
メンズ必修。ボンバージャケットの今どきな着こなし方とおすすめ15着
人気継続のMA-1や、ここにきて注目度が上昇しているN-3Bやムートンジャケットなど、何かと盛り上がりを見せるボンバージャケット。その魅力を改めて押さえておきましょう。
メンズファッションに欠かせない。ボンバージャケットとは
爆撃機や戦闘機に乗るパイロットたちが着用していたボンバージャケット。極寒の空中をヒーターなしで飛行することも多かったため、優れた防寒性を備えつつ、グローブをしたままでもつかみやすい大型のジッパー、酸素マスクを取り付けるタブといった独特のディテールが施されています。もともとはB-3やG-1などムートンボアを使用したフライトジャケットのことをボンバージャケット(ボマージャケットとも)と呼んでいましたが、現在ではMA-1などのナイロン製フライトジャケットも含めてボンバージャケットと総称されています。
ボンバージャケットにはどんな種類がある? 代表的なモデルをチェック
一口にボンバージャケットといってもレザー製からナイロン製まで種類はさまざま。ここではその中から代表的なアイテムを4つピックアップしてご紹介しましょう。
種類1
B-3ジャケット
1930年代にアメリカ陸軍航空隊が着用していたB-3ジャケット。当時はまだ爆撃機に与圧装置が搭載されておらず、パイロットは過酷な寒さと戦いながら任務をこなす必要がありました。そのため、防寒性と保温性を確保するためにムートン素材を使用。また、大型のチンウォーマーやサイドのアジャスタブルベルトなどが取り付けられています。
種類2
MA-1ジャケット
1950年代以降、ボンバージャケットでは徐々にコットンやナイロンが使用されるようになり、このMA-1によって完全にナイロン製が主流となります。このころになると爆撃機では与圧システムが完成していて、MA-1などの中綿入りジャケットはまだ与圧が施されていない戦闘機のパイロットたちが主に着用していたため正確にはフライトジャケットと呼ぶべきですが、引き続きボンバージャケットとも称されています。
種類3
A-2ジャケット
10~30度に対応する夏用ジャケットとして開発されたA-2ですが、タウンユースでは真冬でも十分に活躍してくれます。襟のバタつきを抑えるドットボタンやジッパーの上にウィンドフラップが施され、A-1からさらに防風対策が強化されています。マッカーサー元帥はこのA-2を特に好んだといわれ、またチャック・イエガー氏がX-1に乗って人類として初めて音速の壁を破ったときにもこのジャケットを着用していました。
種類4
N-2Bジャケット
極寒地のフライトジャケットとして開発されたN-3Bの着丈が長すぎてコックピットの中で動きづらいという理由から、MA-1と同様の袖や裾丈を採用してアップデートされたN-2Bジャケット。ヘルメットを着用したままでもかぶれる大型のフードやコヨーテファーなど、その独特のディテールからさまざまなブランドにデザインソースとして使用されています。
今大人が着こなすなら、きれいめアイテムと合わせるのがポイント
90年代に興った渋カジやハードアメカジブームでは武骨で男らしい着こなしのマストアイテムだったボンバージャケット。しかし今着るのであれば、さらりと大人っぽく着こなすのが◎。ここではトレンド感のあるボンバージャケットのコーディネート法をご紹介します。
コーデ1
モノトーンでまとめてシックなムードを強調
黒のシンプルなMA-1をキーアイテムに、ボトムスやインナーをモノトーンでまとめて大人な着こなしに。ハイゲージのタートルネックで上品さを出しつつ、足元はジョガーパンツ&スニーカーでスポーティにハズしています。
コーデ2
定番コーデも色とサイズのチョイスで大人に
L2-Aをイメージソースにしたアビエイタージャケットを軸に、パーカーやチノパン、「ジャックパーセル」といった定番アイテムで気負わずにコーディネート。カラーをネイビー&グレーを中心にまとめつつ、しっかりとフィットしたサイジングにすることでグッと大人っぽく仕上がっています。
コーデ3
スラックスとレザーシューズで上品に味付け
『キャプテン サンシャイン』×『バズリクソンズ』のL-2Bタイプジャケットを着こなしの主役に据えて、スラックスとポストマンシューズできれいめにコーディネート。インナーのワインレッドをネルシャツで拾ってリンクさせているところも小技が効いています。
これが今の“買い”。大人におすすめのボンバージャケット厳選15着
注目度上昇中でさまざまなブランドからボンバージャケットがリリースされている今。ここでは本格派からデザインコンシャスなブランドものまで、イチ押しのアイテムをピックアップしてご紹介します!
▼ミリタリーブランド発の本格派ボンバージャケット
最初に押さえておきたいのが、実際にアメリカ軍にボンバージャケットを納入していたコントラクターのアイテムや、ヴィンテージピースを正確に再現することに長けたレプリカブランドのもの。ミルスペックならではの機能性やこだわりを存分に堪能できます。
アイテム1
『アヴィレックス』B-3
B-3の定番ブランドといえば『アヴィレックス』。品質の高いシープスキンとムートンを採用した贅沢な作りで、本物ならではの上質感の漂う逸品です。いつものコーディネートに合わせるだけで、武骨な男らしさが滲み出るのも大きな魅力。チンウォーマーやアジャスタブルサイドベルトといったディテールを備え、圧倒的な防寒性が再現されています。
アイテム2
『アルファインダストリーズ』MA-1ヴィンテージ 68モデル
MA-1を象徴するブランドが『アルファインダストリーズ』。さまざまなタイプをリリースしていますが、その中でも骨太な復刻品がこの1着です。1960年代の後半に活躍したMA-1のDタイプを再現し、ナイロンツイルの生地感、シート状の中綿、ウール100%のリブなどを採用。ユーズド加工を施すことでヴィンテージテイストが高められています。
アイテム3
『ヒューストン』A-2 レザージャケット
『ヒューストン』は、日本で初めてオリジナルのフライトジャケットを生産した老舗。数多くの国産ミリタリーアイテムを生み出してきました。A-2ジャケットは過去にも発売されたものの完売。その後もリクエストが途絶えず、今回ついに復活を果たしました。表地にはホースレザーを採用し、背面を一枚革で仕上げられた贅沢な作り。細部まで本物のディテールにこだわった傑作です。
アイテム4
『ロスコ』N-2B
ミルスペックのアイテムも生産しているアメリカの老舗サープラスブランド『ロスコ』が手掛けたN-2Bです。過酷な環境にも対応するヘビーデューティな作りが、見た目のミリタリーテイストを高めています。N-2Bを象徴する大きなフードと、その裏地のボアやフチのファーが見るからに温かそうで、冬用アウターとしての適正を物語っています。
アイテム5
『バズリクソンズ』J-WFS WEP
ミリタリーウェアを精緻に再現することで名高い『バズリクソンズ』が手掛けたWEPのC-TYPE。海軍のパイロットに支給されたボンバージャケットの最終型で、1967年から73年に製造されていました。中綿入りで保温性は抜群。V字型にカットされた袖口のリブニットや背面のアクションプリーツなどにより、動きやすさも向上しています。
▼アパレルブランド発のスタイリッシュなボンバージャケット
独特のディテールを多数有していて、一つひとつの機能やデザインにストーリー性のあるボンバージャケットは、デザイナーにとって格好の素材。現代的にアップデートされたモデルならば、ミリタリーもの特有の野暮ったさを感じさせることなく、スタイリッシュに着こなせます。
アイテム6
『ユナイテッドトウキョウ』ムートン B-3
B-3タイプのボンバージャケットは、フェイク素材を使ってイージーケアなアウターにアレンジされたタイプが主流。この1着もまさに、フェイクムートンが採用されています。しっかりした厚みとナチュラルなシボ感が本物のように見えるカギ。ディテールを省いてシンプルかつ上品にアレンジしつつ、アームまで太めのオーバーシルエットで旬なリラックス感を加味しています。
アイテム7
『ルイス』フェイクムートンブルゾン
こちらもポリエステル100%のフェイクムートンを使用したB-3タイプのボンバージャケット。肉厚な生地の表面がスエード調で、上質感や温かみを醸し出しています。シルエットはオーバーサイズでストレスなく着こなせる設定。ワントーンに近いカラーリングもポイントで、適度にモードなムードでコーディネートをクールにまとめてくれます。
アイテム8
『エマクローズ』オーバーサイズ レザーパイピング B3ボアジャケット
ポリエステルのボアを全面に使用した1着。B-3フライトジャケットのディテールを取り入れながら、フワフワした素材をメインにすることでマイルドなヘビーアウターに仕上げています。シンセティックレザーの切り替えにより、アクセントが加えられているのも特徴的。シルエットは大きめで、インナーに厚手のニットを選んでも問題ありません。ボアが中心だからこそ、リーズナブルな価格なのも魅力。
アイテム9
『ヴィクティム』ビッグ MA-1 ジャケット
MA-1タイプのボンバージャケットは、ビッグシルエットで今どきなリラックス感を表現したアレンジが主流。このアイテムもまさに、ゆったりしたサイズ感が特徴的です。すっきりした印象になるよう、ディテールを省略しているのも独特。ユーズドライクな風合いのバックサテンツイル生地が、こなれたムードを放っています。フロントがダブルジップになっているため、上下の開き具合が微調整できるのはうれしいポイント。
アイテム10
『ラコステ』リバーシブルボンバージャケット
ブロンドのロゴやアイコンで個性をプラスしたMA-1も人気。この1枚は、『ラコステ』であることがすぐにわかるワニ(クロック)のアイコンが左胸にセットされています。また、リバーシブルで着用できるのもポイント。定番的なアイコンをレイアウトした面と、ボディと同色の少し大きめなアイコンを配した面のどちらを表面にしてもOKです。シルエットはコンパクトで、『ラコステ』らしい上品な仕上がり。
アイテム11
『ナイキ』NSW SYNFL スウッシュ ボンバー ジャケット
スポーツブランドの枠を超えて、アパレルのコレクションも人気が高い『ナイキ』の1着。MA-1も、スポーティかつストリートライクにアレンジしたデザインが秀逸です。しかもリバーシブル仕様で、インパクトのあるビッグロゴの面と、左胸に小さめにスウッシュが入った面が選べます。機能性ももちろん優秀。保温性に優れ、体温調整をサポートしてくれる「サーマフィット」テクノロジーを採用しています。
アイテム12
『キャサリンハムネット』F,S ボンバー
同ブランドのアウターで代名詞的な存在ともなっているボンバージャケット。そのアーカイブの中から、1990年にリリースしていたモデルを復刻した注目作です。アイテム名に含まれる「F」と「S」は「Flying Squirrel(空飛ぶリス=ムササビ) 」の頭文字を取ったもの。実は異様なほどアームホールが大きく、ボリュームのあるリラクシングな袖がムササビやモモンガを連想させます。外側にハンドウォーマーが付属する大きめのマチ付きポケットも独創的。
アイテム13
『トミーヒルフィガー』ダウンボンバージャケット
N-2BやN-3Bタイプのボンバージャケットは、コンパクトなシルエットでモダナイズしたタイプが主流。『トミーヒルフィガー』の1着も、ジャストなシルエットで品良くアレンジされているのが特徴です。ディテールはスタンダードで、コーディネートがしやすいのもポイント。フードのフェイクファーは取り外しでき、イメージがアレンジできます。
アイテム14
『マージン』コットンナイロン スーピマ ウェザー シンサレート N3B
マージンのN-3Bは、スリムなシルエットに加えて素材や機能にこだわっているのもポイント。ウェザー生地には上質なスーピマコットンを使用しています。また、表面に撥水加工を施しつつ、軽量で保温性の高い高機能な中綿・シンサレートを封入。悪天候にも寒さにも強いユーティリティな1着に仕上げています。
アイテム15
『ドレステリア』ガーメントダイ N-3Bブルゾン
こちらはN-3Bを上品にクラスアップ。マットでハリ感のある高密度な生地を使用することで落ち着いたムードに仕上げられています。その一方、小松マテーレが独自で開発した製品染めを施すことで、手染めのような味わいと風合いを表現。適度なヴィンテージ感がこなれたムードを放っています。
この記事の掲載アイテム一覧(全10商品)
画像をタップクリックするとアイテム詳細が表示されます
-
『アヴィレックス』 B-3
-
『アルファインダストリーズ』 MA-1ヴィンテージ 68モデル
-
『ヒューストン』 A-2 レザージャケット
-
『ロスコ』 N-2B
-
『バズリクソンズ』 J-WFS WEP
-
『ユナイテッドトウキョウ』 ムートン B-3
-
『エマクローズ』 オーバーサイズ レザーパイピング B3ボアジャケット
-
『ラコステ』 リバーシブルボンバージャケット
-
『キャサリンハムネット』 F,S ボンバー
-
『ドレステリア』 ガーメントダイ N-3Bブルゾン
掲載アイテムをもっと見る(-2商品)
KEYWORD関連キーワード