
コードバンの財布は唯一無二の存在感。失敗しない選び方とおすすめ12選
一目でわかる高級感と使うほどに増すツヤ感が魅力のコードバン。なかでも人気の財布にフィーチャーし、その特徴からお手入れ法、おすすめのブランドまでご紹介します。
革のダイヤモンドといわれるコードバン
レザーマニアならずとも男なら誰もが魅了されるコードバンの財布。そもそもコードバンは馬の臀部の革のことで、丁寧に裏側から削り出して手間隙かけて仕上げられたレザーです。1頭から採れるのはごくわずかで、かつ生産量も極端に少なく、牛革などに比べると入手困難なレザーでもあります。その独特の美しさと採取方法が宝石の発掘のようであることから「革のダイヤモンド」や「キングオブレザー」とも称されています。
大人がこぞって虜になるコードバンの魅力
レザーの種類は数あれど、大人がコードバンの虜になるのには理由があります。その理由を読み解きつつ、コードバンの魅力を詳しく解説。
魅力1
コードバンならではの美しく凛とした表情
あらゆるレザーの中でもっともキメ細かく、抜群の輝きを放つコードバン。そんなコードバンの最大の魅力は、風合いの美しさにあります。他のレザーとは一線を画す力強さと気品を備えており、その凛とした佇まいはコードバンにしか出せないといっても過言ではないのです。
魅力2
強度が高く、使い込むほどに輝きを増す
コードバンは非常に頑丈で耐久性が高いレザーとしても知られています。しかもその強度は、なんと牛革の約3倍ともいわれているんですよ。さらに使えば使うほど独特の光沢が生まれて味わい深く変化。つまり、エイジングを楽しみながら長年愛用することができ、使い込むほどに魅力が増すレザーといえるのです。
一方でデメリットもあるので知っておきましょう
大人の男性を虜にする魅力が満載のコードバンにもデメリットはあります。それが水や汗に弱い点。濡れても水を弾かないレザーゆえ、そのままにしているとシミができてしまいます。塩分とアンモニアを含む汗は変色の原因になることも。また、キメ細かくスムースな質感なので、シボのあるレザーに比べるとキズがつきやすいことも覚えておきましょう。
選ぶ際のポイントに。コードバンの4つの種類
牛革にカーフやキップスキンなどがあるように、コードバンにも種類があります。風合いの違いに加え、どのコードバンを使用しているかで財布の値段も変わってくるので早速チェックしてみましょう。
種類1
現在展開している中で最高級のシェルコードバン
アメリカで100年以上の歴史を誇る老舗タンナー、ホーウィン社が開発。昔ながらのベジタブルタンニンなめしでなめしたコードバンに長時間かけてオイルを染み込ませているので、手触りが良く、エイジングするほどに鈍く輝いていきます。ちなみに、シェルコードバンという名前はホーウィン社が商標登録しているので、それ以外のメーカーは使えません。さらに革靴用として優先的に卸されているようで、シェルコードバン製の財布はかなり貴重です。
種類2
水染めコードバンは日本製コードバンの最上級
姫路のタンナー、新喜皮革が主に作っている水染めコードバン。アニリンと呼ばれる染料を使った水染め(通称アニリン染め)が施された雰囲気あるコードバンで、自然な表情はそのままに深い透明感と光沢を楽しめます。海外製よりも安く手に入るものの、シェルコードバンに勝るとも劣らない品質を誇ります。
種類3
独特な風合いとエイジングが楽しめるオイルコードバン
なめし加工の工程で、革繊維の中にたっぷりと天然オイルを浸透させているオイルコードバン。それゆえに通常のコードバンよりも手触りが良く、しなやかな風合いを味わうことができます。水染めコードバンの均一的な美しさとは対照的に、表情のムラ感が楽しめるのも魅力。ちなみにホーウィン社のシェルコードバンもオイルコードバンの一種で、オイルシェルコードバンとも呼ばれています。
種類4
コードバン財布を安価に手に入れるなら顔料染めコードバン
“ペンキで塗ったような感触”と表現される顔料染めコードバン。表面を顔料でコーティングしているため、のっぺりとした表面が特徴です。コードバンながらもエイジングは期待できませんが、丈夫で水に強く、ずっときれいな状態で使えるというメリットも。上記のコードバンに比べるとリーズナブルなのもポイントです。
コードバンのお手入れ方法は?
購入してしばらくは、柔らかい布で乾拭きする程度でOK。なぜなら手の脂分がコードバンに移り、潤った状態を保てるからです。逆にクリームやワックスを入れると、ツヤ感を落とすことになってしまうのでご注意を。ただ、表面がかさついてきたら、ロウ・油脂の栄養補給を目的としたクリームを使うようにしましょう。柔らかい布でクリームをとり、できるだけ均等に、かつ極薄く塗り込んでいくのがポイントです。
日本の実力派12ブランドを厳選!
数あるコードバンの財布を扱うブランドの中から、おすすめのブランドとモデルをピックアップ。今回はクオリティの高さに定評がある日本ブランドにフォーカスしたので、購入時の参考にしてみてください。
ブランド1
『キプリス』
『キプリス』の基本理念は“一生愛せる本質的価値のあるモノづくり”。素材にこだわり、機能美を追求した革小物に定評があるブランドです。コードバンの種類も豊富で、こちらは、新コードバン&ベジタブルタンニンシリーズの二つ折り財布。内装にはヌメ革が使われ、コードバンとともに経年変化を楽しむことができます。
■サイズ:W11.3×H9.7×D2.5cm
ブランド2
『ガンゾ』
ベーシックながらも丁寧な作りに定評がある『ガンゾ』。ホーウィン社のシェルコードバンと新喜皮革のコードバンを使ったシリーズがあり、この長財布はシェルコードバンを採用したもの。しかも内装にも同素材が用いられた贅沢な仕様で、カードスロット部分にはホーウィン社の刻印が施されています。切り目仕上げによる美しいコバにも注目を。
■サイズ:W19×H9×D1.5cm
ブランド3
『ユハク』
独創的な色使いが特徴的な『ユハク』の革小物。奥行きあるグラデーションや透明感など、圧倒的に優れた染色技術は世界も関心を寄せています。この二つ折り財布はタンナー、レーデルオガワが作り出した美しい水染めコードバンと『ユハク』の手染めでしか表現できないグラデーションが融合したもの。シンプルなデザインの中で引き立ち、唯一無二の存在感を放ちます。
■サイズ:W11.3×H9×D3cm
ブランド4
『K.T.ルイストン』
ホーウィン社のコードバンを取り扱ってきたラコタが手掛ける『K.T.ルイストン』。コードバンをはじめとする選りすぐりの素材を使い、熟練職人による細部までこだわり抜かれた丁寧な作りはうなるほどの出来栄えです。それは表面に大判の1枚革を贅沢に使った、この長財布もしかり。斜めに入った美しいステッチや切り目で仕上げたコバなども同ブランドのこだわりの1つ。
■サイズ:W18.5×H10cm
ブランド5
『ソメスサドル』
『ソメスサドル』は日本で唯一の馬具メーカーで、競馬騎手の鞍や宮内庁の馬車具など、さまざまなレザーアイテムをハンドメイドで製作しています。「ハノーバー」はコードバンを使った定番シリーズ。内装にはバッファローカーフが使われ、柔らかでしっとり馴染む肌触り。取り出しやすさも考えられたやさしくカーブしたカードスロットも特徴的です。
■サイズ:W11×H9.5×D3cm
ブランド6
『フライングホース』
1937年に創業した国内屈指の実力派タナリーである宮内産業によるブランド。顔料仕上げのコードバンを中心としたコレクションを発信しています。ラウンドファスナーのフォルムが美しい長財布は、12枚のカードが収納できる抜群の収納力。バーガンディの発色も絶妙で、コードバンのツヤ感と相まって大人にふさわしい品格あるルックスに仕上がっています。
■サイズ:W20.5×H10.5×D2.5cm
ブランド7
『革蛸』
日本の熟練職人が集う篠崎製作所が発信する「革蛸(カワタコ)」。財布のラインアップの豊富さが圧倒的で、国内外でセレクトした上質なレザーに定評があるブランドです。ゴールドカラーのロゴが引き立つ長財布は、カジュアルシーンに活躍する台形フォルムが特徴。外装にホーウィン社のシェルコードバン、内装にブライドルレザーを採用しています。
■サイズ:W16×H9.5cm
ブランド8
『ポーター』
日本のバッグ界をけん引し続けている『ポーター』は、バッグ以外のアイテムにも定評があり、なかでも財布は大人の男性から支持されている人気アイテムです。「ビル コードバン」シリーズの二つ折り財布は、職人の丁寧な手染めによる濃淡ある色合いがポイント。札入れの内部にカードポケットを配するなど、シンプルな見た目とは裏腹の機能性も装備しています。
■サイズ:W11.2×H9×D2.5cm
ブランド9
『プレリー』
世界中から集められたこだわりの素材を使い、デザインから縫製に至るまでこだわり抜いたレザーアイテムを展開。この長財布に使用しているコードバンは、ヨーロッパから取り寄せた原皮を、世界トップスクラスの技術を誇る日本のタンナーで半年かけて仕上げたもの。パスポートも収納できるので、出張などでも重宝すること請け合いです。
■サイズ:W19.5×H9.5×D2cm
ブランド10
『フジタカ』
大切に伝承されてきた職人の技術とデザイナーの感性を融合させたバッグや革小物を発信。レザーから副資材まで国産にこだわり、一つひとつ丹精込めて丁寧な手作業で仕上げています。希少なオイルコードバンを使ったこちらは、通常の長財布よりも大きめでスマホも収納可能。内装のアニリンレザーはネイビーというのもしゃれています。
■サイズ:W20×H10.4×D3.2cm
ブランド11
『シップス』
100年以上もの歴史を誇るアメリカの老舗タンナー、ホーウィン社製のコードバンを使用した贅沢な逸品。高品質を保つために今でも大部分を手作業で作られたこちらは、レザー通も納得する仕上がりです。デザインはシンプルで使いやすく、コンパクトな三つ折りタイプなので荷物を少なくしたい人にもうってつけなアイテムといえるでしょう。
■サイズ:W11×H8.9×D4cm
ブランド12
『ジャム ホーム メイド』
こちらは上質なホーウィン社製のシェルコードバンを使用した特別な一品。シェルコードバンはホーウィン社でしか作ることができず、一般的なコードバンの3倍の価格がするといわれています。さらにアイレットパーツにはジュエリーブランドらしくブラックダイヤモンドをセットし、より高級感をプラス。持つだけでクラス感をアップしてくれるはずです。
■サイズ:W19×H9.5×D2cm

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『ガンゾ』 シェルコードバン2 長財布
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