“大人バブアー”に適役。ビューフォートは紳士のためのミドル丈

“大人バブアー”に適役。ビューフォートは紳士のためのミドル丈

英国の雄『バブアー』といえば「ビデイル」が大定番。しかしビジネスシーンにおける使用を考慮するなら、やや着丈の長い「ビューフォート」も知っておくべき存在でしょう。

山崎 サトシ

2020.03.18

バブアー(Barbour)
アウター

“少し長い”が効果的。『バブアー』の「ビューフォート」が男の格を上げる

『バブアー』の代表銘柄といえば1980年に誕生した乗馬用ジャケット「ビデイル」ですが、その他にも大人にハマる数多くの名作を世に送り出しています。なかでもTASCLAP世代にとって好都合なのが、ベストセラーモデルの一角である「ビューフォート」。ハンティングジャケットに範をとった風格たっぷりのクラシカルな顔立ち、そして「ビデイル」より少し長めの着丈感を特徴とし、ビジネスとカジュアルを横断して活躍してくれます。その生い立ちからデザイン、コーデサンプルまで、全方位的にナビゲートしていきましょう。

もともとはハンティング用に設計された「ビューフォート」

前述の通り「ビデイル」が乗馬用のアウターとして開発されたのに対し、1983年登場の「ビューフォート」はハンティング用。どちらもデーム・ヘレン・バブアー氏によってデザインされたジャケットのため風貌は似ているのですが、実は出自は全く異なるのです。素材は「ビデイル」と同じく耐久・防水性に優れたワックスドコットンを基本に、着やすさに配慮したノンワックス仕様のモデルもラインアップ。また、通常のレギュラーフィットに加えて細身に改良した日本限定のSLシリーズも展開されており、自身の好みでシルエットを選べます。

ハンティングの際に、ツイードのジャケットやベストで正装することが多かった英国の紳士たち。その上に羽織ることを考慮し、「ビューフォート」はやや着丈を長く取ったミドルレングスとなっています。公式サイトによると「ビデイル」と比べて5cmほど(サイズ36の場合)長いのだそう。ジャケットの裾がすっぽりと収まるので、スーツの上から着てもしっくりくるんです。もちろん「ビデイル」もスーツの上から着られる丈感ですが、少し丈長な「ビューフォート」の方がより紳士的なイメージ。

「ビデイル」と同様に、別売りされているライナー&フードを取り付けることが可能。その日の着こなしや気温に応じて、自在にカスタマイズできます。コーディネートの幅を広げたいのであれば、これらのパーツを合わせて押さえておくのも良いでしょう。

だからジャケットと好相性。「ビューフォート」と「ビデイル」の相違点とは

コーデュロイ襟+ワックスドコットンという基本的なデザイン構成が同じなことから、ぱっと見は非常に似ている「ビューフォート」と「ビデイル」。ですがディテールにはさまざまな違いがあるので、ここからは「ビューフォート」ならではのポイントを見ていきましょう。ジャケットと抜群の相性を発揮する理由がよくわかるはずです!

相違点1ジャケットを着たままでももたつかない、袖口の違い

寒風が入り込まないよう、フィット感に優れるニットリブが袖口に採用されている「ビデイル」。対する「ビューフォート」は、袖口がスナップボタンやマジックテープによる開閉式となっています。これは狩猟時にすぐ袖をまくれるように、との考えから採用されたディテール。中に着たジャケットの袖と干渉しにくいという大きなメリットもあります。

相違点2サイドベンツがないからこその、シックな後ろ姿

運動性を重視してサイドベンツが施されている「ビデイル」ですが、「ビューフォート」ではこの意匠は省略。あえてのノーベントで、スポーティさを抑えた落ち着きのある後ろ姿に仕上げられています。加えて、ゲームポケットと呼ばれる大ぶりの背面ポケットが付くのも「ビューフォート」の特性。本来は仕留めた獲物をしまっておくためのポケットですが、英国のビジネスマンなどは新聞を入れるために活用しているようです。

相違点3ふとしたときにも品格を。裾まで優雅に入ったタータンチェックの裏地

裏地全面にハウスタータンチェックが入っているのも「ビューフォート」の特筆点。風ではためいた際などにも、この華やかな裏地がさりげなく品格を主張してくれるというワケです。この辺の細やかな気配りは、さすがロイヤルワラントブランドというところでしょう。ちなみに、運動性を重視する「ビデイル」は裏地の上半分のみがチェック生地で、下半分は滑りの良いナイロン素材となっています。

紳士の集い。『バブアー』の「ビューフォート」着こなし事例5選

最後は、「ビューフォート」を日常的に愛用する紳士たちのスタイルサンプルをご紹介。見ての通りカジュアルからきれいめ、そしてビジネスまで幅広く対応できます。ワードローブとしてこれほど頼もしいアイテムはないでしょう。

コーデ1重厚感あるアウターも組み合わせ次第で春夏らしく

ワックスドコットンで仕立てた重厚感ある「ビューフォート」は、一歩間違えるとヘビーなコーデになることも。しかし、ベージュチノやボーダーカットソーといった春らしい色合いのアイテムと組み合わせれば、軽快に着こなすことも難しくありません。その場合、足元は軽やかな印象を損なわないスニーカーを選ぶのがお約束。

コーデ2ノンワックスの「ビューフォート」をゆるく羽織って

カラースウェットにクロップドパンツというリラックス感あるコーデには、サラッとしたノンワックスタイプの「ビューフォート」がベストマッチ。着用しているのは『ナノ・ユニバース』による別注モデルです。抜け感を意識したコーデですが、ダークトーン基調の色合いや足元のローファーで大人っぽさにもアプローチ。

コーデ3完成されたデザインだから、潔く着てもサマになる

ごちゃごちゃとした重ね着はせずに、潔く「ビューフォート」を主役使い。風格たっぷりのデザインですから、それでもちゃんとサマになります。さらに、スキニーパンツや足元の『ドクターマーチン』でストイックな趣をアシスト。ボトムスのロールアップで少しだけ肌を覗かせて、ダークカラーの重々しさを払拭したのも攻略のカギです。

コーデ4ラフなコーディネートを「ビューフォート」で格上げ!

鮮烈カラーのパーカーにコーデュロイパンツ、そして足元には『ナイキ』を合わせたストリートMIXコーデ。そのままだと少し若々しさが前に出ますが、クラシック顔な「ビューフォート」をさらりと羽織って上手に引き締めを図っています。インナーとスニーカー以外を暗めのトーンでまとめて、挿し色を際立たせるテクニックにも注目を。

コーデ5グレンチェックとのコンビで英国トラッドなコーデをメイク

グレンチェック柄のクラシックジャケットに「ビューフォート」をオン。それだけで雰囲気の良いトラッドコーデが完成します。すらっと細身のSLシリーズを選んでいたり、スリムシルエットのスラックスを合わせたりと、サイズ感の妙でモダンさを注入しているのもお見事! シャツとソックスによる白のチラ見せも今っぽさの向上に一役買っています。

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アフロ歴15年のファッションライターで、趣味はヴィンテージモノの収集とソーシャルゲーム。メンズファッション誌を中心として、WEBマガジンやブランドカタログでも執筆する。得意ジャンルはアメカジで、特にデニム・スタジャン・インディアンジュエリーが大好物!
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