
寒さ対策を万全に。冬キャンプを楽しむために必要な装備とは
アウトドアブームに乗って、冬でもキャンプを楽しむ人が増えています。寒空の下で行うキャンプの魅力を再確認しつつ、実践する際に鍵となる寒さ対策についてご紹介します。
“ならでは”の魅力が盛りだくさん。冬もキャンプを楽しもう
つい寒さにばかり気がいきがちな冬のキャンプですが、実はこの季節ならではのメリットがいっぱい! 何より、冬は人が少なく空気も澄んでいるため、いつも以上に景色がクリアできれいに見えるものです。普段よく訪れるキャンプ場も木々が葉を落とし、視界がグーンとアップ! 特に雲のない夜は、満点の星空を満喫できるというところも多いんです。また、暖かい季節に比べて蚊などの害虫が少ないのもうれしいポイント。そのうえ、キャンプの醍醐味でもある焚き火だって、冬には眺めるだけでなくその暖かさを堪能するなど、思う存分楽しめます。そんな風に一つひとつのシーンが思い出深いひとときとなるのが、冬キャンプの最大の魅力といえるでしょう。
実はたくさんの魅力がある冬キャンプ。とはいえ、実際行くとなると防寒アイテムを中心に、必要なモノはいつもより多くなるのは当然のこと。初心者からすると、やはり若干ハードルが上がってしまう印象ですが、これは事前準備をしっかりしておけば大丈夫! 行く場所や気候にもよりますが、その場所に合った防寒や雪対策をすることで、特に問題なく過ごせるはずです。基本は、いつものキャンプギアをベースにしつつ、テントやシュラフなど防寒が重要なアイテムに関しては冬用のモノを取り入れるのが鉄則です。
何を揃えたらいい? 冬キャンプで最低限押さえておきたい必需品チェックリスト
実際に冬キャンプに挑戦したいとなれば、まずは必要なアイテムを揃えたいところ。でも決してすべてを新調する必要はなく、まずはいつものキャンプギアの中から季節を問わず使えるモノをピックアップしましょう。そのうえで、天候や場所に合わせて必要なグッズがあればプラスする、というスタイルがおすすめ。また、冬キャンプの夜は想像以上に寒く、雪対策が必要なところも。防寒アイテムは多めに持っていくに越したことはありません。
▼リスト1:何はなくともまずは「テント」。冬用テントでチェックするべき3つのポイント
キャンプギアのメインともいえるテント。これこそ冬の寒さをある程度シャットアウトしてくれるモノを選ばないと、冷気や風などが気になって夜眠れない……なんてことになりかねません。というワケで、冬用テントを選ぶときに気をつけたいことをチェック!
ポイント1
スカートの有無
テントの中を快適に暖かく過ごすには、テントの隙間から入る隙間風や冷気をブロックするのが最大のポイント。そのためにも、まずは足元から忍び寄る冷気対策として、テントにスカートと呼ばれる長めの裾が付いているモノがおすすめ。幕下の隙間から入る雨風や冷気が、これでかなり防げます。
ポイント2
ベンチレーションの有無
隙間風は防ぎたいけれど、密閉性の高いテントなら良いかというと、実はそれも危険! 特に薪ストーブなどの暖房器具を使う場合には、通気性やベンチレーション(換気機能)を備えていないと一酸化炭素中毒の危険があるんです。内外の気温差による結露対策としても効果的なので、必ず換気ができるテントを選びましょう。
ポイント3
通気性に優れる素材を選ぶ
もうひとつ、結露対策として覚えておきたいのが、コットンやテクニカルコットン、さらにポリコットンといった通気性の高い素材のテントを選ぶということ。結露の発生を抑えてくれるのに加え、ナイロン素材よりも風を通しにくく比較的火にも強いため、近くで焚き火をするという際にも安心です。
冬用にふさわしいテントはこちら!
冬用テントのチェックポイントがわかったところで、早速おすすめのアイテムをピックアップ。隙間風や雨雪などを防ぎ、換気対策がしっかりと備わっているモノを厳選してご紹介します。これなら寒さの厳しい冬キャンプでも、快適に過ごせること間違いナシ!
アイテム1
『スモア』ベル400
そのおしゃれな見た目から、グランピングなどで注目されているベル型テント。なかでも極めてコスパが良いと人気なのが、この『スモア』のベル400です。熱に強く透湿性も高い撥水加工のポリコットン製、さらに最初から薪ストーブ用の穴が設置されているというのもうれしいポイント。5~6人用のサイズなので家族や友達同士、テント内でストーブを囲んでわいわい楽しむことができるのが最大の魅力です。
アイテム2
『スノーピーク』ランドロック
リビングルームとベッドルームが1つになった、広々とした空間を誇る「ランドロック」。6人用というその余裕のあるサイズ感に加え、タフな作りのフレームで耐久性も高く、オールシーズン使えるテントとして人気です。大きめの窓が複数付いているうえに、ベンチレーションを2か所に備えているため、中で暖房器具を使いたい冬キャンプにはうってつけ! さらに、全面スカート付きで冷気が侵入しにくいのもうれしいポイントです。
アイテム3
『オガワ』ヴィガス
「ヴィガス」は老舗アウトドアブランドによる、ソロや2人用としてぴったりなドーム型テントです。最大192cmというゆとりある室内高や、取り外して別に使うこともできる吊り下げ式のインナーテントなど、コンパクトながらゆったりと使う工夫が施されているのが特徴。リビングスペースである前室は広めにスペースが取られ、なおかつ3方向にメッシュが装備されているので通気性も抜群。さらに全方向にスカートも備えているので。冬キャンプで気になる足元からの冷気も防いでくれます。
▼リスト2:「シュラフ」は限界使用温度・快適温度をチェックして選ぼう
たとえ昼間が暖かくても冬の朝晩はかなり冷え込むので、冬キャンプのシュラフはきちんと冬用を選ぶのが鉄則です。デザインなど好みはあるとはいえ、優先すべきは寒さ対策なので、まずチェックしたいのは限界使用温度。モノによっては快適に眠れる温度が記載されている場合もあるので、そちらも参考にしましょう。これを間違えたりきちんと確認しなかったりすると、夜に凍えるという危険な事態になるので、くれぐれもご注意を!
アイテム4
『コールマン』タスマンキャンピングマミーL-15
マミーとは英語でミイラのこと。そのミイラ型のシルエットで、しっかりと体を包みこんでくれるのがマミー型のシュラフです。こちらは自由に寝返りができる余裕を残しつつ、きちんと体に沿ったデザインに、ファスナー部の内側にも中綿が詰まったチューブをあしらい、保温力を高めた冬用シュラフ。フード部分を閉めれば、さらに冷気の侵入を防ぎながら内部の温かい空気もキープ! このしっかりとした作りのおかげで、使用可能温度-15度以上という、真冬の夜中でも快適な寝心地を実現しています。
アイテム5
『ロゴス』丸洗いソフトタッチシュラフ
ゆったりとした寝心地が手に入るのは、やはりこちらの布団に近いスタイルが魅力の封筒型。サイドのジップを開けば膝掛けや布団として使うこともできます。こちらは肌側にはソフトなフランネル素材、中綿には軽くて暖かいダイナチューブファイバーという素材を使うことで、快適使用温度-4度を実現。洗濯機での丸洗いが可能なうえに、同じタイプを連結して使うこともできるので、ファミリーキャンプで親子一緒に使うのにもぴったりです。
アイテム6
『スノーピーク』セパレートオフトン ワイド1400
キャンプでも、家の布団のような寝心地にこだわるとなれば、数は少ないですが“布団型”という選択肢もあり。掛け布団と敷布団にセパレートできるこの「オフトン」は、実際の寝具のようにも、足元だけ開けてトンネル状にも、さらにはすべてを一体化させて保温性を高めて使うこともできるという、温度に合わせたアレンジ力の高さが自慢です。中綿にはウォッシャブルダウンを入れたモノと、高機能保温素材を封入したモデルがあり、快適温度-2度のこちらは家で洗濯できるウォッシャブルダウンのタイプ。
▼リスト3:底冷えを軽減する「コット」や「断熱材」もお忘れなく!
冬キャンプの大敵といったら、地面からじわじわと来る底冷え。これを少しでも減らすためには、寝るときに地面から距離を置くことが大切です。その助けになるのが、シュラフを乗せてベッドとして使えるコットや、断熱材の役目を果たすスリーピングマット。これらで地面からの距離を空け、冷えを軽減させるのが冬キャンプで快眠するコツの1つなんです。
アイテム7
『サーマレスト』ウルトラライトコット
地面から約10cmとそこまで高さはないものの、実は冷え対策バッチリと評判なのが、こちらのコット。シートの裏面には地面からの冷気を防ぎ、さらに体から出る熱を反射するサーマキャプチャーという素材をラミネートすることで、グッと断熱性を高めているんです。そのうえ、「ウルトラライトコット」という名の通り、重量はレギュラーサイズで1.1kgと超軽量! ツーリングやバックパッカーなど、できるだけ荷物をコンパクトにしたい人にはぴったりです。
アイテム8
『ディーオーディー』ハンペンインザスカイ
エアマット内蔵で、ふわふわで快適な寝心地を実現したコットです。ベンチとしても使えるハイコットスタイル。座る場合にも、エアマットのおかげでフレームに太ももが当たることがないのもうれしいポイントです。また、脚を折りたためばロースタイルのコットとして、そしてフレームを外せばエアマット単体としても使用可能。高さに限りのあるテント内で使うには、このフレキシブルさも魅力です。
アイテム9
『ワック』インフレータブルマット
厚さ8cm、弾力性に優れたひし形ウレタンフォーム内蔵というこちらのマット。さまざまな検証の結果、車内の段差やキャンプサイトの砂利など、気になる凸凹をしっかりカバーする厚さを導き出したというだけに、寝心地の良さはお墨付き。もちろん、寒さ対策としては厚ければ厚いほど良いのですが、そうなると収納や携帯するのに手こずることも。その点、この8cmの厚さならコンパクトに持ち運べるうえに、お手頃価格なので複数買いしたいという人にもおすすめ。また、バルブを開いて3分放置するだけで設営できるという、手軽さも自慢です。
▼リスト4:これぞ冬キャンプの醍醐味。暖もとれる焚き火には「焚き火台」の用意を!
キャンプのお楽しみの1つ、焚き火も寒い冬には必須! 火を囲んでのんびりくつろいだり、ワイルドな焚き火料理を楽しんだり、さらには体も温まるとくればトライしない手はありません。早速、火を囲みながらいつも以上に充実したひとときを過ごせる、おすすめの焚き火台をご紹介します。
アイテム10
『ユニフレーム』ファイアグリル
市販されているサイズの薪をそのまま使えるので薪割りをする必要がなく、炉の四隅にスペースができるので、炭の調節もしやすいという初心者にも使いやすいタイプ。頑丈で重さのバランスをきちんと考えられた設計で、重たいダッチオーブンなども安心して使えるのも魅力です。鉄板やポットハンガーなどオプションも豊富なので、焚き火のスタイルに合わせてアレンジできるのも良いですね。
アイテム11
『コールマン』ファイアーディスク
オーバル型の美しいデザインが印象的なこちらは、脚を伸ばすだけという設営の手軽さにこだわって作られたモノ。ディスクの上の焚き火を全方向から楽しめるので、ゆらめく炎を見ながらくつろぎたいという人にはぴったりです。焼き網をプラスすればバーベキューグリルとして使えるうえ、別売りのスタンドを活用すればダッチオーブンが使用可能なので、アウトドア料理好きにも使い勝手の良い焚き火台です。
アイテム12
『リノット』炎卓
熱や衝撃で歪まず、長く愛用できることにこだわって生まれたという「炎卓」。その名にふさわしく、焚き火台でありコンロとしてもテーブルとしても使える万能アイテムです。広めにとられた卓部分は熱伝導が良く、ドリンクや料理を温めたり、保温したりが可能。ヴィンテージのランタンをイメージしたという、チラリと火が覗くスタイリッシュなサイドのデザインが、さりげなくキャンプサイトで差をつけるのにうってつけです。
▼リスト5:冬キャンプをより温かく過ごすための「暖房ギア」
防寒対策が必須の冬キャンプ。冬用のテントやシュラフなど、保温性の高いアイテムを駆使したとしても、やはり暖房器具なしでは危険です。そこで、さらに温かさを加速させる暖房ギアをピックアップ! どんなに寒くても快適に過ごせるアイテムを厳選して揃えてみました。
アイテム13
照明にも調理器具にもなる石油ストーブ
火力が強く、比較的広い範囲を温められるのが石油ストーブ。炎が明るいのでちょっとした照明代わりにもなり、さらにこんな上が平らになったタイプなら、鍋ややかんを置くことができるので簡単な調理器具としても使えて便利です。基本、テント内は火気厳禁、さらに石油ストーブは一酸化炭素中毒の危険があるアイテムなので、閉め切ったテントでは絶対に使用せず、野外か十分に換気されているスペースのみで使うようにしましょう。その際も、野外以外では併せて一酸化炭素報知器を使用するのが鉄則です。
アイテム14
最強クラスの暖かさを誇る薪ストーブ
数ある暖房器具の中でも、温めるパワーはピカイチの薪ストーブですが、持ち運びも嵩張りそうだし、なんだか難しそうと思う人も多いのでは? しかし最近では初心者が手を出しやすいお手頃価格で、コンパクトに持ち運べるモノも登場しているんです。特に手入れがしやすく軽いステンレス製なら扱いやすく運びやすいのでおすすめ。暖を取るだけでなく、コンロとしても使えるので、1つあると重宝しますよ。石油ストーブ同様、閉め切ったテント内で使うのはNG! 火気に強い素材で薪ストーブの煙突用の穴が開いているテントのみで使用しましょう。
アイテム15
シュラフに忍ばせたい湯たんぽ
昔から家でもキャンプでも愛用され続けている湯たんぽは、携帯性が高く火事の心配もいらない安心の暖房ギア。お湯を入れたり蓄熱したりするだけで長時間温かさがキープするとあって、冬キャンプに行くなら持っていて損はありません。シチュエーションを問わず使いやすいのは、やはりお湯を入れるだけで使える昔ながらの湯たんぽ。保温性の高い素材やカバー付きなら、夜にお湯を入れて朝まで暖かいというのも優秀!
▼リスト6:冬キャンプを快適に過ごすための「お助けギア」
最低限のギアを揃えればキャンプには行けるけれど、さらにちょっと便利なアイテムがあれば、冬キャンプがもっと楽しく快適に過ごせるはず! そこでプラスすれば快適度が増す、お助けギアに注目。荷物に余裕があればぜひ持っていきたいモノを集めてみました。
アイテム16
車中泊にも便利な大容量ポータブルバッテリー
自然の中でのんびり過ごすキャンプでも、最低限の電気は確保しておきたいところ。スマホの充電や夜の照明など、すべてを家で充電してくるなんていうのはなかなか大変だし、電力があれば電気ストーブなどの家電を使うことだって可能! というワケで、チェックしたいのが大容量のポータブルバッテリーです。こちらはパナソニック製バッテリー内蔵で、アルミニウム合金を使った軽くてタフな作りが自慢。蓄電状況などがわかる視認性の高いLCDディスプレイや、ACアダプターでもシガーソケットでも、さらには別売りのソーラーパネルでもOKという多様な充電方法も魅力です。
アイテム17
地面からの冷気を防ぐホットカーペット
なかなかシャットアウトしにくい地面からの冷気は、テント内に敷けるホットカーペットがあれば解決できます。写真のタイプのようなカバー付きであれば、わざわざラグやマットを別で購入しなくて済むうえに、カバーを洗うこともできるのでお手入れも楽ちん。タイマー付きなので、消し忘れなどの心配もありません。ちなみに消費電力が高い家電なので、ガッツリ使いたいというのであれば電源付きのキャンプサイトでの使用がおすすめです。
アイテム18
雪中キャンプにマストなスコップ
冬の自然の醍醐味、雪中キャンプはテントを立てるにも雪かきが必要です。また、スノーペグを埋設したり雪道の除雪作業をしたり……なんていうシーンもあるかもしれません。となれば、雪かき用のスコップは必需品。スコップとしてはもちろん、クワとしての機能も持ち合わせたこちらのタイプは、ハイカーボンスチール鋼製で折りたたみ式。タフな作りでありながらコンパクトに携帯でき、荷物の邪魔になりません。
この記事の掲載アイテム一覧(全18商品)
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『スモア』 ベル400
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『スノーピーク』 ランドロック
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『オガワ』 ヴィガス
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『コールマン』 タスマンキャンピングマミーL-15
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『ロゴス』 丸洗いソフトタッチシュラフ
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『スノーピーク』 セパレートオフトン ワイド1400
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『サーマレスト』 ウルトラライトコット
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『ディーオーディー』 ハンペンインザスカイ
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『ワック』 インフレータブルマット
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『ユニフレーム』 ファイアグリル
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『コールマン』 ファイアーディスク
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『リノット』 炎卓
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『トヨトミ』 石油ストーブ
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『ホンマ製作所』 ストーブコンロセット
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『ロゴス』 どこでもソフト湯たんぽ
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『アイパー』 ポータブルバッテリー
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『パナソニック』 ホットカーペット
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『キャプテンスタッグ』 スコップ
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