オーバーサイズコートが今、スタンダード。大人流の選び方とコーデ術

オーバーサイズコートが今、スタンダード。大人流の選び方とコーデ術

すっかり市民権を得たオーバーサイズのコート。着用するメリットがたくさんあるので、支持されるのも納得です。その理由から選び方、着こなし法、おすすめ品まで徹底解説!

平 格彦

2020.01.07

アウター
コート

カジュアル向けコートの主流は、今や断然オーバーサイズ

程良く力の抜けたコーディネートが注目を浴びている今、コートもリラックスできるオーバーサイズが主流となっています。ゆったりしたシルエットがコート選びの新たなスタンダードといっても過言ではないでしょう。大きめのコートを着る利点はいくつかありますが、まずは全身が今どきなバランスに仕上がるというのが最大のポイント。シンプルな着こなしでもコートがオーバーサイズというだけでアップデートされた印象に仕上がります。

また、厚手のインナーが合わせやすいというのも大きな長所。中に着るもののサイズ感や厚みを気にすることなくレイヤードすることができるのです。さらに、コートがオーバーサイズなら体のラインが表に出づらく、体型をさりげなくごまかすことも可能。今っぽくておしゃれなうえ、重ね着しやすい実用性も兼えているので、オーバーサイズのコートが人気を集めているわけです。

オーバーサイズのコートを選ぶときに意識すべき3つのポイント

オーバーサイズコートのメリットは上で挙げましたが、その持ち味を存分に発揮するためには、いくつかのポイントを押さえてコートをセレクトする必要があります。大切な3つの要素を解説しますので、アイテム選びの参考にしてください。

ポイント1引き締め効果の期待できる「ダークカラー」を基本に

オーバーサイズのコートはシルエットにかなりのボリューム感が出ます。そこで、引き締め効果が期待できるダークカラーを選ぶのがおすすめです。必ずしも明るいトーンがNGということではありませんが、自分にはオーバーサイズのコートが似合わないと感じる人は、ダークカラーを選ぶことでスマートに見えて懸念を払拭できることもあります。おすすめはシンプルな無地ですが、落ち着きのあるチェック柄などもOK。ダークトーンなら引き締め効果が期待でき、落ち着いたコーディネートが築けます。

ポイント2重ね着が楽しめる「Vゾーン」があるとベター

オーバーサイズのコートは着用するとコーデの中でかなりの面積を占めることになります。そのうえでダークトーンを選ぶと、重たい印象になってしまうことも。それを防ぐためには、胸元がV字に開いた「Vゾーン」のある1着を選ぶのがおすすめ。シルエットの塊を胸元で分断することができ、ヘビーな印象が緩和できるのです。Vゾーンと聞くとテーラードジャケットに近いチェスターコートを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、ここでの目的はあくまでシルエットを分断すること。着用時に胸を開くことができ、インナーが見えるように着こなせるコートであればOKです。コートを羽織ったときにインナーが見えると、レイヤードする楽しみも高まります。

ポイント3オーバーサイズ感を強調するならロング丈で

オーバーサイズというのはわりと曖昧な定義です。身幅が広いワイドなシルエットならオーバーサイズやビッグシルエットと表現することができます。ただし、オーバーサイズ感を強調して今っぽいイメージを演出したいなら、丈は長めのタイプがおすすめ。目安はヒザがちょうど隠れる程度。最初に書いたように定義は曖昧ですので、自分で長めだと思える着丈のコートを選べばOKです。全体的に今っぽいリラックス感があるサイズ設定かどうかもチェックしつつ、シルエットや丈感を吟味してみてください。

オーバーサイズコートを着こなす際は「暗+明」を意識すべし!

オーバーサイズのコートをおしゃれに着こなすテクニックとして、「暗+明」の方程式を提案します。ダークサイドのカラーをメインにしつつ、ライトサイドのカラーを挿してバランスを整えるのが目的です。前述の通りコートはダークカラーを選びつつ、コーディネートのどこかに明るい色を挿して軽快感を加味するのがポイント。今どきのリラックス感をオーバーサイズで取り入れながら、ダークカラーで引き締めて着膨れした印象を避け、さらに明るいカラーで軽やかな印象も加味するのが目指したいコーディネート。そう聞くと難しそうに思われるかもしれませんが、意外と簡単。以下で実例とともに解説します。

着こなし1インナーにホワイトを挿して軽快感を加味するのが基本形

コートはダークネイビー、ジーンズは濃いインディゴブルーというダークトーンのアイテムをメインに据えて大人の落ち着き感を演出。そこへ白いタートルネックニットを合わせることで、軽やかさをプラスしています。ジーンズの裾をロールアップしてソックスを覗かせる着こなしでも軽快感を醸出。

着こなし2ホワイトのスニーカーで足元から軽やかに見せたお手本

グレー基調のチェック柄コートを筆頭に、中に着たブルゾン、タートルネックカットソー、スラックスをすべてダークトーンで揃えたコーディネート。落ち着いたムードと同時にヘビーな印象も漂いそうですが、白いスニーカーの軽快感がそれを払拭しています。シンプルなスニーカーなので、悪目立ちせず大人なスタイリングにマッチ。

着こなし3白いソックスを覗かせて爽快な抜け感をプラスした上級コーデ

ビッグシルエットのトレンチコートはブラックで落ち着いた雰囲気。ローファーもブラックなのでヘビーな印象になりそうですが、クロップド丈のパンツから覗くホワイトのソックスが軽やかなイメージを放っています。首元にスカーフを巻いて気品を加味しているのもポイント。寒い日なら、明るいトーンのマフラーやストール、スヌードやネックウォーマーといった巻き物を軽快なアクセントとして活用するのもおすすめです。

大人顔で着こなしやすいオーバーサイズコートのおすすめ品をピックアップ

オーバーサイズコートの特徴や選び方、着こなし方がわかったところで、今おすすめのアイテムを紹介します。リラックスできる大きめのシルエットは絶対条件。上質な素材感や大人なコーディネートにマッチする雰囲気、価格とのバランスなども吟味して厳選しましたので、ぜひ参考にしてください!

アイテム1『モンキータイム』TWリングヤーン オーバーコート

ポリエステルとウールをメインにした糸を使用しつつ、メルトン状に仕上げた生地で仕立てたコート。ワイドな身幅、ボリューム感のある袖、丸みのあるシルエットがリラックス感を放っています。フライフロントのシンプルな面持ちが、上品なムードを後押し。

アイテム2『クラネ』オーバーサイズチェスターコート

パッチポケットに加え、ウエストとバックヨークの切り替えがさりげなくカジュアルなムードを醸している1着。ニュアンスカラーのグリーンが独特で、品の良さと新鮮味が同居しています。襟を立ててボタンで留めることができ、首元の防風性を高めることもできます。

アイテム3『グローバルワーク』ノビリア オーバートレンチ

正統派のトレンチコートに付属しているストームフラップやエポーレットなどを省いてシンプルな面持ちに。装飾的な要素が少ない分、コーディネートによってアレンジを加えやすい1着に仕上がっています。イタリアのテキスタイルメーカー、ノビリア社のコットン生地が品格を上乗せ。

アイテム4『アーバンリサーチ』メルトンダブルコート

ピーコートの着丈を長くしたようなダブルブレストのコートは、19世紀後半のイギリスでポロ選手が待ち時間に着用していた“ウェイトコート”がモチーフ。二重織りのメルトン生地が風格を放っています。オーバーフィットのシルエットに加え、ラグランスリーブなどの仕様でも動きやすさを確保。

アイテム5『マッキントッシュ フィロソフィー』モッズコート

モッズコートもラフに羽織ればインナーを見せる着こなしができるので狙い目です。この1着は、ビッグなシルエットや高さのある襟などでモダンにアレンジされています。着脱式のライナーはファーベストとしても使用でき、3通りの着回しが可能。

大人の定番がそろう。マッキントッシュフィロソフィーの指名買いアイテム

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『マッキントッシュフィロソフィー』といえば、英国の老舗『マッキントッシュ』のセカンドラインとしておなじみ。その精神を受け継いだプロダクツは上質さに満ちています。

山崎 サトシ

アイテム6『コエ』フードパフコート

機能的な中綿を入れることで見た目以上の保温性を実現。モッズコートに近いフライフロントのコートですが、ポケットのデザインなどでシンプルに仕上げて品良く昇華しています。着丈はやや短めで、軽やかなイメージのオーバーサイズコートが欲しい人におすすめです。

アイテム7『フリークスストア』ビッグシルエット コーデュロイ バルマカーンコート

ステンカラーコートに近いデザインのバルマカーンコートを上質感溢れるコーデュロイで仕立てた1着。表情豊かな生地に加え、ワイドで美麗なAラインのシルエットを追求することでエレガントな印象を実現しています。温かみのあるブラウンだけでなく、ドレス調のブラックとミリタリー風のオリーブも展開。

アイテム8『ティーケータケオキクチ』フェイクムートンボアコート

滑らかなタッチのフェイクムートンがラグジュアリーなムードを放っているボアコート。ストリート感あるオーバーサイズのシルエットを採用することで、幅広いコーディネートにマッチする1着に仕上げられています。見た目通りの暖かい着心地も大きな魅力。

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平 格彦

出版社を経て独立。「Men’s JOKER」と「RUDO」は創刊から休刊までほぼ毎号で執筆。さらに「MEN’S CLUB」「GQ」「GOETHE」など、60以上のメディアに関わってきた。横断的、俯瞰的に着こなしを分析するのが得意。そんな視点を活かし、「着こなし工学」としての体系化を試みている。
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