
旬な素材で差をつける。ボアコートという選択がこの冬、新しい
モコモコしたボア生地が今、注目の的。その軽くて暖かい特徴を生かしながら、上品に仕上げたボアコートが大人におすすめです。メリットを整理しつつ、おすすめ品を披露!
ボアコートを着こなせば、冬のコートスタイルが一気に鮮度アップ
この冬は、見た目も着心地も温かいボア素材がトレンドとして脚光を浴びています。保温性が高いだけでなく、軽くて比較的リーズナブルなので、この機会に取り入れてみてはいかがでしょうか。
ボアを使ったアウターは防寒性が高いため、もともとはアウトドアスタイルで重宝されていました。ただし最近では、上品に味付けされたアイテムも増加中。ボアを全面的に使ったコートもラインアップがかなり充実しています。ボアであっても、コートタイプなら上品に着こなしやすいので大人におすすめ。軽快で保温性に優れ、新鮮味もあるボアコートをこの冬、ぜひ取り入れてみましょう!
2種類のボアコート、その違いについて知っておく
ボア生地がトレンドとして浮上し、それに合わせてボアコートも注目されていますが、実はボアコートは昔から愛用されてきました。ただし、昔ながらのタイプはデザインがちょっと異なります。今と昔のボアコートの概要をまとめたので、すぐにでもチェックしてみてください。 2タイプの違いを把握しつつ、どちらのボアコートを活用するか吟味するのが賢い選択です。
タイプ1
ボアを全面的に使った品のあるロングコート系
最近は、軽くて温かいボアの特徴を最大限に活用したコートが増えています。わかりやすいのは、メイン素材としてボアを全面に配したチェスター仕様のロングコート。上質感のあるボア生地を使ったシンプルなコートは、ツイードやメルトンといった毛羽感のあるコートに近い雰囲気で、上品な印象です。さすがにビジネススタイルには馴染みませんが、少しリラクシングな大人っぽいカジュアルスタイルには好適なコートです。
その一方で、アウトドアスタイルの定番であるボアジャケットをアレンジしたコートも増えています。カジュアルなアウターがベースですが、ロング丈になっただけで上品さが加わり、大人なカジュアルスタイルにぴったりのバランスに仕上がっています。とはいえカジュアルな雰囲気は残っているので、着こなす際はシンプルなアイテムを合わせて少し品格をアップすると、大人っぽくて今っぽいコーディネートが完成します。
タイプ2
裏地にボアを使ったアメカジ的なランチコート系
ボアを使ったアウターとしては、ランチコートが有名。ボアの総裏仕様に加え、襟にもボアを使用し、ハイレベルな保温性を実現しています。実のところジャケットやブルゾンに近いデザインも多いのですが、丈が長めのタイプもあり、ランチコートと総称されています。ランチコートはもともとカウボーイの作業用アウターで、かなりラフな印象。アメカジを代表する防寒アウターですが、今ならあえて上品なテイストで着こなすのがおすすめ。ブルージーンズではなく、ブラックジーンズやイージースラックスなどを合わせると新鮮なコーデが完成します。
ちなみにランチコートの表地で定番といえば、コーデュロイ、デニム、バッファローチェックのウール混生地、スエード、ムートンなど。ムートンとボアの違いがわかりづらいかもしれませんが、ムートンは羊の毛皮、ボアはポリエステルなどと使ってモコモコした触感に仕上げた生地のことを指すのが一般的です。
ボアコートを大人っぽく着こなしたお手本コーディネート5選
コートのデザインがどうであれ、ボア生地が使われていると基本的にはややカジュアルな印象になります。そのため、コーデに組み込むならシンプルなインナーや落ち着きのあるパンツなどを合わせて大人っぽくバランスを整えるのがセオリー。少し品のあるキレイめな着こなしに仕上げたほうが、ボアのカジュアルな表情が際立ちます。具体例で解説しましょう!
コーデ1
シンプルなアイテムばかりを選んで生地感を強調
ボアを全面的に使ったステンカラーコートをセレクト。着こなしが上品に見えるのは、コートを含めてシンプルなアイテムばかりをチョイスしているからです。その一方でこなれた印象も感じさせるのは、表情のあるアイテムを選んでいるから。ボアのコート、ニット地のクルーネック、コーデュロイのパンツはどれも表情が豊かで温かみがあります。暖色ばかりでウォーム感を強調しているのも高ポイントです。
コーデ2
品のあるコートをパーカーで着崩しつつもシックな印象に
前立て部分が切り替えられた『レインメーカー』のボアコートを着用。ノーカラー仕様なので、厚手のフードが重なってもかさばらずにバランス良くまとまっています。上品なコートをスウェットパーカーで着崩した定番的な着こなしともいえますが、スリムなブラックジーンズで引き締めてシックにまとめているのが見事。足元のブーツも上品なイメージを高めています。
コーデ3
スポーティかつクールにまとめた大人カジュアル
スポーツテイストやアウトドアテイストを感じさせるロング丈のボアコートが主役。そのムードを拡張するように、カレッジプリントが入ったスポーティなスウェットシャツをセットしています。ただし下半身は、黒いスキニーパンツで引き締めて大人っぽく調整。白いスニーカーを合わせ、クールなイメージはキープしつつ軽快感や清潔感を加味したバランスが絶妙です。
コーデ4
王道のランチコートは配色で落ち着かせるのが今の気分
このお手本ではランチコートをセレクト。ボア使いが特徴の個性的デザインなので、他のアイテムをシンプルにまとめてアウターを引き立てています。ジーンズも含めて下半身はモノトーンでまとめて落ち着かせているのが大きなポイント。さらに、暖色のインナーでアクセントも加味しています。裾のレイヤード感で洒脱なイメージも演出!
コーデ5
襟をボアで切り替えた上品コートはシンプルに装えばOK
ボアで切り替えられた襟が特徴的なコートは、やっぱり襟がアクセント。その魅力を生かすためには、この好例のように装飾要素のないアイテムを合わせるのがイチ押しです。具体的には、スリムなブラックジーンズで引き締めて品格をアップ。スエードブーツも上品な印象を上乗せしています。他のアイテムがシンプルなので、コートのボリュームあるボアが際立っていますね。
見た目も着心地もホカホカ。おすすめのボアコートをピックアップ
ボアコートの種類と特徴、コーディネートの具体例を押さえたら、あとは実際にボアコートを選ぶだけ。すでに説明した2つのタイプに分けてご紹介しますので、気になるタイプからチェックしてみてください。お気に入りのボアコートで、この冬のおしゃれをエンジョイしましょう!
▼表地にボアを使ったロングコート10選
まずは、より今シーズンらしいタイプからご紹介。全面的にボアを使用したロング丈のコートばかりを選んでみました。コートのデザインもボアの生地感もさまざまですが、どれを取っても軽くて温かいのがポイント。上品に見えてリラクシングなコートを、コーディネートの主役に抜擢しましょう!
アイテム1
『マイセルフ アバハウス』オーバーサイズ ダブル ポロコート
肉厚なポリエステルシープボアを使用したロング丈の1着。オーバーサイズにアレンジされているため、今どきなリラックス感をたたえています。ポロコートをベースにしたクラシックなムードも特徴的。フロントの裏地にクラシックなチェック柄を用い、内側が見えても上品な印象です。カラーはモカ、チャコールグレー、ブラックの3種類。
アイテム2
『ハレ』ウールパイルボアコート
ウールがメインのパイルボア生地を採用。上品な印象と高い防寒性を兼ね備えた1着です。シンプルなデザインのダブルブレストコートですが、ドロップショルダーのビッグシルエットでアップデート。その一方で、ビッグラペルがクラシックなムードも主張しています。カラバリは、深みのあるグリーンとグレーの2色。
アイテム3
『ティーエムティー』グリズリー ボア ランチコート
ブランドのオリジナル生地を使った1着。高密度で肉感あるボア生地を全面的に使用し、ランチコートをラグジュアリーに格上げしています。立体感のあるラペルで上質感を演出しているのもポイント。イメージソースはアメリカに生息するグリズリー(アメリカヒグマ、ハイイログマ)で、防寒性も圧巻です。
アイテム4
『パイピングホット フューチャー』クリス イー ロングライン パッファ
オーバーサイズのスタンドカラーコート。袖や裾にはリブが付属し、防風性もかなり高い作りになっています。軽くて保温性に優れるのも大きな特徴。リサイクル100%のソフトなボアフリースを使用していて、左胸には刺繍で“For Clean Oceans”のメッセージが入っています。
アイテム5
『マージン』パイルフリース カーディガン ロングコート
ウールライクなポリエステル製のパイルボアをメインに起用したロングコート。ヴィンテージナイロンツイルで比翼部分を切り替え、アウトドアテイストを感じさせるデザインに仕上げられています。大容量のメッシュポケットや静電気を抑えるライニングなどを採用し、実用性も優秀です。
アイテム6
『リー』フリースコート
やみつきになるほど軽快なユニセックス仕様のコート。柔軟なタッチのボアフリースを使用しつつ、肩から胸までをコットン×ナイロン生地で切り替え、顔の周辺を明るく照らしたようなカラーリングを採用しています。スタンドカラーの適度な高さもポイントで、マフラーを巻いても重くならないように配慮。パープル、ピンク、ベージュ、オリーブ、ブラックの5色展開です。
アイテム7
『ジャギッドエッジ・マウンテンギア』×『ジャーナル スタンダード』別注ボアコート
1990年代に起こったアウトドアムーブメントの際に人気を集めた『ジャギッドエッジ・マウンテンギア』は、今季『ジャーナル スタンダード』のみで展開。アイコニックなコートは、当時のアーカイブをベースにした完全別注の限定品です。柔らかいボアフリース生地を使用しつつ、チロリアンテープとコンチョボタンを駆使した民族テイストのデザインが印象的。
アイテム8
『カンビオ』パイピング ボア ロングコート
首周りのレイヤードが楽しみやすいノーカラー仕様のロングコート。ルーズなシルエットも重ね着に適しています。トレンドのボア素材を起用しつつ、パイピングと胸ポケットの切り替えでアウトドアテイストもMIX。カラバリは、オリーブ、ブラック、ホワイトの3種類です。
アイテム9
『ラッセル アスレチック』×『シップス』別注 ボアフリース ノーカラーロングコーディガン
別注生地でアレンジされた1着。ダブルフェイスのボアフリースを使用していて、表地はソフトでフワフワしていますが、裏地は袖通りの良い滑らかなタッチになっています。ワイドなシルエットを採用したユニセックス仕様で、リッチなムードとスポーティな雰囲気がバランス良く調和しています。
アイテム10
『アーミーツイル』×『ジャーナル スタンダード レリューム』別注 2WAY ライナーコート
1940年代にアメリカで誕生した『アーミーツイル』への別注コートです。1950年代に北欧のミリタリーで使用されていたライナーをモチーフにしながら、ディテールで再構築。かなりワイドなシルエットでモダナイズしています。リバーシブルで使えるのもポイントで、ポリエステル100%のボアフリース面と、コットン100%のブロークンツイル面が選べます。
▼裏地にボアを使ったコート7選
ここからは、裏地に加えてポイント使いのボアも効いているコートをピックアップ。王道のランチコートをモチーフにしたデザインが中心ですが、個性のある他のタイプもセレクトしています。いずれにしても、大人っぽいコーディネートで着こなすのが今っぽくておすすめ!
アイテム1
『ティーエムティー』コットンウール バッファローチェック ボア ランチコート
ブランドオリジナルのボリュームたっぷりなボアを裏面と襟に使用したランチコートです。ボディはアウトドア感が強いバッファローチェックの生地。コットン50%×ウール50%で見た目以上の保温性を備えアップ。
アイテム2
『ラングラー』フォー『ジャーナル スタンダード レリューム』別注 デニムボア ランチコート
『ラングラー』では「レンジコート」とも呼ばれているランチコートを別注でアレンジ。表地のメインはデニム生地ですが、裏地と襟にボアに採用しています。さらに、ボアのトリミングで個性をプラスしているのがポイント。ウォーム感やワーク感が強調されています。ワイドな身幅で今っぽいリラックス感も演出。
アイテム3
『ニルウェイ』スモーキーカラー イージーケアコーデュロイ ランチコート
コーデュロイ製のスタンダードなランチコートがベースですが、スモーキーカラーでトレンド性を加味。グレイッシュベージュはもちろん、アイボリー、ベージュ、ブラウン、グリーン、ネイビーといったカラバリのすべてにニュアンスがあって新鮮なムードです。同じコーデュロイ生地を使った別売りのパンツを揃えれば、セットアップスタイルも楽しめます。
アイテム4
『マージン』デニム ボア キルティングコート
薄手のデニム生地を使用しつつ、ボアを組み合わせることで保温性を高めたコート。さらに中綿も封入されているので、見た目からは想像できないほど温かい着心地です。スリムなシルエットが『マージン』らしく、はおるだけでかなりスタイリッシュ。アメカジ感の漂うインディゴブルー×ホワイトだけでなく、クールなブラック×ブラックも展開しています。
アイテム5
『ミスターオリーブ』ウォータプルーフ ブリティッシュシャンブレー セミシングル ボア ラペル コート
クラシックな風格を放つセミダブル仕様の1着です。素材の追求が『ミスターオリーブ』ならではで、コットン製のシャンブレーツイル生地は英国調のエレガントな雰囲気ですが、撥水加工が施されているので水や汚れを弾いてくれます。また、裏地には滑りの良いキュプラを採用。中綿をキルティングで閉じ込めつつ、襟にはボアを配して保温性も高めています。
アイテム6
『モノマート』ビッグシルエットフリースロング丈コーディガン
表地がフリース、裏地がボアフリースのコーディガン(=コートとカーディガンの中間的なアウター)。フードの折り返し方によって首周りのボアの見え方をアレンジできます。薄手で柔らかく、ふんわりと包み込んでくれる心地良い着用感が魅力。オーバーサイズ&ドロップショルダーに加え、曲線を描くフォルムがリラクシングなのに、エレガントなムードも感じさせる独特なデザインです。
アイテム7
『チャンピオン』ハーフコート
スポーツシーンでボアコートといえば、こんなデザインのアウターのこと。コーチジャケットの丈を長くしつつ裏地にボアフリースを採用したデザインが特徴的です。この1着はフード付きのタイプで、フード内の赤いボアが挿し色として主張。袖口のラインとともにスポーティなムードを高めています。さらに、バックの大きなロゴもスポーツ感を強調!

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