ポーターといえば、これ。タンカーシリーズの魅力を今一度知っておく

ポーターといえば、これ。タンカーシリーズの魅力を今一度知っておく

1983年に誕生した『ポーター』の「タンカー」シリーズ。ナイロンツイルの表地に中綿を挟んでボンディングした素材は、今やブランドの代名詞といって過言ではないでしょう。

山崎 サトシ

2020.02.21

ポーター(PORTER)
バッグ

『ポーター』の代名詞。「タンカー」は男のマストハブである

タンカーシリーズは、『ポーター』の中でも35年以上に及ぶ屈指のロングセラー。2019年には周年を機にリニューアルが行われましたが、発売当初から基本設計を大きく変えずに販売され続けています。

ナイロン素材のバッグというとスレや破れが気になるところですが、タンカーシリーズのそれは耐久性が高レベル。世界を圧倒する職人技術も手伝い、発売当初から同じカバンをずっと使い続けている人も存在するほどの頑丈さを誇ります。まさに吉田カバンの「一針入魂」の姿勢を存分に味わえるシリーズなのです。なお、名作と名高いリュックサックやヘルメットバッグなどを含めるとそのラインアップは50型にも及びます。

ちょうどタンカーシリーズが誕生した1983年は、日本でハードアメカジブームが興る前夜。ミリタリー系のアイテムを街中で身に着けるのはまだ一般的ではなく、MA-1をモチーフにしたタンカーシリーズも苦戦を強いられていました。転機となったのは、3年後の1986年。トム・クルーズ氏主演の『トップガン』が公開され、フライトジャケットが大ブームになると同時にタンカーシリーズも注目を浴びるようになったのです。これを機に、一気に人気アイテムへと昇格しました。

「タンカー」を語るうえで欠かせない、今なお革新的なボンディング素材

タンカーシリーズの特徴が、光沢感のあるナイロンツイルと撥水性に富むナイロンタフタで中綿を挟んだ独特の生地。この複雑な構造によってMA-1的なボリュームとパッカリング感、さらには荷物を保護するクッション機能も持たせているのです。その生地の製造は国内でわずか1社のみが担っており、3種の柔らかな素材を接着するためにはその日の気温や湿度に合わせて微調整を行う必要があるのだとか。また、表面が滑りやすいうえに毛羽のある中綿で嵩高にしているため、縫製も至難の業。中綿がはみ出ないよう、各パーツの縁を仮縫いするなど通常のカバンの2倍近い縫製を経て仕上げられているのです。非常に職人泣かせの素材ではありますが、このような見えない手間こそがタンカーの品質に結びついています。

また、タンカーシリーズといえば、ビジネスブリーフの分野にナイロン素材を持ち込んだ先駆者としても有名です。素材自体が軽量なうえに、PCやモバイルなどの荷物を衝撃から守ることができて機能性も十分。さらに、中綿によって生まれるハリによる品の良さもまた若手ビジネスマンから支持される秘密でしょう。レスキューオレンジのライニングも、内部の視認性の高さに一役買っています。

ミリタリーウェアさながら。タンカーはエイジングも楽しめる

タンカーシリーズで使用されるホックやファスナーなどの金具類は、あえて経年変化によってメッキやペイントが剥がれるようになっています。使用するにしたがってヴィンテージのミリタリーウェアのように渋い雰囲気へと変化するのも魅力なのです。当時は珍しかったアルミ製のパーツを変わらず使用しているところも、『ポーター』のこだわりです。

35周年を機に大幅リニューアル。タンカーシリーズの“今”はこうなっている

タンカーシリーズは前述の通り、2019年に35周年を迎えて大幅リニューアルを敢行。変更点の1つが、タンカーが誕生した1983年当時の色味を再現したセージグリーンです。現行カラーよりもくすんだ、グレーがかった緑はまさしくMA-1で使用されるカラーそのもの。また、ファスナーの引き手も発表当時と同じくプレス製法で製造するなど、全体的に原点回帰を果たしています。

ルックス面では原点回帰を行いつつも、使い勝手はアップデートさせるのが『ポーター』らしいこだわり。モデルごとに内装を細かく見直し、例えば着脱可能なクリアポケットは背面の生地をナイロンタフタに変更して硬化を軽減するなど、35周年を経てさらなる進化が施されています。

大人の物欲を刺激。『ポーター』が誇る「タンカー」の名品10選

ここからは、35周年のアップデートを経て進化したタンカーシリーズより10品を厳選。ちなみにセージグリーンはポーターの直営店などでしか販売されていないため、どうしても気になる方はそちらをチェックしてください。

アイテム1リュックサック

1本留めのフラップポケットに巾着口を採用した、ブランド初期から存在するリュックサック。オーセンティックな被せ型ながら、サイドから荷物にアクセスできるファスナーを採用したり、強度を高める3本ステッチを要所に施したりと『ポーター』らしいこだわりが随所に込められています。

■DATA
W33×H43×D13cm

アイテム22WAYヘルメットバッグ

もともとは、戦闘機のパイロットが自分のヘルメットを持ち運ぶために使っていたヘルメットバッグ。その収納力に着目し、ショルダーストラップ付きのマチ無し2WAYトートにアップデートしたものがこちらです。フロントの大容量ポケットなどの大きなポイントは変わりませんが、35周年を迎えるにあたってストラップが調節可能なモノに変更されるなどさらなる進化を遂げています。

■DATA
W48×H52cm

アイテム32WAY ボストンバッグ

定番のブリーフバッグのデザインを踏襲しつつ、48Lとシリーズ最大クラスの大容量を誇るボストンバッグ。2、3泊の出張にも対応できるほどの大きさにもかかわらず、肩掛けで背負えるほどカバン自体は軽量です。ポケットも計8か所に採用しており、収納力も抜群。メイン気室はフルオープンになるため荷物の整理も容易です。

■DATA
W67×H42×D17cm

アイテム4デイパック

クラシックアウトドアなデイパックも、タンカーシリーズならではのボンディング素材を使用することで、モードなコーディネートにも合わせられる雰囲気に仕上がっています。7Lと小ぶりなサイズのため、家族間での共有やデイリーユースに最適です。

■DATA
W27×H39×D10cm

アイテム53WAYブリーフケース

ここ数年、ビジネスシーンで人気の3WAYブリーフもしっかりとラインアップ。その日のコーディネートや荷物の量に合わせて手持ち、肩掛け、リュックと3種類の使い方が可能なため「オンタイム用は1つのカバンで済ませたい」という人たちから特に支持を集めています。

■DATA
W42×H35×D12.5cm

アイテム6トートバッグ

フロントに収納力の高いダブルポケットを配したシンプルなデザインのトート。A4サイズのファイルが入り、ジップで調節可能なマチが設けられているため、収納力も十分です。なお、このジップによるマチ拡張機能は1954年に同社がリリースした「エレガントバッグ」が初出だとか。以降、『ポーター』のバッグを代表する機能として多数採用されています。なお、手持ちも肩掛けも可能な絶妙なハンドルの長さも絶妙。開口部はスナップ留めになっているのも、普段使いにうれしいポイントです。

■DATA
W32×H32×D11cm

アイテム7ショルダーバッグ

カード類や携帯、ハンカチなどを入れて出かけるのにぴったりなサイズのミニショルダー。内部は2気室でカードポケット8つにファスナー付きのポケットが2つ、ベルクロ付きのポケットが1つと収納力も抜群です。ショルダーストラップは取り外し可能なため、バッグインバッグとしても使用できます。

■DATA
W20×H14×D4cm

アイテム8ウエストバッグ

タンカーシリーズのトートやウォレットに見られる、フラップ&パッチポケットのデザインを踏襲したウエストポーチ。斜め掛けすればボディバッグとして使え、マチも13cmと通常のデイパック並みのサイズを誇るため、コンパクトでも収納力に優れています。

■DATA
W27×H17×D13cm

アイテム9ウエストバッグ

先程のスクエアタイプのポーチと違い、こちらはいわゆるバナナショルダータイプのウエストポーチ。厚みも抑えられて体にフィットするよう設計されているため、ライブやフェスなどアクティブに動き回りたいときや海外旅行の貴重品入れにぴったりです。

■DATA
W30(収納部)×H14×D7cm

アイテム10ショルダーバッグ

角を落とした丸みのあるシルエットで、ユニセックスに使用可能なのがこちら。A5サイズはあるため、必要最小限の小物+αを持って出かける際に最適です。また、芯材を極力使わないタンカーシリーズはコンパクトにしまえるため、旅行の際のサブバッグとしてキャリーに入れておくのもおすすめです。

■DATA
W31.5×H19×D9.6cm

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アフロ歴15年のファッションライターで、趣味はヴィンテージモノの収集とソーシャルゲーム。メンズファッション誌を中心として、WEBマガジンやブランドカタログでも執筆する。得意ジャンルはアメカジで、特にデニム・スタジャン・インディアンジュエリーが大好物!
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