
ナイロンパーカーがほしいワケ。13着のおすすめとそのメリットを解説
出自はアウトドアやスポーツながらも普段使いがしやすく、着心地快適なナイロンパーカー。実はインナー使いもでき、着回し力は抜群。1着あると何かと便利です。
手軽なスポーツMIXに。ナイロンパーカーが着こなしの幅を広げる
引き続き人気のスポーツMIXにおいて、“使えるアイテム”としてスポットライトを浴びているのがナイロンパーカー。そもそもはアウトドアやスポーツシーンでの使用を想定して設計されたモノなので機能性は非常に高く、ボディは防風性や撥水性といった機能を備えたシェルを採用しているものが多数派です。大抵は脱いでも邪魔にならないよう生地自体は非常に薄手で、裏地なしの1枚仕立て。そんなテクニカルなアウターでありながら、前開きのスウェットパーカーと同じような感覚で気楽に羽織ることできるという長所もあります。
さて、そんなナイロンパーカーはスポーツMIXスタイルにおいてどう活躍してくれるのでしょうか。それは、写真の着こなしを見れば一目瞭然。デニムシャツとウールパンツというカジュアルな着こなしの上にサラッと羽織るだけで、やり過ぎないアクティブ感を加えることができるのです。シェル素材といってもパーカーなので、普通にカジュアルアイテムに合わせられる懐の深さを有しているのです。よりスポーティに見せたいなら、フロントを閉じるなどで調節も可能ですよ。
なぜナイロンパーカーが必要なのか。3つのメリットとともに解説
スポーツアイテムながら普段使いに適したナイロンパーカーですが、これを着ると他にもうれしいメリットがあります。以下で3つご紹介しましょう。
メリット1
素材がライトだから、とっさの羽織りにも最適
アウトドアではいざというときのために持っていくギアという側面もあるので、ボディに採用するシェルは非常に薄くて軽量。小さくたたんで収納できるうえ、そもそもパッカブル仕様になっているモノも少なくありません。ゆえに、街でも急な冷え込み対策として持ち歩いても苦にならないのです。風を遮るだけでも体感温度は大きく変わるので、実はかなり使えるアウターなんですよ。
メリット2
アウトドアでも活躍が期待できる、機能系素材の恩恵
薄手ながら、昨今ではアウトドアシーンでも有用な撥水性や透湿性を備えているモノが基本。防水透湿素材を張り合わせた2~3レイヤーのモノもあれば、コーティングにより撥水機能を得ているモノなど、その種類はさまざまです。いずれも街使いする際にも小雨を凌いだり、風を遮ったりといったメリットを享受できます。
メリット3
冬はアウターの中に仕込める薄さが、心強い
薄くて軽いという強みは、コーデの幅を広げるという意味でも役立ちます。実はアウター使いに限らずインナーとしても有用で、アウターの中に仕込むことで上級者見えするスポーツMIXをいとも簡単に作れてしまいます。ナイロンで生地に厚みがないため、どんなアウターの下にも挿せる、というのはメリットでしょう。
ガチスペックから街着まで。使い勝手で選ぶナイロンパーカー13選
スペック自慢のアウトドアブランドのモノから、街映えする要素を盛り込んだショップ別注アイテムまで、選択肢はかなり豊富。ここでお気に入りの1着を見つけて、大人のスポーツMIXデビューしてみませんか?
アイテム1
『アークテリクス』スコーミッシュ フーディ
『アークテリクス』が継続的に作り続けているウインドシェルといえば、この「スコーミッシュ フーディ」。総重量は140gと、着ていることをほとんど感じさせない軽さが何よりの魅力です。それでいて非常に高い防風性と通気性を備えており、熱を逃がさずウェア内の蒸れだけを外に放出することが可能。胸ポケットの中にたたんで収納できる、パッカブル仕様でもあります。
アイテム2
『パタゴニア』メンズ・フーディニ・ジャケット
アウトドアの世界では上記「スコーミッシュ フーディ」と双璧を成すほど絶対的な人気を誇るのが、この「メンズ・フーディニ・ジャケット」です。こちらも着ていることを感じさせない超軽量なシェルの1枚仕立てで、もちろんパッカブル仕様。耐久性に富む撥水加工であるDWR加工が施されているなど、機能性も十分です。リサイクルナイロンを採用し、フェアトレードによる縫製を用いるなど、エシカルなマインドが息づいています。
アイテム3
『スノーピーク』インディゴ コットンナイロン パーカー
シャカシャカ過ぎるシェルがちょっと苦手という人は、コットンとナイロンの混紡素材で仕立てたこちらはいかがでしょう。インディゴ染めによる味わい深い配色も楽しめるうえに収納力のある多ポケット仕様なので、手ぶらで外出したいときの心強い相棒として頼りになります。シルエットはゆったりめですが、着丈が長過ぎない絶妙なバランスなのでルーズな印象に偏りません。
アイテム4
『バッハ』×『アーバンリサーチ』別注コミュータージャケット
北欧の実力派バッグブランドにして、質実剛健なアウトドアウェアも手掛ける『バッハ』。これは、そんな同ブランドの定番パッカブルアウターである「コミュータードライジャケット」を、『アーバンリサーチ』の別注によってアレンジしたモノ。通常はスタンドカラーですが、それをフーデッド仕様に変更しています。もともとこのジャケットは定番のトートバッグをジャケットに置き換えたモノで、雑誌やタブレット端末も収納できるアウトポケットが備わっています。
アイテム5
『ホグロフス』リムシリーズ シールドコンプ フード
ランニングや登山の際に着用することを想定して作られた、実用派のウインドシェル。軽量化を図るためにミニマルな設計ですが、袖や裾周りには伸縮性を持たせ、貴重品を入れておくための斜めポケットを備えるなど、必要最小限ながら機能的なディテールを盛り込んでいます。耐久撥水(DWR)加工は、過フッ素化合物を使用しないエコロジカルな製法を採用しています。
アイテム6
『ザ・ノース・フェイス』スワローテイル ベントフーディー
ランニング用に開発されたシェルアウターだけあって、肌面に微細な凹凸を持たせることで汗ばんでもまとわりつきにくい仕上がりに。もちろん、伸縮性も抜群。両脇や背ヨークに通気穴を設け、外気がウェア内に自然に送り込まれるように設計された空気循環システムも秀逸です。これもパッカブル仕様で、これからの時期にうれしい静電気の発生を抑える処理も施されています。
アイテム7
『エカル』ライトウェイトパッカブルパーカー
ワンポイントのリフレクターロゴが目を引くミニマルデザイン。ですが、耐久撥水加工により急な雨を凌げるうえに伸縮性も備わっていると、アウターとしてもインナーとしても利便性の高い仕上がりとなっています。フロントには本格派アウトドアブランドには少ないダブルジップ仕様となっているのも、ファッション用途では有用ですね。ボトム側を開くことによる、ニュアンス作りも楽しめます。ちなみにこちらもパッカブル設計。
アイテム8
『バーラップ』TTパーカー
ボディは薄手ながら防水透湿性に優れる2.5レイヤーのシェル素材を採用。フロントはジッパーとスナップボタンの両方を備えた設計で、ボタンだけ閉めておくとベンチレーション効果も期待できます。ボディのシェルに加えて袖や裾にも伸縮性を持たせており、動きやすさと防風性を高めた作りになっています。左胸のポケットの中にたたんで収納可能です。
アイテム9
『ワイルドシングス』シャモニージャケット
こちらの1着は、デュポン社が開発したサプレックスという高機能ナイロンで仕立てられたモノ。一般的なナイロンよりも風合いが柔らかく、コットンのようなやさしい着用感を楽しめます。一方で耐摩耗性・撥水性・通気性・速乾性といった機能もしっかり備わっているので、アウトドアシーンでも当然頼れる存在に。90年代のアウトドアウェアに採用されて脚光を浴びた生地でもあり、当時の空気感を演出するのにもおあつらえ向きです。
アイテム10
『デサントオルテライン』アクティブシェルジャケット
街映えするミニマルデザインに、機能を満載したハイスペックなシェルパーカー。ハの字型に配置されたフロントのジップポケットからウェア内に外気を取り込む、「デサント」独自のベンチレーションシステムを採用しています。袖口のフィット感を高めるアジャスターは雨に濡れてもホールド感を保てる設計となっており、生地とドローコードの一部を一体化する独自のコードロックシステムにより耐久性をも向上させています。ボディには、2.5レイヤーの防水透湿素材を採用。
アイテム11
『ティラック』スティンガー ミグ ジャケット
定評のある高水準の防水透湿性はそのままに軽量化を図り、肌にまとわりつかないさらりとした裏地に仕上げた2レイヤー素材のゴアテックス パックライト プラスがマテリアル。これはそんな高機能素材を使いつつ、ミリタリーテイストに落とし込んだ1着です。両袖には認識票のワッペンを取り付けられるベルクロが施されており、付属する3種類のワッペンでプチカスマイズを楽しめるなど、さりげないミリタリー要素が男心をくすぐります。
アイテム12
『ラコステ』モダンファンクショナルレトロマウンテンパーカー
クラシカルなマウンテンパーカーの佇まいを再現しているものの、ボディの生地に撥水性を高めたパリッと張りのあるナイロンシェル素材を使用したり、止水ジッパーによるテクニカルなアクセントを効かせたりと、ギャップのある作りが新鮮です。見える箇所だけでなく、生地を縫い合わせた部分の裏面はシームテープによって浸水防止の処理が施されるなど、隠れたところにもモダンなテクノロジーが垣間見えます。ボディと同色に仕上げた控えめなワニロゴに加え、登山用ロープ風のドーコードもさりげない見どころに。
アイテム13
『マムート』コンベイ ツアー ハードシェル フーデッド ジャケット
ボディに採用したゴアテックス パックライトは、嵐の水圧にも耐えるという20,000mmを凌駕する、28,000mmの耐水圧を実現した2.5レイヤーの防水透湿素材。2WAYジッパーによる脇下の通気性の確保や、逆に首元が高いスタンドカラーを採用することで防風性も高めているなど、気の利いたディテールが光る秀作です。ちなみに、フードはフロント2点と後頭部1点の計3点でフィット感を調節できる作りになっています。

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