めではける設定ゆえ、太さを感じさせない軽快な足捌きに期待ができます。
12足目
『リー』ライトウェイト ペインター ワイドパンツ
リネンとコットンの混紡シャンブレーの採用で、ペインターを夏仕様に衣替え。特有のネップが浮かぶ生地は、爽やかなシャリ感があり、着心地も軽やかです。パンツ自体の仕様は、ハンマーループやスケールポケット、要所のトリプルチェーンステッチといった『リー』のペインターパンツを特徴づける意匠を踏襲しつつ、ワイドシルエットで旬感も付与。

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