
デニムスラックスが調子良い。オン・オフの装いとおすすめブランド
デニムは本来、カジュアルスタイルの中軸。ただしスラックス型となれば活用の幅はグッと広がる。それを実証するオン・オフのコーデ集とそれぞれに最適な一本を取り上げる。
デニム×スラックスこそ大人の万能ボトムス。デニムスラックスに注目
大人たちのカジュアルスタイルになくてはならないデニムと、ビジネススタイルに欠かせないスラックス。言うなればデニムスラックスは、双方のいいとこ取りといったところ。我々にとって身近なデニム生地を使いながら、美しいシルエットや端正さを演出する仕様で仕立てた一本は、双方のシーンを行き来できるオールマイティさを発揮してくれる。
デニムスラックスをはくなら、こんな風に。オン・オフ別コーデのヒント
きれいな表情のデニム。これがまたさまざまな旨味を備えている。スタイルの自由化が著しいビジネスシーンにおいて個性と程良い抜け感を表現でき、カジュアルスタイルでは新鮮さと大人っぽさを見事に描き出す。ここではその旨味を享受するための参考になる実例をご紹介しよう。
コーデ1
かっちりめなクラシック感で全体を印象付ける
濃紺のデニムスラックスへ合わせたのはチェックジャケット。同系色のベストを着込み、オーソドックスに白シャツを取り入れたその着こなしはまさにクラシックの王道。上半身をカタめにすることで、デニムのカジュアルさをフォローした好バランスなスタイル。
コーデ2
アメトラの王道ならデニムも招き入れやすい
紺ブレにギンガムチェックのシャツ、そして濃紺のジーンズ。アメリカントラッドのマナーに則った着合わせであれば、デニムも取り入れやすい。全体をブルートーンでまとめた点も巧みで、足元のローファーにビットタイプを選んだことでさりげなく品格も漂わせた。
コーデ3
今どきなオーバーシャツで品良くリラックス
端正な顔立ちの中にカジュアルさが覗くデニムスラックスに合わせるなら、同質の良さを持ち合わせたアイテムが抜群にハマる。今でいえばオーバーサイズの清楚なシャツや気軽に履けるローファーが良い。それにより、リラックスしながらも優雅な着こなしが可能になる。
コーデ4
シルエットで旬を、配色で大人っぽさを主張する
上下ともにゆるめなアイテムを取り入れた、今を感じさせるスタイリング。とはいえ、落ち感のあるカーディガンは上質感が漂い、デニムもセンタークリースがしっかり入った容姿端麗な佇まい。相性の良いカーキとネイビーによるシックな取り合わせも絶妙だ。
デニムスラックスのおすすめ10選
デニムスラックス最大の利点を生かすなら、シルエットや上質な生地感など、やはり見た目にも美しい一本が望ましい。それをよく心得たイタリアのパンツ専業ブランドを中心に、今手にできて使えるアイテムを厳選してピックアップ。
ブランド1
『PT05(ピーティーゼロチンクエ)』
こちらは、足を通したときにこそ本来の実力を実感できる。デニムと遜色ない佇まいながらそのシルエットは脚のラインを美しく浮き上がらせ、ジャージー生地ゆえストレスなくはける。ダブル仕上げよろしくな、あらかじめ1ロールさせた裾もユニーク。
ブランド2
『シープラス』
有名ブランドのOEMも手掛けるイタリアの実力派は、今の空気を的確に捉えたアイテムに定評がある。このベースは代表作の「RIDMARK2」。1プリーツを加えてサイドポケットのスタッズを取り除いたシンプルな一本は、ビジカジのとっておきとして持っておきたい。
ブランド3
『ジェルマーノ』
ナポリ屈指のパンツ専業ファクトリーの名に恥じない抜群のルックス。テーラード仕立てにより仕上げたデニムは、まるでナポリメイドスーツの組下のよう。股上を深めに設定したクラシカルなパターンで、腰周りにゆとりを持たせることでラクにはける。
ブランド4
『トゥモローランド』
オリジナルながら、世界からも認められるモノづくりのクオリティはこの一本からも伺える。高温多湿な日本の夏を想定し、ゼニア社との共同開発で製作した生地は実に清々しく、風になびくほどの圧倒的な軽さ。現代人の体型を想定したパターンも秀逸だ。
ブランド5
『ネオンサイン』
今やその人気の高さから『ネオンサイン』の定番として君臨するストレートデニムスラックス。シンプルかつモダンな一本は、遠目からではデニムとはわからないほど優雅な空気を放つ。それでいて、ウエスト背後にゴムを仕込んでいるため履き心地はいたって楽ちん。
ブランド6
『ラブークル』
スラックスをそのままデニム生地で製作。ウエストにワンタックを入れ、裾へ向かうほどに幅を狭めたシルエットは、エレガントな脚のラインを見事に作り上げる。ポケットを5ポケット仕立てにした点も、センスのあるエスプリ。
ブランド7
『ラルディーニ』
『ラルディーニ』の新ラインである「デニムシリーズ」の一本は、デニムらしからぬ美しさに思わず目を奪われる。付随するパーツのほとんどはイタリアメイドのオリジナルで、脇ポケットもスラント仕立てにすることでトラウザーズのような凜とした佇まいを助長している。
ブランド8
『エドウイン』
ワークボトムスとしてのデニムはよく知られるところだが、こちらは『エドウイン』の新たな一面が覗く「デニスラ」シリーズ。ジャケットスタイルを想定して作られているだけに、きれいなレッグラインとシワの出にくいヒップラインが端正な趣を生む。
ブランド9
『スティルバイハンド』
同ブランドではもはや定番となったデニムスラックス。脚をすっきりと見せる抜群の仕立てに加え、特筆すべきは色味。グレイッシュなインディゴブルーにしたことで、より品性のある面構えに。しかも、色落ち止めを施しているためその色味を長きにわたり楽しめる。
ブランド10
『ウエストオーバーオールズ』
背景にアメリカンワークウェアを感じさせるラインアップが多い『ウエストオーバーオールズ』だが、こちらに関してはそれを微塵も感じさない気品に満ちている。くっきりと入ったセンタープレス。足をきれいに見せる計算し尽くされたストレートシルエットは、オン・オフでの活躍を約束する。

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