
御三家だけじゃない。バスクシャツのおすすめ10ブランドとコーデのヒント
春から夏、そして秋にかけての定番着として重宝するバスクシャツ。その魅力と実用性、そして三大銘柄をはじめとするおすすめブランド、コーデの基本など幅広く紹介します。
バスクシャツとは? 主役着の筆頭候補たる、その魅力
フランスとスペインにまたがるバスク地方にて誕生したとされるバスクシャツ。もともとは漁師や船乗りの仕事服として生まれ、後にフランス海軍の制服としても採用される由緒正しきマリンアイテムです。大まかな特徴は以下の3点。
・密に編み上げた風を通しにくいカットソー地
・着脱のイージーなボートネック
・海上での視認性に優れるボーダー柄
無地のバスクシャツなど例外もありますが、上記を基本的要素としてざっくり覚えておくと良いでしょう。
何といっても、爽やかなマリンテイストを簡単に打ち出せるのがバスクシャツ最大のメリット。さらりと着るだけで清潔感たっぷりの着こなしに仕上げられます。しかも、今季トレンドとしても大きな脚光を浴びていますから、夏のメインアイテムとしてこの上なく最適。きれいめからラフまで幅広く対応できるので、どんなスタイルの人でも1枚は持っておくと良いでしょう。
バスクシャツといえば。『セントジェームス』『ルミノア』『オーシバル』が御三家
バスクシャツを選ぶ前に知っておきたいのが、“御三家”と呼ばれるフランスの名門ブランド。いずれも海のオトコたちに愛されてきた、信頼できる老舗です。それぞれのブランドを、持っておくべき秀作とともにご紹介します。
御三家ブランド1
『セントジェームス』
フランス北部・ノルマンディー地方にて1889年に生まれたブランドで、今なお生産は一貫してMADE IN FRANCE。設立時より海のオトコたちに作業着を提供してきた歴史があり、タグには“Ne de la mer(=海から生まれた)”という言葉が記されています。特に名作と名高いのは、レトロな作業着のスタイルを受け継いだ「ウエッソン」。程良い肉感の質実剛健なコットンボディで、ヘビロテにも余裕で対応してくれます。細ピッチボーダーによるクリーンな雰囲気も◎。
御三家ブランド2
『ルミノア』
『ルミノア』の創業は1936年、北西部のブルターニュ地方にて。自社ファクトリーで製造を守り続ける誇り高きマリンウェアメーカーで、生産数こそ少ないもののその信頼性は絶大です。また、フランス海軍認定の公式ユニフォームとしても採用されています。ブランドオリジナルの丈夫なコットン生地で仕立てたボーダーバスクシャツは、ファッションシーンにも幅広く浸透。愛用するほど風合いが増すのも魅力の1つです。
御三家ブランド3
『オーシバル』
1939年にフランスのリヨンで産声をあげた『オーシバル』は、『セントジェームス』と並んでかのパブロ・ピカソが愛用したブランドとしてもお馴染み。1950~60年代にかけては、フランス海軍に自社のバスクシャツを提供していました。同ブランドの人気モデルとして知られるのは、パネルボーダースタイルの「ラッセル」。一般的なカットソー生地と比べ非常に多くの糸を使う“ラッセル編み”という手法で仕立てられ、優れた丈夫さと快適な着心地を両立しています。
他ブランド&セレクトショップのオリジナルも良作の宝庫です
バスクシャツはフランスの御三家ブランド以外からも数多くリリースされています。今季取り入れたい、7つの良作をここでピックアップしました。
アイテム1
『フィルーズダルボー』マテロ
フランス北西部の港町・カンペールで創業した老舗ブランドで、創業時より一貫してフランスメイドのマリンウェアを生産し続けています。こちらの「マテロ」は浅めのボートネックとなっており、やや短い着丈とも相まってすっきりした雰囲気。テーラードジャケットのインナーとしても使いやすいアイテムです。素材には厳格な品質基準をクリアした、フランス製のオーガニックコットンを抜擢。
アイテム2
『バトナー』×『スティーブン アラン』バスクシャツ
人気ブランド同士のコラボから生まれた今作は、リラックスしたシルエットとヴィンテージ加工によるヤレた風合いが魅力的。定番ワードローブであるバスクシャツに、洒脱なムードを落とし込んでいます。生地はドライタッチなコットン素材で、一年を通じて心地よく着用可能。また、背中の裏側に付けられた特別仕様のピスネームタグもポイントに!
アイテム3
『オーベルジュ』シャーロット フル ボーダーカットソー
1930年代のメゾンブランドのモデルをデザインソースに制作された逸品。ゆったりめのフォルムと、一般的なボートネックよりも若干コンパクトな首回りを特徴としています。爽やかなボーダー柄は春夏シーズンにうってつけで、1枚で着てもインナーにかませてもさりげなく品を添えてくれます。
アイテム4
『アルモーリュクス』フランス製長袖マリンボーダーシャツ
マリンウェア&ワークウェアを得意とする、フランス発のファクトリーブランドより。生地・染色・裁断・縫製に至るまで徹底して全工程を自社工場で管理することで、高いクオリティを実現しています。こちらのモデルは、優れた品質に加えて程よく細身の美シルエットも持ち味で、きれいめに仕上げたいときにうってつけ。腰部に入ったレッドラインがグッドアクセントです。
アイテム5
『ロイヤル・メール』×『インターナショナルギャラリービームス』別注バスクシャツ
フランスのカットソー&ニットブランドである『ロイヤル・メール』の定番型、「ブリアック」をベースした別注作。街使いしやすいシックな配色と、首元に堂々と並び立つ両者のタグが見どころです。適度な肉感のコットン天竺ボディーは着込むほどカラダに馴染んでいくため、育てる喜びも堪能できます。
アイテム6
『アンフィル』コットンジャージーブルトンシャツ
着心地の良さと気軽さをコンセプトとする、2017年設立の新鋭ジャパンブランド。このニューモデルは立体感あるグラデボーダーがあしらわれており、周囲とさり気なく差別化を図れます。使用した素材はインド産超長綿で、あえて原綿のカスをそのまま生かしてナチュラルな風合いを実現。洗うほどに艶感が増していくのもこの生地の特性です。
アイテム7
『シップス』ビュジス ボートネック ロングスリーブ カットソー
本場フランスの有力ファブリックメーカーであるビュジス社の生地を用いた、こだわりのバスクシャツ。ソフト&ドライタッチな生地は、極上のコンフォートを呼び込んでくれます。ソーイングは日本の実力派工場で行っていますから、耐久性に関してもハイレベルです。写真のレッドボーダーを含む、全6色という豊富なカラバリもうれしい要素! コーディネートに合わせて選べます。
アイテム8
『フォークアンドスプーン』ボートネックボーダー
ブランドの人気定番アイテムである「ボートネックボーダー」に新色がお目見え。テンションを抑えた大人っぽい色合いで、冬の落ち着いた装いにハマってくれます。快適性を追求すべく、高品質な有機栽培コットンを駆使しているのもキモ。風合いが良いだけでなく型崩れにも強いので、日常着として長く愛用できます。
アイテム9
『ハウスホールド』ドライコットン ボーダー ロングTシャツ
かなり広めのボートネックや、肩~身幅にかけてのビッグシルエットによってリラクシングなムードを好演。ただし、野暮ったく映らないよう着丈はレギュラー丈に仕上げています。ボディーは空気をたっぷりと含む空紡糸によって編み上げた天竺生地で、非常に柔らかな着心地。見た目&着用感ともに高水準がゆえ、ヘビロテアイテムとなるのは確実です!
アイテム10
『アンパーフェクト』デラヴェアボーダーモックネックバスクシャツ
本来のボートネックから首元に高さが出るモックネックにアレンジすることで、冬らしさを描き出した意欲作。吸水性・抗ピリング性・洗濯耐久性に優れた日本製生地を取り入れるなど、ルックスだけでなく機能面にも配慮しています。なお、長めにデザインされた着丈のおかげで、タックインスタイルとも好相性を発揮。
好相性なボトムスはこれ。バスクシャツを取り入れたコーデのヒント
ここからは、バスクシャツを今っぽく着こなした具体例にフィーチャー。どんなパンツを持ってくればおしゃれにキマるのか、彼らのコーディネートを見れば一目瞭然です。自分の手持ちボトムスと相談しつつ、今季のスタイルを作り上げましょう。
コーデ1
ワイドパンツとの着合わせで抜け感をアップ
くつろいだ雰囲気を醸すワイドパンツとのマッチングなら、気負わないリラックスコーデに。一方で、きちんと感あるタックインや上品なストールで大人っぽさも隙なく注入しています。靴やベルトでさり気にブラックを取り入れ、適度に引き締めたのも巧み!
コーデ2
軽快感と品の良さが同居するショーツコーデ
クリーンなバスクシャツに膝上ショーツを合わせ、フットワーク軽快なコーデをメイク。ただし、そのままでは少々ラフなので、サラッとジャケットを羽織って品の良さもアピールするのが大人の流儀といえるでしょう。こんなメリハリある装いならば好印象は確実!
コーデ3
程良くきれいめにまとまるスラックス使い
ボトムスにチョイスしたのはカチッとしたグレースラックス。バスクシャツの持つ爽快なイメージも相まって、小ぎれいな着こなしに仕上がっています。細身のスラックスだとやや堅苦しく映るので、サイジングは多少ゆるめのほうがベター。
コーデ4
カラーパンツで遊び心を出すのもテ
ブレザーやローファーといった、トラディショナルなアイテムを駆使してバスクシャツを料理。それでいて生真面目な感じに見えないのは、旬度の高いカラーパンツで遊び心を打ち出しているから。ベーシックカラーが中心なぶん、ボトムスの存在感がより際立ちます。
コーデ5
スマートさを演出するなら濃紺デニム!
都会的なネイビーデニムとの着合わせにより、スマートさを好演。コーデの持つシックさを損なわないよう、足元には精悍な顔立ちのレザーシューズを抜擢。ラフな着こなしにも関わらず、品の良さが際立ったまさに大人のコーディネートといえるでしょう。
洗ったら縮むバスクシャツ。サイズ選びにはご注意を
“縮みやすさ”は、バスクシャツを日々着用するうえで絶対に知っておくべきウィークポイント。もちろんモノによって個体差はありますが、特にコットン100%のモデルは洗濯機にかけると身幅も袖幅も大きく縮む場合が多いので、購入時には注意が必要です。ぴったりのサイズで購入するのではなく、縮みを考慮してワンサイズオーバーで選ぶのが吉といえるでしょう。
この記事の掲載アイテム一覧(全5商品)
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『オーシバル』 ラッセル ボートネック レギュラーボーダー カットソー
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『フィルーズダルボー』 マテロ
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『オーベルジュ』 ボーダー カットソー
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『アルモーリュクス』 フランス製長袖マリンボーダーシャツ
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『フォークアンドスプーン』 ボートネックボーダー
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