革靴はレザーソールか、ラバーソールか? それぞれのメリットやデメリットを比較
アッパーはもちろんですが、アウトソールの素材も革靴にとっては重要。どんなソールが自分に合っているのか? レザーソールとラバーソールのメリットとデメリットを解説!
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レザーソールとラバーソール、どちらを選ぶが正解?
革靴のソールに使われている素材は、大きく分けるとレザーとラバーの2種類。一般的にレザーソールはビジネス、ラバーソールはカジュアルで取り入れられる傾向にありますが、最近はビジネス用途でもラバーソールに人気が集まっています。まずはそれぞれのメリットやデメリットを知り、自分に合ったソールを見極めましょう。
ドレスシューズのスタンダード。伝統的な“レザーソール”のメリットとデメリット
古くから紳士靴のスタンダードであるレザーソール。昨今は機能的なラバーソールにやや押され気味ではありますが、その圧倒的な高級感とフォーマルさは唯一無二。そして今もなおスタンダードであり続けるのには理由があります。例えば極めて優れた通気性や耐熱性など……。下記ではレザーソールのメリットとデメリットを詳しく解説します。
メリット1
通気性に富み、長時間履いてもムレにくい
レザーソール最大のメリットが、通気性に優れている点。そもそも人間の体で足の裏がもっとも発汗するといわれています。なので、通気性の悪いシューズだとムレやすく、季節を問わず不快に感じることも。その点、レザーソールは通気性に富んでいるのでムレにくく、長時間履いていても快適に履くことができるのです。
メリット2
ラバーソールにはない優れた耐熱性
亜熱帯と化している日本の夏は、強い日差しと高温により、アスファルトの温度もグンと上がります。そこで活躍するのが耐熱性に優れたレザーソール。アスファルトの熱によってシューズ内の不快さが増すことを防ぐことができるうえ、ゴムのように溶けてしまう心配も無用です。
メリット3
弾力性が高く、履き込むほどに足に馴染んでいく
履く人の好みにもよりますが、レザーソールはしなりが良く、足馴染みが良いのも特徴。履き込むほどに自分の足に合っていくので、育てる楽しみも味わえます。長年愛用することが前提の革靴において、レザー製のソールは理に叶っているといえるでしょう。
メリット4
なによりレザーソールは見た目がかっこいい!
今まで機能面におけるメリットをお伝えしましたが、最後に見た目について。ソールがレザー製だとアッパーとの一体感が出て、より品格ある足元を構築できます。レザーソールならではのカツカツと小気味よい歩行音も、ラバーソールにはない魅力だと思います。
デメリット1
雨に弱くて滑りやすい
レザーが雨に弱いのはご存じかと思いますが、特に路面との接着面であるソールは負担が大きいんです。しかも濡れたまま放置してしまうと、最悪の場合はカビが生えてしまうことも。また、ソール面に凹凸がなくてフラットゆえ、例えば駅のホームや階段などでは滑りやすいという欠点もあります。
デメリット2
雨などで濡れた場合はメンテナンスが必須
上記で述べた通り、レザーソールを濡れたままにするとカビが生えてしまいます。それを回避するには、きちんと乾燥させるだけでなく、メンテナンスも必要不可欠。なので、メンテナンスを面倒に感じるという人は、レザーソールは避けたほうが良いかもしれません。
レザーソールをカスタマイズするのもおすすめ
レザーソールの滑りやすさや傷のつきやすさが気になる方は、それらをカバーしてくれるカスタマイズがおすすめ。ハーフラバーやトゥスチールを取り入れることで、レザーソールの使い心地を自分仕様にアレンジできます。試してみたくなったら、近くのリペアショップに持ち込んでみましょう。
レザーソール最大の欠点をカバーするハーフラバー
雨に弱くて滑りやすいというレザーソールの欠点を緩和し、ソールの長寿化にもつなげられるのが、前半分のみにラバーを貼り付けたハーフラバーです。雨が染み込まないのでカビも生えづらく、ラバーだけを張り替えられるのも利点。ただし、レザーソールならではの返りの良さやムレにくさなどの長所が半減してしまうことも覚えておきましょう。
つま先の削れが気になる人はトゥスチールで補強
トゥスチールはソールのつま先側につける金属板のこと。このメリットはつま先が削れにくくなるだけでなく、ハーフラバーを貼り付けている場合はその剥がれを防ぐこともできます。ただし一方でスチールは水で錆びやすく、また滑りやすくなるというデメリットも。
レザーソールは定期的なメンテナンスが必須
レザーソールは歩いているうちに地面に削られ、革が毛羽立ってきてしまいます。それによって摩擦がさらに発生しやすくなり、連鎖的にソールが削られてしまうので、定期的にメンテナンスを行いましょう。また、雨などで濡れたものを乾燥させると油分も一緒に抜けてしまうため、潤いをプラスすることも重要です。
レザーソールのメンテナンス手順はこちら。
1.ソールが乾いた状態でシューツリーを外し、馬毛ブラシを使ってチリやホコリを落とします。
2.リムーバーをクロスに少量取り、ソールを拭いてしっかり汚れを落としましょう。
3.レザーソール用の栄養剤やオイルで油分を与えます。この際には豚毛のペネイトブラシを使うときれいに塗れるのでおすすめ。
4.ソールにクリームを塗り込んで浸透させればOK。しっかり保湿することで、ソールのすり減り防止にもなりますよ。
耐久性に優れ、雨にも強い。“ラバーソール”のメリットとデメリット
少し前まではラバーソールの革靴=見た目がイマイチというイメージがありましたが、最近では多くのブランドに採用されており、ルックス面も飛躍的に向上。レザーソールが不得意とする部分を補う機能を持っていることもあり、今や一般的な靴底としての地位を確立しています。もちろんラバーソールにもデメリットはあるので、ソールの素材を選ぶ際の参考にしてみてください。
メリット1
耐水性に優れているので雨の日でも安心して履ける
ラバーソールの大きなメリットは、耐水性に優れている点でしょう。水が染み込まないので雨の日でも履くことができ、かつ靴の中が濡れる心配も無用。加えて、靴底が濡れた場合にもメンテナンスする手間を省けるので、お手入れが苦手という人におすすめの素材なのです。
メリット2
ラバーゆえにグリップ力が強くて滑りにくい
雨の日でも滑りにくいところがラバーソールの機能的なメリット。しかもラバーソールのほとんどに凹凸が刻まれているので、レザーソールにはない優れたグリップ力を手に入れられます。クッション性も高いので、快適な履き心地が味わえますよ。
メリット3
レザーソールに比べ、張り替えが安価
革靴を長く履くためには、定期的なソールの張り替えが必須です。値段が張るからとソールがダメになるギリギリまで履いてしまうと、靴自体の劣化を早めてしまうことも。その点において、ラバーソールは比較的リーズナブルに張り替えることができるので安心です。
メリット4
履き始めから履き心地の良さを感じられる
レザーソールは履くほどに足に馴染んできますが、その過程を不快に感じてしまう方もいるでしょう。逆にラバーソールは最初からしなりが良く、クッション性にも富んでいるので抜群の履き心地を味わうことができるのです。なので、革靴初心者もチャレンジしやすいはずです。
デメリット1
水を通さない半面、通気性が悪くてムレやすい
ラバーソールの優れた耐水性は、ときにデメリットになることも。それは通気性が悪く、靴の中がムレやすいと感じてしまうところです。湿度の高い夏や足裏に汗をかきやすい人は、特に不快に感じることが多いかもしれません。
デメリット2
レザーソールよりもフォーマル度は低い
最近はラバーソールでもドレッシーな顔つきの革靴も増えていますが、フォーマル度においてはレザーソールよりも下に位置づけられています。カジュアルシーン・ビジネスシーンでは問題なく取り入れられますが、冠婚葬祭にはあまり適していないので注意しましょう。
押さえておきたい、代表的なラバーソールの種類
ラバーソールには多くの種類があります。選ぶ際の参考にしたい代表的なものをピックアップしました。
種類1
ドレスシューズにも多用されるダイナイトソール
ドレスシューズのラバーソールに多いのがダイナイトソール。正式名称はスタッデッドソールですが、イギリスのハルボロラバー社が生産したダイナイトブランドが有名になり、一般的にダイナイトソールと呼ばれています。歩行時に最適なグリップ力を生む凹凸ある形状ですが、外観はフラットなのでビジネスマンにも支持されています。
種類2
グリップ力が強く、ソフトで履き心地のリッジウェイソール
“あぜ道”を意味するリッジウェイソールも、ダイナイトブランドから生まれたもの。ダイナイトソールが”点”なら、リッジウェイソールは”線”で足を支える形状なので、ややソフトな履き心地が味わえます。ただ、見た目がややカジュアルなので、ビジネスシーンではビジカジやジャケパンに適したソールです。
種類3
ボリュームがあって機動力抜群のコマンドソール
重厚感のある外観と極めて強いグリップ力を持つコマンドソールは、そもそも登山用ブーツのソールとして生まれたもの。山道や岩場などの足元が悪い場所での歩行も可能で、名前の通り軍用靴にも採用されています。なので、カジュアル向きのソールといえるでしょう。
基本的にはお手入れいらず。ラバーソールのメンテナンス方法
ラバーソールは基本的にお手入れ不要。ただ、ラバーは付着したゴミが取れにくいというデメリットもあるので、長く履くにはある程度のメンテナンスをするよう心掛けましょう。
ラバーソールのメンテナンス手順はこちら。
1.付着したゴミをブラシで取り除き、リムーバーで表面の汚れを落とします。
2.マルチカラーローションを塗り込み、サッと乾拭きすれば完成。
レザーソールに比べるとかなり簡単なので、面倒くさがらずに定期的に行うようにしましょう。
レザーか、ラバーか。用途に合わせて最適なものを選ぼう
レザーソールとラバーソールを比べてみると、それぞれ良さがありますよね。なので、どちらかに優劣をつけるのではなく、用途や着こなしに合わせて使い分けるのがスマートだと思います。例えば同じビジネスシーンでも晴れの日はレザーソール、雨の日はラバーソール。天気によって使い分けると、それぞれの魅力をより実感できるかもしれません。
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