中綿ジャケットが、むしろ好都合。ダウンにはないメリットと、おすすめを網羅

中綿ジャケットが、むしろ好都合。ダウンにはないメリットと、おすすめを網羅

ダウンでは街使いには暑過ぎるし、かさばるのが気になる……という人におすすめしたいのが化繊の中綿ジャケット。街使いにベストバランスな、その作りを読み解きます。

遠藤 匠

遠藤 匠

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2020.12.22

都会派にジャストなスペック。あえての中綿ジャケットという選択肢

都会派にジャストなスペック。あえての中綿ジャケットという選択肢

Crouka LR/クローカ エルアール

Crouka LR/クローカ エルアール

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空前のアウトドアブームという追い風もあって、高性能なダウンジャケットが街を席巻。しかし、もし街使いが前提なのであれば、中綿ジャケットも選択肢に加えてみることをおすすめします。中綿ジャケットとは、羽毛ではなく化繊のインサレーションをフィリングしたアウターのこと。実はハイスペックなダウンを手掛けている本気系のアウトドアブランドだってこちらのタイプも手掛けていることが多く、いずれも性能的には申し分ありません。詳しくは後述しますが「街中で着るには、ダウンはちょっと暑過ぎるかも……」と感じていた人には、大いに試す価値のあるアウターといえるのです。

ダウンと中綿は、何が違う? 購入時に注目したい比較ポイント

そもそも、ダウンと化繊の中綿は何が違うのでしょうか。ダウンはいうまでもなく、アヒルやガチョウといった水鳥の羽毛を用いた天然の保温材のこと。ふわふわとした毛が温かい空気を溜め込み、断熱層のような役割を果たすことで保温力を発揮します。これに対し、中綿は人工ダウンと呼ばれることがあることからもわかるように、化繊を使って羽毛と同じような保温構造を再現したもの。メーカーによって差はありますが、その多くが仕立てやすいシート状に加工されています。羽毛と比べると保温力や吸湿性はやや劣りますが、街使いするにはこれくらいの温かさで十分という意見も多数。また、扱いやすく、羽毛と違って湿気によって保温力が低下しないという利点もあります。

ポイント1

着膨れとおさらば。“かさ”が気になる人にこそ、中綿ジャケット

着膨れとおさらば。“かさ”が気になる人にこそ、中綿ジャケット

Crouka LR/クローカ エルアール

Crouka LR/クローカ エルアール

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先程も少し触れましたが、ダウンと中綿で大きく異なる点がその厚み。ダウンは羽毛が元に戻ろうとする力によりふかふかとしたボリュームがありますが、それと比べるとシート状に加工された中綿は厚さが控えめ。街でも自然の中でも着たいというデュアルライフ派は前者のダウンを選ぶほうが良いでしょうが、着用シーンは街がメインでどちらかというときれいめな装いを好む……という人は、後者の中綿を選ぶのが得策かもしれません。

ポイント2

“中綿”も千差万別。ジャケットの中の素材で変わる、ウォーミーさ

“中綿”も千差万別。ジャケットの中の素材で変わる、ウォーミーさ

ミリタリーWAIPER 楽天市場店

ミリタリーWAIPER 楽天市場店

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一口に中綿や化繊といっても、その種類は意外と豊富で、それぞれに背景があるものです。例えば、最近はアウターに限らず、寝袋や布団や枕といった寝具にもよく使われている「プリマロフト」は、もともとは米国陸軍・海軍の寒冷地用防寒着のために開発されたもの。マイクロファイバーで羽毛のような繊維構造を再現しているので薄手でも保温力があり、通気性や撥水性にも優れています。また、よりシンプルに街使いにちょうど良い保温力を実現した中綿もあれば、『コロンビア』の「オムニヒート」、『ザ・ノース・フェイス』の「Vモーション」のようにブランドが独自開発したものもあります。

ポイント3

水濡れだって怖くない。中綿ジャケットはメンテナンスも楽ちん

水濡れだって怖くない。中綿ジャケットはメンテナンスも楽ちん

Crouka LR/クローカ エルアール

Crouka LR/クローカ エルアール

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これも先程少し触れたことですが、ダウンは湿気や水濡れによって潰れてかさがなくなってしまうと本来の保温力を発揮できなくなってしまいます。表地に撥水加工が施されていても湿気の影響は受けやすいので、水濡れは控えるのが賢明といわれています。これに対して中綿は、水や湿気によって潰れにくく、保温力をキープすることができます。また、メンテナンスに関しても、ダウンはクリーニング代が意外とかかってしまいがちですが、中綿は汚れたら自宅の洗濯機でサクッと洗えてしまいます。

ボリューム豊かにお届け。洒落感を演出できる中綿ジャケット12選

ここから先は、きっと冬の街で即戦力になってくれるであろう中綿ジャケットをご紹介。スペックに信頼の置けるアウトドアブランドを中心に、街使いにおいて見た目と性能の両面で満足感を得られる新作を集めてみました。

アイテム1

『ピークパフォーマンス』アルゴンフードジャケット

『ピークパフォーマンス』アルゴンフードジャケット

OutdoorStyle サンデーマウンテン

OutdoorStyle サンデーマウンテン

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こちらの1着は、縫製でも圧着でもなく二重織りという特殊な織りによってノンステッチのキルティングを構成。それにより、風による保温力の低下を防いでいます。フィリングされた「サーモア」という中綿は、スキーウェアブランドも使用するミラノの老舗中綿メーカーのもの。断熱性に優れる一方、リサイクルポリエステルを採用したサステナブルな素材でもあります。

アイテム2

『パタゴニア』ナノ・パフ・ジャケット

『パタゴニア』ナノ・パフ・ジャケット

Mike Museum

Mike Museum

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高機能中綿ジャケットの代名詞として、その名を轟かせているのがこちら。フィリングされた「プリマロフト・ゴールド・インサーレーション・エコ」という中綿は、万が一水に濡れてしまっても98%の保温力を保つ設計となっています。原料はリサイクルポリエステル製で、製造過程の二酸化炭素排出量を劇的に減らしたエコな作りであることからも、地球環境を第一に考える『パタゴニア』の哲学を感じられます。

アイテム3

『ザ・ノース・フェイス』ライモジャケット

『ザ・ノース・フェイス』ライモジャケット

Crouka LR/クローカ エルアール

Crouka LR/クローカ エルアール

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「Vモーション」と呼ばれる独自開発の中綿は、極細糸を板状に織ったものを蛇腹に成形しているのが特徴。この構造によってより多くのロフトを確保することができ、ストレッチ性を持たせることにも成功しています。表地にも伸縮性を持たせているので動きやすく、クライミングシューズを収納できる大きめの内ポケの存在もユニークです。

アイテム4

『アークテリクス』ラッドステン パーカー

『アークテリクス』ラッドステン パーカー

OutdoorStyle サンデーマウンテン

OutdoorStyle サンデーマウンテン

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表地は2レイヤーのゴアテックスなので、防水透湿性に加えて防風性の面でも優秀。「コアロフト コンパクト」と呼ばれる中綿は『アークテリクス』が独自開発したもので、濡れても保温力が低下しにくく湿気を素早く排出することで快適な着心地を保ってくれます。中綿が入っていることを感じさせないすっきりとしたシルエットも、都会派好みでしょう。

アイテム5

『コロンビア』スリーフォークスジャケット

『コロンビア』スリーフォークスジャケット

新雪荘

新雪荘

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こちらの1着に採用された「オムニヒート3D」という中綿も、『コロンビア』が自社開発したもの。「オムニヒート」自体は、体の熱を反射させて内にとどめることによって保温力を高めるテクノロジーを採用したもので、これはその最新形。3D構造で反射素材の面積を増やすことで、体温をより効果的に利用できるようになっています。ウェアをたたんでポケットにしまえるパッカブル構造なので、旅でも重宝します。

アイテム6

『ホグロフス』Vシリーズ ミミック フード

『ホグロフス』Vシリーズ ミミック フード

フェルマート

フェルマート

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こちらの1着は、防風性を高めた「ゴアテックス インフィニアム」をボディに使用。冷たい風によって中綿の温かさが損なわれにくい設計になっています。「ミミック プラチナム」という独自開発の中綿は、シートではなく、ふわふわとしたボール状になった化繊素材。柔らかな着心地を楽しむことが可能です。水を吸収しにくい性質があってへたりにくいので、温かさの元となるかさをしっかりと保ち続けられます。

アイテム7

『マムート』ライム フレックス フードジャケット

『マムート』ライム フレックス フードジャケット

アウトドア専門店の九蔵

アウトドア専門店の九蔵

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アウトドアではミッドレイヤー使いがしやすいよう、表地にストレッチ性に優れる「パーテックス クオンタム」を用いた1着。「アユンギラック」というオリジナルの中綿もやはりストレッチ性が非常に高く、ストレスを感じさせない着心地を実現しています。身頃より両袖の中綿量を少なめにすることで、腕の動かしやすさにも配慮した作りになっています。

アイテム8

『ノローナ』トロールヴェゲン プリマロフト100ジップフード

『ノローナ』トロールヴェゲン プリマロフト100ジップフード

LODGE

LODGE

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雪山での中間着や、ハイクアップする際の行動着として作られたこちらは、世界最軽量の断熱材といわれている「エアロゲル」でコーティングされた「プリマロフト」をフィリングしています。超多孔性のゲルで中綿の繊維をコートすることで熱が外に逃げにくくなり、それでいて湿度はたまりにくいという特性を獲得。表地は耐摩耗性を高めたコーデュラナイロン製で、タフさも申し分なしです。

アイテム9

『エルエルビーン』ウォータープルーフ・プリマロフト・パッカウェイ・ジャケット

『エルエルビーン』ウォータープルーフ・プリマロフト・パッカウェイ・ジャケット

ZOZOTOWN

ZOZOTOWN

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この1着に採用された「プリマロフト・ゴールド・インサレーション・ウィズ・クロス・コア」という中綿は、NASAが開発したエアロジェル繊維を「プリマロフト」の繊維と混紡したもの。それを世界に先駆けて『エルエルビーン』が採用し、ウェアに仕立てました。同重量の従来の「プリマロフト」に比べて15%も高い保温力を発揮できるようになっています。シェルには防水透湿素材「TEK2L」を使用しており、水濡れによる保温力の低下を防いでいる点も注目です。

アイテム10

『マウンテンハードウェア』コアストラータフーデッドジャケット

『マウンテンハードウェア』コアストラータフーデッドジャケット

OutdoorStyle サンデーマウンテン

OutdoorStyle サンデーマウンテン

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体にすっきりフィットしてばたつかないシルエットは、登山の際にも邪魔にならないように設計されたもの。ダウン超えともいわれる保温性を有する「プリマロフト ゴールド アクティブ」という超軽量中綿を内蔵しており、機能性はしっかり確保されています。中綿自体は断熱性に加えてストレッチ性と通気性に優れており、厚みも抑えた作りゆえにポケットの中に収納できるパッカブル仕様も実現しています。

アイテム11

『ブラックダイヤモンド』ファーストライトハイブリッドフーディー

『ブラックダイヤモンド』ファーストライトハイブリッドフーディー

WEST WEB STORE

WEST WEB STORE

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ボディに「プリマロフト」を内蔵したうえで、後身頃の裏側にメリノウールをブレンドした生地を採用することで背中からじんわり温まる高い保温力を実現。表地には縦横に伸びるストレッチ性が売りのソフトシェル素材「ショーラーストレッチナイロン」を使用しているゆえに、登山はもとより街で自転車に乗るときなどもすこぶる快適に着用できます。

アイテム12

『ファイントラック』ポリゴン2ULジャケット

『ファイントラック』ポリゴン2ULジャケット

ナチュラム 楽天市場支店

ナチュラム 楽天市場支店

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コアな人気を誇る日本のアウトドアブランド『ファイントラック』の1着は、独自開発による「ファインポリゴン」という中綿を使用。極薄で非常に軽量なシート状の中綿で、意図的にシワをつけながら積み重ねることでロフト(かさ)を確保する仕組みです。これはその中綿を2枚重ねにし、コールドスポットが発生しないレイヤリング構造に仕立てられています。

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注目編集者
遠藤 匠

紺ブレもビーサンも守備範囲。雑食系服飾ライター

遠藤 匠
モノ雑誌と男性ライフスタイル誌の編集を経て、現在はフリーライターとしてメンズファッション誌、ライフスタイル誌、WEBを中心に執筆。ファッション遍歴は、渋カジから英国系テーラードを経て、再びアメカジに回帰。現在は無国籍状態に。
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