
洒落者は気付いている。ロスコを上手く使って、賢くおしゃれに
お値段以上のスペックを備えたミリタリー服が洒落者の目にとまり、ストリートでのシェアを高めつつある『ロスコ』。お手軽かつお手頃に街映えできる服は、要チェックです。
極上のミリタリー&ストリートスタイルが、『ロスコ』ならプチプラで叶う
かつては、軍の放出品を扱うようなガチなミリタリーショップでしかお目にかかれない、知る人ぞ知るブランド的だった『ロスコ』。それがここにきて、『ビームス』や『フリークスストア』といったセレクトショップでもお目にかかるようになってきました。どうやら、価格以上のスペックを備えた本格派のミリタリーブランドであることが目利きたちの目にとまり、ストリートスタイルに取り入れる大人がじんわり増えているようなのです。ビリー・アイリッシュ氏やトラヴィス・スコット氏、エイサップ・ロッキー氏といったストリートアイコン的なアーティストがこぞって着用していることも、こうした流れに拍車をかけているのかもしれません。詳しくは後述しますが、同社は歴史も実績も申し分のない老舗で、本国アメリカでは軍のサプライヤーとして揺るぎない信頼を得ています。それでいて、驚きのお手頃プライスを実現しているのが凄いところ。本格派のMA-1でも10,000円以下で、カーゴパンツは5,000円前後というリーズナブルさなのです。しかも、ファッション性など微塵も意識していない実用服ゆえのドカンとしたシルエットが、逆にストリートスタイルにこれ以上なく映えるという点も、人気に火がついた理由といえそうです。
実は半世紀以上の歴史あり。『ロスコ』とは、何ものだ
ところで、『ロスコ』とは一体どんなブランドなのでしょうか。同ブランドがアメリカ東海岸のニューヨークで創業したのは、半世紀以上も前の1953年のこと。当時は第二次世界大戦によって大量に発生したアメリカ軍の余剰品や古着を仕入れて販売していましたが、そのビジネスでの成功を足掛かりに製造業者へと転身。陸海軍に衣類やギアを供給する、国内最大のサプライヤーへと成長を遂げました。そして、手掛ける製品はミリタリー関連にとどまらず、アウトドア用品、警察のユニフォームやセキュリティ用品にまで及び、いずれもリーズナブルな価格と高い品質を保っていることから、国民的な信頼を得ています。
アウターもパンツも、それ以外も。『ロスコ』はこう着こなせ!
ここからは『ロスコ』のアイテムを着こなすためのヒントをご紹介しましょう。ミリタリー色の強さや、良い意味でオーバーサイズ過ぎるサイジングが持ち味のブランドゆえ、街使いの難易度が高く思われるかもしれません。ですが、ちょっとした工夫次第でイカつい印象に傾くのを防げ、街で映えるカジュアルスタイルに落とし込めます。
着こなし1
極太カーゴパンツは、黒トップスで街向きに引き寄せる
BDUパンツとも呼ばれる『ロスコ』のカーゴパンツは、膝の可動域を高めるダーツに代表される、軍規格のディテールを忠実に再現した本格派。シルエットもかなりどっしりとしていますが、ベストやスウェットシャツをオーバーサイズで着ればボトムスのボリュームとのバランスを自然に取ることが可能。トップスを黒で引き締めてあげれば、デザートカモが醸し出すワイルドさを中和して街に溶け込むスタイルに仕上がります。
着こなし2
ガチなMA-1は、思い切ってサイズアップするのが吉
軽量かつ保温性に富む中綿をフィリングし、表地にはしっかりと撥水加工を施したMA-1。アームが太めで着丈が短いMA-1特有のシルエットは、ジャストサイズで着ると“軍オタ”感が出てしまうリスクがありますが、このコーデのように思い切ってサイズアップしてオーバーサイズで着てしまえば昨今のトレンドにもマッチします。着丈が短めなのも功を奏し、街顔のワイドパンツにもスッと馴染んでくれます。
着こなし3
多ポケットベストは、都会的な白黒コーデで攻略
多ポケットのミリタリーベストは、ストリートっぽさを出したいときにトッピング的に使えるアイテム。ただ、これもミリタリー感が強い服ではあるので、1つ間違うと“軍オタ”見えする危険性がなきにしもあらず。しかし、このコーデのようにワイドパンツをオフホワイトにしてモノトーンコーデに持っていけば問題なし。ミリタリーっぽさが程良く消臭されて、都会的なミリカジに仕上げられます。
着こなし4
ワッチキャップは、淡色系で男っぽさを消臭
耳がちょこんと見えていても隠していても絵になるワッチキャップも、ストリート感の演出にもってこいなアイテム。とりわけ『ロスコ』のそれは、アメリカ軍の支給品と同じ仕様の編み地で丈夫さと保温力を兼備させており、その佇まいからも男らしさが滲み出ます。定番の黒ももちろん悪くはないのですが、このコーデのようにボア襟と同系色のコヨーテブラウンを選べば、男っぽ過ぎる印象にならず、肌色にも馴染むカラーゆえに肩の力を抜いて被れます。
何でも揃って、リーズナブル。ファッションに効く『ロスコ』12選
ファッションとして着こなす際の攻略法がわかってきたら、取り入れるアイテムに照準を合わせるステップへ。アウターやパンツに限らず、小物も名作の宝庫なので選び甲斐は十分です。いずれもうれしいプチプラ設定なので、気軽にトライできそうです。
アイテム1
MA-1
狭いコックピット内でも邪魔にならない短丈や、ストームフラップを備えた前立てといった、1950年代にパイロットジャケットして確立された意匠を忠実に再現したMA-1。革製のプルタブのついたジッパーは真鍮製で、クラシカルなミリタリースタイルに徹した作りになっています。表地のナイロンは撥水加工済みで、レスキューオレンジの裏地は滑りの良いポリエステル製です。
アイテム2
BDUカーゴパンツ
ベルトレスで履けるアジャスターを備え、膝ダーツで足の可動域を確保するなど、ミリタリーの規格をそのまま再現した本格派のカーゴパンツ。ヒップは当て布で補強され、ゆとりのあるヒップ周りからゆるやかにテーパードさせた裾はドローコードで絞り込めるようになっています。コットンポリのリップストップ生地も強靭で、破れてしまった場合も太い糸を格子状に配列した織りによって引き裂きを防いでくれます。こんなところに、ミリタリー由来のスペックを感じますね。
アイテム3
アンクル・ミルティ・トラベルベスト
創業者であるミルトン・ソムバーグ氏のニックネームを冠したこちらのベストは、合計17個のポケットを備えた驚きの収納力が自慢。前身頃は2枚仕立てになっていて、中央を横切るジッパーからも荷物を収納できます。左胸のボアパネルにはフライフィッシング用の毛バリも付けられるので、手ぶら外出はもとより、アウトドアでも頼れる存在。ボディは、丈夫でシワなりにくい綿ポリ素材で仕立てられています。
アイテム4
スピードレース・ブーツ
このコンバットブーツを特徴付けるのが、「スピードフック」という意匠。靴ひもを通す真鍮製のフックの滑りがナイロンコーティングによって高められており、結んだひもを解けばすぐに脱ぐことができるようになっています。アウトソールはジャングルでの使用を想定して開発されたパナマソールで、確かなグリップ力を確保しながら溝に泥などがたまりにくい構造に仕上げたトレッドパターンが採用されています。両足の内側に通気穴を設けることで、蒸れも低減しています。
アイテム5
ウールワッチキャップ
アメリカの国防総省の納入品と同じスペックを採用した、ウールニット仕立てのワッチキャップ。折り返しの幅によって深さを自在に調整でき、耳が隠れるレングスで使えば防寒製を高められる一方、耳を出して被ればストリートに寄せたスタイルに。扱いやすいアクリルニットのワッチキャップも悪くありませんが、温かさと本物ならではの風合いを求めるならウールに軍配が上がります。
アイテム6
E.C.W.C.S.フリースジャケット
エクワックスとも呼ばれる“E.C.W.C.S.”とは、1980年代後半に米軍で採用された極寒冷気候向けのレイヤリングシステムのこと。これはそのミッドレイヤーに位置付けられるジャケットで、ハイパイルのフリースボディで保温力を向上。肘と襟、肩周りのナイロン補強はレイヤリングした際に滑りを良くする役割も担っています。胸のベルクロは、階級章やネームパッチを取り付けるためのもの。
アイテム7
アノラックパーカー
こちらのアノラックは、デザインこそクラシカルですが、防水透湿性に優れる3レイヤーのソフトシェル素材で仕立てた高機能仕様。左右の裾ジッパーを開けることで脱ぎ着がしやすくなり、シルエット変化を楽しむこともできます。フロントのカンガルーポケットは大型で収納力が非常に高く、袖ポケットや階級章が取り付けられるベルクロといったミリタリー由来の意匠も満載です。
アイテム8
コットンリップストップ タクティカル BDU シャツ
目の詰まったコットンリップストップ生地で仕立てたタクティカルシャツは、生地自体にコシがあるので、シャツジャケット感覚で着てもサマになります。左右の裾に加え、両胸にも大きめのマチ付きフラップポケットがあるので収納力も申し分なし。裾のドローコードによって、フィット感の調節やシルエットのアレンジも楽しめます。
アイテム9
ポストマンシューズ
『ロスコ』が手掛けると、ポストマンシューズも本格志向に。底付けには、セメント製法でもステッチダウン製法でもなく、高級紳士靴でもお馴染みのグッドイヤーウェルト製法を採用しています。耐久性や耐水性に優れ、履き込むほど足に馴染んで自分だけの1足に育ちます。アウトソールは、軽量にして油によって劣化しにくいオイルレジスタンスソール製です。
アイテム10
フリースライナー フランネルシャツ
バッファロープレイド柄のオーセンティックなシャツも、『ロスコ』の手にかかれば実用性の高さが段違いです。ボディはヘビーウェイトのフランネル仕立てで、さらにその裏面に肉厚で毛足長めのシェルパフリースをライニング。シャツと名付けられてはいますが、アウターに限りなく近い温かさが期待できます。
アイテム11
ミリタリーウェブベルト
ガチャベルト呼ばれるウェブベルトはミリタリーが出自ということで、『ロスコ』も当然手掛けています。1.25インチ幅(3.17cm)のベルトは、カーゴパンツや制服にもフィットする設計で、ジーンズにもぴったり。ベルト自体の長さは54インチ(137.16cm)ですが、デタッチャブル式のメタルバックルを簡単に外せて、ウエストサイズに合わせてカットして使えるようになっています。
アイテム12
タクティカル キークリップ
これは単なるキーホルダーではありません。通称・モールと呼ばれるアメリカ軍の個人装備システムに対応したもので、ウェビングシステムを採用したバックパックやタクティカルベストに取り付けられるさまざまなモジュラー式装備が用意されています。このキーホルダーもその1つ。バックパックやベストに限らず、パンツのベルトループに取り付けられ、なおかつ使うときは簡単に取り外すことができます。
この記事の掲載アイテム一覧(全11商品)
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『ロスコ』 MA-1
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『ロスコ』 アンクル・ミルティ・トラベルベスト
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『ロスコ』 スピードレース・ブーツ
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『ロスコ』 ウールワッチキャップ
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『ロスコ』 E.C.W.C.S.フリースジャケット
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『ロスコ』 アノラックパーカー
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『ロスコ』 コットンリップストップ タクティカル BDU シャツ
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『ロスコ』 ポストマンシューズ
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『ロスコ』 フリースライナー フランネルシャツ
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『ロスコ』 ミリタリーウェブベルト
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『ロスコ』 タクティカル キークリップ
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