
スーパークールビズで酷暑を乗り切ろう。失敗しない服装選びのノウハウ
夏には亜熱帯を思わせる厳しい暑さが続く日本で近年、新たなスタンダードとして認知されつつあるのがスーパークールビズです。キーアイテムを挙げながら服装術をご紹介!
スーパークールビズを実践して、暑い夏を乗り越えよう
現在、クールビズはすっかり浸透していますが、皆さん、スーパークールビズはご存じですか? オンビジネスにおけるドレスコードのカジュアル化が進み、日本の夏は暑さが年々厳しさを増している状況の中、クールビズの上を行くスーパークールビズを積極的に実践してみることをおすすめします。服装から暑さを緩和し、酷暑を乗り切りましょう!
そもそも、スーパークールビズとは?
スーパークールビズは、2012年に環境省が提唱した取り組み。前年に起きた東日本大震災の影響による電力不足が懸念され、その対策の意味も込めてスーパークールビズが提案されました。2005年に提唱されたクールビズとの違いがわかりにくいので、ここで簡単に解説しておきましょう。
ポイント1
クールビズをさらに強化したのがスーパークールビズ
まずはクールビズのおさらいから。クールビズはもともと、地球温暖化対策の一環として始まりました。温室効果ガスを削減するため、エアコンの設定温度が28度でも快適に働くことができるライフスタイルを目指したものです。服装としては、ノーネクタイやノージャケットが基本となりました。そして、そのクールビズをさらに強化した取り組みがスーパークールビズです。冷房を使わなくても仕事に取り組める服装が目標。仕事着の軽装化を進めるため、ポロシャツ、アロハシャツ、Tシャツ、ジーンズなどの活用が推奨されています。
ポイント2
期間は5月~9月が基本。ただし、期間の設定は撤廃へ
スーパークールビズの実施期間はクールビズと同じ。5月1日~9月30日が原則です。ただし2021年からは、環境省で期間は設定しない方針に。気温上昇が進んだ結果、従来の期間が馴染まなくなったためです。期間にとらわれることなく、自治体、企業、個人単位で日頃から快適な服装を模索するのが新しいスタンダードとなりそうです。
スーパークールビズの五大アイテムと、おしゃれな着こなし見本
実情として、スーパークールビズはクールビズと統合されつつありますが、それぞれの業種・職場・業務によってドレスコードは大きく異なります。特にクライアントワークが中心の業務は、クライアントに合わせた服装を選ぶのが一般的。だからこそ、皆で連携しながら軽装化を進めていくことが重要なのです。以下でスーパークールビズコーデにおける5つのキーアイテムと着こなし例をご紹介するので、それを1つの目安にしつつ、できるかぎりの軽装化を目指してみませんか? 私たちが一丸となって日本の酷暑を乗り切りましょう!
▼アイテム1:「ポロシャツ」は、ジャストサイズで品格アップ
襟付き特有の品位とスポーツウェアの快適性を併せ持つのがポロシャツ。定番生地の鹿の子は通気性に優れ、スーパークールビズでも推奨されています。台襟付きでドレスシャツのように見える「ビズポロ」と呼ばれるタイプがもっとも上品ですが、スーパークールビズではそこまでディテールを気にする必要はありません。シンプルなポロシャツをジャストサイズで着こなせばOKです。
着こなし1
裾をタックインすることで上品なイメージを上乗せ
明るいトーンのポロシャツにブルーのアンクル丈パンツを合わせ、爽快にまとめたコーディネート。ポロシャツの裾をパンツにインすることで、上品なイメージをプラスしているのもポイントです。ベルトと時計のバンドを黒いレザーで統一し、品格をアップしている小技にも要注目。
着こなし2
ボタンダウン仕様のビズポロを使って定番的ビジカジに
ビズポロを象徴するディテールである台襟付きに、ボタンダウンカラーを採用したポロシャツを着用。ビジネススタイルの定番といえるネイビー×グレーの配色をコーディネートに取り入れ、上品にまとめています。ジャストなサイズ感も好印象に貢献。
着こなし3
ブルー系のカラーでまとめて爽やかな装いを構築
ポロシャツ、スラックス、ローファーをすべてブルー系のカラーで揃えて爽やかなイメージを強調。涼しげな見た目にまとめ上げています。また、ポロシャツの襟はカッタウェイと呼ばれる仕様。襟の開きがかなり広く、首元がすっきりして映るのでスーパークールビズにおすすめです。
▼アイテム2:「アロハシャツ」は、色数が少ないモダンな柄が本命
ハワイ発祥の「アロハシャツ」や、沖縄で生まれた「かりゆしウェア」は、現地では正装として冠婚葬祭でも着ることができるアイテム。スーパークールビズでも着用が認められています。ただし、どんなデザインでも良いというわけではありません。派手な柄はラフなイメージが高まるので避けるようにしましょう。ビジネスにふさわしい落ち着いた印象を演出するためには、色数の少ないデザインを選ぶのがポイント。定番カラーを基調としたモダンな模様ならスタイリッシュな印象も強まります。
着こなし1
ダークなモノトーン基調で落ち着かせた好サンプル
ブラック基調のアロハシャツがクールなイメージ。民族調の柄ですがモノトーンのみで構成されているため、落ち着きを感じさせます。そうはいってもリラックス感がある1枚なので、上品なスラックスを合わせてビジネスでも通用する着こなしにまとめているのが巧妙です。
着こなし2
明るいトーンとフローラルな柄でエレガントな印象に
アロハシャツの定番柄でもあるフラワーパターンは、色数が少ないものを選ぶとエレガントなイメージが演出できます。このコーディネートでは、シャツのベースカラーであるベージュに合わせてチノパンとスリッポンを同系色で統一。コーディネート全体の色数を抑えることで品位を一層高めています。
着こなし3
アロハシャツの裾をタックインして品格アップ
アロハシャツを正装として着用する場合は、裾をパンツに入れるのが正統。そのルールを取り入れ、品位を高めた上級者のコーディネートです。花柄のアロハシャツ、スリムなスラックス、ローファーはすべてブラック基調で統一。クールにまとめてアロハシャツのラフ感を見事に緩和しています。
▼アイテム3:「Tシャツ」は、無地で上質感のあるタイプが基本
スーパークールビズでは、Tシャツも容認されています。ただし、「TPOに応じた節度ある着用」が条件です。重要なポイントは、無地を選ぶこと。ワンポイント程度なら許容範囲ですが、目を引くプリントなどが入ったデザインはかなりカジュアルな印象なので、NGと心得ましょう。無地であることに加えて、生地に上質感があればさらに◎。少し光沢のあるシルケット加工やシルク混素材を用いたタイプが狙い目です。Tシャツというだけでラフな印象になりがちなので、定番カラーやモノトーンを選んで印象を落ち着かせることも忘れずに。
着こなし1
シンプルなスラックスを合わせて好感度の高い装いに
人気を集めている『ユニクロ ユー』の「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ」をセレクト。シンプルなデザインで、サイズが大き過ぎなければオンでも使えます。スラックスもシンプルなタイプにすることで、落ち着きのあるコーディネートを形成。その一方、アンクル丈を選んで軽やかな印象も加味しています。
着こなし2
全身をダークトーンでまとめたシックなTシャツスタイル
Tシャツもスラックスもダークネイビーで揃え、落ち着いたコーディネートに仕上げた好例です。全体的に無地に見えますが、実はTシャツはストライプ柄。無地が基本ではありますが、主張の少ない上品なパターンなら、総柄のTシャツでも上品に仕上がります。
着こなし3
Tシャツは少しフワッとタックインすると好バランス
他のトップスと同じく、Tシャツも裾をパンツに入れることで品位をアップすることができます。ただしTシャツの場合は、ぴったりタックインすると肌着のように見えてしまう懸念も。適度に余裕を持たせるのがおすすめです。このお手本のように、少し大きめのTシャツを選べばフワッと着こなしやすくなります。
▼アイテム4:「ジーンズ」は、加工感のない上品なタイプを
Tシャツと同じく、シーンや状況によってはジーンズでもOKです。ただし、だらしない印象や不潔なイメージにつながるタイプはオフィスにふさわしくありません。クラッシュ加工や穴が開いたタイプは絶対にNG。ヴィンテージ調の色落ちやアタリ感が強いタイプも避けましょう。おすすめは、リジッドデニム製やワンウォッシュ加工の濃紺ジーンズ。上品な印象ならブラックジーンズもOKです。ただし、細すぎるスキニーシルエットなどは避けたほうが無難。ロックやモードな雰囲気が漂うからです。スラックスに近い細めテーパードシルエットが上品で最適。
着こなし1
定番的な着こなしもジーンズを使えばこなれた印象に
『ラコステ』のポロシャツに『リゾルト』のジーンズは合わせたコーディネート。オーセンティックなアイテムですが、それぞれの上質感とジャストなサイズ選びで品良くまとまっています。ベーシックな着こなしなのにこなれたムードが漂っているのは、ラフ感のあるジーンズをチョイスしているからこそ。
着こなし2
少し色落ちしたジーンズを使ったコーディネートの好例
色落ちしたジーンズを選ぶ場合は、この程度くらいがボーダーライン。これよりも色落ち感やアタリ感が強いタイプはカジュアルな印象になり過ぎるのでビジネスシーンには不向きです。このコーディネートは、シャツを合わせて大人っぽく仕上げたバランスも絶妙です。
着こなし3
爽やかなイメージを打ち出すならホワイトジーンズで
清潔感を打ち出すのに最適なのが白いパンツ。ただし素材によっては下着が透けてしまう心配も。その点、ホワイトジーンズなら透ける心配もほとんどありません。このコーディネートのように、シンプルなトップスを合わせるだけで爽やかにまとまるので、白いジーンズもぜひ活用してみてください!
▼アイテム5:「スニーカー」はシンプルな定番カラーが原則
すでにビジネススタイルでも広く受け入れられているスニーカーですが、スーパークールビズでも大いに活用すべきです。定番カラーのシンプルなタイプさえ選べば、ビジネスカジュアルでオールマイティに使えます。おすすめのカラーはブラック、グレー、ホワイト。モノトーン基調のスニーカーなら落ち着きがあり、合わせるコーディネートを選びません。
着こなし1
白いスニーカーでクリーンに仕上げたビズカジのお手本
大人なカジュアルスタイルの定番アイテムでもある白いスニーカーは、清潔感と軽快感が魅力。スーパークールビズにもぴったりマッチします。パンツかトップスをダークカラーにすると、この好例のようにスニーカーのホワイトが際立ってクリーンなイメージを強調できます。
着こなし2
シンプルなスリッポン型スニーカーは使いやすくておすすめ
シンプルなスニーカーの筆頭はスリッポンタイプ。ビジネススタイルにも馴染みやすいので、1足あると便利です。このコーディネートはいたってベーシックですが、実は足元のスニーカーがアクセントとして活躍。組織変化で表現したウイングチップと白いソールがちょっとしたアイキャッチになっています。ニット地のアッパーが涼しげな印象も醸成。
着こなし3
革靴と同様の品格を持つスニーカーのセレクトが巧妙
ポロシャツを使ったスタイリングを革靴で引き締めているように見えますが、実は『パトリック』のスニーカー。ストレートチップのサドルシューズをモチーフにしたスニーカーです。ビジネススタイルでスニーカーを履くのに気が引ける人は、こんな革靴風のスニーカーからトライするのもおすすめです。
ちなみに。オフィス内に限っては、サンダルもOKです
スーパークールビズでは、実はサンダルも認められています。ただし、「執務室などの内勤に限る」という注釈付き。オフィスなどの室内でパソコン作業などを行う際なら問題ないということです。とはいえ、クライアントや取引相手に会う際にはサンダルは避けたほうがベター。相手に失礼のないように気を配ることが最優先です。
選ぶなら、素肌があまり露出しないミュールタイプやスリッパタイプが落ち着いた印象にまとまるのでおすすめ。派手な色柄は避け、ダークカラーのシンプルなタイプを選ぶのが鉄則です。足元をサンダルにすることで体感温度が下がりますので、状況が許す限り活用してみましょう!
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