改めて、王に触れる。なぜホワイツのブーツが求められるのかを堀り下げる

改めて、王に触れる。なぜホワイツのブーツが求められるのかを堀り下げる

名実ともにキング・オブ・ブーツという称号にふさわしい歴史と実績を誇る『ホワイツ』。紛れもない一生モノとして履き続けられる、その職人気質なブーツ作りには脱帽です。

遠藤 匠

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2021.02.06

キング・オブ・ブーツ。『ホワイツ』の名声は伊達じゃない

キング・オブ・ブーツ。『ホワイツ』の名声は伊達じゃない

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ドレスシューズ愛好家にとっての最高峰が英国の老舗『ジョンロブ』であるならば、ワークブーツ好きが「いつかは」と憧れを抱くブランドがアメリカの老舗『ホワイツ』であることは動かしがたい事実です。詳しくは後述しますが、同社は1915年に創業したアメリカ最古のブーツメーカー。100年以上にわたって自社工場での一貫生産を貫き、その製造工程もいまだにハンドメイドを頑なに守り続けています。大量生産の時代に逆行したその昔気質な製造スタイルこそが品質を守るための生命線であり、絶対的な信頼を得ている理由でもあります。また、過酷な環境の中に身を置くワーカーの足元を支えてきたブランドゆえ、ブーツ自体が並外れた堅牢さなのは言わずもがな。リペアに関しても国内外のユーザーに対して手厚く対応している体制であるため、まさに一生モノの相棒として履き続けられるブーツの作り手といっても過言ではありません。

『ホワイツ』はなぜ求められる? 他のブーツブランドと一線を画す3つのポイント

ワークブーツを手掛けるブランド自体が多数存在する中で、なぜ『ホワイツ』は特別な存在たり得ているのでしょうか。それは、歴史に裏打ちされた信頼の靴作りと、他社を凌駕する堅牢性へのこだわり。そして、足にやさしい履き心地にあります。

ポイント1

品質を裏付けする歴史。1世紀以上にわたる時間が、雄弁に物語る

品質を裏付けする歴史。1世紀以上にわたる時間が、雄弁に物語る

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『ホワイツ』が世界に誇る質の高い靴作りは、100年以上に及ぶ歴史によって積み重ねられてきたもの。その創業は南北戦争以前の18世紀半ばと実に古く、創業者のオット・ホワイト氏が林業に従事するロガーマンたちのために堅牢なブーツを作ったことに端を発します。さらに驚くべきは、その昔気質の生産体制。堅牢性や品質にこだわるがゆえに、多くのメーカーが機械に頼る製造工程をも愚直にハンドメイドで行うスタイルは、今なお変わっていません。もちろん、製造はすべてワシントン州のスポケーンという中規模の商工業都市にある自社工場で一貫生産されています。手作業ゆえに生産数は当然限られますが、同社はクオリティを守るために日毎の生産数を少量に抑えているくらい。量より質を重視する作り手というわけです。

ポイント2

最高級の革と強度満点の糸が織りなす、圧倒的タフネス

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量より質の靴作りは、素材選びにおいても貫かれています。ホーウィン社のものを筆頭に、高品質な革を厳選していることは言わずもがな。多くのブーツに使われるスタンダードレザーという革は、耐水性に富むオイルドレザーである一方、7オンス前後の非常に分厚い革ゆえ、とにかく堅牢です。加えて、手縫いを駆使した縫製のタフさも尋常ではなく、アイリッシュリネンの極太糸を底付けに使用。高強度であることに加え、浸水も防げるというハンドメイドのグッドイヤーウエルト製法を取り入れています。

ポイント3

ゴツい見た目に反した柔軟性の担保。『ホワイツ』のブーツは、タフなだけじゃない

ゴツい見た目に反した柔軟性の担保。『ホワイツ』のブーツは、タフなだけじゃない

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ここまで『ホワイツ』のタフさにさまざまな角度からスポットを当ててきましたが、そのゴツさとは裏腹に、快適さに対するこだわりが満載な点も忘れてはなりません。例えば、同社の靴を特徴付けるアーチイーズという構造はその1つ。これは土踏まずの沈み込みを防ぐことで、歩きやすくて疲れにくい状態を作るためのもの。金属製のものが使われることの多いシャンクも、足にやさしいレザーを採用しています。

アメリカブランドだからサイズは大ぶりだけど……。そのゴツさゆえに要注意

アメリカブランドだからサイズは大ぶりだけど……。そのゴツさゆえに要注意

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『ホワイツ』は昔気質のアメリカ靴ゆえ、実際に履くときに注意しておくべき点も。これは個人差もあるので一概にはいえませんが、新品の状態のときは革がまだ硬く、ジャストサイズを選ぶと厚手の靴下を履いた際にキツすぎる可能性があります。これを回避するためには、ある程度つま先とかかとに捨て寸があるものを選ぶのが賢明。ワンサイズ上を選ぶのがよしとされています。厳密にいうと、ウィズとの相関関係もフィット感には影響するので、ショップでサイズ計測のアドバイスを受けてから選ぶのが得策かもしれません。

ゴツさをどうやって味方につけるか。『ホワイツ』のブーツは、こう履きこなす

持ち味でもある武骨さゆえ、コーデに難儀しそうな『ホワイツ』。ですが、そのゴツさを追い風にするつもりでコーデを考えてあげれば、男気溢れるカジュアルスタイルを作るうえで最高の援護射撃をしてくれます。参考になりそうなこなしをご紹介しましょう。

着こなし1

極太ワイドパンツ合わせで、力強さ漲るアメカジに。

極太ワイドパンツ合わせで、力強さ漲るアメカジに。

WEAR

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『ホワイツ』の持ち味であるぽってり武骨なフォルムは、ワイドパンツのボリューム感もしっかり受け止めてくれます。あえて細身のパンツで男っぽさを消そうと思わず、このコーデのような極太シルエットを合わせてしまえば、どっしり構えた男前なアメカジを印象付けることが可能です。セカンドタイプのGジャンのような温故知新なアイテムとの親和性も高く、ヴィンテージ感を味方につけた着こなしを楽しめます。

着こなし2

武骨さの中和剤として、長丈アウターを投入

武骨さの中和剤として、長丈アウターを投入

WEAR

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『ホワイツ』のゴツさを悪目立ちさせないためのリスクヘッジとして、ガウンコートのような長丈アウターを合わせるのも有効です。双方が存在感を打ち消しあってくれるのでバランス良くまとまり、ハットのようなクセが強い被りものにもキャラ負けしないコーデに仕上がります。ただ、パンツまでボリューミーだとトゥーマッチ過ぎるので、細身のものを選んでシルエットに緩急をつけるのが賢明です。

『ホワイツ』のブーツ。今手に入る、名品6足

『ホワイツ』には、ブランドの顔となっているブーツが存在します。ロガーや消防隊員といったワーカーたちの足元を支え、絶対的な信頼を得てきた名作をご紹介しましょう。

1足目

スモークジャンパー

スモークジャンパー

ARKnets

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看板モデルといえば、創業当初の1900年代から存在する「スモークジャンパー」。林業に従事するロガーに加え、森林火災の消火作業を行う消防隊員のために設計されたブーツゆえ、各所の縫製が強靭であるだけでなく、耐火性を高めた仕様のソールが採用されています。パラシュートで森に降下し、消火作業を行うための靴でもあることがモデル名の由来。

2足目

セミドレス

セミドレス

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街履きしやすいモデルとして開発されたのが、すっきりとしたプレーントウを採用した「セミドレス」。こちらも誕生は1930年と古く、当時は医師や弁護士といった職種でも親しまれていた靴で、ブラスアイレットとフックを採用したクラシカルなスタイルですが、5インチという高すぎないハイトゆえ、「スモークジャンパー」と比べると合わせられるパンツの選択肢がグッと広がります。

3足目

ノースウエスト

ノースウエスト

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顔つきは「スモークジャンパー」に似てはいるものの、ラバー製のトラクションソールを採用した短靴に仕上げられているのが、こちらの「ノースウエスト」。6インチブーツも存在しますが、日本ではオックスフォードタイプの人気が高いモデルでもあります。他のモデルと比べると、アーチイーズ構造による土踏まずの盛り上げが控えめなのも特徴。

4足目

ノマド

ノマド

アースマーケット

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こちらは、12インチのエンジニアブーツ。アーチイーズ構造やシャフトからヒールに向かって描かれた美しく、フィット感に富むシルエットから『ホワイツ』のアイデンティティが感じられます。現行モデルはかつてのものと比べ、シャフトがひとまわり細くなっているため、よりフィット感が高く、美しさが増したシルエットを楽しめます。

5足目

オリジナルパッカー

オリジナルパッカー

アースマーケット

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ウエスタンブーツの流れを汲むデザインを採用した、カウボーイ仕様のモデル。メカニックや建築労働者にも愛されたブーツでもあります。他のモデルよりヒールとアーチが高い設計で、つま先も細く、かかと周りもすっきりしています。これらのデザインは、乗馬の際にあぶみに足を入れやすく、激しく動いてもあぶみから外れにくい構造として考えられたものなのだとか。

6足目

4Q チャッカ

4Q チャッカ

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こちらのチャッカブーツは、西海岸のカスタムバイクレーベルである『4Qコンディショニング』のカスタムバイクビルダー、マックス・シャーフ氏と共同開発したモデル。アッパーは履き込むほど足の形状に馴染み、あじわい深さを増す厚手のクロムエクセルレザー製。ソールは、ステッチダウン製法によって屈曲性が高められています。

オンラインでもカスタムが可能。自分だけの『ホワイツ』は別格だ

オンラインでもカスタムが可能。自分だけの『ホワイツ』は別格だ

アースマーケット

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『ホワイツ』は、そもそもが手縫いによるカスタムオーダーを軸にしてきたブランドゆえ、国外からのセミオーダーにも対応しています。これは日本国内で対面販売を行っているショップに限らず、オンラインショップでも行うことが可能で、今回ご紹介した代表モデルをベースに、トゥのデザインをキャップトゥにするかメダリオン仕様にするかといった仕様選択はもちろん、アッパーに用いる革も自分好みのもので仕立てることができます。ミッドソールに関しても、シングルにするかダブルにするか、あるいはミッドソールなしですっきりさせるかといった選択も可能。最高峰にして世界に1つしかない1足を手にすることも、夢ではありません。

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注目編集者
遠藤 匠

紺ブレもビーサンも守備範囲。雑食系服飾ライター

遠藤 匠
モノ雑誌と男性ライフスタイル誌の編集を経て、現在はフリーライターとしてメンズファッション誌、ライフスタイル誌、WEBを中心に執筆。ファッション遍歴は、渋カジから英国系テーラードを経て、再びアメカジに回帰。現在は無国籍状態に。
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