
意外と難問。ブラックスーツを“冠婚葬祭”に見せないビジネスコーデの作り方
ビジネスシーンで人気の高いブラックスーツですが、冠婚葬祭の装いに見せないように着こなすにはちょっとしたコツが必要。着こなし術やスーツの選び方について解説します。
1着は持っていたい。クールでスタイリッシュなブラックスーツが人気です
ビジネススーツの王道カラーはネイビーやグレーですが、最近ではブラックの割合も増えています。理由はいくつかありますが、まず挙げられるのがモード界の影響。2000年代初頭にコレクションブランドがスリムなブラックスーツを提案し、そのクールなイメージが求められてビジネス用の需要も拡大したと考えられています。
また、最初のスーツとして黒を選ぶ人が増えているのも大きな要因。冠婚葬祭などでも使いやすいため、1着目はブラックが合理的だという考え方が広まっているのです。今では就活用のリクルートスーツも(業種によっては)ブラックが主流となっており、若い世代を中心にブラックスーツの支持がますます高まっています。
ビジネスシーン向きのブラックスーツを選ぶための必修3ポイント
人気の高まりを見せるブラックスーツですが、実は冠婚葬祭用とビジネス用ではディテールが異なっているため注意が必要です。シンプルなビジネス用なら冠婚葬祭で着用しても問題ありませんが、逆に冠婚葬祭用のスーツをビジネスシーンで着用するのはあまりおすすめできません。オンビジネスで着るためのブラックスーツを選ぶうえで押さえておくべきポイントを以下で具体的に解説しますので、ぜひチェックしてください。
ポイント1
色の深さや光沢感の微妙な違いを意識する
実はひと口にブラックのスーツといっても明るさには幅があります。完全な真っ黒から、チャコールグレーに近い明るめのものまであるというイメージ。冠婚葬祭用はもっとも深い黒といえるので、ビジネス用は少し明るい黒を選ぶと差別化できます。また、冠婚葬祭では光沢のない生地が正式なので、ビジネス用途のブラックスーツは少し光沢のある生地を選ぶのがおすすめです。
ポイント2
表情のある織り柄入りの生地がベター
冠婚葬祭用のブラックスーツは表情のない無地が正統。だからこそ、ややニュアンスのある生地や柄モノを選ぶだけでビジネススーツらしい雰囲気が漂います。ビジネス用途でしか着用しないならピンストライプなどの柄入りもおすすめですが、冠婚葬祭でも使用する可能性があるなら織り柄でさりげなく表情を加味した生地がイチ押し。無地に近いけど控え目な表情のあるシャドウストライプなどはオールマイティに使用できます。
ポイント3
少しカジュアルなセットアップを選ぶのもおすすめ
世の中の風潮として、オフィスに限らず冠婚葬祭の場でもドレスコードはゆるくなっています。そこで、環境に合わせてセットアップのブラックスーツを選ぶのも1つの手。ジャケットやスラックスがそれぞれ単体でも使いやすいバランスに仕上がっているため、幅広いコーディネートに対応してくれます。フォーマルやビジネス仕様のタイドアップスタイルはもちろん、オフィスカジュアルからプライベートまで使えるのでかなり便利。あまりにもカジュアルな作りでは冠婚葬祭用として失格なので、ネクタイを締めてもサマになるデザインを選ぶことが必須です。
“冠婚葬祭”に見せないために。ブラックスーツを着こなすための三大テクニック
スーツ自体のディテールだけでなく、着こなし方でフォーマルスタイルと差をつけることも大切。ビジネス仕様を強調するためのコーディネートテクニックを3つ紹介しますので、ブラックスーツをビジネスシーンで着用する際は実践してみてください!
テクニック1
ネクタイを挿し色にして華やかさや個性を加味
フォーマルスタイルで使うネクタイはホワイトやブラック、シルバーが原則。そうした無彩色系は避け、鮮やかな色味があるネクタイを選ぶだけでビジネス向きという雰囲気に仕上がります。奇をてらう必要はなく、ブルー系やレッド系などの定番カラーでOK。レジメンタルストライプをはじめとする色味のある柄モノのネクタイもおすすめです。スーツがクールな印象なので、ネクタイで色や柄を挿して少し華やかさをプラスするイメージで。
テクニック2
ライトブルーのシャツでフォーマル感を緩和
冠婚葬祭のスーツスタイルは、フォーマルな白いシャツが基本。だからこそ、色味のあるシャツを合わせるだけでビジネスのムードを演出できます。スーツがブラックだとコーディネート全体をモノトーンでまとめてクールに仕上げたくなりますが、そこをグッと堪えてシャツに色味を与えてみてください。驚くほどビジネス感が演出できるはずです。クールな印象をキープしたければ、ビジネススタイルの定番でもあるライトブルーのシャツがイチ押しです。
テクニック3
ブラウンのシューズでさりげなくハズす
フォーマルでもビジネスでも、スーツと革靴は色味を合わせるのが原則。ブラックスーツには黒い革靴を合わせるのがセオリーです。だからこそ、茶色の革靴を合わせるだけでかなり新鮮。定番カラーではあるのでくだけた印象になり過ぎることはなく、足元でさりげなくハズすことができます。意外と効果的なので、ブラウンのレザーシューズを活用してみてください。
街の洒落者たちに学ぶ。ブラックスーツを使ったビジネスコーデの好サンプル
合わせる色を限定するイメージのあるブラックですが、実は幅広いコーディネートを楽しむことができます。ブラックスーツを用いたビジネススタイルの具体例を紹介するので、参考にしつつスタイリングのバリエーションを増やしましょう!
着こなし1
赤いネクタイを挿し色として活用した正統派スタイル
ブラックスーツをシンプルに着こなしたコーディネートですが、フォーマルな印象を感じさせないのは赤いネクタイを合わせているから。”パワータイ” とも呼ばれるエネルギッシュな色のネクタイをアクセントにすることで、ビジネス仕様にまとめた好例です。
着こなし2
ライトブルーのシャツでフォーマル感を抑えた典型
ライトブルーのシャツを合わせてブラックスーツのフォーマル感を緩和したセオリー通りの着こなし。レジメンタルタイもブルー系にすることで爽やかなVゾーンを構築しています。また、少しカジュアルなボタンダウンシャツやレザートートバッグを選ぶことで、こなれた印象も演出。
着こなし3
意外性のある色のシャツで、こなれたビジカジを構築
ブラックスーツを使ったノーネクタイのビジネスカジュアルです。ホワイトのシャツだと冠婚葬祭からの帰り道という印象になりがちですが、色味のあるシャツを選ぶことでそんな印象を回避しています。ブルー系のシャツでもOKですが、意外性のあるベージュを選ぶことで存在感が増幅。個性やセンスを感じさせる着こなしに仕上がっています。
着こなし4
セットアップスーツを活用したモノトーンのオフィスカジュアル
全身をモノトーンでまとめ、落ち着いたムードを確保したビジネスカジュアルのお手本。ブラックスーツのクールな魅力を生かしつつ、ホワイトのカットソーで清潔感や軽快感を加味しているのがポイントです。足元のスニーカーも軽やかなイメージですが、スーツと同じブラックで統一し、大人なニュアンスにまとめています。
ビジネスシーンで使いやすい。おすすめのブラックスーツ厳選5着
最後は、今おすすめのブラックスーツをセレクト。上質感、機能性、コストパフォーマンスなどのバランスを考慮しつつピックアップしています。気になるスーツを見つけて手に入れたら、大いに着回してください!
アイテム1
『ビームス エフ』CARLO BARBERA ブラック スーツ
上質さにこだわったブラックスーツをお探しなら、『ビームス エフ』の1着はいかがでしょう。こちらは、イタリアの名門「カルロ バルベラ」社の生地を採用し、国内の工場で仕立てられた逸品。洗練されたデザインと美しいシルエットが魅力で、それでいて快適な着心地も味わえます。
アイテム2
『トゥモローランド』トロピカルウールモヘア 2Bスーツ ドラゴ ブルーフィール
イタリアの名門、ドラゴ社の「ブルーフィール」シリーズにアレンジを加えたシャドウストライプの別注生地を採用。上質感溢れる風合いの生地に、ストレッチ・防シワ・撥水・遮熱・形状記憶といった機能がプラスされています。スーツをワーキングウェアと捉えながらも、イタリア的な色っぽさも意識した仕上がりが圧巻。スーツの仕立てにも定評がある『トゥモローランド』なら、完成度の高さはお墨付きです。
アイテム3
『アーバンリサーチ テイラー』カノニコサージスーツ
スリムシルエットのモダンなスーツがベース。イタリアの高級ファブリックメーカー、カノニコ社のウール生地を使用し、クラスアップを実現しています。無地ですが適度な光沢感があり、オンビジネスのコーディネートにも適合。ナチュラルなストレッチ性を備え、ビジネスシーンでの動きやすさを確保しています。
アイテム4
『タケオキクチ』シャドウストライプ スーツ マテリアル ユージング コーデュラ
上質なウールの風合いや触感を生かしながら、コーデュラナイロンの高い耐久性をMIXした才色兼備なブラックスーツ。ハイウエストや滑らかなラインが特徴的でエレガントなブリティッシュモデルは、シンプルに着こなすだけで気品が漂います。シャドウストライプのさりげない表情も絶妙!
アイテム5
『シップス エニィ』オールシーズン 4WAY ストレッチ セットアップスーツ
ややカジュアルなセットアップのブラックスーツ。4WAYストレッチの動きやすい作りが特徴的で、ケアも簡単です。イージースラックスは長さも9分丈なので冠婚葬祭ではNGですが、ビジネスカジュアルとしては最適なバランス。ジャケットにはポケットが合計10個も付属し、利便性も抜群です。
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『ビームス エフ』 CARLO BARBERA ブラック スーツ
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