カントリーシューズの代名詞。トリッカーズのバートンは男の一生モノだ

ブリティッシュカントリースタイルに欠かせない『トリッカーズ』。なかでも外羽根式の短靴である「バートン」は、秋冬のヘビーアウターとも好相性を描く優れモノです。

那珂川廣太

那珂川廣太

SHARE
記事をお気に入り
2020.01.25

2世紀にわたる歴史的ブランド『トリッカーズ』を代表する「バートン」

2世紀にわたる歴史的ブランド『トリッカーズ』を代表する「バートン」

くつコレ

くつコレ

お気に入り追加

1829年に靴の聖地であるイギリス・ノーザンプトンで創業した『トリッカーズ』。チャールズ皇太子からロイヤルワラントを授かった英国王室御用達の老舗シューズメーカーであり、英国靴らしくガッチリと堅牢な作りが特徴です。通常の靴作りでは製造工程ごとに複数の職人が担当するのに対し、『トリッカーズ』では1足の靴が出来上がるまで1人の職人が担当するベンチメイドを守り続けていることでも知られています。

2世紀にわたる歴史的ブランド『トリッカーズ』を代表する「バートン」 2枚目の画像

HEADFOOTmixism

HEADFOOTmixism

お気に入り追加

数ある『トリッカーズ』のラインアップの中でも、代表モデルの1つとして支持されているのが「バートン」です。今ではウイングチップシューズの代名詞として知られていますが、もともと英国紳士が狩りをする際に履いていたカントリーシューズが源流。そのためバンパー代わりになるように張り出したコバや、装飾と補強を兼ねたウイングチップを備えた、武骨さと華麗さが同居する点が魅力のモデルです。ちなみにウイングチップはアメリカ英語なので、『トリッカーズ』の場合は英国流にフルブローグと呼んだほうがツウかもしれませんね。

『トリッカーズ』の「バートン」が靴好きに選ばれる理由とは

「バートン」は1足目、もしくは2足目に選ぶ『トリッカーズ』として人気。数多くあるラインアップの中でも支持される理由を紹介します。

理由1

外羽根の短靴化で履きやすさ向上

外羽根の短靴化で履きやすさ向上

WEAR

WEAR

お気に入り追加

カントリーブーツにあたる「モールトン」のルックスを、ほぼそのまま外羽根式の短靴にしたものが「バートン」。そのおかげで脱ぎ履きもしやすく、ソックスでアクセントを加えるなど、コーディネートの幅も広がります。また、トム・ブラウン氏もブラックの「バートン」の熱烈なファンとして有名。同氏は必ず素足で履き、足首をチラ見せすることで、視線を足元に誘導するようにしているようです。

理由2

ブランドを象徴する肉厚なカーフレザー

ブランドを象徴する肉厚なカーフレザー

ETON HOUSE

ETON HOUSE

お気に入り追加

『トリッカーズ』といえば履きはじめの頃は靴擦れするほど硬いことで有名。しかしそのぶん、自分の足に馴染んだときはかっちりとホールドしつつもストレスフリーな極上の履き味を楽しめます。そして『トリッカーズ』の一部のアイテムでは「ゴーズカーフレザー」と呼ばれる専用になめした革が使用されているのも特徴。ゴーズカーフレザーはなめし方やフィニッシュを変えることで革の銀面の耐久性を向上させており、エイジングもゆっくりと進行します。そのぶん足に馴染ませるには時間がかかりますが、英国靴らしい堅牢な履き味を堪能できます。

理由3

ダブルレザーソール&ストームウェルトによる抜群の堅牢性

ダブルレザーソール&ストームウェルトによる抜群の堅牢性

ETON HOUSE

ETON HOUSE

お気に入り追加

クラシックな仕様の「バートン」が欲しいなら、ダブルのレザーソールが第一候補。シングルと比べて屈曲性や軽さは劣りますが、靴作りではアッパーとソールの堅牢さのバランスが取れていることも重要です。非常に堅牢なゴーズカーフレザーを使用した「バートン」の場合は、ダブルのレザーソールのように堅さのある靴底のほうがマッチするようです。また、アッパーとソールの接合部を立体的に覆うことで防水性を高めるストームウェルトを採用している点も、カントリーシューズらしさに拍車をかけています。

すでに「モールトン」を持っているなら、「バートン」のサイズはこう選ぶ

すでに「モールトン」を持っているなら、「バートン」のサイズはこう選ぶ

WEAR

WEAR

お気に入り追加

「モールトン」を所有している人が2足目として「バートン」を選ぶ際に注意したいのがサイジング。なぜなら「モールトン」ではトゥが低く抑えられ、かかとや土踏まずの部分にゆとりがある4497Sというラストを採用しているのに対し、「バートン」ではトゥにゆとりがあり、かかとや土踏まずを絞った4444を採用しているから。4444のほうが日本人の足型に合いやすいシェイプのため、「モールトン」ではUK8でピッタリだった人でも「バートン」の場合はUK7.5がジャストサイズ、というケースも多いようです。

恐れずに合わせるべし。「バートン」のスタイリングは意外と幅広い

華やかなメダリオン模様が施され、アイコンカラーも明るめの茶系と、一見すると合わせづらくて敬遠してしまいそうな「バートン」。しかし、実際にコーディネートに取り入れると悪目立ちする心配は無用。足を通すだけで装いに足元から気品を与えてくれる佇まいは、さすが英国王室御用達ブランドといえるでしょう。

着こなし1

エグゼクティブなスーツスタイルは、足元でハズす

エグゼクティブなスーツスタイルは、足元でハズす

WEAR

WEAR

お気に入り追加

太めのチョークストライプ柄のスーツに、明るい茶系の「バートン」を合わせてハズしアイテムとして活用。装飾性の強いウイングチップシューズなら、インパクトの強いスーツも受け止めてくれます。『ロレックス』のバンドも茶系で合わせることによってハズしつつも統一感を出しているのもポイント。

着こなし2

王道アイテムで作る正統派のジャケパンコーデ

王道アイテムで作る正統派のジャケパンコーデ

WEAR

WEAR

お気に入り追加

ネイビージャケットにきれいめなジーンズを合わせたトラッド感漂うジャケパンスタイルと、『トリッカーズ』が好相性を描くのはいうまでもありません。パンツの裾丈を短めに設定し、白のソックスを覗かせることで清潔感をプラスしています。

着こなし3

ビッグシルエットをシャープな英国靴で引き締める

ビッグシルエットをシャープな英国靴で引き締める

WEAR

WEAR

お気に入り追加

ドレープ感を生かしたトレンド感溢れる着こなしに「バートン」を取り入れれば、程良く足元を引き締めつつコーデに説得力を持たせるアクセントに。やはり「バートン」はその存在感を生かすために、短めのトラウザーズと合わせるのが吉のようです。

着こなし4

華やかなソックスとシューズをシンプルコーデの引き立て役に

華やかなソックスとシューズをシンプルコーデの引き立て役に

WEAR

WEAR

お気に入り追加

ジーンズとボーダーカットソーのみならず、スカーフやシューズまでネイビーで合わせて統一感を演出。ビビッドな赤のソックスでハズすのも、短靴の「バートン」だからこそできるテクニックです。

オーセンティックさが魅了。「バートン」の素材&カラーバリエーション

前述のゴーズカーフレザーだけでなく、スコッチグレインやコードバンなど特徴ある革を使ったモデルをはじめ、さまざまな素材とカラーが存在するのも「バートン」の魅力。正確には『トリッカーズ』では革やソールの違いによって「ケスウィック」や「アイクリー」など名称を変えているもの。本記事では、店舗表記に倣い4444ラストを使ったウイングチップの短靴は「バートン」の呼称で統一しています。

カラー1

Cシェイド

Cシェイド

Mike Museum

Mike Museum

お気に入り追加

『トリッカーズ』の定番中の定番といえば、このCシェイド。水濡れや汚れに強いゴーズカーフを使用しているのもこちらのカラー。そのため、ゆっくりと足に馴染んで経年変化していく楽しみを味わえます。

カラー2

マロン

マロン

NEXT FOCUS

NEXT FOCUS

お気に入り追加

先程のCシェイドと似た色味なのがマロン。ゴーズカーフではなく一般的なレザーを使用しているため、比較的足馴染みや経年変化が早いのも魅力です。こちらのモデルではシングルミッドソールにダイナイトソールを装着しています。

カラー3

ブラック

ブラック

上野アメ横 靴店 フットモンキー

上野アメ横 靴店 フットモンキー

お気に入り追加

高級紳士靴で定番のボックスカーフをアッパーに使用したモデル。ブラックならグレーフランネルやグレーヘリンボーンのツイードのパンツなど幅広い素材とマッチしつつ、ウイングチップらしい重厚さも主張してくれます。

カラー4

エイコンアンティーク

エイコンアンティーク

Foot Time

Foot Time

お気に入り追加

「バートン」の中で最も明るいカラーがエイコンアンティーク。ライトな色味のまま履くのもおすすめですが、ダークブラウンの靴クリームを使ってパティーヌ仕上げにしたり、ウイングチップだけ濃くポリッシュしたりして2トーンで履くのも良いでしょう。

カラー5

グリーン

グリーン

MiniMonkey スニーカー&ブーツ

MiniMonkey スニーカー&ブーツ

お気に入り追加

2019年の新色として登場したのがグリーン。一見すると難易度が高そうに思えますが、ツイードジャケットや『バブアー』のワックスドコートなど、カントリージェントルなアースカラーの着こなしと相性良好です。

別注も「バートン」の魅力。ブランドのエッセンスを纏った3足をレコメンド

1人の職人が最後まで責任を持って仕上げるベンチメイドのシューズメーカーであり今でもビスポークを手掛けるブランドでもあるため、小ロットからの生産が可能な『トリッカーズ』。そのためさまざまな別注モデルが市場には存在しています。

アイテム1

『トリッカーズ』×『イートンハウス』別注 ウィングチップ バートン

『トリッカーズ』×『イートンハウス』別注 ウィングチップ バートン

ETON HOUSE

ETON HOUSE

お気に入り追加

老舗トラッドショップが別注したモデルでは、アッパーにブラックMCカーフという『トリッカーズ』がライダーズブーツ製作に使用していた堅牢なレザーを採用。ナチュラル仕上げのコバとウェルトも別注らしさが溢れるポイントです。

アイテム2

『トリッカーズ』×『オンザアース』別注 バートン M5633

『トリッカーズ』×『オンザアース』別注 バートン M5633

OntheEarth Store

OntheEarth Store

お気に入り追加

グリーンのレザーを使いつつ、スムース、スコッチグレイン、スエードと3種類の素材替えで風合いを演出。シューレースやコバもナチュラルカラーにすることで統一感を出しています。

アイテム3

『トリッカーズ』×『ジャックポット』別注 ウイングチップ バートン M6973

『トリッカーズ』×『ジャックポット』別注 ウイングチップ バートン M6973

JACKPOT

JACKPOT

お気に入り追加

ダークブラウンのカウハイドとスエードをコンビで使用した「バートン」の別注モデルは赤のライニングが印象的。コーデュロイやツイードなど素材感のあるボトムスでもしっかりと受け止めてくれます。

履き続けるべき価値がある。トリッカーズの革靴&ブーツ名作リスト

スニーカー・シューズ

履き続けるべき価値がある。トリッカーズの革靴&ブーツ名作リスト

今なお、多くのファッション好きを魅了し続ける『トリッカーズ』。その魅力をイチから掘り下げ、マスターピースと呼ぶにふさわしいラインアップを紹介します。

橋本 裕一

2019.10.15

男の足元にハマる。人気革靴ブランド、推しの1足

スニーカー・シューズ

男の足元にハマる。人気革靴ブランド、推しの1足

スニーカーもいいですが、男の足元には革靴がやっぱりよく似合います。選び方から大人におすすめのブランド、その主要モデルまでをピックアップしました。

近間 恭子

2020.09.30

トラッドスタイルの足元に。ウイングチップシューズのルーツと名作9選

スニーカー・シューズ

トラッドスタイルの足元に。ウイングチップシューズのルーツと名作9選

上品な表情ながらもカジュアルな着こなしにもハマる。そんなウイングチップシューズこそ、大人にはおすすめ。その選び方や着こなし方、選ぶべき9足を紹介しよう。

菊地 亮

2019.09.27

大人の休日着に取り入れたい。カジュアルに履けるレザーシューズ10選

スニーカー・シューズ

大人の休日着に取り入れたい。カジュアルに履けるレザーシューズ10選

ビズシーンの印象が強い革靴だが、最近ではカジュアルに取り入れるスタイルが浸透している。ジーンズやチノパンなど休日の定番ボトムスとも相性良くハマるおすすめを紹介。

菊地 亮

2018.02.21

那珂川廣太

アメカジ&アメトラを中心にラギッドな視点で解説

那珂川廣太
バイク専門誌と男性向けライフスタイル誌で編集を約8年務めたのちに独立。ファッションはアメリカンカジュアルからトラッドまで幅広く執筆を行い、特にブーツやレザー、ジーンズ、古着など男臭いアイテムの知識が豊富。また乗り物やインテリア、フードまでライフスタイル全般にわたって「ラギッド」を切り口に執筆する。
この編集者の記事を見る

KEYWORD関連キーワード

PICK UP

編集部の注目

RELATED ARTICLES

あなたにおすすめの記事

ACCESS RANKING

アクセスランキング

ITEM RANKING

アイテムランキング

新機能

この記事を読んでいる方に
おすすめの記事をご紹介

RECOMMEND
TOP

CATEGORY

RECOMMEND