イームズ夫妻も愛した逸品。ケメックスのコーヒーメーカーは美しくて実用的

イームズ夫妻も愛した逸品。ケメックスのコーヒーメーカーは美しくて実用的

『ケメックス』のコーヒーメーカーは機能美溢れるルックスが魅力。完成度の高さから、80年も愛され続けています。コーヒーをおいしく淹れられる秘密も含めて徹底解説!

平 格彦

2020.09.10

キッチン用品
コーヒー

イームズ夫妻や柳 宗理氏も愛用した『ケメックス』のコーヒーメーカー

『ケメックス』とは、1941年に誕生したアメリカのコーヒーメーカーおよびそのブランド名。ドイツ生まれの科学者、ピーター・シュラムボーム博士が実験室のフラスコをコーヒーメーカーとして代用したのがきっかけで誕生したといわれています。『ケメックス』のコーヒーメーカーは非常に人気が高く、1980年以前に製造されたものは“オールドケメックス”などと呼ばれ、ヴィンテージ品として取り引きされています。なお、ヴィンテージモノに限らず、最近は『ケメックス』の模造品も出回っている模様。人気の裏付けではありますが、購入時には注意が必要です。

人気や評価の高さを物語るエピソードとしては、有名な美術館や博物館でパーマネントコレクションとして認定されているという事実が挙げられます。ニューヨーク近代美術館(MoMA)、フィラデルフィア美術館、スミソニアン博物館などで永久展示品として認められているのです。また、イームズチェアなどで知られるチャールズ&レイ・イームズ夫妻や、バタフライスツールなどで有名な柳 宗理氏といった一流デザイナーも『ケメックス』のコーヒーメーカーを愛用していたことが知られています。専門家が認めるほどの完成されたデザインで、オブジェとしても飾りたくなるほどの美しさ。実用性にも優れているので、ぜひ使ってみてください。

シンプルなのに機能的。『ケメックス』のコーヒーメーカーの魅力とは?

『ケメックス』のコーヒーメーカーは、ガラス製のフラスコのようなデザインが特徴的。ドリッパーとサーバーが一体化しているため、コーヒーをドリップした後に容器を移す必要がありません。無駄を省いたシンプルなデザインなのに、合理的で便利。ちゃんと実用性も高いからこそ、誕生から80年近く経っても愛され続けているのです。

美しく便利なだけでなく、淹れたコーヒーの味も抜群。コーヒーが均一に流れ落ちる形状なので、ムラのない味わいに仕上がるのです。さらに専用フィルターを使うことで、雑味を省いて一層おいしく淹れることが可能になります。このように、ハンドドリップでコーヒーを淹れたい人にとって『ケメックス』は最良の選択肢。無駄のない美しいコーヒーメーカーだからこそ、コーヒーを淹れるという作業自体を楽しむことができ、リッチな気分でコーヒーを味わうことができます。

3つのシリーズ別。『ケメックス』の代表的なコーヒーメーカーをチェック

『ケメックス』のコーヒーメーカーについてポイントが把握できたところで、早速アイテムをご紹介します。3つのシリーズに分かれていますが、異なるのはディテールのみ。独自のフラスコ型は共通する特徴で、使い勝手もほとんど変わりません。どれをセレクトしても間違いではありませんので、シリーズは好みで選べばOKです。

▼その1:「クラシック」シリーズ

『ケメックス』における1番の定番シリーズが「クラシック」。本体はガラス、持ち手は木&革という素材のコンビネーションがシンプルなデザインに個性をプラスしています。マシンメイドで品質にムラがないのもポイント。最初に手に入れるべきスタンダードな『ケメックス』といえるでしょう。

アイテム1スリーカップ クラシック ケメックス

クラシックシリーズに限らず、『ケメックス』のコーヒーメーカーは3カップ程度を淹れられるタイプが最小サイズ。容量としてはおよそ440mlで、ひとり~少人数の家庭で使いやすいコンパクトなサイズ感です。直径およそ10.8cmのスリムなフォルムは、使わないときに収納しやすいのもメリット。

アイテム2シックスカップ クラシック ケメックス

こちらは一度に6杯くらいのコーヒーが作れるサイズ。3カップと並ぶスタンダードなサイズで、容量は約887mlです。ドリッパー部分の傾斜角度が3カップサイズとは大きく異なり、ワイドに広がっているのが特徴的。直径はおよそ12.3cmで、見た目の印象よりもスマートな作りです。

アイテム3テンカップ クラシック ケメックス

10杯くらいのコーヒーを淹れることができる大容量タイプもラインアップ。クラシックシリーズでは最大のサイズです。バーベキューやキャンプ、ホームパーティなど、一度に大人数でコーヒーを飲む際にも重宝します。クラシックシリーズはここでご紹介した3つのサイズに加え、8カップサイズも選べます。

▼その2:「ハンドブロウン」シリーズ

デザインとしてはクラシックシリーズと変わりませんが、クラシックシリーズがマシンメイドなのに対して、こちらはハンドメイド。アメリカの職人がひとつずつ丹念に手吹きで仕上げています。手作りなのでクラシックシリーズよりも高級感が感じられ、値段も高めの設定です。

アイテム4サーティーンカップ ハンドブロウン ケメックス

工芸品としてのクラフト感を実感できるのが手吹き仕上げの魅力。特に注ぎ口周りの仕上げは美しくて見事です。また、わずかな歪みなどの個体差があるのも手作りならではの醍醐味。ガラスの色味が少し緑がかっているのも特徴です。ハンドブロウンシリーズのサイズ展開は、3カップ、5カップ、8カップと13カップの4種類。なお、大容量の13カップサイズはハンドブロウンシリーズにしかラインアップされていません。

▼その3:「グラスハンドル」シリーズ

ネーミングの通り、ガラス製のハンドルが付いているのがグラスハンドルシリーズのポイント。他のシリーズと違って木枠がなく、ガラスのみで構成されたミニマルでクールなデザインが印象的です。ハンドルが付いているので持ちやすく、サーバーとして使いやすいのも長所です。

アイテム5テンカップ グラスハンドル ケメックス

グラスの透明感が強調され、クリーンな美しさが際立っているのがグラスハンドルシリーズの大きな魅力です。すべてが透けて見えるのでコーヒーの滴が生まれる瞬間も観察することができ、ハンドドリップならではの作業を一層楽しむことができます。グラスハンドルシリーズでは、3カップ、6カップ、8カップ、10カップの4サイズをラインアップ。

よりおいしく淹れるなら。『ケメックス』専用のペーパーフィルターを使おう

『ケメックス』は専用のペーパーフィルターも販売しています。サイズ感がマッチするのはもちろんですが、よりおいしいコーヒーを淹れるためにも専用フィルターを使うのがおすすめ。一般的なフィルターよりも20~30%くらい厚めに作られていて、その分だけ酸味や雑味、油分といった不要な要素をきっちり取り除いてくれるのです。フィルターは3タイプがあるので、詳細をご紹介しましょう。

アイテム1ボンデッドフィルター プレフォールド スクエア(四角形タイプ)

もっとも定番的なのは四角形のフィルター。あらかじめ半分に2回折られているので、1枚と3枚に分けて円錐状にしてコーヒーメーカーにセットします。セットする際は、3枚重なっているほうを注ぎ口に合わせるのがポイント。注ぎ口が空気の通り道になってバランスが整い、適切なスピードでコーヒーをドロップすることができます。コーヒーメーカーのサイズは6カップ以上に対応。カラーはナチュラルとホワイトの2色です。

アイテム2ボンデッドフィルター プレフォールド サークル(円形タイプ)

基本的には四角形のタイプと同じでセット方法も一緒。角がなく、よりスマートにセットできるのが大きな特徴です。折られている状態から誤って広げてしまった場合は、半分折りを2度くり返せば元の状態に戻せます。こちらも6カップサイズ以上のコーヒーメーカーで使えます。

アイテム3ボンデッドフィルター アンフォールド ハーフムーン(半円タイプ)

半円形のタイプは、3カップサイズのコーヒーメーカー用。このタイプのみ、自分で折って使う必要があります。少し変わった形状ですが、基本は半分折りを2回。1回折った後に小さな扇形の部分を内側に折りたたんでから再び半分に折ります。3カップサイズはドリッパー部分の角度が急勾配ですが、中心部分を多く重ねることでドリップの速度を適正化することができるのです。折った後は他のタイプと同じく、3枚と1枚に分けて3枚の部分を注ぎ口に合わせてセットします。カラーはホワイトとナチュラルの2種類。

『ケメックス』は関連プロダクトも充実。一緒に使いたいアイテム4選

『ケメックス』のコーヒーメーカーは、誕生してから長い間愛され続けています。だからこそ、周辺アイテムも豊富。関連プロダクトを増やせば増やすほど統一感が生まれ、『ケメックス』でコーヒーを楽しむ時間が一層豊かになるはずです。

アイテム1グラス コーヒーメーカー カバー

すぐにコーヒーを飲みきれない場合に重宝するコーヒーメーカー専用のフタです。サーバー部分にコーヒーを入れたまま保存する際にフタをすることで、コーヒーの酸化や劣化、ホコリやゴミの混入を防ぐことができます。コーヒーメーカーの全サイズに対応。

アイテム2グラスマグ

ガラス製のマグカップもラインアップ。グラスハンドルシリーズをコンパクトにしたデザインで、コーヒーメーカーとセットで使うと統一感が生まれます。また、ハンドブロウンタイプなので、個体差があって愛着が持てる仕上がり。容量は約300mlで、コーヒーをたっぷり楽しめます、

アイテム3ハンドブロウン クリーム&シュガーセット

砂糖やミルクなどを保存できる容器です。こちらもコーヒーメーカーを彷彿とさせるフォルムですが、上下で分離できる点が大きく異なっています。重ねても安定感があるのはフラスコ型だからこそ。こちらも職人の手吹きによる贅沢な仕上がりです。

アイテム4コーヒーメーカー専用ボンテージ(アレンジ用レザー枠)

『ケメックス』は歴史も人気もあるため、サードパーティによるオプション品も出回っています。これはコーヒーメーカーの木枠と差し替えられるレザー製の枠。16世紀半ばから17世紀前半にヨーロッパ貴族の間で流行した襞襟(ひだえり)をモチーフにしています。素材は天然アンテロープ革。牛革の耐久性とカモシカのしなやかさを併せ持ち、吸い付くように手にフィットします。内部にはスポンジが入っていて、熱が伝わりづらい実用性も兼備しています。

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出版社を経て独立。「Men’s JOKER」と「RUDO」は創刊から休刊までほぼ毎号で執筆。さらに「MEN’S CLUB」「GQ」「GOETHE」など、60以上のメディアに関わってきた。横断的、俯瞰的に着こなしを分析するのが得意。そんな視点を活かし、「着こなし工学」としての体系化を試みている。
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